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令和3年度みやこユニバーサルデザイン賞 受賞作品概要

ページ番号297562

2020年10月27日

アイデア部門 大賞

体温充電補聴器「充電できTel」 藤田 晴南(九条弘道小学校・6年)

【作品概要】

 電池を換えなくてもずっと使える補聴器。着けていたら人の体温を感じて充電するところがおすすめです。

充電できTel

【審査員コメント】

 補聴器の電池切れ時の不自由さに着目し,装着したまま,特別の操作をすることなく,自動で充電できるという点が素晴らしいと思います。他の小型機器への活用可能性もあり,地球にも人にも優しい,まさにユニバーサルデザインのアイデアです。体温充電技術は確立されており,今後実用化が進むでしょう。

アイデア部門 優秀賞

こえエレベーター 小西 晴(幼稚園・年長)

【作品概要】

 杖をついたお年寄り,ベビーカーを押している人,身体の不自由な人など行き先ボタンに手の届きにくい人が使いやすいエレベーターはどんなものか考えました。アナウンスが流れて希望する階を言えばその階に連れて行ってくれるエレベーターがあれば便利だなと思いました。

こえエレベーター

【審査員コメント】

 まだ幼い子どもが,多くの人のために考えついたことは素晴らしいと思います。コロナ禍で接触を減らす意味でも,音声で反応し動くエレベーターがあればよいですね。また,聴覚障害がある人のためにボタンも必要かと思います。

 幼少期からユニバーサルデザインについて考えていく社会になると,未来は明るいですね。

Convenient(便利)トイレ 平松 礼香(小栗栖宮山小学校・6年)

【作品概要】

 弟がトイレをするときに便器が大きくて大変なため,大きさが変えられるようなトイレがあったら便利と思って考えました。外国の方でも分かるようにボタンの位置や大きさなどを工夫しました。

Convenientトイレ

【審査員コメント】

 トイレは誰にとっても身近で不可欠な存在です。身体の大小にかかわらず,誰もが安心して使えるトイレは必要だと思います。幼い弟さんの困りごとから考えられたアイデアですが,外国人やお年寄りのことにまで思いを巡らせ工夫を凝らしています。日常の暮らしの中からの発案と表現力を高く評価しました。

ポイ捨て回収ロボット 木村 光(向島南児童館・小学校6年)

【作品概要】

 みんなに助け合う心を持ってもらえるようにする工夫として,人がごみを入れるとロボットが喜ぶようにしました。
 ポイ捨てがなくなることによって,ボランティアに頼らないで,まちの人が安心して過ごすことができる点がユニバーサルデザインです。

ポイ捨て回収ロボット

【審査員コメント】

 子どもらしいかわいらしい発想で,思いやりの心を人にもロボットにも持たせる工夫に心が温まりました。
 さらに,ポイ捨ての削減やまちの人の暮らしにまで思いをはせる想像力にも感心しました。

らくらくポスト 松宮 弦希(高野中学校・1年)

【作品概要】

 車いすに乗っている人はポストの投入口に手が届かないと思うので,下の方にも投入口を付けて,入れやすいようにしました。また,これは小さな子どもが入れようとするときにも使うことができます。
 工夫したところは,上の投入口から下の投入口に向けて矢印を付けて分かりやすくしたことです。

らくらくポスト

【審査員コメント】

 確かに既存のポストの投函口は車いす使用者や子どもにとっては高すぎます。低い位置に投函口があるポストもありますが,まだまだ普及していない状況です。難しい技術を使うことなく実現できるアイデアであり,社会の至らない部分に着目した点を高く評価しました。

Do you know it? 尾崎ひなた(高野中学校・1年)

【作品概要】

 テレビを見ていたとき,世界共通の「助けて」のサインがあると知り,他にもどんなものがあるか調べてみました。これらを知っておくことで誰かの助けになると思ったのでまとめてみました。
 工夫した点は,イラストを使って小さい子どもにもわかってもらえるようにしたところです。

Do you know it?

【審査員コメント】

 いつ,どこで,どのようなことが起こるかわからないので,こういったサインを皆が知り,対応できるようにすることが大切だと思います。この作品の応募に当たり,応募者自身が調べ学んだ点,ユニバーサルデザインの普及につながるアイデアである点を高く評価しました。

車椅子事前お知らせ機械 櫻井 美すず(西京高等学校附属中学校・1年)

【作品概要】

 バスに車いすの方が乗ってくる際,運転手の人が慌てて用意をしなくてもよいよう,事前に知らせる機械です。車いすの方が,バス停にある端末から何番のバスに,どこのバス停まで乗るかを選択します。すると,バスの運転手に連絡がいき,「○○のバス停で車いすの方が乗ってこられます」ということが伝わります。それによって,バス停に着いたときにスムーズに動けるし,そこまでの停留所でバスが混みすぎないように人数調整もできます。

車椅子事前お知らせ機械

【審査員コメント】

 車いすを使用している方は,事前にバス運転手に知っておいてもらえるという安心感があり,バス運転手も事前に分かることで,車いすスペースの確保を乗客に呼び掛けることもでき,双方の心の負担を軽減したり,スムーズな乗車に役立つ素晴らしいアイデアです。

もっと多か国語表示 宇野 樹(西京高等学校附属中学校・1年)

【作品概要】

 「トイレ」などのプレートにはだいたい日本語,英語,中国語,韓国語の4ヶ国語で書いてあります。しかし,世界には,もっといろんな言葉があります。このアイデアは,4ヶ国の表示以外に,QRコードを貼っておき,スマートフォンをかざすと世界の国々の言葉がズラッと出てくるというものです。すべてをプレートに書くことはできないので,今では大体の人が持っているスマートフォンを使ったところを工夫しました。

もっと多か国語表示

【審査員コメント】

 最近では,英語圏等以外からの方も増えてきており,多言語化への対応が必要となっています。このアイデアは様々な言語使用者に配慮されており,ピクトグラムなど単純な表示では説明しきれない情報(注意・危険を知らせる情報や観光地や美術品の説明・解説など)を正確に伝えるのにとても役立つと思います。

役立つくん 森 心音(西賀茂中学校・3年)

【作品概要】

 視覚障がいの方などが買い物するときに何という商品か,どこ産なのかをちゃんとわかって買えたら便利だなと思いました。
 押すボタンがあると分かりにくいので,ボタンなしでかざすだけでよいようにしました。

役立つくん

【審査員コメント】

 身近に聞いた話から,視覚障がいのある方や高齢の方の日常の不便さに思いを巡らせ,それを解消する方法を検討したことや,「かざすだけ」という使いやすさの工夫が素晴らしいと思います。多言語対応などもできれば,より幅広く便利に使えそうですね。

チケットレス改札口 橋本 大毅(西賀茂中学校・3年)

【作品概要】

 現状,電車やバスの改札は右側にしかなく,左利きの人には不便です。最近ではチケットレスの特急券があり,ネットで購入してスマホの画面を見せると改札口を通過できます。特急券以外もチケットレス化すればよいのではないかと考えました。スマホを持っている人はスマホに切符の情報を入れ,スマホを持っていない人はICカードを連携させ通過できるようにします。母が左利きでよく不便だと言っていたり,試合に行くときなどに,駅などで困っている人をよく見るので,助けたいと思いました。

チケットレス改札口

【審査員コメント】

 左利きの人,障がいのある人,いろんな人にとって便利なアイデアです。アイデア発想に当たっての現状認識,問題提起,解決策の提示という過程も分かりやすく,左利きの人に便利なだけでなく,混雑対策,感染症対策としても有効であることにも気づいた点も素晴らしいです。実用化されてほしいですね。

熱くならない器 當森 咲月(京都すばる高等学校・2年)

【作品概要】

 熱いものを入れたり,電子レンジなどで温めたりすると熱くなる器。温めて熱くなった器を子どもはもちろん大人でも持つことができなかったり,やけどをしてしまったりします。
 そこで私が考えたアイデアは,熱いものを入れても,電子レンジなどで温めても熱くならない器です。器の下の部分の水色になっているところは温めても熱くなりません。また,器の下の部分は赤色か青色かで中の物が熱いのか冷たいのか色で表すことができ,見た目で判断することができるようになっています。
 だから,持つこともでき,けがもしない,子どもも大人もいろんな人が安全に簡単に使うことができます。

熱くならない器

【審査員コメント】

 日頃,熱いものが入った器や電子レンジで温めた器は,熱いことを当たり前のこととして気を付けてきましたが,その前提を覆す発想や,日常の何気ない不自由さを見出す姿勢が素晴らしいと思います。誰もが安全で使いやすいという点も高く評価しました。

Announce Bangle 中神 優菜(京都すばる高等学校・2年)

【作品概要】

 音や声が聞こえづらい人や耳が不自由な人に向けたアイデアを考えました。例えば,家の中でお湯を沸かしている時,その場所におらず,やかんの鳴っている音やタイマーの鳴る音が聞こえない場面があります。そんな時に,私の考えた<Announce Bangle>を使えば,離れた場所でもバングルが光って教えてくれます。使用方法は,鳴ると知らせてほしい音をセンサーに登録し,センサーを壁に設置するだけです。あとは音が鳴ればセンサーが感知しバングルが反応してくれます。操作方法や設定がシンプルなので,年配の方にも使いやすい設計になっています。

Announce Bangle

【審査員コメント】

 センサーに登録すると感知したい音に反応して光るという便利さ,デザインのスマートさ,さらに装着感にも配慮されている点が良いと思いました。耳の不自由な人だけでなく,多くの人の「うっかり」にも対応できるのではないでしょうか。さらにバイブレーション機能などがあっても良いかもしれません。

エピソード部門 大賞

人の為に 寺田 かのこ(京都すばる高等学校・2年)

【作品】

 私が最寄り駅に着く時間にいつも見かける視覚障碍者の方がいます。この時はとても混んでいて,その方は通路の端に寄って人混みが収まるのを待たれているようでした。私は声をかけようかどうか迷っていました。ですが私の後ろから何の迷いもなく30 代くらいのサラリーマンの方が「改札まで一緒に行きましょう」と声をかけられて,私もこの人のように人の為にすぐ動けるような人になりたいと思いました。

【審査員コメント】

 ユニバーサルデザインの普及は,ハード面の整備も大切ですが,基本は人を思いやって行動する「心のユニバーサルデザイン」です。誰もが「何か手助けしたい」と思っていてもすぐに行動できず迷ってしまうことがあります。このサラリーマンの方も最初はスムーズに行動できなかったのではないでしょうか。作者を含め周囲の人がこのような場面に出会ったことで,助け合い,思いやりのある行動を心掛ける好循環が生み出される予感がします。

エピソード部門 優秀賞

気持ちで十分 今村 虎大(京都すばる高等学校・2年)

【作品】

 僕は,通学中に駅である光景を見ました。それは,駅の段差で高齢者の方がカートを持っていてうまく上れずに困っているところを,一人の外国人の方が助けているところでした。そこから僕は,人を助けるには言葉なんて必要ないんだな,気持ちだけでいいんだなということがわかりました。

【審査員コメント】

 言葉の異なる国で生活していくことは気苦労の多いものです。日常生活で何か困っていることがあっても,周囲に頼んだり尋ねたりするのは勇気がいります。
 今回は逆の立場で「気持ちでサポートできる」ことを実感できたことがよかったと思いますし,文章表現も良いと思います。

おばあちゃんとの電話 橘木 暖人(京都すばる高等学校・2年)

【作品】

 朝の登校前の数分間,僕は毎日おばあちゃんと電話をする。特にこれといって話すことはない。あいさつから今日も頑張っていこうね。本当にそれだけ。でもそのたわいもない会話がおばあちゃんの生きがいと言っていた。僕は,その数分間の電話をこれからも大切にしていきたいと思った。みんなが居心地よく生活して人生の楽しみを作っていけたらいいなと思った。

【審査員コメント】

 おばあちゃんを思いやり,毎日持続して電話するやさしさ。電話の向こうのおばあちゃんがにっこり笑っている姿が思い浮かびました。何気ない自分の行動が誰かの支えになっている,その気持ちが身内に中だけにとどまらず,皆を思いやる気持ちに繋がっています。そのような気持ちがユニバーサルデザイン社会をつくる一歩だと思います。

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