「新しい生活スタイル」に関する障害のある方への配慮
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2021年1月6日
「新しい生活スタイル」に関する障害のある方への配慮等について
京都市では新型コロナウイルス感染症の感染拡大を予防するため,「新しい生活スタイル」の普及を促進しています。
しかし,障害のある方の中には,感染防止を心掛けながらも,マスクの着用など「新しい生活スタイル」の実践が難しい場合があったり,実践することによって新たな支障が生じている場合があります。
ここでは,障害のある方が日常生活等で困っておられることや必要としている支援,配慮などについて一例を紹介しています。ここで紹介している事例以外にも,人によって様々な特性や必要な支援があります。
障害の特性や,障害があるゆえに困っておられることについて,まず知っていただき,御理解をお願いします。
そして,あたたかな声かけや配慮によって,ウィズコロナの社会でも,誰もが安心して生活できるまちをみなさんで作っていきましょう。
※ 障害のある方の中には,ヘルプマーク(ページ下部参照)や「マスクが着けられません」などのカードを身につけておられる場合もあります。御理解や御配慮をお願いします。
※ 「市民しんぶん 令和2年12月1日号」に関連記事を掲載しています。ぜひご覧ください。
ヘルプマーク
マスクを着けられません
意思表示カード
知的障害のある方
こんなことで困っています
- 触覚などの感覚に過敏で,マスクなど皮膚に触れるもので身体的に違和感や痛みなどを感じる
- 人が常時マスクを着けた姿がこれまでのイメージと異なるため,拒否的な反応を示す
- 感覚の過敏さにより,手洗いやアルコール消毒が難しい
- 人との距離感をつかめず,距離をとることが難しい
- 外出支援時など,支援のために介助者が本人に寄り添って行動することが必要
- 「今までしていないことをすること」,「今までしていたことをしないこと」で混乱する。いったん混乱すると,これまで普通に行ってきたこと(食事や入浴など)までできなくなってしまうこともある
配慮をお願いします
- 困っている人がいたら穏やかな口調で声をかける(ゆっくり,はっきり,簡潔に)
- マスクや手洗い,消毒の必要性が理解できない場合もあります。柔軟な対応をお願いします
発達障害のある方
こんなことで困っています
- 感覚過敏などのためマスクを着用できない
- マスクを着用できないため厳しい目で見られ,外出がしづらい
配慮をお願いします
- 障害特性によってマスクが着けられない場合があることを理解する
視覚障害のある方
こんなことで困っています
- 手引きの際には密接は避けられないが,安全な移動のために必要
- お店では,商品を手に取って大きさなどを確認したい
- 人との距離がわからず,近づいてしまうことがある
- 電子決済アプリは支払金額が読み上げられず使いにくい
- 接触確認アプリでQRコードを読み込む必要があっても,QRコードの場所が分からない
- 施設入場時に体温測定等のためいつもと違うルートを通る必要があっても,音声での案内がないとわからない
配慮をお願いします
- 困っている人を見かけたら,近づいて声を掛ける(※視覚障害のある方でも白杖を使用されていない場合もあります)
- 可能な範囲で,手引きなどのサポートをする
- 電子決済を使用する場合,ICカードをかざす位置や決済金額を言葉で伝える。また,複数の決済方法(現金決済も含む)から選択できるようにする
- 接触確認アプリなど,QRコードを読み取る必要がある場合は,声掛けやサポートを行う
- 施設の入り口に体温計が設置されている場合や,体温測定のために違うルートを通る必要がある場合は,声掛けや手引きをする。測定結果について言葉で伝える
聴覚障害のある方
こんなことで困っています
- マスクを着けていると口の動きが読めず,相手の話していることが分からない
- お店でテイクアウトをしたいが,言葉で伝えられない
- デリバリーをお願いしたいが,電話やインターネットが使えないので,ファックスでも注文を受け付けてほしい
- 相手がマスクをしていると話が聞き取れないので,人と会うのがおっくうになった
- オンライン会議では話している内容がよくわからない
配慮をお願いします
- 筆談で対応する(お店の入り口などわかりやすい場所に「耳マーク」(筆談対応が可能であることを示すマーク)を掲示する)
- 難聴の方の場合,ゆっくり,大きな声で伝える
- レジや窓口などで定型的に質問する項目(ポイントカードやレジ袋の有無など)は,コミュニケーション支援ボード(※)を活用する
- デリバリーはファックスでも受け付ける
- オンライン会議では,ひとりずつゆっくりと発言する,音声情報を文字化するアプリケーションを使用する,必要に応じてチャット機能を併用する
※「コミュニケーション支援ボード」:聴覚障害者,知的障害者,自閉症の人や外国人など,話し言葉によるコミュニケーションが難しい場合に,わかりやすいイラストなどを指でさしながら意思を伝えるための図版
京都市の各区役所・支所障害保健福祉課の窓口に設置しているコミュニケーション支援ボード
(参考)聴覚障害のある方にとっては読話(口の動きで相手が何を言っているか読み取る技術)もコミュニケーションの重要なひとつの方法です。マスクを外す場合は,フェイスシールドや透明間仕切りの設置などの飛沫感染防止対策もあります。
肢体障害のある方
こんなことで困っています
- 上肢障害があって,アルコール消毒の操作が難しい
- 上肢障害があって,マスクの着脱が難しい
- 車いすを使用しているが,消毒液が手の届かないところに置かれていることがある
- テレワークが導入されたが,設定が難しい。カメラ位置の調整ができない
- バスや電車では優先座席が密の状態になっている
配慮をお願いします
- アルコール消毒などの手助けをする
- アルコール消毒は車いすの方でも手が届く位置に設置する
- テレワークに必要な設定などを手助けする
- バスや電車では,優先座席以外でも,身体の不自由な人などに席を譲る
障害のある皆様へ
感染症からご自身や周囲の方を守るため,ご自身に合った感染症予防対策を行いましょう。
ヘルプマークを知っていますか?
ヘルプマークは援助が必要な方のためのマークです。
難病や内部障害の方,義足や人工関節を使用している方,妊娠初期の方など,援助は配慮を必要としていることが外見からは分からない方がいます。
このマークを見かけたら,電車内で席をゆずる,困っているようであれば声をかけるなど,おもいやりのある行動をお願いします。
ヘルプマークは,各区役所・支所等で配布しています。
詳しくは,京都府のホームページをご覧ください。
お問い合わせ先
京都市 保健福祉局障害保健福祉推進室
電話:075-222-4161
ファックス:075-251-2940