区民ライターがゆく！頑張る中京人・魅力再発見（飲食店・ショップ）坂ノ途中

★京都の大学に通う学生さんに区民ライターとして執筆いただいています！

　株式会社坂ノ途中は、「旬のお野菜セット　定期便」の販売を中心に全国展開されている企業です。お野菜セットには、化学合成農薬や化学肥料を使わずに育てられた野菜がバランスよく詰め合わせられていて、ご家庭で旬の野菜の味を楽しむことができます。また、烏丸御池にある新風館には、坂ノ途中のコンセプトを伝えるお店「本と野菜 OyOy(オイオイ)」を構えています。今回は取り扱うお野菜に込められた思いや創業の経緯などについて、メディア担当の横浜さん、本と野菜 OyOyの店長 竹島さんに伺ってきました。

　坂ノ途中の代表の小野さんは、大学生の頃にバックパッカーでチベットを訪れた際、自然の循環の中に人の営みがある様子を見てとても美しいと感じ、人と自然のつなぎ目である「農業」の環境負荷を小さくすることを目指して化学合成農薬や化学肥料を使用せずに栽培された農産物の販売を行うようになりました。

　いわゆる有機やオーガニックの野菜を栽培することの多い新規参入者（農業を自ら志して新しくはじめた人）は、コネクションがなく良い土地をなかなか見つけることができなかったり、少量多品種の生産になることから一般的な流通に乗せられなかったりと、売上につなげられないことで、安定した営農ができていない状況にありました。

　中京区には烏丸御池にある新風館1階に「本と野菜 OyOy」という店舗を構えておられ、農産物の販売だけでなく、飲食店の経営もされています。東京の「かもめブックス」という本屋さんとコラボレーションした店舗で、店内には様々な本や野菜を手に取ることができます。カフェでは、坂ノ途中の取り扱っているお野菜を使用した料理を味わうことができ、消費者と坂ノ途中がつながれる場となっています。プレートのお品書きには、使っている野菜や楽しみ方がわかる説明がついています。

　坂ノ途中では、新たに生産者のコミュニティづくりにも取り組んでいます。新規参入者が営農しやすくなるよう、提携生産者と坂ノ途中が一緒に学び合うイベントを開催したり、蓄積してきたデータを共有したりと、つながりや情報共有の場を築くことができる仕組みづくりを行っています。

　京都は中心部には飲食店が多くありながらも、少し離れると農家さんのいる地域にもすぐ行くことができる、とても便利な場所だと思っています。もちろん街並みも良く、住みやすい場所です。また国内外問わず、様々な方がお越しになるので、多様なニーズも存在もします。それらへの対応は課題に感じる部分でもありますが、色々なことを考え、取り組むことができるのも京都ならではだと思います。

＜詳細情報＞
　「本と野菜　OyOy（オイオイ）」
　所在地：中京区烏丸通姉小路下ル場之町586-2　新風館1階
　電話番号：075-744-1727
　定休日：火曜日
　※坂ノ途中のお野菜を使ったプレート料理の提供は金曜日・土曜日・日曜日のみ。
　　月曜日から木曜日はデザートやドリンクが楽しめるカフェ営業です。

   株式会社 坂ノ途中
　所在地：南区上鳥羽高畠町56
   電話番号：075-200-9773
   ホームページ：https://www.on-the-slope.com/

★今回ライターを務めていただいた学生さん　京都産業大学　水田 淳実さん（写真右）