お子様の目にこんな症状はありませんか?~網膜芽細胞腫の早期発見のために~
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2018年10月12日
網膜芽細胞腫とは
眼の中にある網膜は,瞳から目の中に入ってきた光を活動電位という電気的な信号に変え網膜の表面を走る神経線維から脳に伝える役割をもっており,物を見るために非常に重要な働きをしています。網膜芽細胞腫とは,その網膜に発生する悪性腫瘍で,乳幼児に多い病気であり,日本では子どもの出生数およそ15,000人につき1人の割合で発症すると言われています。
網膜に腫瘍ができると視力が低下しますが,乳幼児は,物が見えにくくなったことをうまく伝えることができないため,発見された時には進行していることも少なくありません。網膜芽細胞腫は,多くの場合は命の危険を回避できますが,治療のために眼球摘出が必要になることがあり,腫瘍が広範囲に広がったり,転移したりすると,命にも関わる重大な疾患です。早期に発見できれば,眼球を残すことが可能な場合もあります。
網膜芽細胞腫の早期発見のため,お子様の目をチェックしてみましょう。
網膜芽細胞腫の症状って?
眼の症状としては,主に
白色瞳孔(黒目が白く見える状態)
斜視(視線が見ている物の方向に向いていない状態)
が生じます。
その他,結膜充血,角膜異常,眼瞼腫脹,眼球突出などの症状があります。
また,全身の症状として,眼の痛みにより元気がない場合もあります。
網膜芽細胞腫の進行を防ぐため,早期発見が必要です。
↓↓ お子様の目をチェックしてみましょう ↓↓
お子様の目に写真のような症状があれば,すぐに眼科医療機関を受診しましょう。
網膜芽細胞腫の診断のためには,眼底検査等の検査を必要に応じて実施することになります。医療機関と相談しながら,お子様の診療を進めていきましょう。
お子様が網膜芽細胞腫と診断された方へ
お子様が網膜芽細胞腫と診断された場合は,主治医の先生と相談しながら治療を進めることになりますが,突然病名を告げられて,不安な気持ちでいっぱいのことと思います。
御家族の相談先として,「すくすく」という,網膜芽細胞腫の子どもをもつ家族の会を御紹介します。
~「すくすく」網膜芽細胞腫の子どもをもつ家族の会から,お子様が網膜芽細胞腫と診断された方へのメッセージ~
私たち「すくすく」は,網膜芽細胞腫の子どもをもつ家族が集まって活動している会です。
網膜芽細胞腫に関しては本などで探してもなかなか情報が得られません。
また,病院の外来で互いに言葉を交わすことがあっても,友だちになるというところまでいかず,それぞれが不安や迷いを抱えたまま,治療と子育てに追われているというような状況にあります。
そんな中で何とか保護者同士の繋がりをもっとしっかりと作り,少ないながらもお互いのもっている情報を交換し,不足している情報を集めよう。また,同じ病気の子をもつ保護者として,できる範囲で不安や喜びを分かち合い,支えあおうという一人一人の声が徐々に実って出来た会です。
まずは,この病気について話せる友だちをつくること,そしてその中から会員の皆様の力をあわせて少しでも意義のあることが出来れば…というのが私たちの願いです。 一人でも多くのこの病気と闘う保護者に,この会を知っていただき,有意義なものにしていけたらと思っています。
今日初めて診察を受けた方,あるいは治療を一通り終えられ,経過を観察中の方,どなたでもぜひ,御参加ください。
~「すくすく」の活動紹介~
○毎月第4水曜日 13時~15時
国立がん研究センター中央病院12F小児待合室
(住所:東京都中央区築地5-1-1)
お話会を開催しています。
網膜芽細胞腫の話を理解してくれるところはなかなかありません。
会員でなくても参加できますので,メンバーと一緒にいろいろなことを話しましょう。
○年1回,7月
勉強会を開催しています。
全国から100名以上の会員さんが集まります。
講師を依頼しての講演会と,テーマ別の懇親会など,勉強だけでなく,同じ病気の家族との懇親もできます。
会員さんは全国におられます。
地域ごとの集まり(大阪・名古屋・広島・札幌)もあります。
不安なことや心配なことはそのままにせず,話すことで自分の気持ちが整理できることもあります。
治療中の方も,経過観察中の方も,ぜひ御参加ください。
~「すくすく」ホームページ~
お問い合わせ先
京都市 子ども若者はぐくみ局子ども若者未来部子ども家庭支援課
電話:075-746-7625
ファックス:075-251-1133