サキョウ見聞録 その9 花脊・久多探訪記(前編)
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2024年12月12日
2024年7月26日。
京都府立大学公共政策学部3回生の石田です。この日は左京区役所でのインターンシップの初日。緊張しながらも、職員の皆様にあたたかく迎えていただきました!
「区内の大学周辺とか、出町柳、鴨川デルタは行ったことあるだろうけど、山の方は行ったことないよね?だったら行ってみましょう!」と、お世話になる職員の皆様に連れられ、うだるような暑さの中、花脊(はなせ)・久多(くた)地域へ向けて左京区役所を出発しました。
事前に下調べをしていましたが、鞍馬を抜け、山道へ差し掛かると、普段の私の生活範囲では見ないカーブが続きます。山道ならではなのか、落石や細かい枝葉が道に広がり、インターネットで見ていた景色よりも、これからの行き先へのワクワク感が強まります。カーブをいくつか乗り越えると、開けた場所へ。
山の新緑が瑞々しい絶景スポットです。写真には写っていないものの、京都市内を一望できるのだとか。
車から降りると、ひんやりとした空気が肌を撫で、体に張り付く汗が乾いていきます。
こんなにも山の中は涼しいのか~!と、衝撃を受けました。
花脊チマキザサ保護区
車から降りて山道を登った尾根の途中には、シカよけの柵で囲まれた、チマキザサが生育する保護区があります。
花脊地域のチマキザサは、古くから祇園祭の厄除け粽や料理のあしらい、和菓子に使われていましたが、シカによって食べ尽くされ、一時は自然環境での生育が困難に。
(こちらがチマキザサ。大きいものは25cmぐらいになります。)
そこで地域の方や大学、行政などが組織する「チマキザサ再生委員会」が中心となり、シカの侵入を防ぐ柵を設置したり、市民向けのワークショップを実施するなど、チマキザサの再生に向けた取組に力を入れ、令和4年には約15年振りに再出荷したそうです!
現在保護区内では、委員会の皆様の御尽力で、チマキザサが元気に生い茂っています。この美しい光景を見ると、「左京の文化を守ろう」という関係者の皆様の強い思いを感じます。
左京区役所花脊出張所
左京区はとても南北に長い区。松ヶ崎にある左京区役所本庁舎のほかに、5カ所の出張所があります。
続いてはその中の一つである花脊出張所に訪れました。
花脊出張所長の河野さんが出迎えてくださり、出張所の仕事についてお話を伺いました。花脊出張所は数人のみで住民の対応をされており、「地域の何でも屋さん」として、住民に寄り添って仕事をされています。市役所・区役所のお仕事の最たる特徴は、住民の方々との距離の近さ。今回伺った花脊出張所での仕事もまさに住民の方々に密着しており、直接住民の方から声を聞くことができる点でとてもやりがいのある仕事だと感じました。
また、仕事には真面目に取り組む気持ちと人に頼る力が大切だとおっしゃっていました。これから就職活動を迎えるにあたり、お仕事の魅力や社会人に必要な力といったお話を伺うことができました。
(左が河野所長。右が筆者です。)
この記事を書いた人
石田梨々亜 (京都府立大学 公共政策学部 3回生)
左京区役所地域力推進室でインターンシップをしていました。散歩とパン屋さん巡りが大好きです。
京都府生まれ京都府育ち。それでもまだまだ知らないことだらけ。日々京都を勉強中です!