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区民ライターがゆく!頑張る中京人・魅力再発見(中京のすごい人!)姉小路界隈を考える会 事務局長 谷口さん

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2022年11月4日

姉小路界隈を考える会 事務局長 谷口親平さん(令和4年11月4日更新)


★今回は,京都の大学に通う学生さんに区民ライターとして執筆いただいています!

  今回の「地域活動をしている中京のすごい人!」は、姉小路界隈を考える会 事務局長の谷口親平さんを取材しました。

  市役所周辺の姉小路通界隈は御池通と三条通に挟まれた商業エリアにありながら、静かな住環境も存在するといった、京都ならではの職住一体の文化が残っています。老舗旅館をはじめ、姉小路通にある各店舗は、おもてなしの心を育んできたくらしの知恵や精神を受け継ぎ、町家等の外観を活かした京都らしい景観と相まって、今なお多くの人々を引きつけています。

 こうした景観や住環境は簡単に継承されてきたわけではありません。「姉小路界隈を考える会」は、1995(平成7)年頃から、地域にマンション建設計画が立て続けに持ち上がったことをきっかけに地域住民自らが、京都らしい景観と静かな住環境を維持していくために発足しました。

 マンションの建設会社や行政機関等と粘り強く何度も協議を重ねた結果、豊かな地域交流や京町家の文化、緑化といった地域環境と調和した集合住宅が実現しました。この地域住民自身による先進的な取組は、都市計画学会賞等の受賞につながるなど、京都市だけではなく全国の都市政策に大きな影響を与えました。

 また、この活動をきっかけに、地域の景観について考える方が増えたことで、町並み保全に向けた取組はさらに進んでいきました。江戸時代から続く「町式目」を更新し、2002(平成14)年には、建物の用途や高さを制限する「姉小路界隈地区建築協定」が締結され、例えば、コンビニエンスストアやバー、家主が同居しないワンルームマンション、建物の地上階数が6階以上(地盤から18m超)の建物等は規制の対象となりました。さらに、2013(平成25)年には、バーやカラオケボックス等を禁止した都市計画「姉小路界わい地区地区計画」が市会で議決され、静寂な夜の環境を保全することにつながりました。

 今年、協定の締結から20年が経ち、「更新」という新たな局面を迎えました。谷口さんは、これまでの活動と同じように、近隣の住宅を一軒ずつ訪問し、趣旨を丁寧に説明されるといった地道な取組を続けた結果、賛同者が新たに加わり、これまで御幸町通から堺町通までであった対象範囲を、さらに西側の車屋町通まで拡大させ、商業地域の中で、国内最大規模を誇る建築協定へと発展させました。「この界隈は『おもてなしのまち』です。協定締結から20年が経ち、これまで開発を巡る大きなトラブルもなく、姉小路界隈の町並みを守ることができたのは、地域内の各店舗等も含めた地域住民のまちへの愛着と誇りがあったからです。」と谷口さん。地区計画の更新も控え、さらなる活動に意欲を燃やしておられます。

 その他にも、姉小路界隈を考える会では、毎年8月の「姉小路行灯会(あんどんえ)」や11月の「京まちなかを歩く日」といった一般に公開したイベントも開催されています。「この通りと町並み、そしてこれまでの取組を広く知っていただきたい。また、新しく姉小路界隈に住まれる方も歓迎したい。」と話され、特に若い世代への情報発信にも積極的に取り組んでおられます。

最新の情報は京都市ホームページをご覧ください。

姉小路界隈を考える会 事務局長 谷口 親平(たにぐち しんぺい)様からのメッセージ

 昔から住んでいるこの場所の雰囲気を守りたいという思いから、30年近く様々な取組を続けてきましたが、「家の前を掃く」だけでもまちの雰囲気は変わります。守りたいという思いや言葉だけではなく、何事もまずはやってみなければ、何も始まらず変えられません。小さなことでも「まずはやってみる」ことができたら大きな前進に繋がりますので、何事にもあきらめず挑戦していただければと思います。




<詳細情報>
 姉小路界隈を考える会
 ホームページ:http://www.aneyakouji.jp/外部サイトへリンクします

★今回ライターを務めていただいた学生さん 立命館大学 4回生 西尾謙汰さん

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