第9回食の拠点機能充実戦略委員会
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2008年4月1日
このたび,京都市中央卸売市場第一市場第9回食の拠点機能充実戦略委員会を開催いたしましたので,その内容について,以下のとおり,お知らせします。
1 日時 平成20年1月25日金曜日
午後2時から午後3時30分まで
2 場所 京都センチュリーホテル 千寿の間
3 出席委員 21名 (50音順・敬称略)
京都市中央卸売市場協会 副会長 | 池本 周三 |
京都青果小売商組合連合会 会長 | 石塚 清三 |
新京野菜の会 会長 | 石割 照久 |
京都市中央卸売市場協会 会長 | 内田 昌一 |
京都市小学校給食研究会 会長 | 大澤 和子 |
京都たべもの文化研究会 代表 | 河本ひさ子 |
株式会社 京都新聞社 論説委員 | 関根 英爾 |
京都料理組合 組合長 | 髙橋 英一 |
京都商工会議所 副会頭 | 田中田鶴子 |
京都市中央卸売市場協会 副会長 | 田中 一 |
株式会社 日本旅行西日本営業本部市場開発部 部長 | 永井明雄 |
NPO法人 京都土の塾 理事長 | 八田逸三 |
有限会社 服部和子きもの学院 代表取締役社長 | 服部和子 |
市民公募委員 | 伴 宗雄 |
京都大学大学院農学研究科 教授 | 伏木 亨 |
京都大学大学院農学研究科 准教授 | 細野ひろみ |
市民公募委員 | 堀 洋子 |
京都水産物小売団体連合会 会長 | 水谷 勉 |
社団法人 京都市観光協会 専務理事 | 山内秀顯 |
株式会社 京都放送 顧問 | 山崎弘士 |
京都市中央卸売市場第一市場 場長 | 北島誠一 |
5 内容
(1)開会あいさつ
京都市中央卸売市場第一市場 場長 北島誠一
(2)委員紹介
(3)新役員の選出
規約第4条に基づいて選出
- 委員長 内田委員
- 副委員長 池本委員,河本委員
- 専門委員 伏木委員
(4)平成19年度食の拠点機能充実事業報告
事業の写真やアンケート結果をスクリーンに映し,事務局から報告
(5)意見交換
司会進行:池本副委員長
○海援隊・陸援隊はアンケートを見ても,すべての事業が非常に好評であったということで,ぜひ来年度も継続して中身をより一層充実させたものにしていただきたい。旅行業の立場から見ると,最近では食に関する旅行もかなり増えているが,単なるグルメから変わってきている。そういった目から見ると,これらの事業は市民のニーズに合っていると思う。
東京の築地市場は場外市場が観光客に人気があるので,京都もぜひ地域としての活性化を考えてはどうか。
○市場と市民を繋ぐための事業で,市民の好感も得ているようなので,同じ方向性でさらに続けていただきたい。市場開設80周年記念事業でも食のシンポジウムなど様々な事業をされていたが,市場から京の食文化を発信するソフト事業もやっていただければと思う。海援隊・陸援隊ツアーは,参加希望者が多いと聞いているが,その実態はどうなっているか。
○事務局 海援隊・陸援隊ツアーは,いつも参加希望者が多いため,抽選を行っている。参加人数を増やすことについては本委員会の当初の頃にも御意見をいただき,取り組んでいる。その結果として,当初は50名だった参加者が今では80名程度になっている。ただ,参加人数を増やすと,産地の迷惑になりかねないことや単なる観光になっては困ることから,参加人数を増やし難く,頭の痛いところである。
○好評なので,できれば回数を増やしたいが,満足してもらえるような場所の選定等もあるので,その点も踏まえて進めていきたい。
○回数を増やす,例えば春と秋に実施となると事務局も大変だと思うが,よい知恵があれば検討いただきたい。
○日本料理アカデミーとして小学校へ行っているが,低学年の子どもたちは現場 に興味を持っていると感じる。現場で体験させることが,子どもたちに教えて理解させる早い方法だと思うので,色々な現場で体験させる機会を増やしていただきたい。
○市場まつりに初めて参加させていただいたが,大勢の方の来場があり驚いた。それでもまだ,市場での催しを知らない市民の方々が多いので,既存の広報活動も続けながら,さらに広報活動に力を入れていただきたい。
○海援隊・陸援隊ツアーに参加させていただいたが,参加者は現場での活動を通じて食に関して再認識できた。大切なことだと思うので,継続していただきたい。
築地の市場がよく報道に取り上げられているが,京都の市場でも報道に取り上げてもらえるような目玉になるようなことを行ってみてはどうか。
商店街や小売店と中央卸売市場が何か連携して,市民が魚や京野菜と近づける機会がほしい。
○連携を考えていきたいと思う。
○食の海援隊・陸援隊の会員になっているものの,忙しく一度も参加したことがない。しかし,会報には役立つよいことが書いてある。小学校出前板さん教室については,私が小学生の頃には,このように板前さんと調理するような機会はなかったので,大変良いことである。
また,市場として大切なことは安心・安全の食作りではないかと思う。
○事業の満足度が高いことはすばらしい。しかし,現地に行って目新しいものを見るので満足度は自然と高くなる。逆に満足するだけで終わってしまっているのではないか。楽しくて参加したくなる事業も大切だが,産地支援活動とされているので,本当に産地の支援に繋がっているのか,経験したことが食品の選択や家庭の食卓で活かされているのかを確認した方がよい。
○産地支援になっているかどうかは課題である。確かに楽しかっただけで終わっている可能性はあるので確認していきたい。
○私は,持続的な農業を続けるための適正な価格で農産物が取引されているかを消費者,生産者と話し合い,検証する取組をしている。そのように,直接意見を聞くことを大切にしていただきたい。
○海援隊・陸援隊ツアーは生産者の立場としても,自分たちのことを消費者に分かっていただけるよい機会である。ただ,遠方に多く行かれているので,近郷の京都市内の野菜も見に行っていただきたい。また,先ほど商店街の話もあったが,そちらも併せて見学されてはどうか。
○仕事を辞めて,市民しんぶんを読んだりする時間ができるまでは,このような活動は目にも耳にも入らなかった。もっとPRしてはどうか。
最近,主婦は産地等について敏感になってきており,私は,静原の畑でとれた地元の野菜をもらっている。京都産でなくても,国産のものであれば購入しているが,京都産,国産のものは非常に手に入りにくい状態である。
川上の生産者と川下の消費者の理解を得たうえで,生ごみの堆肥化などの環境問題の視点からの取組も必要ではないかと思う。市場でも,市民にわかる形で環境問題に取り組んでいただきたい。
○毎年様々な工夫をされて,より充実した内容になってきている。食に対しては観光面からの需要も高くなってきているのも踏まえて,何か検討していただきたい。今年は源氏物語が誕生して1000年なので,食の面から1000年前の食と比べる等をされてみると,大きく注目されるのではないか。
○毎年地道に継続することが大きな力になる。食や環境について勉強し,次年度には,こちらから放送と絡めた事業を提案できればと思う。そのときには皆さんに御協力いただきたい。
○小学校では,米飯給食を推進しており,その結果,朝はパンを食べることが多い子どもたちも元気になってきていると実感している。米飯給食は好評で,正月料理などの伝統文化を学ぶこともできる。最近では,御飯にあった献立に変わりつつあるが,米飯給食を推進していくことで,バランスのとれた日本型食生活に切り替えていきたい。
小学校出前板さん教室は,以前に私の小学校でも実施していただいたが,子どもたちは,展示された野菜を見て,新鮮な野菜が光っていると驚いたりして,とても良い体験ができた。しかし,実施できる学校には小規模な学校が多く,大規模な学校でも実施していただきたい。
○抽選なのでどうしようもない面もあるが,対応できるように検討していきたい。
○あらゆる業界で不祥事が起き,国民全体が不信の塊になってきていると思う。中央卸売市場では,「いつも検査をしているので,害のあるものは売っていない」と言うだけにとどまっているが,マスコミと協力して具体的な安全対策を示しながら,「責任を持って安全なものを売っている。」ことを打ち出していってはどうか。今,安全で確かなものは,東京からでも買いに来ると思う。また,高いもの安いものが,なぜその価格で取引されるのかについても地道に啓発してはどうか。
○小学校出前板さん教室で講師をさせてもらっているが,子どもを育てる若い母親世代を対象にした事業があれば良いと感じる。食材を選び,産地表示等も見るようになるので,若い母親達に家庭で調理することの大切さをアピールできると思う。
○当初,海援隊・陸援隊のスタート時には,海や田畑へ感謝しに行くという趣旨があったので,そこをもう一度強調しながら広げていただきたい。
市場外で活動することについては充実してきているが,今度は市場そのものを少しずつ良くしていく時期だと思う。市場外の店舗とうまく協力していくことが,お互いが発展していくためにも重要である。また,市場には怪しげな魅力があり,市場への期待は大変大きい。築地の市場に人が集まっているのも,非日常な魅力があるからだと思う。その魅力を市場の強みとして活かし,市場を風通しのよいところにしていっていただきたい。
○市場の風通しについておっしゃったが,これからもっと市場のイメージを上げていくべきだと思う。もっときれいな質のよい市場を市民の皆さんに見ていただきたい。市場も整備が進みトイレがきれいになったりしているので,いずれは市場でファッションショーを実施したり,能や狂言,京響を呼ぶなど話題性を作って,イメージアップに努めていただきたい。
○親の苦労する姿を見た子どもが後を継がないため,小売屋は減っていく一方である。とにかく小売屋を元気にしてほしい。日本の資源は少なくなってきているが,世界中から集めるのでなく,近くで日本人がとったもの,特に魚を食べていただきたい。今の子どもの食生活を見ていると,いずれ寿命が縮まってくるのではないかと不安になる。
○消費動向が変わってきていると感じる。スーパーは惣菜コーナーが多く,魚も切身などが並んでいる。子どもたちの多くは,丸のままの魚を知らない。きちんと魚の姿を知って,料理をしてほしいので,普及活動に力を入れていきたい。今の若者が家庭を持ったときに,「料理の仕方を知らない」ということになってはならない。
○近畿地区には中央卸売市場が多く,市場間競争が厳しいということを市民の皆さんに知っておいていただきたい。競争に勝ち抜くためには,集散市場が基本。市民の方に市場を認識していただくことが大事だと思う。
(6)閉会あいさつ
京都市中央卸売市場協会 副会長 池本周三
お問い合わせ先
産業観光局 商工部 中央卸売市場第一市場
電話: 075-311-6251 ファックス: 075-311-6970