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京都市中京区

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中京の年中行事 お盆

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2023年1月17日

お盆

 京都市では、伝統文化に親しみ、生活文化を継承していく機会となっている年中行事の価値を見つめ直し、継承していく大切さを再認識するとともに、その意義を広く市民に発信していくため、「京の年中行事」を“京都をつなぐ無形文化遺産”に選定しています。

 そのなかから、中京で楽しむことができる「京の年中行事」について、その歴史や楽しみ方を紹介するコンテンツ「中京の年中行事」。第2弾の今回は中京の夏に迎えるお盆を取り上げます。

祝!壬生六斎念仏 ユネスコ無形文化遺産に登録!!

★動画内で紹介している「壬生六斎念仏」を含む京都市内15の地区で伝承される「京都の六斎念仏」が、日本各地に伝わる民俗芸能「風流踊」の一つとして、令和4年11月に、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。



1 動画について

 中京で迎えるお盆の代表行事 壬生寺の「盂蘭盆万灯供養会(うらぼんまんとうくようえ)」の様子を美しい映像とともにご紹介します。お盆を過ごすのにぴったりの伝統産業品の紹介もございますのでぜひご覧ください。
https://youtu.be/Q37-LWzpVHI外部サイトへリンクします

 下記の壬生寺へのインタビュー記事も合わせてご覧ください。

※下の画像をクリックすると動画ページへ移動できます。


⇧画像をクリックして動画へジャンプ

2 インタビュー記事(令和4年7月8日更新)


★ 中京で楽しむことができる「京の年中行事」について、その歴史や楽しみ方を紹介する「中京の年中行事」。第2弾の今回は、御先祖様を供養する夏の行事「お盆」について紹介します。

 夏の大型連休としてのイメージが強いお盆。それぞれの故郷に帰省したり、お祭りに参加して過ごす方も多いのではないでしょうか。一般的にお盆と呼ばれることが多いですが、仏教用語では「盂蘭盆(うらぼん)」「盂蘭盆会(うらぼんえ)」とも呼ばれます。風習や形式、その時期についても地域によって様々ですが、8月中旬に迎えるこの年中行事は、御先祖様の冥福をお祈りするとても大切な期間としてこれまで受け継がれてきました。

 春と秋のお彼岸など、京都では一年の折々に御先祖様を供養する伝統行事が行われますが、8月のお盆には御先祖様の霊を「お精霊(しょらい)さん」と親しみを込めて呼び、あの世から現世へとお迎えします。その名の通り、あの世からお精霊さんをお迎えする「精霊迎(しょうらいむか)え」では、大切な御先祖様を思って、毎日お団子やお膳をお供えして御先祖様をもてなします。

 そして、お迎えしたお精霊さんは、送り火を焚いて送ります。これを「精霊送(しょうらいおく)り」といい、あの世へ帰っていくお精霊さんが道に迷わないようにと、松明を山々に灯したのが京都ならではの「五山の送り火」です。

 このように京都では、古くから御先祖様の冥福をお祈りする伝統が息づいてきました。中京区でも代表的な先祖供養の行事として、壬生寺では、「盂蘭盆万灯供養会(うらぼんまんとうくようえ)」が8月中旬のお盆の時期に執り行われます。壬生寺 録事(ろくじ)の松浦俊成(まつうらしゅんじょう)さんに万灯会(まんとうえ)の意義や古くから息づく先祖供養の文化についてお伺いしました。

 万灯会は、御先祖様が死後の世界から各家へ帰るときの目印となるよう、御先祖様の名前を記した灯籠を灯したもので、多くの寺社で行われています。壬生寺においては、いつ始まったかは不明ですが、その歴史はたいへん古く、平安時代末期の1153年には既に行われていたという記録が残っています。また、多くの寺社で行われる万灯会は、置き灯籠や提灯を参道に並べるものが一般的ですが、壬生寺の盂蘭盆万灯供養会は8月9日から16日にかけて、本堂前を約1,000もの灯籠が立体的に配置され、灯籠による光の壁が現れます。さらに、本堂の横に建つ「千体仏塔」にも明かりが灯され、境内が幻想的な雰囲気に包まれます。

 積み上げられた灯籠を背景に特設舞台が設置され、初日の9日、最終日の16日には伝統の「六斎念仏」が奉納されるのも壬生寺の万灯供養会の特徴の一つです。ここで奉納される六斎念仏は、故人の冥福をお祈りしてお唱えする念仏が、華やかでリズミカルな鉦(かね)、太鼓、笛の囃子にあわせて踊る「踊り念仏」として芸能の色を帯び、大衆性豊かに発達したもので、奉納の際には例年多くの見物客で境内がにぎわいます。

 そんな伝統の六斎念仏ですが、地元では朱雀第三小学校の児童数十名が参加するクラブ「六斎キッズ」が活動しており、六斎念仏を保存・継承する地元壬生の有志団体「壬生六斎念仏講中(みぶろくさいねんぶつこうちゅう)」の指導を受け、9日の六斎念仏の奉納に先立って特設舞台で日々の練習の成果を発表します。こうした子どもの頃の貴重な体験が卒業後も、引き続き六斎念仏に関わっていくことにつながっており、地域で大切に受け継がれてきた伝統文化が次の世代へと着実に継承されていくうえで、大きな役割を果たしています。

 このほかにも、御先祖様を弔う儀式としては、御先祖様のお名前が書かれた水塔婆(みずとうば)を、水に濡らした高野槙(こうやまき)で浄める「水回向(みずえこう)」などがあり、しきたりや形式も地域によって様々です。しきたりと聞くと難しいことのように思えますが、「1から10まで形式通りにしないといけないわけではありません」と松浦さん。「自分がここに存在するのは、御先祖様がいらっしゃったからです。その方たちを弔うというのは宗教などに関係なく大切なことではないでしょうか」と、普段からこうした習慣などに接することのない人たちにもお盆の時期ならではの行事への参加を呼びかけておられます。

 京都のまちの各所で献灯や提灯の明かりが灯り、様々な行事が執り行われる「お盆」。この夏は、身近な中京区内の寺社や地域の行事に参加し、御先祖様に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。


六斎念仏の奉納


六斎キッズの発表会


水塔婆の奉納

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