受賞作品・取組概要(一般取組・企画部門)
ページ番号132903
2020年10月27日
みやこユニバーサルデザイン大賞
みんなで楽しもう「セロ弾きのゴーシュ」(京都リップル)
【作品概要】
宮沢賢治作 「セロ弾きのゴーシュ」 朗読と人形劇+チェロとピアノの生演奏
朗読には日本語字幕を人形劇には副音声をつけます。
聴覚障がい者も字幕を付けることで舞台を楽しむことができます。
視覚障がい者は音楽や朗読の好きな方が多く,特に生の声や演奏は大変魅力的です。
視覚や聴覚に障害があると,映画や舞台などは何らかのサポートがないと一般の方と同じように味わうことができないため,芸術や娯楽を諦めている方が多いです。少しの工夫と支援で感動を共有することができるはずです。
ハートフルシネマ会場の様子
司修さんの絵本「セロ弾きのゴーシュ」の原画を使った同様のイベントの様子
(京都リップル) http://kyoto-ripple.sakura.ne.jp/
聞こえない人のために日本語字幕,見えない人のために場面や情景を説明する副音声をつけたユニバーサル上映の活動をしています。障害のある方とない方が自然に触れ合うチャンスにもなっています。
リップル というのは 波紋 という意味。京都から全国の各地へユニバーサルデザインの波が広がっていくことを願っています。
【審査員コメント】
全ての人が同じ空間で過ごし,理解しあう場面,場所作りとして,大きな期待を寄せたい。この活動がもっと広く認知されることを期待する。
みやこユニバーサルデザイン奨励賞
皆の色鮮やかな町・京都プロジェクト(京都工芸繊維大学 星野有紀)
【作品概要】
現在、日本人男性の20 人に1人 白人の外国人では12 人に1 人が色覚異常であると言われています。この障害があると、見たものを普通の人と違う色合で認識してしまい,例えば,緑色の紙に書かれた赤字は,見づらかったり,場合によっては見えない時もあります。
しかし現在,色覚異常に対する意識は低く,色覚異常の人による誤操作や事故,不便さが引き起こされています。他人に理解されやすい障害だけではなく,もっと身近で気付かれにくい障害に対しても手を打つべきでないでしょうか。
そこで提案するのが,色覚異常の人のことも考慮に入れた,表記法の見直しであり,観光地・京都がこの取り組みの先進として,色覚異常の人にも色鮮やかな町づくりを全国に発信していくという所に大きな意味があります。

星野さんの作品概要
【審査員コメント】
今まであまり着目されていなかった視点からの発想が評価できる。「都市の活動」としても採択する価値がある提案である。
障がい者・高齢者用のオーダーメイドソフト開発(MIKAN Software 山本章巨)
個人の障がいや認知に合わせたソフトを,オーダーメイドで開発し,障がい者・高齢者が,容易に導入・使用出来る仕組みを作り, 健常者が使う場合との格差を少なくする取組

MIKAN Softwareのオーダーメイドソフト開発
【審査員コメント】
パソコンを新たな領域へ広げるものとして,そのユーザーのニーズに対応しようとする姿勢に共感した。
社会福祉法人京都ライトハウスホームページ(社会福祉法人 京都ライトハウス)
【作品概要】
長年,視覚に障害のある方々のために運営してまいりました京都ライトハウスが50周年を迎えたことを機に,視覚に障害のある方々や利用者の方々に元気・勇気を持って生活していただけるよう企画・工夫をいたしました。
- 企画段階から,使用感,コンテンツ内容ともに,障害当事者と一緒に検討しました。
- 「通常の画面」と,「音声で閲覧する画面並びに文字認識がしやすい画面」の切り替えをできるようにしました。
- 音声画面においては,本題に入る前に何度も繰り返す案内を可能な限りそぎ落とし,聞きやすい環境を整備しました。

京都ライトハウスホームページ画像1

京都ライトハウスホームページ画像2
【審査員コメント】
視覚情報中心であるホームページの現状から良い方向に生み出される予感がある。
外国人のための防災ガイドブック(公益財団法人 京都府国際センター)
【作品概要】
災害時の外国人住民支援体制づくりの一環として,普段からの防災知識の啓発を目的とした
「外国人のための防災ガイドブック」を作成しました。

防災ガイドブックの人にやさしい日本語版表紙

防災ガイドブックの各言語版の表紙
英語,中国語,韓国・朝鮮語,スペイン語,ポルトガル語,タガログ語のほか,それ以外の言語を母語とする方々に対して外国人にもわかりやすい「やさしい日本語」でも作成
京都府国際センターで無料で配布しています。
ウェブサイトからダウンロードもできます。http://www.kpic.or.jp/
【審査員コメント】
「外国人のための」としているが,実は広く日本人にとってもわかりやすい点がすばらしい。「やさしい日本語」はよく工夫されている。お問い合わせ先
京都市 保健福祉局障害保健福祉推進室
電話:075-222-4161
ファックス:075-251-2940