春先のトピックス「ハチが大量に群れている!」~ミツバチの分封(分蜂)~
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2020年10月28日
「ハチが大量に群れている!」~ミツバチの分封(分蜂)~
「軒先に大量のハチが群れている!気持ち悪い!怖い!!」
春,桜の花が散り始める頃からゴールデンウィークにかけて,毎年,ご相談いただくお話です。
軒先以外にも,家の外壁や,木々,電柱,信号機など,さまざまな場所で見られます。
大量のハチが群れている様は,初めて見られた方は「気持ち悪い!」「怖い!」「大きな巣ができた!」と思われても無理はありません。
しかし,それは,ミツバチが「分封(分蜂)」と呼ばれる引っ越しの途中で休憩しているだけの,一時的なものです。
元々おとなしい性格のミツバチですが,分封(分蜂)中は,いつもよりさらに攻撃性が低く,めったに人を刺すことはありません。
★ 早ければ数時間,長ければ3日ほどで飛んでいきますので,それまではそっと見守ってあげてください。
★ 子供たちがいたずらしないよう,注意してください。
★ 殺虫剤を吹きかけるとミツバチが飛び回ることになり,かえって危険です。絶対にしないでください。
軒先への分封
樹木への分封
電信柱等への分封
ミツバチの分封(分蜂)とは
春,ミツバチの巣で新女王バチが誕生すると,旧女王バチは働きバチを連れて出ていき,新しく巣を作る場所を探して飛び回りますが,良い引っ越し先がすぐに見つからない場合,一時的に木々や建物等に群がり休憩します。
この巣分かれを分封(分蜂)といいます。
このようにして,ミツバチは群れを増やしていきます。
ミツバチってどんなハチ?
おとなしい性格のハチです。(ただし,人間側が攻撃すると,身を守るため刺します。)
巣からはハチミツ,プロポリス,ローヤルゼリー等が採集でき,養蜂家の方にとっては大切な宝物です。
また,植物の受粉を助けます。
働きバチも含めて越冬し,同じ巣を何年も使い続けます。
春になって新女王バチが生まれると,旧女王バチは今までの巣を託し,新天地を求めて引っ越し(分封・分蜂)します。
スズメバチではないの?
「ハチの区別なんてつけられなくて。これがミツバチだと確証が持てなくて怖い……」という相談もよくお受けします。
スズメバチやアシナガバチは女王バチ1匹で越冬し,暖かくなれば表に出てきて,1匹だけで少しずつ巣を作り始めます。
春先にたくさんのハチで群れることができるのは,働きバチも越冬するミツバチだけですので,4~5月頃に上記の写真のようにたくさん群がっている状況であれば,ミツバチです。
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