区民ライターがゆく！頑張る中京人・魅力再発見（旅館・ホテル）エースホテル京都

　アメリカを中心に展開している「エースホテル」。1999年にアメリカのシアトルに第一号のホテルをオープンされてから、アメリカ国内にとどまらず、日本やカナダ、オーストラリアにも展開され、現在は世界10都市でホテルを運営されています。日本では、2020年のコロナ禍に、初の日本及びアジア進出となる「エースホテル京都」をオープンされました。今回は、初の日本及びアジア進出の場として京都を選んだ理由や、「エースホテル京都」のコンセプト、地元の方々との関わり方など、広報を担当される林 亜希子さんにお話を伺いました。

　エースホテルとして、「既存の建物を活用し（utilizing existing structures） 、地域との共生 （connecting with local communities）を目指す」というコンセプトを掲げています。そのコンセプトのとおり、エースホテル京都は、歴史的建築物である旧京都中央電話局を改修してつくられた「新風館」の中にあり、これまでの建物を活かし、まちに溶け込むことを意識されています。「京都は、豊かなアートや自然、歴史が根付いていて、まち全体が美術館のよう」と林さん。「そのため京都は、その土地の文化と共生することができる日本で唯一の場所であると感じました」と進出の理由を教えていただきました。

　エースホテル京都では、環境に配慮した取組を積極的に行っています。例えば、新風館に入っている店舗の方々と協力して、地球について考え行動する「アースデイ（地球の日）」の4月22日にゴミ拾いを行っています。烏丸御池から三条大橋付近までの区間で4グループに分かれ、約1時間かけて行っています。さらに、家庭や学校等の教育現場、スポーツの場など、さまざまな場面で多様性について学び、気づきを得ていただくことを目指し、「みんなのいろいろ」という絵本の読み聞かせをホテルのロビーで行いました。「多様性を認め合い、個々の個性を重んじる取組を少しずつでも持続していきたい」と話され、これらの取組を御池中学校の生徒さんたちに授業の中で紹介する活動も行っています。

　「京都は、町家や茶道、華道といった伝統文化だけでなく、近代建築やアートといった新しい文化もあり、京都は新旧の文化が融合してまちづくりがなされていると感じています」と話され、「人とのつながりは文化交流から始まると考えており、新しい文化を受け入れる京都は、受け入れてくれた人のあたたかさや、地域の活性化に対する熱い思いをひしひしと感じます」と、開業3周年を迎え、地域住民との関わりによって、京都ならではのまちなみや文化、自治意識を感じておられました。「今後も地元の皆さんに参加いただけるような活動をしていきたい」と話されました。

　今年8月に「KŌSA（コウサ）」というレストランをオープンしました。「人と人が交差する」という意味もあり、多くの方にお越しいただきたいと思っています。レストランの料理には、生産者直通の新鮮なお野菜を使用しており、また食材をすべて使い切るというフードロスを意識しています。さらに店内は、巨大な提灯を天井に吊るし、伝統的でありながら斬新な空間を演出していて、視覚的にも楽しんでいただけると思います！区民の皆様ぜひお越しください。お待ちしています！

＜詳細情報＞
　ACE HOTEL KYOTO（エースホテル京都）
　所在地：中京区車屋町245-2　新風館内
　電話番号：075-229-9002
　ホームページ： https://jp.acehotel.com/kyoto/