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区民ライターがゆく!頑張る中京人・魅力再発見(伝統産業)大江能楽堂

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2021年11月8日

大江能楽堂(令和3年11月8日更新)


 京都の中心,市役所近くの閑静な住宅街に明治41年創建の大江能楽堂があります。廊下を通り抜けると能楽堂が現れ,現存する最古の能楽堂として明治の面影を漂わせています。現在も公演やお稽古等に日々使用され,今年9月に102年ぶりの舞台板の張り替えを完了し,リニューアルされました。

 かつて能楽堂は全国各地に存在していましたが,震災や戦災等により失われ,現在は大江能楽堂が「現存最古」となりました。「戦時中,この辺は強制疎開の対象区域とされ,昭和20年8月の初め2階建ての住居と楽屋は取り壊されてしまいました。この舞台も15日に壊されることになっていたのですが,直前に玉音放送が流れ,奇跡的に残りました。」と大江能楽堂を管理されている大江美智子さん。
 奇跡的に残りましたが維持が大変だったことは幾度となくあり,取り壊してビルにする計画が出たこともありました。能楽堂の管理を引き継ぐ際に旦那様のお母様からいただいた「ここを大切にしてね,こういうものは神様からの預りものだから」という言葉を大切に,危機を何とか乗り越えてこられました。

 もともと「能」は,江戸時代までは各大名の専属の能楽師として仕えていましたが,明治維新による四民平等に伴い,これまで大名に保護されていた能楽師は大打撃を受け,転職・失職する人が大勢出ました。その後,経済人や一般人等からの援助により大江能楽堂などの能楽堂が創建され,「能」は継承されていきました。「これまで曾祖父,祖父,父から主人そして息子たちへ受け継がれ守られてきた建物ですので,永い歴史の一部と思って,守り繋いでいくことが務めだと思っています。」と熱く語られました。

 今回のリニューアルでは,以前は漆で塗られた黒めの舞台でしたが,新しい舞台は檜を無垢のまま使用し,また従来の舞台板を削って白くし,舞台の後座(囃子座)や左手後方にある通路(橋掛かり)などに再利用しました。白く浮き上がった舞台が背景の鏡板を引き立て,木の香りも相まって清々しい趣を感じるものになりました。

 また,鏡板に描かれている松もほかの能楽堂とは異なり,松の上が切れています。これは当時,近所に住んでいた絵師 円山応挙の子孫・鷹陽が「大地に根を張り,どんどん上に伸びていけるように」という願いを込めて描いていただいたそうです。その絵が示すとおり,コロナ禍で減少していた能の公演や修学旅行の体験講座なども少しずつ戻ってこられたり,無料招待で来られた方がリピーターになったりと,今もなお人から人へ繋いでおられます。

大江能楽堂 大江美智子(おおえ みちこ)様からのメッセージ

 コロナ禍では通常の講演のほか,修学旅行生の体験鑑賞講座で舞台をお貸しすることなどを控えたり,大変な時もありましたが,能楽堂が出来て112年の間には戦争もありましたので,長い年月にはそういう時期もあるのかなと思っています。舞台のリニューアルをしたり,DVDを製作したりと,コロナ禍だからこそ実現できたこともありました。どのくらいで終息するのかわかりませんが,大変なときこそ大変と思わず,辛抱しながら今できることをしていけたらと思っています。


松が描かれた鏡板を背景に

<詳細情報>
   一般財団法人 大江能楽堂
 所在地:〒604-0944 中京区押小路通柳馬場東入橘町646
 電話:075-231-7620
 公式ホームページ:http://www.asahi-net.or.jp/~tn4m-ooe/外部サイトへリンクします


大江能楽堂 入口


舞台の鏡板に描かれている松と竹

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