京都市桃陽病院肥満食
ページ番号3519
2018年2月19日
肥満にならない食べ方
肥満治療において,運動より食事の重要性は高いといわれています。ただいたずらに食事の量を減らすのではなく,成長期に必要な良質のタンパク質やビタミン・ミネラルなどの微量栄養素を十分補いながら,現代の食事にありがちな,肥満になりやすい,糖質や脂質などのエネルギー食品を減らす食事が必要です。
6つの基礎食品を毎日の食事に生かす

左から…
タンパク質食品(魚・肉・卵・大豆/乳製品・小魚・海草)
ビタミン・ミネラル食品(緑黄色野菜/淡色野菜・果物)
エネルギー食品(飯・パン・麺・砂糖類/油脂類)
1 食べる量を制限しない
成長期に必要な栄養の量は制限してはいけません。やせたけど,貧血を起こしたり,骨が弱くなったり,しいては病気になったりすることがあります。食事の全体としての量がしっかりあることが大切です。成長期での食べる量を減らしてのダイエットはとても危険です。週刊誌などで流行ったリンゴダイエットなどは絶対にやってはいけません。たとえやせたとしても,リバウンドを起こすばかりでなく,成長障害を起こしてしまうという結果にもつながりかねません。
2 エネルギー食品をひかえる
肥満の原因はなんといっても糖質や脂肪の多いエネルギー食品の食べ過ぎです。肥満児はすでに皮下脂肪の中にエネルギーの貯金があるので,こうした食品をまず減らすことが大切です。
糖質を多く含む食品として,ご飯やパン,めん類,いも類,小麦粉でできたお菓子や,砂糖。脂肪を多く含む食品としては,調理油,バターやマーガリン,油を使ったドレッシングやマヨネーズなどがあります。
3 主菜と副菜をバランスよく
重要なのは,魚・肉・卵・大豆製品等のタンパク質のおかず(主菜)の量がしっかりあることです。そして,ビタミン・ミネラル・せんいの多い「野菜」や「海草」「きのこ」のおかず(副菜)をしっかり1~2品作ることが大事です。
4 野菜料理のすすめ
肥満児のほとんどが野菜嫌いです。
1日に必要な野菜は,350g程度だといわれています。
一食当たりにすると平均120g程度です。「おひたし」にする「ほうれん草」は1束250g。4人家族だと1人60gとなり,「おひたし」だけでは野菜は完全に不足となります。まして朝食はパンと牛乳で済ます方も多いでしょう。休日の昼食はピラフやラーメンだと野菜はますます取れません。レタスやキャベツの生野菜はカサは多いですが,実際の量はごくわずかです。ゆで野菜や煮た野菜で野菜をたっぷり食べましょう。
5 和食メニューが一番
調理に油をたくさん使わないことが,やせるためには重要です。
油を多く使った食事は肥満を作りやすくします。和食を1日のメニューの中に取り入れてみましょう。洋風や中華のメニューも,油を少なくしたものを試してみましょう。
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