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共同記者会見(2011年8月19日)

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2011年12月6日

産学公共同による「廃棄物からのバイオマスの回収とエタノール変換技術の開発」事業の共同実施

【門川市長挨拶】
 全国で初めて,また,世界でも極めて珍しく,場合によっては初めてかもしれない,生ごみ・紙ごみからエタノールを製造する取組を,日立造船株式会社様,熊本大学木田教授,京都市が共同で実施することについて,発表させていただきます。
 京都市では,てんぷら油の廃油を市民ぐるみで回収し,市バス93台,ごみ収集車197台をバイオディーゼル燃料で走らせるなど,先駆的な取組を市民ぐるみで進めてまいりました。
 さらに,「環境にやさしいまち・京都」の発展に向けて,バイオマスの利活用を一層推進し,市民の皆様,事業者,様々な研究者の皆様と協力して進めていこうと,本年に「京都市バイオマスGO!GO!プラン」を策定し,力強くその推進をしているところであります。また,平成19年に立ち上げられた「全国バイオディーゼル燃料利用推進協議会」では,京都市長が会長を務めさせていただいております。
 日立造船株式会社様とは,今日まで,バイオディーゼル燃料化事業やバイオガス化実証実験などに共に取り組んできており,この度のバイオマスを回収してエタノールに変換する技術開発についても,以前からその小型の装置を使った実験で,共に知見を交わしてまいりました。
 このような取組を進める中で,日立造船株式会社様を代表とし,京都市を事業協力者として,また,熊本大学の木田教授の協力を得て,「廃棄物からのバイオマスの回収とエタノール変換技術の開発」事業で,環境省の今年度の環境研究総合推進費補助金に応募したところ,事業内容が極めて優れているということで認められ,採択されました。
 先ほど申しましたとおり,生ごみと紙ごみからエタノールを製造する事業は全国初の取組であります。
 さらに,エタノールを取り出した後の残渣からバイオガスを取り出す取組も重ねて行い,可能な限りエネルギー回収に努めてまいります。
 京都市としては,これまでに蓄積されてきました豊富なごみ調査データを基に,ごみの種類による様々な条件設定を行いまして,多岐にわたる実証実験が行えるよう,ごみの専門家として積極的に協力し,助言していきたいと思っています。
 実証試験から得られる実データから,ごみの質の違いによるエタノールの製造量や酵母・酵素の使用量の推計を行い,また将来的に大規模施設で最も低コストで,効率的なエタノールの製造が図れるような取組を進めて参りたいと思います。
 東日本大震災以後,エネルギー政策の転換が求められている今日,この実証実験により,廃棄物からガソリンの代替燃料や発電機等に使用できるエタノールが全国で製造できるようになれば,これは画期的な取組であり,『都市油田』と言ってもいいのではないでしょうか。
 1トンの生ごみ・紙ごみから60リットルのエタノールが製造でき,更にその残ったものからバイオガス化も行います。日立造船株式会社様,熊本大学木田教授と共に,京都ならではの先駆的な技術開発が環境や暮らしに達していく,そうした取組を力強く推進してまいります。
 関係者の皆様の御尽力に改めて御礼申し上げまして,私からの挨拶に代えさせていただきます。
 ありがとうございました。

【古川社長挨拶】
 日立造船の古川でございます。
 ただいま,京都市長より御説明ありましたとおり,「廃棄物からのバイオマスの回収とエタノール変換技術の開発」について,京都市殿と共同で実施させていただけることを大変喜ばしく思います。
 今回の開発は,当社が長年にわたり携わってきた一般廃棄物について,収集方法が既に構築され,年間にわたる収集量も安定していることから,バイオエタノール原料としての実用性が高いと判断し,平成20年度から熊本大学の木田教授の御指導を仰ぎながら,当社の独自技術として京都市殿と共に基礎的な研究からスタートしてまいりました。
 昨年には,当社研究所において,京都市殿の御協力をいただいて実際の一般廃棄物を原料に,エタノールの製造に係る基礎試験を行ったところです。
 では,本技術の内容について,サンプルで御説明します。お手元の資料,別図2を御参照ください。
・収集された一般廃棄物は,「機械分別工程」に送られます。この工程で得られる生ごみ主体の重量物がサンプル(1)です。
・次に「紙の分離工程」で軽量物から回収された紙類を脱水した「紙ごみパルプ」が,こちらのサンプル(2)になります。
・サンプル(1)と(2)がエタノール原料となり,「エタノール転換工程」で酵素と酵母が添加され,糖化発酵されます。ここで生成された発酵液が,サンプル(3)です。
・最後に,蒸留によりエタノールの濃度を高めたものが,サンプル(4)になります。

サンプル写真

 今回の協定は,京都市殿の環境・エネルギー分野への多大なる御理解によって,実現する事ができました。本事業において,熊本大学の御協力もいただきながら,産官学の連携によって,開発を完遂させる所存でございます。
 当社は,昭和40年に日本初の発電設備付ごみ焼却施設を納入して以来,ストーカ式焼却炉を中心に国内外約200カ所にごみ焼却施設を納めてきました。その間,当社はごみ焼却炉用高温高圧ボイラやスーパーごみ発電設備を国内で初めて実用化するなど,都市ごみ焼却施設の技術開発に大きく貢献してきました。近年,再生可能エネルギーの利活用として,バイオディーゼル燃料施設,木質系バイオガス化施設,メタン発酵技術の開発等,廃棄物から高エネルギー回収する燃料化技術の開発についても積極的に推進してまいりました。
 焼却されている「生ごみ」と「紙」を液体燃料であるバイオエタノールに変換する本技術は,低炭素社会に応え得る技術であると考え,早期の実用化を目指してまいります。「技術と誠意で社会に役立つ価値を創造し,豊かな未来に貢献する」と言う当社の企業理念にも則り,再生可能エネルギーの利活用に関するメニューを拡充してまいる所存でございます。
 以上簡単でございますが,御挨拶に代えさせていただきます。

【木田教授挨拶】
 熊本大学木田です。
 私自信,ライフワークとして30数年,バイオガス化とバイオエタノール化の研究を行ってきました。バイオガス化につきましては福岡県の大木町と共同で研究しまして,「おおき循環センター」の竣工に協力させていただいたところです。
 バイオエタノール化については,まだ実用化には至っていません。日本のバイオマスは,広く浅く分布していますので,収集が難しく利用しにくいと言われています。しかし,今回のプロジェクトで対象となる生ごみや紙ごみというのは収集システムができあがっています。したがって,非常に効率的にエタノールを造り,それぞれの地域で地産地消することによりまして,それこそ低炭素社会を構築していけると私自身期待しております。
 私どもは,タフな酵母を提供することにより,エタノール発酵プロセスをより効率的にしていくことに貢献していきたいと思っております。
 本プロジェクトは、バイオエタノールということで「エネルギーの多様化」を目指していますが,それだけでなく環境保全の観点からも非常に重要と考えております。
 したがいまして,京都市,日立造船,そして私ども3者が協力して,必ず実用化していきたいと思っておりますので,今後ともよろしくお願いします。
 ありがとうございました。

共同記者会見資料(平成23年8月19日)

産学公共同による「廃棄物からのバイオマスの回収とエタノール変換技術の開発」事業の共同実施について

日立造船株式会社(総務・人事部 広報グループ 電話06-6569-0013)

京都市(環境政策局適正処理施設部施設管理課 電話075-212-9820)

 京都市は,環境モデル都市として低炭素社会を目指し,これまでにバイオディーゼル燃料化事業やバイオガス化技術実証事業など,バイオマス利活用の促進に向けて先進的に取り組んできました。
 このような中,全国初の取組となる,生ごみと紙ごみの混合物からエタノールに変換する「廃棄物からのバイオマスの回収とエタノール変換技術の開発」事業が環境省の平成23年度環境研究総合推進費補助金事業に採択されたことに伴い,平成23年度及び平成24年度の2箇年で,本事業を日立造船株式会社及び熊本大学と共同実施します。
 また,本日,事業を実施するに当たり,京都市と日立造船株式会社は「技術開発事業共同実施協定書」の調印を行います。

1 事業の概要
 
市内から排出される一般廃棄物(家庭系・事業系)の生ごみと紙ごみを機械選別し,酵素と酵母及び水を加えて槽へ投入し,同時に糖化・発酵させ,最終的に蒸留設備によりエタノール(濃度99.5%)を製造します。エタノールは,一般廃棄物1トンあたり約60リットルの製造が可能で,ガソリン代替や温室暖房用バーナー及び発電機等での実用化に向けた検討(解析・評価)を行います。

2 実施体制
(1)日立造船株式会社は,京都市と協議のうえ効率的に機器・装置を設置し,実証試験の実施及び事業成果等の取りまとめを行います。
(2)熊本大学は,実証試験で使用する酵母の提供や実証試験への指導を行います。
(3)京都市は,一般廃棄物及び実証装置の設置場所を提供するとともに,これまでに蓄積されたごみ組成調査データを基に,実証試験の内容についての助言を行い,試験結果の検証を共同で行います。

3 スケジュール
 添付ファイルの資料を参照

4 実施予定地
 
京都市西部圧縮梱包施設(旧京都市西部クリーンセンター)敷地内

5 試験フロー(別図2)
 添付ファイルの資料を参照

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286