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市長記者会見(2013年7月26日)

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2013年8月13日

平成24年度決算概況(速報値)

 本日は,私から平成24年度の決算の数字が固まりましたので,その概況を御説明させていただきます。今後,決算を分析し,9月市会に歳入歳出決算を報告させていただきます。

 最初に,24年度決算のポイントについて,4点に絞って御説明いたします。

 1点目は,全会計,一般会計ともに実質収支の黒字を維持・拡大できたことです。全会計は前年度の85億円から170億円程度へと黒字を拡大し,一般会計は前年度の14億円から19億円になり,黒字を維持しております。

 2点目は,一般会計の単年度収支について,財政状況の厳しさが増す中,黒字を維持できたことです。

 市税・地方交付税等の減少により,一般財源収入は対前年度比で66億円減少しました。こうした状況にあって,予算編成では総人件費の削減,事務事業の見直しなど,徹底した行財政改革を断行し,また,執行に当たりましても,滞納市税の回収や経費節減を徹底しました。特に,市税徴収率は過去最高の97.4%を達成しました。この結果,単年度収支で5億円の黒字を確保できました。

 3点目は,市バス,地下鉄両事業が経営健全化計画を上回る収支改善を果たしたことです。特に,市バスは,計画よりも3年前倒しで健全化団体を脱却することができました。地下鉄も計画を上回って現金収支の黒字は69億円まで拡大し,経常赤字も48億円へ圧縮することができました。私の市長就任当時と比べ,経常赤字は,1日4,600万円から1日1300万円に70%縮減しましたが,これからも厳しい状況に変わりありませんので,なお努力していかなければならないと思います。

 4点目は,市債を着実に縮減できたことです。国が返済に責任を負う臨時財政対策債を除いた,本市が返済しなければならない実質市債残高について,全会計では対前年度比302億円,一般会計では対前年度比178億円縮減しました。

 このように本市財政は着実に健全化への努力をし,実現もしておりますが,現実は依然として厳しい状況にあります。一般会計は,ぜい弱な財政基盤という構造的な問題に加え,社会福祉関連経費が増加の一途をたどり,当面は,予算編成におきましても公債償還基金の取崩しなど「特別の財源対策」に頼らざるを得ない状況であります。公営企業につきましても,なお厳しい状況があります。詳細は,後ほど御説明しますが,一層徹底した行財政改革に取り組むとともに,成長戦略をしっかりと進めまして,税収を増やすための取組も進めていきたいと思っています。

 続きまして,ただ今申し上げた内容について,データを示しながら説明申し上げます。

 まず,全会計の連結実質収支についてでございます。

 グラフで示しておりますように,本市の連結実質収支は,財政健全化法における指標の公表が開始された平成19年度以来,赤字が京都では続いておりました。23年度決算で初めて赤字を脱却し,財政健全化のスタートラインに立ったところであります。

 24年度決算では,一般会計は厳しい状況でありましたが,黒字を維持し,加えて,累積資金不足が,地下鉄事業において60億円収支改善したほか,市バス,下水道事業においてもそれぞれ10億円以上の収支改善を果たし,これらが大きく影響して,全会計の連結実質収支の黒字を約170億円まで拡大することができました。

 なお,水道事業につきましては,特別な要素であります山ノ内浄水場廃止に伴う企業債の繰上償還,また,配水管の破損事故に伴う損害賠償などにより資金が減少しましたが,その他の公営企業の収支改善がそれを上回ったため,連結収支の改善ができました。

 次に,一般会計の実質収支であります。

 市長就任早々,リーマンショックを受け,過去最大の税収減などによりまして30億円の赤字が出ました。あらゆる努力を重ね,22年度決算でようやく黒字転換し,24年度は19億円の黒字まで拡充することができました。

 今回の決算に至った要因について御説明します。まず,歳入の根幹を成します市税,地方交付税等の一般財源収入の状況であります。

 市税収入につきましては,評価替えによる固定資産税・都市計画税の減等によりまして,前年度から59億円もの減となりました。

 さらに,実質的な地方交付税も前年度から24億円の減となりました。少し遡るんですけれども,地方交付税について申し上げますと,平成16年度から18年度まで,「国庫補助負担金の改革」,「税源の移譲」,「地方交付税の削減」のいわゆる三位一体改革がなされました。趣旨そのものはいいことなんですけれども,この改革は,地方の,とりわけ京都の実態を無視したものでした。この影響で,平成15年に1,307億円あった地方交付税等は,20年度には801億円となり,500億円を超えて減りました。京都は,全国で最も,三位一体改革がマイナスに出た都市であります。政令指定都市は,一般的に財政が豊かであるというふうに思われているわけですけれども,決してそうではありません。後ほど説明しますが,京都のような都市は,非常に厳しい状況にあります。例えば,住民税を地方に移す。これはいいことなんですけれども,東京のように富裕層がたくさん住んでいるところは,税収が上がります。厳しいところは税収に跳ねかえらない。これらを調整するのが地方交付税なのですけれども,地方交付税の減少の影響が最も大きく表れたということであります。その後,色々ございまして,若干,地方交付税等も増えましたけれども,24年度は15年度と比較しても,地方交付税等の減は282億円になっています。一方で,市税収入は15年度と比較しまして,85億円の増ということで,実質200億円の歳入が削減されています。これが京都市の根本的な財政の厳しさに表れてきています。

 次に,市税徴収率についてです。徴収率の向上は,財源確保と公平性の観点から重要な取組と考えて,区役所・支所と本庁が一丸となり,この間,対策本部の重点的な取組を推進したことにより,前年度比で0.2ポイント増となる過去最高の97.4%に達しました。0.2%は5億円に匹敵することから,単年度収支5億円の黒字というのは,この0.2ポイントの徴収率増が果たしたといっても過言ではないかなと思います。「京プラン」実施計画における数値目標を,3年前倒しで達成することができました。前市長の就任前の平成6年度の京都市の市税徴収率は91.9%と政令指定都市最低でした。現在,政令指定都市トップ水準になっております。この間の取組で,5.5ポイント徴収率が上がりました。1年間でみた場合に,この5.5ポイントの増というのは,140億円の財源に匹敵します。市民の皆さんの御理解の下,全庁挙げて法令で定められた税金については納めていただく,そういう取組が功を奏したものと考えております。

 今申しましたような厳しい財政状況の下,社会福祉など必要な施策をしっかりと推進していくために徹底した行財政改革を進めております。とりわけ,職員数・人件費の削減に取り組んでまいりました。かつて京都市は,20,095人の職員がおりました。現在は3分の2になっております。私の市長就任当時は16,153人でしたが現在は13,577人。2千人を超える削減を行いました。京プラン実施計画において4年間で700人程度の削減を目標としておりますが,この2年間で468人の削減を実行したところであります。一方で,仕事は増えております。ケースワーカー等をしっかりと配置していく。あるいは,環境問題,景観問題,新たな産業基盤の強化,防災,減災,安心安全対策など,そうした新たな行政需要にこたえながら,かつ全体として人員削減をするということは非常に困難でありますけれども,全職員の理解と協力の下に,大幅な人件費の削減を実行しております。19年度の決算と比較しますと,今年度の人件費は,芸術大学の法人化に伴う運営費交付金への振り替えによる16億円の減を含め160億円の減となっており実質144億円の人件費の削減を行っていることになります。

 また,国が実行されていない時に,二度にわたって,財政危機の下で,給与削減措置を行い81億円の財源を確保してきましたけれども,この度,国の道理に合わない地方交付税の削減にもやむを得ず対応しまして,全会計で25億円の人件費削減を行ったところであります。

 次に,連結実質収支改善の大きな要因となった市バス,地下鉄の経営健全化の状況について御説明申し上げます。まず,市バスでございます。 「利便性の向上を図る。」,「徹底したコスト削減を図る。」,「お客様第一」ということで,全職員が懸命な取組をしてくれました。そして計画の17億円を9億円上回る26億円の経常黒字を確保しました。昨年29億円の黒字ですので,3億円黒字が減っていますが,一般会計からの任意補助金を10億円削減いたしておりますので,努力の跡が窺えると思います。平成12年度は単年度52億円の赤字でございましたが,26億円の経常黒字の確保は,この間,民間の活力を生かす,あらゆるコストをカットする,人件費を削減する,同時に利便性の向上によりお客様を増やす,こうした努力があいまった結果であります。市民の皆さんにも大変な御理解,御協力を賜っております。昨年度は1日あたり7000人のお客様の増加となり,健全化計画の1日平均旅客数32万人という目標を達成しております。また,財政健全化法に基づく資金不足比率は17.2%となり,財政健全化団体となる20%を下回りましたので,3年前倒しで健全化団体から脱却することとなりました。

 今後も皆様に喜んでいただける市バスを目指し,より一層利便性の向上,コスト削減に努め,一日でも早く公共交通としての役割を果たしながら,自立した経営を実現していきたいと思っています。

 なお,民間も含めた全国の都市バスは,経営危機であります。京都市が頑張ることによって,経営健全化のモデルを示していきたいと思っております。また,74系統ものきめ細かいバスを配置していますが,市民の足,観光客の足を守る取組をさらに高めていきたいと思っています。

 次に地下鉄の経営についてであります。私の市長就任当初から一番頭の痛い問題が地下鉄であります。都市の規模が147万人と地下鉄を経営するには,現在の我が国の制度の下では非常に厳しい状況にあり,地下鉄建設が非常に遅く,東西線建設がバブル期に重なったというやむを得ない状況もあり,極めて厳しい経営でございました。

 この間,例えば増収・増客のために夜12時前に烏丸御池で,東西線と烏丸線がそれぞれ2~3分ずつ停車して,お客様をお迎えする「シンデレラクロス」,夜間も等間隔で走らせるなど,車両も人員も増やさずに利便性を向上させ,さらに「コトチカ京都」などあらゆる取組を一丸となってやってきました。おかげさまで,旅客数はこの3年間で1万2000人増となりました。3年前が1日3000人増,2年前が4000人増,昨年が5000人増と増えてきております。今年は4月,5月,6月の3箇月だけの数字なので,あまり喜んではいけないのですが,1万人を超えて増えております。そうしたこともございまして,経営健全化のカギとなる現金収支が,前年度から14億円拡大となる69億円になりました。平成21年に,京都の地下鉄開業以来,28年ぶりに現金収支が黒字になりましたが,確実に黒字を増やしております。一方,経常損益はなお厳しい状況にあります。これからも一層の努力が必要であると考えております。4300億円の企業債残高は,長期的に取り組んでいかなければならない課題です。経営健全化計画に掲げた1日5万人増客は高いハードルですが,市民の皆さんの御理解を得ながら,取り組んでまいりたいと思っております。

 次に上下水道事業についてでございます。水需要の減少が続いております。前年度と比べましても水道料金,下水道使用料が共に減収となる中で,職員の人件費の削減,支払利息の削減に努めました。その結果,水道事業では,経常損益は黒字を維持しましたが,先ほども御説明しましたように,山ノ内浄水場の廃止に伴う除却費と配水管事故に伴う損害賠償による特別損失によりまして,収益的収支で55億円の赤字となりました。公共下水道事業は,9億円の黒字を維持することができました。今後とも水需要が減少する中で,配水管の更新率の引き上げを行うなど,市民の皆さんの命,生活環境,産業を守る都市インフラである上下水道をしっかりと維持するために,中期経営プランに基づいて努力していきたいと思っています。

 なお,10月から上水道料金は値上げ,下水道使用料は値下げをさせていただきます。

 次に本市が返済に責任を負う市債残高についてでございます。人口減少社会が到来する中で,将来の世代に過度の負担を残さない,子や孫の世代に過度の負担を先送りしないために今取り組んでおります。財政改革有識者会議では,学識経験者と市民の代表の御参加の下に,オープンな場で徹底した議論を行っていただき,答申をいただきました。15歳から64歳までの生産年齢人口一人あたりの実質市債残高を増加させない,22年度末から決して増加させないことを当面の目標とせよというのが有識者会議からの答申であります。非常に厳しいことでありまして,生産年齢人口であった団塊の世代の方が65歳以上になられます。京都市全体としては,幸いこの2年間で0.09%,1000人あまりしか人口が減っていませんが,生産年齢人口で言いますと,1万5373人,1.6%減少しています。こうした中で,全会計で一人あたり202万円だった市債残高を199万円,一般会計では一人あたり102万円を100万円と,いずれも22年度から減少させることができました。ちなみに全会計で新たに市債を発行したのは946億円,市債を返還したのが1248億円,結果として302億円の市債を縮減しています。さらに,一般会計では,新たに発行したのは402億円,返済したのが580億円,178億円縮減し,市債残高の縮減に今全力を挙げております。福祉予算が増加し,税収は減る,こうした中で大変な努力を重ねて,将来世代に過度の負担を先送りしないよう頑張っております。

 なお,国が返済に責任を持つ臨時財政対策債については国に廃止するよう強く要望しております。地方交付税というのは,御承知のとおり,地方交付税法により,地方独自の財源として確保されなければならないこと,交付にあたっては,地方自治の本旨を尊重すること,また利用を制限してはならない,条件を付けてはならないことが決められております。国は平成12年頃から,財源がない場合には,国が借金して,そして地方に地方交付税として配分してきました。本来は,国が責任を持つべきものであります。ところが,近年は,返済は国が責任を持つが,国が算定した地方の財源不足分の半分は,地方で臨時財政対策債として発行し財政が厳しいのを共有しようという形になっております。平成22年度からは,地方の財政力指数に応じて地方交付税と臨時財政対策債を割り振るということになっています。京都市の市債は利息が低く,そういうところにどんどんと臨時財政対策債を増やしており,地方交付税等全体の4割が臨時財政対策債になっております。一昨日の政令指定都市の市長会でも話がありましたが,こういうことは国の借金を地方に付け回すことになるので,絶対に許されないと国に厳しく要望しているところでございます。

 次に,税収の状況についてですが,これが京都市の根本的な問題でございます。京都市は基礎自治体の税収源である固定資産税,都市計画税,法人市民税が,少ないということです。大阪市と比べると,市民一人あたりの市税収入が7万円も少ない,147万市民で計算しますと1,000億円を超えて税収が少ないということであります。これから経済が回復して,法人市民税等が増収に転じてほしいわけですが,法人市民税が1割増えても,そもそも法人市民税は京都市全体の税収の1割でございますので,先行きも楽観できたものではありません。また固定資産税もそう増加するとは思えません。木造住宅等に対する評価が日本は低いです。50年以上経ったら,ほとんどの固定資産の評価額がゼロに近くなりますが,この木造住宅が,京都では一番財産だということで,大事にしています。京都では木造住宅が5割程度です。大阪は木造住宅が2割程度です。こういう様々な要素で京都の都市の性格として,税収が少ないということがあります。また,京都の優れた企業に市内に本社を置いていただいていますが,土地がない,景観等の規制があることから工場等は市域外にあるために,市民税法人分が,なかなか入らないという都市の構造になっております

 京都市の財政の現況を,20年のスパンでみると平成4年の,市税収入は2,592億円でございました。現在は2,407億円と,この20年で市税収入は200億円近く減っております。ピーク時は2,700億円ですので,300億円以上,税収は減っております。国の地方交付税等を含めた一般財源収入でみましても,現在は3,713億円。ピーク時は4,200億円ですので450億円減っております。一方で,社会福祉関連経費については,国の補助金等も含まれており,全部京都市が負担しているものではございませんが,1,000億円から2,377億円と約2.4倍になっています。税収は減っている,社会福祉関連経費は増えている。このような財政状況であります。税と社会保障の一体改革等が実行段階に入りました。しかし,それでもなお,非常に厳しい状況であります。我々としては,まずは京都市でできる努力は徹底してしようということで,今後ともあらゆる視点に立って,人件費の削減も含めて,行財政改革に努力していきます。同時に,大都市特有の財政事情等はございます。そうしたものについて,国にしっかり責任を果たすように求めていきます。さらに,成長戦略をしっかりと京都で実行しまして,担税力を高めていく。そんな取組を推進していきたいと思っています。

 今後の財政運営についてでございます。京都の強みを最大限に生かした成長戦略の推進によって,将来の税収増につなげるようにしていくことが必要です。産業・観光の振興,雇用の創出として,国際科学イノベーション拠点と連携した産学公連携による新産業・新事業の創出を推進します。あるいは現在申請中の京都クロスメディア・コンテンツ産業特区の推進や京都ブランドの海外市場開発などの伝統産業の振興。そのほか,ILTM Japanの京都開催など「観光立国・日本 京都拠点」としての取組を行います。幅広い層の方々に京都にお越しいただく,これも大事でありますが,ラグジュアリー層の方々に京都に来ていただくことによって,伝統産業に活性化の展望を拓くことも大事であります。昨年度は京都は国際会議の開催件数が,過去最高になりました。

 ただ,例えば,国際会議場に5000人のホールを作ってほしいと,国に要求した場合,第三者機関でそれが30年間,税収にどうゆう影響を与えるかを考える必要があります。国税は140億円程度になります。京都府の府税収入は30数億円増えます。京都市税は10億円余りしか増えません。こうゆう税収の状況です。京都市の観光振興等が京都市の税収に跳ね返ってこないという,都市の特性もあり,これらはもっと国で考えていただかなければならないのですが,やれることは何でも頑張っていきたいと思います。

 都市の魅力の向上としては,「世界の文化首都」として文化芸術を振興し,文化芸術と経済とをしっかりと結び付けていく。これが京都の取組だと思います。また,「歩くまち・京都」総合交通戦略をしっかりと推進し,四条通の歩道拡幅,あるいは京都駅南口の広場の整備などを行います。歩くことによって健康になり,市民がいきいきと暮らしていただける。同時に医療費の削減にもなる。こうした取組も大事だと思っています。

 また若者,女性の活力を生かすということで,「大学のまち・京都」「学生のまち・京都」の推進等に取り組みます。

 同時に,なお一層,徹底した行財政改革をし,決して大幅な借金の増にならないように,バランス感覚をもって,財政運営を進めてまいりたいと思います。

 また,国に対しては,大都市税財源の拡充や,地方交付税制度の抜本改革などを引き続き強く求めていきます。

質疑応答(要旨)

(24年度決算の市長評価)

記者
 23年度決算では,連結で初の黒字化を達成したということで,健全化のスタートラインに立ったとおっしゃっていたが,24年度決算についての門川市長の評価を改めてお聞かせいただきたい。

市長
 京都市として,可能な限りの努力をした結果だと思います。さらに,市税徴収率の向上,あるいは地下鉄・市バスの増客の取組といったものは,市民の皆さんの御理解・御協力なしでは,達成できませんでした。

(地下鉄事業について)

記者
 地下鉄事業について,現金収支の黒字を拡大する決算内容でしたが,今のところ先送りしている,地下鉄料金の値上げなどについては,今後どのような見通しか。

市長
 健全化計画の前半で5%の値上げというのが有識者会議での答申でした。それを,市民の皆様の御協力を得ながら増客に向けた取組を行った結果,計画よりも上回った収益が出ているので,この間,値上げを見送ってきました。今後の値上げについては,一年一年状況を見て,判断していきたいと思います。例えば,電気料金がこれからどうなっていくのか,あるいは長期金利がどうなっていくのかなど,京都市の努力の外にある外的要因もあります。そうしたことも含めて,一年一年,あらゆる努力を重ねながら,判断していきたいと思います。
 なお,いずれ国において,消費税の増税について,結論を出されます。これは国においても,転嫁するものであるということが言われておりますので,消費税分につきましては,その趣旨に基づきまして,地下鉄も市バスも運賃に転嫁していくものと考えております。

(水道事業について)

記者
 水道事業については,大幅な赤字転落となった。これから水道料金の値上げなどもあるが,次年度以降の見通しはいかがか。

市長
 24年度の単年度の結果ですので,今後は大幅な赤字にはならないと思っています。10月の料金改定につきましては,最低限のものとしております。改定以上に人件費等の削減等によって努力していきます。また,現在は0.5%である水道管の更新率を1.2%~1.5%まで引き上げていきます。こうした安心・安全な社会の実現に向けた努力で,ぎりぎりの経営が続いていくと思いますので,血のにじむような努力をして更なる経営改善を進めていかなければならないと思います。
 下水道のわずかな黒字でございますが,これも収入が減少しているということで,人件費等の削減によって黒字を維持しています。今後の料金改定で大幅な値下げをしますので,これも厳しいいばらの道になると思いますが,管理者を先頭に努力してまいりたいと思っています。

 

(市税徴収率について)

記者
 今回,市税徴収率が過去最高を達成されたということだが,さらに高めていこうとお考えか。

 

市長
 全国の政令指定都市で最高水準と申しましたが,24年度の速報はまだ出ていません。徴収率が高いのは,名古屋市と横浜市です。大企業があって市税収入が豊かなところは,徴収率が高くて当然です。京都市としても,なお努力していきますが,客観的に収められない状況にある方,住居が定まっておられない方,納税義務者が京都市内・日本におられない・どこにおられるかわからないという状況の方もあっての数字ですので,うなぎ上りに上がっていくという数字ではございません。これをどう維持していくのか,ということが1番の課題ということに思っています。冒頭に申し上げましたように,財源の確保も大事でありますが,公平性の確保,これが大きな課題でありますので,なお努力していきたいと思っています。

(アベノミクスの効果)

記者
 アベノミクスの効果は,今発表された決算の中に反映されているのか。また,今後消費税増税なども見込まれるが,財政への影響はどうお考えか。

 

市長
 24年度の決算でございますので,新しい内閣における経済政策等の部分については,反映していないと思っています。
 法人市民税は,前年度の収益に基づき,翌年度に徴収します。したがいまして,24年度決算は,23年度の収益を反映したものです。
 新しい経済政策,3本目の矢,これが地域の経済の活性化,特に安定した雇用の創出,ここにいかに結びつくかどうかというのが非常に大きな課題だと思っています。京都市の経済界,大学,あるいは,京都府とも協調しながら様々な仕込みをやっております。
 観光振興については,比較的すぐに結果が出るものでもあります。これまで,あらゆる観光政策を推進してきましたが,国際会議の開催件数が過去最高になったり,世界で最も影響力をもつ旅行雑誌のひとつ,「Travel + Leisure(トラベル・アンド・レジャー)」誌で,昨年,日本の都市として初めて「京都」がベスト10に入り,9位になりました。今年はベスト5になりました。1位がバンコク,6位がローマ,9位がパリです。点数でいうと,バンコクとの差があと1点くらいということで,頑張れば世界ナンバー1になれるのではないかと思っています。景観や文化芸術,食文化,満足度,買い物などの評価の項目があり,外国人にとって買い物環境という点では,京都は非常に厳しいと思いますが,まだまだ改善の余地があると思いますので,努力していきたいと思っています。

(参議院議員選挙について)

記者
 参議院議員選挙の結果を受けてどうか。また,市政にどのような影響があると思うか。

 

市長
 市民の御判断の結果でありますので,市長として申し上げるべきことではないと考えております。
 ただ,安定した政権を市民,国民が求められ,結果として,自民党,公明党を含めた与党が安定多数を獲得された。市長就任から5年余りの間に,内閣総理大臣が6人も変わっており,このような状況で,国政が安定しなければ,あらゆる経済政策や日本の外交が混迷するということに危機感を持っておりましたので,国民,市民の御英断だと思います。
 同時に,この10年間を見ますと,政治のブレが大きい。選挙によって大きく議席数が変化するということは,新しい日本の潮流であり,これが今後どうなっていくかということは,深く考えていかなければならないと感じています。
 また,国政選挙ですので,京都市政そのものに直ちに大きな影響があるということではないと思いますが,しっかりと国政と連携しながら京都の経済の活性化,安定した雇用の創出,さらに,日本の精神文化の拠点都市としての,京都の役割を果たしていきたいと思っています。
 第1次安倍内閣の時に,教育再生会議の委員,中央教育審議会の委員を教育長として務めさせていただきました。そして,安倍首相が退任されるというニュースは,教育再生会議で官邸に向かっている最中に聞き,非常に残念な思いをしていました。今回は,安倍首相のもとで,教育の充実や日本の文化,さらにはその根底になります経済の活性化に取り組んでいただけると大いに念願しております。

(リニア中央新幹線の誘致について)

記者
 リニア中央新幹線の誘致について,6月の衆議院予算委員会で太田国土交通大臣が,「現時点では奈良が妥当である。」と発言された。同じく,7月にはJR東海の山田社長が,「奈良が妥当である。」と発言している。京都にとっては誘致が難しくなってきていると思うがどうか。

 

市長
 リニア中央新幹線のルートにつきましては,第2東海道新幹線として,40年前の昭和48年に決定しています。国土交通大臣の告示として決定していますから,それを変更しない限り,太田大臣や政府の方々も含めて現行のルートで行くとおっしゃられます。行政機関として手続きを踏んで決定されている訳でありますので,これを変えなければならないと申しているわけです。
 話は変わりますが,北陸新幹線も40年前の昭和48年に,小浜から亀岡あたりを通って大阪に行くということが大臣告示として決定されています。このルートはあまりにもコストがかかり,また一方で,国から,ルートを変えてフリーゲージトレイン(軌間可変電車)で湖西線を通す代案も出てきています。湖西線ルートにしても早まるのは10分か20分であり,それよりも,地方ごとに利害が対立しますが,あえて米原ルートに関西広域連合で一致して決めました。
 今の新幹線の法律では,整備新幹線の走行ルートの整備(建設費)は,国と新幹線が通る自治体が費用負担しなければならず,米原ルートにすると滋賀県だけが負担しなければなりません。それでは滋賀県にとって大変な負担になるので,近畿全体の府県で考えるということも含めて国に提案しています。この変更には法律改正も必要です。
 リニア中央新幹線は昭和48年に第2東海道新幹線としてルートが決定されています。変わったのはリニアになったことだけです。リニアになったということは,性格が変わったということですから,経済効果,利便性を含めて国において,ルートを再検討すべきであるということであります。
 このようなことを言い続けて変えていかなければ,国も「現行計画どおりである」と,JR東海としては「これは政府において決まったことであるから,JR東海が関与することではありません。」とおっしゃるのは当然です。
 これを変えていくため,市民ぐるみでもっともっと気運を高めて,同時に道理を尽くして話をしなければなりません。今,鉄道が建設されていないところに駅ができたからといって,発展することもないので,これからのスマートシティのことを考えれば,鉄道がしっかりと整備されているところでなければなりません。
 オール京都で議論した中でも様々な議論がありましたが,最終的には「明日の京都の高速鉄道検討委員会」の柏原委員長の下で京都駅ルートが最適だということになり,オール京都で取り組んでいこうということになっていますので,しっかりと取り組んでいきたいと思っています。
 要望したらすぐに変わるものとは思っていません。覚悟を決めて,市民の皆さんと一緒に,日本の未来を見据えて取り組んでまいりたいと思っています。

市長記者会見資料(平成25年7月26日)

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