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市長記者会見(2002年1月6日)

ページ番号13506

2023年4月12日

平成15年1月6日 桝本市長定例記者会見資料

はじめに 

 

 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 シラノ・ド・ベルジュラックが,「今年は春から縁起がいいわい。」という喜びの表現を残しておりますが,元旦早々には,京都パープルサンガが天皇杯を制し,3日には,立命館大学がアメリカンフットボールのライスボールで全国一,昨日5日には,京都市立伏見工業高校ラグビー部が優勝は逃しましたが,全国大会で堂々三位に入賞いたしました。縁起の良い年であります。この勢いを大切にしていきたい。市民の皆様とともにこの感動と喜びを共有し,選手の情熱と闘志を私たち自身のものとして捉え,そして,私自身,この難局を乗り越えたいと考えております。
 本日は,年頭の記者会見ですので,「年頭に当たっての抱負」を簡潔に申し上げ,そのあと,第3回世界水フォーラムを契機とした「世界水大賞」の創設及び「市民水の日」の制定についてお知らせいたします。

 

1 年頭にあたっての抱負

 

 はじめに,年頭にあたっての抱負を申し上げます前に,昨年12月26日にご逝去になりました田邊朋之前京都市長に謹んで哀悼の意を表します。田邊前市長は,医師としてのご経験を存分に生かされ,「京都市健康都市構想」を策定される一方,地下鉄東西線の着工をはじめ,京都まつりや京都シティハーフマラソンの創設,京都コンサートホールの建設など平安建都1200年を記念した京都活性化の基盤づくりに優れた指導力を発揮されました。その田邊朋之様の輝かしいご功績とご遺徳を偲び,心からご冥福をお祈り申し上げたいと存じます。
 さて,昨年一年間を振り返りますと,様々なことが思い出されますが,京都の関係者として7人目となる田中耕一さんのノーベル賞受賞や,京都市立伏見工業高校のラグビー部とサッカー部の全国大会へのアベック出場など,京都市にとって明るいニュースがございました。
 そして,京都市政におきましても,平成11年から建設を進めてまいりました京都アクアリーナが7月に完成し,スケートリンクの柿落としとして,NHK杯国際フィギュアスケート大会の誘致に成功し,大いに華やぎと賑わいを見せたところです。また,8月には,南アフリカ共和国のヨハネスブルグ市で開催されました環境・開発サミット関連会議に私も出席し,京都市における地球温暖化防止の取組を発表したことや,12月に地下鉄東西線の天神川への延伸工事に着工したこと,さらには,油小路通の九条-竹田間が開通したことなどが印象深いところでございます。
 年末には,来年度の政府予算に対する要望活動を行い,桂イノベーションパークへの「大学連携型インキュベータ」の設置予算10億円が認められ,世界水準を超える知的産業創造拠点の形成に向けまして,大きく前進いたしました。
 しかし一方では,わが国の経済情勢は,月例報告で,「景気は持ち直しに向けた動きが弱まっており,概ね横ばいで推移」と,2ヵ月連続で下方修正されるなど,なかなか明るい兆しは見えてまいりません。「厳しい状況」や「暗い話」を持ち出せば,切りがないといった感もございますけれども,私は,こうした時こそ,大胆に発想を切り替え,「プラス思考」と「立ち向かう楽観主義」で,何事にも果敢に挑戦することが大切であろうと存じております。
 今年は,3年前に市民の皆様にお約束したことを実行する節目の年であり,また,「安らぎ華やぎ 京都21 推進プラン」の折り返しの年という,京都市政にとりまして,誠に大切な年であります。
 730億円もの財源不足が見込まれる中,来年度予算の編成には,大変苦慮いたしているところであり,聖域なき行財政改革をしっかりと実行いたします。そのうえで,「選択と集中」を徹底させ,京都をこよなく愛する市民の皆様とのパートナーシップのもと,市民生活を守り切り,そして,将来の京都の発展に向けた礎を築いてまいりたいと考えております。
 併せて,不祥事など市民の皆様の期待や信頼を損ないましたことにつきましては,私が先頭に立って凛とした姿勢で改革を進めてまいります。
 4月には,21世紀の変化と多様化の時代にふさわしい人材育成を目指した「新生・西京高等学校」が開校いたします。また,6月には,市民の皆様のボランティア活動や地域のまちづくり活動などを総合的に支援する拠点施設「ひと・まち交流館 京都」が竣工いたします。
 さらに,本年は,これまで準備を積み重ねてまいりました「京都・花灯路」や「第3回世界水フォーラム」が,また,世界文化遺産の二条城が築城400年を迎えるなど,京都の魅力を内外に発信する機会が多くございます。こうした機会を存分に生かすことはもちろん,厳しい中でも着実に前進し,将来のまちづくりのため,しっかりとした礎を築く一年にしてまいりたいと,年頭にあたり決意を新たにしているところでございます。

 

2 「世界水大賞」の創設及び「市民水の日」の制定

 

 次に,第3回世界水フォーラムを契機とした「世界水大賞」の創設及び「市民水の日」の制定についてでございます。
 いよいよ「第3回世界水フォーラム」の開催が,69日後と間近に迫ってまいりました。
 京都市では,これまでから,関係機関と緊密な連携を図りながら,市民の皆様とのパートナーシップのもと,会議支援はもとより,多彩な独自事業を展開してまいりました。
 このたび,さらなる取組として,「(仮称)世界水大賞」を創設するとともに,「市民水の日」を制定することといたしました。
 まず「世界水大賞」についてでございます。これは,京都市が,人類の英知を結集し策定された「京都議定書」誕生の地であり,「環境共生型都市・京都」として,あらゆる環境問題に積極的に取り組む熱意を市民の皆様とともに,京都から世界に向けて発信するために創設する国際的な賞でございます。「第3回世界水フォーラム」の終了後におきましても,京都市が,世界の水問題の解決に積極的に貢献し,併せて,将来にわたって世界水フォーラムの成果が継続することを願い,水問題の解決に顕著な功績を残した個人又は団体を顕彰してまいります。京都市と世界水フォーラムの主催者である「世界水会議」が共同で創設し,「国際ソロプチミスト京都」から本市への御寄付を賞金とすることから,「京都市・国際ソロプチミスト京都 世界水大賞」と名付けることといたしております。「第3回世界水フォーラム」で正式決定のうえ,平成18年に開催される「第4回世界水フォーラム」で授与することといたしております。
 なお,賞金とは別に,京都市からは,京都ならではの副賞の贈呈を検討いたしてまいりたいと考えております。
 次に,「市民水の日」の制定についてでございます。
 これは,「第3回世界水フォーラム」の開催に向けて積み重ねてまいりました市民の皆様との価値ある活動や成果を生かすため,「国連水の日」である3月22日を来年以降,毎年「市民水の日」として定めるものでございます。水への関心を高め,理解を深めていただくための記念事業をはじめ,水フォーラムの開催に向けて培ってきた市民の皆様とのパートナーシップを基盤に,水に関する市民の皆様と行政とのネットワークを構築し,地域に根ざした日常的な活動を支援してまいります。さらに,「市民水の日」の記念事業に連動する自主的な取組を側面から支援するなど,水問題の解決に向けて自ら行動する気運を高めてまいりたいと考えております。
 なお,「市民水の日」の第1回記念事業に対しましても,「京都北ライオンズクラブ」からご寄付のお申し出をいただいているところでございます。
 以上,「世界水大賞」の創設及び「市民水の日」の制定についてご説明申し上げましたが,まずは「第3回世界水フォーラム」が大成功を収めるよう,万全の体制でサポートを行うとともに,世界各国からお越しになる皆様を市民の皆様とともに,もてなしの心で温かくお迎えしたいと考えております。
 そして,生命に欠かすことのできない貴重な資源である「水」の恵みの重要性を将来に向けてしっかりと伝えてまいる所存でございます。

 

 私からは,以上でございます。

 

(市長記者会見資料)

 

平成15年1月6日
京都市
建設局世界水フォーラム推進室
211-4215

 

 第3回世界水フォーラムを契機とした「世界水大賞」の創設及び「市民水の日」の制定について
~京都から世界へ21世紀の水問題解決に向けて~

 

 京都市では,本市を主会場に開催される第3回世界水フォーラム(3月16日~23日)の成功に向け,会議支援をはじめ,市民の皆様とのパートナーシップの下,多彩な京都市独自事業を展開しております。

 このたび,第3回世界水フォーラムの開催を契機に,下記のとおり,「京都市・国際ソロプチミスト京都 世界水大賞」(仮称)を創設するとともに,「市民水の日」を制定いたします。



1「京都市・国際ソロプチミスト京都 世界水大賞」(仮称)


(1)趣 旨
 第3回世界水フォーラムの開催都市として,世界の水問題の解決に貢献し,併せて,将来においても世界水フォーラムが成功,発展することを願い,水問題の解決に顕著な功績を残した個人又は団体を称える国際的な賞を創設する。
 なお,この賞は,世界水フォーラムの主催者である「世界水会議」に京都市が提唱し,「世界水会議」と共同で創設するもので,第3回世界水フォーラムにおいて正式に決定する。


(2)概 要

ア 授賞対象

水問題が深刻な途上国の地域において,安全な飲み水の確保,水質汚濁の防止など水と衛生の問題に関し,
地域住民の福祉の向上に顕著な功績をあげている個人又は団体


イ 授与者

京都市,世界水会議

ウ 賞

賞状及び賞金500万円並びに副賞を授与する。

*賞金は,国際ソロプチミスト京都から,京都市が寄付を受け,授与する。

エ 授与時期
平成18年(2006年)3月に開催される第4回世界水フォーラムにおいて授与する。

 

2 「市民水の日」

(1)趣旨
 第3回世界水フォーラムの開催に向けて積み重ねてきた,市民の皆様との活動や成果を一過性のものとせず,水フォーラム終了後も引き続き推進し,水問題の解決に向けて自ら行動する機運を高めていくため,「市民水の日」を制定する。

 

(2)「市民水の日」

平成16年から,3月22日を「市民水の日」と定める。

*京都での世界水フォーラムの開催を記念し,将来にわたって,市民の皆様に水問題をより身近なものとして感じ,行動していただく契機とするため,「国連水の日」である3月22日を「市民水の日」とする。


(3)取組内容

ア 記念事業の実施

「市民水の日」を記念して,この日を中心に,水に関するシンポジウムなどの記念事業の開催やロゴマークの募集・制定など,市民の皆様に水への関心を高めていただくための事業を実施する。

*第1回記念事業(平成16年3月)に対して,京都北ライオンズクラブから,寄付の申し出を受けている。

イ 水に関するネットワークの構築
水フォーラムの開催に向けて培った,多くの市民の皆様とのパートナーシップを基盤に,水に関するネットワークを構築し,地域に根ざした市民レベルの取組を支援するとともに,「市民水の日」に連動した自主的な取組を促していく。

<参考>

○世界水会議(WWC: World Water Council)

平成8年(1996年),国連教育科学文化機関(UNESCO)や世界銀行,水に関する国際機関等が中心となり,世界的な水政策のシンクタンクとして設立。

平成9年(1997年)に第1回世界水フォーラムをモロッコ(マラケシュ)で,第2回をオランダ(ハーグ)で開催後,3年に1度開催。
会 長:ムハマド・アブサイド(エジプト水資源・灌漑大臣)

副会長:ウィリアム・コスグローブ(元世界銀行副総裁)

本 部:フランス(マルセイユ)

 

○国際ソロプチミスト京都

実りある21世紀を目指して国際的な奉仕活動を続けている団体。

 健全な青少年の育成や,勤労学生・外国人留学生等への奨学金の給付のほか,常に女性の地位向上を推進し,国際親善に努め,健やかな地球環境を次の世代にリレーするための諸問題に取り組み,希望ある未来の実現に努力されている。

会 長:武田道子,会員数:110名

事務局:京都市中京区河原町通二条南入 京都ホテル アネックス3F

国際ソロプチミスト:人権と女性の地位を高める奉仕活動を行う女性の世界的組織。
(123カ国,3,152クラブ,約10万名)

 「ソロプチミスト」:ラテン語のソロ(姉妹)とオプチマ(最善)の造語で「女性のために最善のもの」を意味する。

 *ソロプチミストのクラブは,会員資格条件を満たしている最低18名の専門職,管理職の女性で組織され,国際や連盟・リジョンのプログラム奉仕活動や目的を推進し,さらにクラブ独自の地域社会が求める奉仕活動も行われている。


○京都北ライオンズクラブ

 ライオンズクラブは,1917年アメリカ合衆国シカゴで誕生以来,国際的な奉仕活動を行っている団体。
 LIONSのLは,Liberty(自由を守り), Iは,Intelligence(知性を重んじ), O.N.Sの3字は,Our Nation's Safety(我々の国の安全をはかる)の頭文字を組み合わせたもの。
 京都北ライオンズクラブは,1963年に日本登録され,京都市域では,13番目のクラブとして誕生し,2003年10月に設立40周年を迎えられる。スローガンは,「微笑(ほほえみ)と責任」で,崇高なライオンズ精神に則り,地域社会の発展と社会福祉の向上のため,様々な分野にわたる奉仕活動を展開しておられる。

会 長:青谷弘治,会員数:49名

事務局:京都市中京区東堀川二条下る 京都国際ホテル3階

*日本には,3,345のクラブ(世界の7.4%),約13.5万人の会員(世界の10%)がおられる。

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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