共同記者会見(2017年2月3日)

ページ番号214699

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

2017年2月23日

「東アジア文化都市2017京都」企画発表会

開催日

平成29年2月3日木曜日 午前11時から

場 所

文部科学省会見室

出席者

 (文化庁)

宮田 亮平 長官

北山 浩士 長官官房国際課長

 (京都市)

門川 大作 市長

平竹 耕三 文化芸術政策監

        東アジア文化都市2017京都実行委員会副委員長

建畠 晢      京都芸術センター館長

        東アジア文化都市2017京都コア期間事業芸術監督

主催者挨拶

1 主催者挨拶

宮田長官

 東アジア文化都市は,2014年に横浜市でスタートしました。新潟市,奈良市と続き,そして本年は京都市で開催いたします。

 やはり京都といえば,日本が誇る伝統文化と同時に,新しい気風とが融合した文化を創造する世界を牽引する素晴らしい都市であります。その場所で本事業を開催することに,大きな期待と未来に向けた希望を感じます。皆様も是非とも注目していただければ幸いです。

 京都は芸術系大学が非常に多く,中国や韓国からの留学生をはじめ,多くの学生や若者が参加した新しい取組にも期待しております。

 私も50年間にわたり大学で教育者として生きてきましたが,若者の力を大いに生かすことによって,古きを知り,新しきものをどう創っていくかが大きな課題として考えておりますので,取組を期待しております。

 今年は,日中韓文化大臣会合や東アジア文化都市サミットを京都で開催する予定です。文化庁は,本年4月から「地域文化創生本部(仮称)」を立ち上げ,京都市とタッグを組んで新しい展開をしていきたいと考えておりますので,よろしくお願いします。

 先ほども申し上げましたが,私は東京藝大の学長を務めておりましたが,日中韓の関係は非常に厳しい中でも絶え間ない文化交流を続けておりました。2013年には,日本では「さくらさくら」,韓国では「アリラン」中国では「茉莉花」など,それぞれの国で親しまれた歌はあるのですが,日中韓3箇国で共に歌える歌を作ろうではないかという事で提案し,夢枕獏さんに作詞,東京藝大の松下功さんの作曲で「わたしは未来」という歌を作りました。歌詞は,日中韓各国の言語で作成しました。東アジア文化都市事業でも多くの子どもたちにも歌われ,大変素晴らしい歌です。「何があるか分からないけど,はらはら,どきどき,ゆこう」という歌詞があるのですが,何があるかわからないからこそ行こうという大変良い歌ですので,NHKの「みんなのうた」でも放送していただければと思います。

 このように歌をひとつのきっかけとして3箇国の交流が促進する。そして,本日も門川市長はかっこいい着物をお召しですが,私も負けないように赤いネクタイを締めてきました。少しでも面白いことに取り組む,それを評価することが,文化では大切なことだと思います。

 

 

門川市長

 ある方が,「日中韓が大変厳しい状況の中での東アジア文化都市の開催になりそうですね」とおっしゃいました。だからこそこの事業に取り組む意義があるのです。昨年は京都・西安友好都市提携40周年でしたが,日中関係が非常に厳しい時でした。東アジア文化都市が横浜で開催された時もヘイトスピーチなどに対し,強い緊張感を持って実施したと聞いております。国と国との関係や政治的,経済的には様々な時代がありますが,文化で日中韓をはじめ東アジアが心をつなぎ,未来を開いていく本事業を進められている文化庁に敬意を表するとともに,共に取り組んでまいります。

 京都に住まい,仕事をしておりますと,いかに京都が東アジアと文化や歴史を共有してきたかを実感します。

 昨年,漢字ミュージアムが祗園の元弥栄中学校跡に開館しました。そこでは,日中韓共用808字の展示もしており,漢字を通じて東アジアが文化を共有してきたことが分かります。

 遣隋使,遣唐使,朝鮮通信使など東アジアとの交流の歴史がありますが,今年は,朝鮮通信使と江戸幕府2代将軍徳川秀忠が伏見城で会談して400年になります。全国の朝鮮通信使と縁の深いまちが京都に集まって朝鮮通信使全国交流会を開催します。関係者には,日本人も在日韓国朝鮮人の方もいらっしゃいます。そこには,韓国も北朝鮮も差がありません。これを,ユネスコの世界記憶遺産に登録しようという動きもあります。大変意義深いことだと思います。

 外国人観光客に最も人気のある伏見稲荷大社は,渡来人が創建されたことが史実で明らかになっています。京都には,渡来人にゆかりの深い寺社や史跡など,有形無形の文化遺産がたくさんあります。しっかりと歴史に学び,若い方とも,未来を築いていきたいと考えております。

 これまで,横浜市,新潟市,奈良市が文化庁と共にこの事業を築いてこられました。京都は4番バッターとして,しっかりヒットをつなぎ2018年の金沢市につないでいきます。

 日中韓の東アジア文化都市開催都市と,ASEAN(アセアン)4都市を含めた19都市が参加する東アジア文化都市サミットを京都で開催します。ASEAN4都市には京都市のパートナーシティであるベトナムのフエ市が含まれておりますので嬉しく思います。

 長官から大学生や留学生との交流のお話をいただきましたが,京都は人口の1割が学生で,学生のまち,大学のまちです。そのうち留学生が7,700人で中国からの留学生は3,500人,韓国からは1,200名で,マンガを学ぶ学生もたくさんいます。大学間交流も意義のあることだと思いました。しっかりとバトンを次につなぎ,単なる一過性のイベントで終わらないように取り組んでまいりたいと思います。

 今年は元離宮二条城での「大政奉還」から150年を迎え,全国の都市とつながった取組を進め,来年の明治150年につなげていきます。更にこの4月に文化庁の京都への全面的な移転の先駆けとなる地域文化創生本部(仮称)が,宮田長官を本部長に立ち上ります。そして,東京オリンピック・パラリンピックは文化の祭典でもあるということで,全国で様々な文化のプログラムが始まることとも連携していきます。

 来年は韓国平昌で冬季五輪,2020年の東京五輪,2022年の北京での冬季五輪と,東アジアで五輪が続き,その間には,アジアで初めてとなる関西ワールドマスターズゲームが開催されます。文化と観光,文化と経済をキーワードにつないでいきたい。観光面では我々が欧州の複数の国の都市を観光する様に,オリンピックに合わせて,平昌や北京に来られた方が,東京や関西にも来られるなど,広域観光につなげていき,東アジアの平和や文化交流になると思います。

 

質疑

(記者)

 平成26年に開催都市が決定されたが,何都市の応募があって,どのような理由で京都市が決定されたのか。総事業費の額と京都市と文化庁の負担はどうなっているのか。

(北山文化庁国際課長)

 選考の具体的な内容については回答を差し控えたいのですが,京都市の提案が東アジア文化都市事業の趣旨に合致していたため選定しました。

 事業費については,現在京都市と協議中です。過去の開始都市の事例では5億円程度の総事業費で,その半分程度を文化庁が負担しています。

 

(記者)

事業費は今年度予算か。

(北山文化庁国際課長)

 今年度から始まっているので,平成28年度と平成29年度で予算を措置しています。

 

(記者)

 東アジア文化都市サミットの日程は。

(北山文化庁国際課長)

 現在調整中です。

 

(記者)

 文化庁との共催事業であるが,文化庁の京都への全面的な移転に向けて,どのような位置づけで,どのような成果を期待されているのか。

(門川市長)

 4回目の開催都市として立候補し,プレゼンテーションにも参りました。その時には文化庁の京都への全面的な移転は決定していませんでしたが,本年4月には,その先行部隊として地域文化創生本部が京都に立ち上がること。それに先駆けて,文化庁の事業である東アジア文化都市を1年にわたって京都市で開催すること。また,東京オリンピック・パラリンピックに向けて,文化やスポーツの力で日本全体を元気にしていこうということ。この3つの取組が重なっていることは大変意義深いと感じております。

 大切な点は2点あります。ひとつは,世界の政治的,経済的な課題が厳しい中で,文化の力で日中韓が心をつないで,世界の平和や人々の幸せのために文化庁とともに京都が貢献できることです。これは大変意義深いことだと思います。もうひとつは,文化で地方創生,文化で世界からより尊敬されるようなまちづくり,国づくりをしていこうというのが,文化庁の京都への全面的な移転の意図であると考えています。

 京都に伝わる文化は全国の津々浦々とつながっています。私は着物を着ていますが,全国で最も良い繭が取れるのは福島県の川俣です。食文化では,京都は和食の聖地ですが,和食の命であるこぶだし,かつおだしのためのこぶもかつおも京都にはありません。京都は千年を超えて全国の津々浦々の地場産業とつながっています。全国の地場産業や伝統産業が元気でなければ,京都の文化は成り立たない。そして京都は世界とつながっています。全国とのつながりと世界とのつながりを未来へとつないでいく。これが文化庁の京都への移転のひとつの意図でもあると思いますので,文化庁と共にこの事業をしっかりと取り組んでいく中で,全国の人々を元気づけるように努めさせていただきたいと思います。

 

(記者)

 文化で日中韓の心をつなぐということの具体的な内容と効果についてどう考えているか

(門川市長)

 私は呉服を着ています。呉服の語源は,呉の時代の中国の織物が日本に伝わり,上質な着物のことを呉服と言うようになったというのが,有力な説となっています。したがって,浴衣等は呉服と呼ばず上等な着物を呉服と呼びます。中国から日本に伝わって,京都にあるものはたくさんあります。中国の方がおっしゃるには,中国の歴史や文化は土の下に遺跡としてたくさんある。しかし京都に来ると地上にある。西安にある陕西省の博物館にある,古い長安の地図を見たら今京都で使っている地名がたくさんあります。しかし現在の西安の地図にはない。日本全国で同じことが言えると思います。日本というのは継承することを大事にしますので,美術,舞台芸術,マンガアニメであっても様々なものがつながって新たな作者が生まれてきたりしている。政治経済で難しいことがあっても,文化では現につながっていることを実感します。そのことを再認識して,新たな文化を創造していく。あまり難しく考えなくて良いのではないかと思います。

 京都市の学校給食では様々なメニューがありますが,人気があるのがナムルです。京都には2万人近い在日韓国朝鮮人の方がおられますが,食文化で交流をしていく中で,在日韓国朝鮮人の子どもが故郷の料理と誇りに思うなど,教育長を務めておりましたので実感しています。生活の中で,文化でつながっていくことを大事にしていきたい。

 

(記者)

 東アジア文化都市の知名度が徐々に上ってきたが,今回初めて日中韓3都市で「東アジアが鼓動する」という共通テーマで取り組まれる。もう少し具体的な意味を教えていただきたい。

 また,昨年の奈良市は,奈良に点在する寺社で現代美術展を展開されたが,京都市では二条城に集約して実施される。奈良市と京都市の取組の違いを教えて欲しい。

(平竹京都市文化芸術政策監)

 日中韓の3都市が共鳴することで,大きなうねりができて,それが東アジア全体や世界に広がっていくようにしたいという意味を込めてテーマにしています。

 これまでに3都市で2回の実務者会議を開催していますが,2回目の会議の際に,京都市のテーマとして提示したところ,韓国の大邱広域市や中国の長沙市も是非共通のテーマにしようと言っていただき,共通のテーマとなりました。大変喜ばしいことだと思います。

(建畠芸術監督)

 今回は,二条城をシンボリックなメイン会場にします。京都市には京都市美術館という素晴らしい美術館があるのですが,本年は改装工事で使用できません。奈良市と同様に寺社での展開も考えたが,京都市は市域が広くて一日では回りきれない。そこで二条城での開催を思いつき,京都市からも承諾を得られたので,実際に見てみると,美術館ではできないような非日常的な展示ができるのではないかと思い会場にしました。世界の文化遺産ですので,様々な制約がありますが,最大限ユニークな使い方をしていきたい。苦労すると思うが苦労しがいのある展示になると思います。

(門川市長)

 本事業では,市民の文化芸術活動とも積極的に連携していきたい。その中で寺社等を使って展開されるものはあります。学生祭典では平安神宮等で開催されますし,京都国際写真祭では寺社を使用した展示等をされます。まち全体を舞台に展開していきます。

 

 

配布資料

Adobe Reader の入手
PDFファイルの閲覧には Adobe Reader が必要です。同ソフトがインストールされていない場合には、Adobe 社のサイトから Adobe Reader をダウンロード(無償)してください。

このページに対してご意見をお聞かせください

このページは役に立ちましたか?
このページは見つけやすかったですか?

お寄せいただいたご意見は,今後のホームページ運営の参考とします。

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286