平成30年度 重要文化財 八瀬童子関係資料 保存修理報告
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2019年5月22日
平成30年度 重要文化財 八瀬童子関係資料 保存修理報告
1 重要文化財 八瀬童子関係資料(741点)のなかの「文書・記録類650点」のうち,
平成30年度修理分(11点)の保存修理の概要を記す。
所蔵者 一般社団法人 八瀬童子会
寄託先 京都市歴史資料館
施工者 株式会社 修美
2 全11点の内訳は,
1 八瀬村地券出入留(明治20年)
2 宮内省庶務課ニ係ル書類一(明治21年)
3 大喪使御用ニ付御下賜金処分原簿(明治30年1月)
4 皇后宮太夫香川敬三書状(明治35年10月7日)
5 恩賜地租金ニ係ル沿革書類二(明治35年)
6 八瀬村誌(明治36年8月)
7 宮内省御下賜地租金受払帳(明治37年2月)
8 賀茂祭御用勤手当領収書(明治39年)
9 復租紀恩碑ニ係ル書類(明治40年)
10宮内省用度課ニ係ル書類(明治43年8月)
11恩賜地租金上納領収証書(明治43年8月)
修理前の状況は,
1虫損等による欠失
2湿気等による料紙結合部の脆弱化
3四隅の折れや捲れ
4冊子表紙の折れや亀裂
5水分・湿気等による茶色のシミ
6本紙全体の擦れによる毛羽立ち
7経年による汚れや埃の付着,が著しかった。
修理は,解綴し,筆や刷毛でドライクリーニングを行った。
補修は,修復用電気コテ等を使いて本紙を伸ばし,欠落・散逸のおそれがある箇所には,補修紙を施した。
冊子の仕立ては,元の綴じ穴を用いた。
保存は中性紙の帙に納めた。
記録は写真撮影等を行った。
3 概要写真
お問い合わせ先
京都市歴史資料館 電話: 075-241-4312 ファックス: 075-241-4012