北白川高盛御供

　京都から近江坂本へと通じる街道沿いに建つ北白川天神宮。この神社は，白川村の産土神(うぶすながみ)・少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀っています。北白川高盛御供(たかもりごく)は，この北白川天神宮に伝わる，「高盛」という神饌(しんせん)を供える神事です。

　味噌をつなぎにして，湯がいた小芋を根気よく高く盛り上げ，柿やサツマイモで飾りをつけます。白い御飯を型にはめ込み，縄で縛った盛相(もっそう)などの神饌をうやうやしく頭上に戴き，天神宮まで行列して神前に供えます。

　この神事は，平安遷都以前からの素朴な神饌の姿を今に伝えています。