サキョウ見聞録 その10 花脊・久多探訪記(後編)
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2025年1月9日
Hanase Highland Inn(花脊ハイランドイン)
(Hanase Highland Inn前で集合写真。左から2番目がケルガード慶子さん、3番目がサイモンさん。)
Hanase Highland Inn(以下、花脊(はなせ)ハイランドイン)へお邪魔しました。
花脊ハイランドインは、スコットランド出身のケルガード・サイモンさんと大阪出身の慶子さんのお二人が営む、美しい里山の中に建つゲストハウスです。
お二人はこの美しい自然に魅了され、花脊の地を選んだのだとか。この地域の自然と昔ながらの日本の文化を体感してほしいという思いから、こちらのゲストハウスを経営されているそうです。
あえて花脊ハイランドについての広報は、ホームページといくつかのテレビの取材のみ。慶子さんは花脊地域やこのゲストハウスについて、「マルシェなどのイベントやインターネットを通じて知ることはできるけれど、やはり現地に来て魅力を感じてほしい」とおっしゃっていました。
私も実際にこの日初めて花脊地域に足を運びましたが、豊かな自然と過ごしやすい気温に感動しました。また、ゲストハウスが花脊の自然の中に溶け込んでおり、自然を体感してほしいというお二人の気持ちが溢れているなと思いました。
そして素敵なお食事もいただきました。
敷地内で野菜の栽培もされており、料理に合う野菜を研究されているのだとか。本日いただいた料理にもその日に収穫した新鮮な野菜が使用されているそうです。どれも素材の味が生かされた繊細なお味でした。
お食事をいただいた後は、ハイランドイン内を見学。中には昔ながらのお庭、台所、和室がありとても居心地が良いです。私たちも「まだ出発したくないね~」と言いながら、穏やかな時間を堪能しました。
宿泊客の方々ものんびりと過ごされるそうで、過去には、ちょっと昼寝をするつもりがいつの間にかぐっすり眠ってしまった方もいらっしゃったとか。また、海外からの観光客の方が宿泊した際にも、この空間に懐かしさを感じたとおっしゃっていたそうです。
初めて訪れるのにどこか懐かしい。そんな気持ちになるのは、ゆったりとした時間を提供したいというお二人の心遣いや内装の雰囲気がとても温かく、まるで実家に帰って来たように居心地が良いからだと思いました。
こちらが宿泊部屋。
心地良い静寂に包まれ、耳を傾ければ鳥のさえずりや風の音といった自然の音が聞こえます。
ゆっくりプライベートな時間を過ごせるよう、必ず食事も宿泊も1 組で貸切にするのだとか。この上質な空間を独り占めできるなんて、贅沢すぎますね…!
紫の絨毯~北山友禅菊~
(こちらが北山友禅菊。)
花脊ハイランドインから車を走らせること約30 分。
旅の最後には左京区最北端、滋賀県と福井県にも接する久多(くた)地域へ。山や川の豊かな自然と、「久多の花笠踊」や「久多の山の神・お弓」といった多くの伝統行事が特徴的な地域です。
そんな久多地域のシンボルフラワーとも言える、北山友禅菊畑を訪れました。
北山友禅菊はちょうど7 月下旬から8 月上旬が最盛期だそうです。この日は7月26日、ベストタイミングで訪れることができました。
一面に広がる菊の紫色の絨毯。風が吹くと絨毯全体がそよそよと波打ち、とても幻想的な光景に。写真だと伝え切れずもどかしいですが、実際に足を運ぶと、鮮やかな紫の美しさに圧倒されます。
また、300円で北山友禅菊の花束が販売されています。お土産にもいいですね!
私も持って帰って家の花瓶に飾ってみましたが、紫色の花びらが美しく、お部屋の雰囲気が明るくなりました。
探訪を終えて
大学生活を左京区で過ごし、慣れ親しんでいるつもりでしたが、新たな左京区の魅力に触れることができました。やはり左京区は南北に長い区。山間部へ少し車を走らせると、広大な自然が私たちを迎えてくれました。
左京区にはまだまだ知らない一面がたくさんあるはずです。筆者はペーパードライバーなので、運転の猛特訓をして、これからもっともっと左京区を深く知る旅に出たいと思いました。
この記事を書いた人
石田梨々亜 (京都府立大学 公共政策学部 3 回生)
左京区役所地域力推進室でインターンシップをしていました。散歩とパン屋さん巡りが大好きです。
京都府生まれ京都府育ち。それでもまだまだ知らないことだらけ。日々京都を勉強中です!