平成26年度第3回京都市医療・福祉施設の省エネ・節電対策普及研究会について

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2015年5月19日

平成26年度第3回京都市医療・福祉施設の省エネ・節電対策普及研究会について

 「京都市医療・福祉施設の省エネ・節電対策普及研究会」は民生・業務部門の中でも一般に単位面積当たりのエネルギー消費量が大きい医療・福祉施設を」対象として,平成25年度から省エネ・節電対象の普及を目的に活動してきました。

 京都市では,エネルギーの使用量を把握し,エネルギーを賢く使うことができるシステム「BEMS」を普及させ,民生・業務部門における省エネ・節電対策を支援するため,平成26年8月に「BEMS普及コンソーシアム京都」を設立したことから,本研究会については,この「BEMS普及コンソーシアム京都」の研究会の一つとして正式に位置づけました。

この度,平成26年度第3回研究会を次のとおり開催しました。

日時

平成27年3月17日(火曜日) 午後1時30分~3時30分

場所

職員会館かもがわ 2階中会議室

内容

1 挨拶(京都市地球環境・エネルギー政策監)

2 研究報告

 (1)  第2回研究会報告の追加説明について

 (2)  平成26年度研究成果報告書について

3  その他報告

 (1)  医療・福祉施設のBEMSの導入事例について

 (2)  エネルギー管理専門家の派遣事例について

 (3)  京都民生・業務部門民間施設BEMS先行導入支援補助金の交付事例について

議事要旨

「第2回研究会報告の追加説明」,「平成26年度研究成果報告書」,「医療・福祉施設のBEMS導入事例」,「エネルギー管理専門家の派遣事例」及び「京都市民生・業務部門民間施設BEMS先行導入支援補助金の交付事例」について議論し,総括を行いました。

第2回研究会報告の追加説明について

○桃陽病院職員への省エネ・節電(冬期)に対する意識調査を行い,目的のためにはある程度の我慢や無理が必要との回答が52%となったが,桃陽病院では冬季に室内の暖房用温度設定を全く変更せずに,熱源設備の暖房用温水温度を3℃下げて省エネを図りましたが,何か変化を感じたかの問いには72%の人が特に感じなかったとの回答もあり,無理せず省エネを図れる一端と思われる。

平成26年度研究成果報告について

○桃陽病院の場合,BEMSでエネルギーを機器ごと・時間単位ごとなど細かく把握し(見える化),人のいない時間帯にエネルギーを使用していないかなど無駄を発見し(ムダの発見),グラフなどを活用して無駄があることを施設側に気付いてもらい(ムダの気付き),運用改善などの省エネ対策を実施し(対策の実施),グラフなどを活用して対策ごとの削減効果を確認してもらう(効果の確認),という五段階を繰り返しながら省エネ・節電に取り組んできた。

○施設側だけで無駄を見つけるのは難しいため,まずBEMS事業者がエネルギーの見える化をすることで無駄を発見し,その対策内容を施設側に分かり易く提案することから始めた。BEMS事業者が施設側に成果を報告することで,対策すれば成果が出ることを実感され,その後はさらに積極的に取組んでいただけるようになったと感じている。

○施設側だけで省エネ・節電を進めるには,運用者・管理者が基本的な仕組みを学び,エネルギーのデータを理解することが望まれるため,見える化は,BEMSでエネルギーを細かく把握するだけではなく,施設の運用者・管理者が空調などの基本的な仕組みやエネルギーのデータを理解することも含めた方がいいと思う。

○エネルギーを見える化するには,コストを含めてかなり手間がかかるため,使用電力量など手元にあるデータを他施設と比較することで無駄があるのかどうかを判断し,無駄がありそうな施設について見える化した方が効率的だと思う。

○建物用途ごとに無駄や問題が発生しやすい箇所があることを理解することが重要である。また,ウォークスルー調査と呼ばれる専門家による現地調査を初めに行い,問題がありそうな箇所にBEMSやモニタリング装置を取り付け,無駄や問題を発見する流れになる。研究会で作ろうとしている省エネ対策一覧表による確認とウォークスルー調査において,エネルギー管理専門家を活用できる可能性があり,これらが表現されると研究成果報告書も活用できるものになると思う。

医療・福祉施設のBEMS導入事例について

○BEMSのデータをきっかけに,BEMS事業者と施設側が省エネについてやり取りを重ねることで施設側の意識が高まり,取組内容も発展したように感じた。桃陽病院の事例でも施設側が無駄に気付き,積極的に取組むようになることが非常に大切であるとの報告があったが,それが実現されたいい事例だと感じた。

○管理者である病院長を筆頭に省エネ推進委員会を立ち上げ,その中でBEMS事業者が見える化をして対策内容を提案し,また,その成果を報告し,色々な部局が話し合いを重ねながら,患者に影響がないように取組んでいる。省エネへの取組みが転がり始めるまでは管理者の力が必要となるが,2~3年経過すれば自発的に取り組めるようになるようである。

エネルギー管理専門家の派遣事例について

○エネルギー管理専門家は,建物の省エネ診断や,建物の管理者などに対する省エネ講演などで活躍いただけると思う。

○エネルギー管理専門家がBEMSの普及に大きな役割を果たすものと考えている。エネルギー管理専門家は,建物のエネルギー使用状況を調査し,省エネのためにBEMSで何ができるのか説明した上で複数のBEMS事業者から見積もりをとり,その見積もり内容を比較し,さらにBEMS事業者によるプレゼンテーションを実施するなど,派遣先の立場で支援しながらBEMSの導入を実現した。派遣先も大変満足されている。

○BEMSの導入が目標ではなく,BEMSを活用して無理のない省エネをしていただくことを最終目標としている。そのためにもエネルギー管理専門家を利用いただき,BEMSを省エネの有効なツールとして活用いただきたいと思う。

京都市民生・業務部門民間施設BEMS先行導入支援補助金の交付事例について

○BEMS導入の主な目的はデマンドカットである。入所者に不利益がないように体感的に確認しながら省エネに取り組んでいる。空調用の冷温水温度を,冬場45℃から39℃に下げたり,夏場11℃から16℃に上げたりしている。ファンコイルの詰りを冬場に解消したところ,暖房用温水温度を下げたにもかかわらず,体感的には暖かくなったと言われている。色々とやり尽くしたので,BEMSを導入して空調機の台数制御に取り組むことにした。

○BEMSで空調機を制御する場合,コンプレッサーを止めて送風状態にする方法とインバーターで能力を抑制する方法があり,インバーターでは送風状態とはならないので室内環境を最低限保証できる。削減効果を優先するのか,室内環境の維持を優先するのか色々な考え方がある。

総括(これまでの活動と取組について)

○大きな病院の取組みとして,3年間に20%以上の省エネをして1億円ぐらい削減した事例があったが,効果が非常に大きくすごいと感じた。問題は同じペースで省エネができるかどうかだと思う。FEMSで本質的なあるべき姿を考える動きがあるが,BEMSでも稼働率を上げて原単位を下げることができないものかと考えている。

○環境マネジメントシステムでもエネルギーの削減で手詰まり状態となっているが,本研究会の説明を聞いて,中小企業の方にもBEMSを勧める見通しがついたと感じている。

○BEMSが省エネに有効であると理解しているが,医療・福祉分野では今でも省エネに目が行き届かない状況にある。医療界では人件費が50%,医療材料が30%で支出のうちの80%を占め,介護施設では人件費が60~70%,もっと高いところもある。このように人件費と材料を抑制することが経営の主眼となっている。一方,計画停電があれば予算に計上されなくてもLED化する事例や環境マネジメントシステムに取り組む施設もあるので,省エネに目を向けさせるモチベーションがあれば,BEMSの導入が一気に進む可能性がある。

○電気料金の値上げや電力・ガスの自由化などエネルギー関連で話が盛り上がる中,医療機関だからこそ健康面や快適性をどう保証するのか,そこでBEMSをどのように活用するのか考えていく必要がある。

○病院の場合,専門家なしでBEMSを活用した省エネはできないため,その経費に危惧している。出来高払いや削減できた分の何%かを支払うのであれば,病院だけではなく中小企業でも積極的に取り組める。費用対効果が最も大きなポイントになると感じている。

○ESCO事業は,事業者が施設の省エネ工事を実施し,結果として削減された光熱費分から工事費用を支払うため,施設側が初期費用を負担する必要がない。このESCO事業とBEMSのマッチングがあってもいいと思う。

○施設の中にいても,数字を見る力やこの辺りに無駄がありそうだという感覚が育たないので,職員教育や省エネに力を入れていくべき時期だと感じている。

○桃陽病院という“点”でうまく行きかけている本研究会の成果を,“面”としてどのように広げていくのかが次の課題になると思う。

○来年度は,補助金を利用いただいた医療・福祉施設をモデルとして実証研究に取り組む。桃陽病院の取りまとめと情報発信に積極的に取り組み,エネルギー管理専門家の派遣とモデル施設への補助金も継続して実施する予定である。関係団体とBEMS事業者のマッチング,情報発信についても今年度以上に取り組んでいく。

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