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「地域企業」の持続的発展に向けた実践提案

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2019年3月15日

「地域企業」の持続的発展に向けた実践提案

 千年を超える悠久の歴史に培われてきた京都では、多くの知恵が集まり、固有の文化が育まれてきました。

 文化は実に懐深く、世の中の様々な動きの底流を成すものです。ものづくり等の経済活動が新たな文化を生み出し、磨き上げてきました。また逆に、人や物の交流から文化が発展し、そこに産業も栄えてきました。産業と文化が密接に繋がりながら、今日の京都を築いてきました。

 

 京都では、先義後利や不易流行等の理念が受け継がれ、地域と共に発展してきた老舗企業が多数存在しています。また、伝統産業は文化を支えてきただけでなく、精密機器やバイオテクノロジー等、数々の先端産業を創出してきました。今日においても、大学等との連携の下、世界をリードする技術が生まれ続けています。

 このような産業の継承と発展を支えてきたのは、「めきき」の文化(本物を見抜く批評眼)、「たくみ」の文化(ものづくりの精密な技巧)、「こころみ」の文化(進取の精神)、「きわめ」の文化(極限まで研ぎ澄ます意欲)、「もてなし」の文化(来訪者を温かく迎える心)、「しまつ」の文化(節度のある生活態度)です。

 これら先人が大切にしてきた生き方の哲学は、私たち中小企業の未来を切り拓く羅針盤でもあります。

 

 人口減少の進行、地域コミュニティの弱体化、社会経済状況の不透明感の高まり等、数々の困難に直面する今日、私たちも、京都に蓄積された知恵から学び、互いの強みを生かして、融合・連携し、中小企業が持つ潜在力である「未来力」を発揮すれば、必ずや未来を切り拓いていけると確信しています。

 

 私たち中小企業は、京都経済の屋台骨を支えているだけでなく、市民の暮らしや文化、安心安全、地域コミュニティを支える存在です。

 だからこそ、これからは、自らのことを、規模の大小を基準とした「中小企業」ではなく、地域に根ざし、地域と共に飛躍する「地域企業」と呼ぶこととしたい。

 

 私たち「地域企業」は、先人が大切にしてきた哲学を受け継ぎ、未来に継承していくと同時に、互いのネットワークを活かしながら、「未来力」を存分に発揮していくことを決意し、ここに産業界の皆さん、市民の皆さん、行政の皆さんと共に取り組む実践提案を取りまとめました。

 創造的で活力あふれる京都の未来を築いていくため、皆さんの主体的な実践と本提案の更なる進化を心から願うものです。

 

 

平成30年3月26日

中小企業未来力会議 改革実践グループ

芳村  敦 (世話人・京都青年中央会監事)

浅野 雄祐(世話人・伏見大手筋商店街振興組合理事長)

岡野 恵美(京都青年中央会会長)

岡村 充泰(株式会社ウエダ本社代表取締役社長)

宿野 秀晴(京都中小企業家同友会政策委員長)

竹村 一鷹(京都商工会議所青年部会長)

平井 誠一(西利代表取締役社長)

松本 義正(京都府旅館ホテル生活衛生同業組合青年部会長)

吉川忠男(サンケイデザイン株式会社代表取締役)

「地域企業」の持続的発展に向けた実践提案

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京都市 産業観光局地域企業イノベーション推進室

電話:(代表)075-222-3329、(商業振興)075-222-3340

ファックス:075-222-3331

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