令和8年市長年頭訓示
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2026年1月5日
新年あけましておめでとうございます。
清々しい新春を迎え、改めて皆様を前にして気持ちが引き締まる思いです。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
比較的、穏やかな新春だったのではないでしょうか。1月2日には、北部で積雪もありましたが、市内全域では予想された大雪ではありませんでした。また、京都府下では鳥インフルエンザ対策に職員の皆様が全身全霊をかけて取り組んでいただいた結果、一定の収束が見られています。
年末年始にかけて、皆様におかれましては英気を養われ、晴れ晴れしく出勤されたのを拝見し、非常に喜ばしい限りです。
一方で、市民生活を守り、豊かなものとするために皆様が前向きに使命感を持って取り組んでおられる姿については、いつも感銘を受けます。この場を借りて、改めて御礼を申し上げたいと思います。
特に年末年始は、市民生活を守る、あるいは市民の命を守るということで、休日返上で職務に当たっていただいた皆様に心から敬意を表し、御礼を申し上げたいと思います。
令和7年を振り返りますと、異常気象や相次ぐ災害に見舞われた1年だったと思います。猛暑は四季ではなく、二季になってしまったのではないかと言われるぐらい厳しく、また長く続きました。そして、気候変動の影響かもしれませんが、九州等において頻発した豪雨災害、あるいは東北を含めたあらゆる災害も非常に顕著でした。また、日頃から防火・防災に御尽力いただいていますが、火災件数が最近では増えていて、痛ましい火災事故も発生している状況です。申し上げた様々な災害、あるいは能登半島地震も発生から2年が経過しましたが、その爪痕もまだ生々しいものがあります。被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。そして、一刻も早く元の生活に戻られる事を願うばかりです。
京都市では、東日本大震災や能登半島地震の復興に向けて、現在も5名の職員を派遣しております。これまでから、大規模災害発生時には、多くの職員の皆様に復興支援に従事していただいているところであり、コロナ禍においても非常に多くの職員の皆様にも御尽力いただきました。そうした活動にこれまで従事していただいた職員の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
世界に目を向けると、様々な紛争や緊迫した状態が続いており、アジアにおいても、日中関係の緊張感が高まっています。国内政治に目を向けると、昨年、高市政権が発足し、依然として続く物価高騰に対して、国の総合経済対策が取りまとめられました。各部局において、国の総合経済対策を最大限に活用しつつ、迅速かつ確実な対応を進めるべく、御尽力いただいている事に敬意を表すとともに、これからも切れ目のない経済運営に京都市としても、国あるいは京都府と連携して進めていかなければならないと考えています。
今後の市政に関して申し上げますと、昨年末には、これからの京都の2050年を展望したまちづくりの羅針盤となる「京都基本構想」を策定させていただきました。
今後は、この構想の理念や価値観を拠り所にして、「新京都戦略」を速やかに改定し、リーディングプロジェクトをはじめ、具体的な政策をスピード感を持って展開していく必要があります。
文化、芸術、ものづくり、自治の伝統、人々の強い絆など、京都の強みを活かし、学生のまちでもある京都で、若者の起業支援や新産業の創出、あるいは企業誘致などの取組を推進し、多彩な人々が混じり合い、新たな価値を創造し、日本中、世界中の人々から、住みたい、働きたい、活躍したい、そしてそれだけでなく、このまちで子育てをしたい、安心して静かな日々を送りたいと思われ、選ばれるまちを目指していかなければならない。そのために、挑戦を重ねていかなければならないと考えています。
特に「京都基本構想」の中で、理念の主体となる最重要政策の1つとして「京都学藝衆構想」を掲げました。広く市民の皆様が参加できる学び合い、教え合いのコミュニティが、この構想の核です。教え学ぶ人々の繋がり。誰かだけを師と仰ぐのではなく、教え学ぶということが一体であること。教えながら学ぶ、学びながら教える。その繋がりこそが「京都学藝衆」だと思っており、決して新しい概念ではありません。京都市政が、連綿と繋いできた、鍵となる概念に名前を付けたということだと考えています。
狭い意味での学問、学芸や芸術文化に限らず、世界に誇る伝統芸能、伝統工芸、建築、造園、京都のまちを賑わせている地域の様々な祭り、地域や歴史に対する想い、スポーツ、武道など、幅広い分野の担い手、まちの匠、語り部と言われる方をはじめとして、地域の皆様が育んできた多様な魅力や価値に触れられる「夢中になれる学び合い」の場を創出することが大事だと思っています。そして、京都への愛着、ファンベースを醸成し、地域や国内外の人々から愛される唯一無二の価値を持つ京都の未来に繋げていく、そんな必要性を感じているところです。これは、昨年から皆様に推進していただいている「地域コミュニティHub」の内容をさらに充実させ、その内容となるようなプログラムを提供することでもあります。
また、京都の伝統というものを、いかに次の時代に後継者を作り出し、若い世代につなぐかです。高齢のため引退されるような方々、後継者がいないような伝統を次の時代に託し、それがまた新しい魅力を創出していくような鍵となるものだと考えています。
皆様にここでお願いしたい事が3点あります。
1点目は「市民からの信頼」です。「信無くば立たず」という言葉もあるように、市政を推進していくためには、市民からの信頼が必要不可欠です。
昨年、残念ながら不適切な事務処理が立て続けに発生しました。こうした事案は、それがごく一部であったとしても、皆様が全身全霊をかけて築き上げてこられた市民からの信頼、市政に対する信頼を一瞬にして大きく損なうものです。事務処理誤りについていうと、京都市だけではなく、様々な関係する団体ともしっかり連携し、あるいは民間事業者の皆様とも意識を共有し、注意を払って事務処理誤りを回避する努力が必要だという事は言うまでもないと思います。
「凡事徹底」、「着眼大局、着手小局」という言葉がありますが、小さな緩みも生じさせないように、一つ一つの事務について緊張感を保ち、適切に、そして真摯に業務を遂行していただきたい。今日ここに集まっている幹部職員の皆様は、特にそのことを職場で共有していただきたいと思います。
2点目は「理想」についてです。「着眼大局、着手小局」と先ほど言いましたが、自戒の念も込めて言うと、日々の目の前の業務に皆様は忙殺されていると思います。目の前の業務に追われていると、施策が本来目指すべき姿、方向性を見失ってしまうことが少なくないと思います。市政は、どうしても目線が下がりがちです。目線を15度でも良いから少し上げていただきたい。そして、担当する施策、取組の課題は何か、あるいは京都のまちの将来はどうあるべきか、「京都基本構想」を私たちがもっと噛み砕いて市民の皆様と共有していかなければなりません。
「京都基本構想」の理念を踏まえながら、庁内はもちろんのこと、市民や関係者など様々な方と議論を重ねていただきたい。少し大局を視野に入れた対話の中で、現場の意見を大切にしながら、新しい発想や叡智が湧いてきて、課題解決の糸口も見えてくる。また、目指すべき方向性が定まることで、職員が意欲を持って働くことができる環境づくりにも繋がることができます。
限られた時間の中で議論を重ねていくためには、余白もまた必要だと思います。幹部職員の皆様が忙しいことは認識していますが、私も含めて、見直すべきものは見直す、減らす、場合によってはその質を変えていく。そんな意識で仕事に励んでいただけるとありがたいです。
3点目は「新たな課題に挑戦する事を恐れない。そして、面白おかしく楽しんで取り組んでいくこと」です。1日のうちの3分の1を寝ているとしたら、残りの半分を占める仕事について、できることなら楽しい気持ちで、市民のため、京都のまちのため、新しい未来を拓くのだという想いを持って、積極的にチャレンジしてほしい。小さな事でも良いと思います。そして、日々の仕事の中で自ら考え、失敗を恐れず、しっかりと組織としてカバーする。そのような気持ちで、積極果敢なチャレンジ精神を持って政策の立案にあたっていただきたいです。
そうした挑戦を積み重ねて結果や成果に結びつける。また、失敗したとしても、それを市民に迷惑をかけずにカバーし合って、組織や自身の糧とすることで、仕事に楽しみや、やりがいが見出せる、そんな職場を作ることに御尽力いただけると大変ありがたいです。
そして、そのためにも、本務としての仕事はもちろん大切ですが、少しでも良いので、皆様が人生を通じて興味のある分野、あるいは京都市のまちづくりに関して興味のある分野を深めていただき、各部署や職種などの垣根を越えて、ご自身が培った知見や人脈を糧として、市政の一層の推進に活かし合う。そんな姿勢を職場で共有していただきたい。
「信頼」、「あるべき姿、理想」、そして「挑戦」。この3点を、この1年意識して取り組んでいただけるとありがたいです。
結びに今年は「丙午」です。「午」は躍動・躍進の象徴です。京都のまちが成熟した、しかし、唯一無二、チャレンジのまちであるために、今年は「京都基本構想」を忠実に活かしていく。市民の皆様と幅広く共有していく。そして、それを踏まえて「新京都戦略」を速やかに改定し、大きく飛躍する1年としなければならないと思います。
皆様の日頃からの御尽力に心から敬意を表しつつ、「突き抜ける世界都市 京都」、そして「居場所」と「出番」があるまち京都の実現に向けて、共々に全力を捧げる事を誓い合って、新年の挨拶とさせていただきます。本年、皆様どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
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