第10回食の拠点機能充実戦略委員会
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2008年6月19日
このたび,京都市中央卸売市場第一市場第10回食の拠点機能充実戦略委員会を開催いたしましたので,その内容について,以下のとおり,お知らせします。
1 日時 平成20年4月15日(火曜日)午後2時から午後3時30分まで
2 場所 ホテルセントノーム京都 平安の間
3 出席委員 22名 (50音順・敬称略)
京都市中央卸売市場協会 副会長 | 池本周三 |
京都青果小売商組合連合会 会長 | 石塚清三 |
新京野菜の会 会長 | 石割照久 |
京都市中央卸売市場協会 会長 | 内田昌一 |
京都市小学校給食研究会 会長 | 小川初美 |
株式会社京都新聞社 論説委員 | 関根英爾 |
京都市中央卸売市場協会 副会長 | 田中 一 |
株式会社日本旅行西日本営業本部ソリューション営業部 担当部長 | 永井明雄 |
京都市中央卸売市場協会 副会長 | 奈佐隆司 |
NPO法人京都土の塾 理事長 | 八田逸三 |
有限会社服部和子きもの学院 代表取締役社長 | 服部和子 |
市民公募委員 | 伴 宗雄 |
社団法人京都経済同友会 常任幹事 | 平井義久 |
京都大学大学院農学研究科 教授 | 伏木 亨 |
株式会社京都リビング新聞社 編集部編集長 | 藤田昌子 |
京都大学大学院農学研究科 准教授 | 細野ひろみ |
市民公募委員 | 堀 洋子 |
京都水産物小売団体連合会 会長 | 水谷 勉 |
社団法人京都市観光協会 事務総長 | 湊 二郎 |
株式会社京都放送 顧問 | 山崎弘士 |
NHK京都放送局 アナウンス 副部長 | 吉田 賢 |
京都市中央卸売市場第一市場 場長 | 上田典男 |
4 内容
(1)開会あいさつ
京都市中央卸売市場第一市場 場長 上田典男
(2)委員紹介
(3)平成20年度食の拠点機能充実事業計画について
スクリーンに映して,事務局から説明
(4)意見交換
議長:内田委員長
○ 食の海援隊・陸援隊については,定着してきているので,中期的・長期的な展望を考えてほしい。
日本の食料自給率が39%といわれているが,これは先進国として恥ずかしい数字である。市場として,この数字をまともな数字に戻すために何ができるかを考えてはどうか。
この数字の計算基準には,国民一人一日当たりの供給熱量(輸入品も含む)約2500kcalとあるが,実際一日一人当たり2500kcalも摂取はしておらず,大人であっても2000kcal程度であるため,500kcalは食べられずに捨てられていることになる。この捨てられている500kcalをいかに食べるかを,供給する立場から消費者に教えていってはどうか。これにより,食料自給率を上げることができるし,加えて,野菜や魚など,日本が昔から食べてきた伝統的な食べ方をすれば,その割合は自然に上がる。市場は消費者に近い立場にあるのだから,食料自給率を上げるため,捨てるものをなくす,食べ方を工夫するという二つの方向を,全面的に出していけばよいのではないかと思う。
○ 食の安全が問われる中で,生産者は一人ひとりが安全意識を持って生産し,中央卸売市場に出荷している。更に,中央卸売市場においても,検査が行われているため,市場を通った食品は安全であるということを,もっとPRしたいと思っている。
○ 自分で野菜を作って食べる体験の中から思うことだが,普通に流通する食材の部位以外等で,食べておいしい食材が随分ある。例えば九条ねぎの白いひげ根も,収穫適期を逃した若いねぎ坊主もてんぷらでおいしく食べられるし,出荷に際して生産者が剥ぎ取る枯れた葉すら,かつお節のようにだしが取れる。
「地産地消」で身近に作物があると,食べ方も工夫され,おいしく食べられる部位が増える。食べ方を示し,消費に結びつく生産・流通体制を心がけることで,自給率は上ってくる。
食の海援隊・陸援隊の活動も,もう少し産地に踏みこんで,実際に新しい産地を作るぐらいのことをやってみてはどうか。
○ この50年で日本の食文化は変わった。
小売店ではいろいろな調理方法を教えてくれるし,もっと,野菜や果物,魚を食べてほしいと思う。
○ スーパーでは,何が旬の野菜かわからない状態なので,小売店で旬を教えてほしい。
一つ一つがおいしくて,生産者の顔が消費者に見えるよう,川上と川下をつなぐ市場に頑張ってほしい。
○ 委員会の中には,栄養士がいないので,メンバーに入れてはどうか。
いまは漬物業界も,体に優しい漬物をつくるよう努力している。伝統野菜を使った漬物を普及させているので,伝統野菜の消費拡大にも努めてほしい。
○ 食の海援隊・陸援隊はやや中高年層に偏っているので,子どもを育てる母親世代や子どもたちに広げることができればと思う。事業の実施方法として,参加者を募る形をとっているが,食に無関心な層を振り返らせるような仕掛けがほしい。無関心な方にこそ,食育が必要である。また,発行している情報誌をもっと多くの方に読んでもらいたい。
○ せっかくいろいろな取り組みをしているのだから,何か動きを見せてほしい。 今,エコがブームとなっているが,「食がもったいない」という発想はない。マスコミとしても,エコの一つの流れを作り,食の情報について不特定多数の人に働きかけていくことが必要であると思う。
○ 本事業は成果がよく出ていると思うので,市民を対象とした事業を,さらに継続して積み上げていくことが重要である。KBS京都では,京都市民が食について考える場を,市場の中でできないかと検討している。今後皆様にも御協力いただきたい。
○ 消費者は価格を重視しており,家庭での食にはお金をかけたくないという思いがあると思う。それに応えて少しでも安く食材を売るために,安全にかけるお金が削減されてきたのではないかと思う。
消費者の方と接する機会があるが,食料自給率が39%ということに対して,消費者はあまり認識していないと感じる。国産のものしか買わないと心がけているが,外食になると,どういう食材が使われているのかは気にしていないと思う。また,国産の肉を食べたとしても,飼料が外国産であれば,自給率が上がらないということに気づいていない。
食の現場について消費者は知っていかなければならないと思う。
○ そろそろ行動していくときが来たのではないかと思う。今回の会議で出た,食材が残ること無く食べられる方向に持っていくよう市場が仕向け,伝統のもののよさを伝えていくという意見を実現していくことがその第一歩だと思う。
(5)閉会あいさつ
京都市中央卸売市場協会 副会長 池本周三
お問い合わせ先
産業観光局 商工部 中央卸売市場第一市場
電話: 075-311-6251 ファックス: 075-311-6970