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京都市右京区

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Ⅳ右京区のまちづくりの進め方 (区民,事業者,行政の協働で進めるまちづくり)

ページ番号96793

2011年3月7日

 計画の実現に当たっては,地域住民である区民,企業や大学等も含めた事業者,区役所等の行政が連携,協力し,協働していくことが必要です。右京区は,前計画のもとで設置された計画の推進組織である「右京区まちづくり円卓会議」の活動,また,地域に根ざした自治会連合会を中心とした地域活動が活発であるとともに,様々な市民活動も幅広く展開されていることが特徴です。

 こうした点を踏まえ,計画の実現に向けて次の点を重視して進めていきます。

本計画における「まちづくり」とは

 本計画では,右京区の将来に向けた取組全般を「まちづくり」という言葉で表しています。区民,事業者,行政等が一体となって現在の良いものを活かしながら課題の解決策に取り組み,これからのより良いまち,より良い地域をつくっていこうという思いをこめてこの言葉を使っています。

 施設整備や基盤整備等を中心としたハード面だけでなく,人と人とのつながりづくりや歴史や文化の継承等のソフト面も含めて「まちづくり」としています。

1 状況に応じて柔軟に運営していく基本計画

1 多様な主体,多様な世代がまちづくりを進める「まちづくり区民会議」

 右京区の将来像を実現していくためには取組の進ちょく状況を把握しながら広く共有し,そして取組内容の変更,追加等に対し柔軟に対処していくことが必要となります。そのために,区民,事業者,行政等の関係者が集まり,まちづくりに関する情報交換や協議を行う場を継続的に設けていくことが重要です。

 本計画を進めるために,これまでの成果を踏まえて,基本計画策定委員会を母体としながら,幅広い区民や事業者が参画して基本計画を運営していく「まちづくり区民会議」を立ち上げます。そこでは,多様な主体が協働して様々な専門分野の横断,連携を重視して基本計画の実現を図っていきます。

 右京区の10年後の将来に向けて,基本計画では取組の大きな方向性を示していますが,「まちづくり区民会議」において取組内容を協議し,多様な主体のネットワークのもとで具体的な取組を進めていきます。

 「まちづくり区民会議」の設置に当たっては,基本計画の運営とともに,活発な地域活動,右京に暮らす多様な世代,大学や企業,関係機関等の幅広いネットワークづくりを進めます。同時に,より多くの方が参加できるよう,まちづくり区民会議への参画,プロジェクトチームへの参加や協力,個別の取組への参加や協力等,柔軟な関わり方を可能にしながら運営していきます。また,次世代の担い手育成も含めた,子どもたちの目線から右京区のまちづくりを考える「右京ジュニアまちづくり会議」等も開催し,幅広い視点から右京区のまちづくりを考え,行動するきっかけづくりを進めます。

2 まちづくりに弾みをつけるプロジェクト(初めに取り組む事業)

 基本計画を進めるに当たり,手始めにとりかかる取組として,複数の「まちづくりに弾みをつけるプロジェクト」を設定します。【p.29参照】

 まちづくりに弾みをつけるプロジェクトは,基本計画を運営する初動期に取り組む事業で,取組を通して,まちづくりの盛り上がりや波及効果が期待でき,先導的な役割を担えるものとします。また,将来像を実現するための具体的取組を,縦割りではなく効果的に連携させていくことを重視します。

 プロジェクトの実施に当たっては,まちづくり区民会議の中にプロジェクトチームを立ち上げます。プロジェクトチームではこれまでつながりの少なかった多様な専門分野,多様な主体の連携を促進させていくと共に,プロジェクトチームの取組を,相互に連携させていくことを重視していきます。その結果,より効果的な取組の展開を可能にし,幅広い波及効果を生み出すものと考えます。プロジェクトチームの取組を,右京区の10年後の将来に向けたスタートとし,さらに,具体的な取組の実施へとつなげていきます。

3 成果を確認しながら,新たな展開を図る運営手法

 基本計画の進ちょく状況を管理する上で,計画に関わる区民,事業者,行政等が進め方や方向性を共有していくことが必要です。取組の方向性や計画の進ちょく管理に関する共通認識をつくっていくために,わかりやすい評価指標と数値目標を設定します。

 評価指標と数値目標は,単に期間内に達成すべきノルマという考え方ではなく,お互いが目標を明確に共有していくためのものであり,取組内容をわかりやすく端的に表現し,かつ,協働のよりどころとなるものとしています。

 評価指標と数値目標は,将来像の実現に向けたテーマ,まちづくりに弾みをつけるプロジェクトについて,それぞれ「10年後の区民の実感」「まちづくりの最初の目標」として設定します。計画運営の初期から中期への円滑な展開を図るとともに,将来像の実現に向けたわかりやすいよりどころを示します。「10年後の区民の実感」は5年,「まちづくりの最初の目標」はそれぞれの取組開始から2年間を目安に3年間で進ちょく状況を把握し,状況に応じて柔軟に見直していきます。


2 区民一人ひとりの取組を積み重ね,協働で進めるまちづくり

1 暮らしの中で一人ひとりが取り組むまちづくり

 「まちづくり」とはそもそも,区民一人ひとりが地域でのより良い暮らしを考えること,暮らしをより良いものにしていく行いを日々重ねていくものです。それが目に見えるものになったときに初めて,「まちづくりの成果」として感じられるものです。

 右京区の将来に向けたまちづくりには,区民一人ひとりが,自らが主体的に取り組んでいくことが必要です。それは難しいことではなく,日々の生活の中で容易に取り組めるものであり,また日々の生活に少し気遣いを加えることから始まるものです。例えば,地域の住民同士が毎日あいさつを交わすことも,地域住民のコミュニケーションを円滑にし,コミュニティの活性化につながるまちづくりの大切な一歩と言えます。

 このように,区民一人ひとりが日々取り組んでいける内容や小さな取組の積み重ねを大事にしながら,計画の実現を図っていきます。

 また,一人ひとりの活動が広がっていくためには「まちづくり協議会」や「自治会」といった「場づくり」が大切です。この「場」により,意見を出し合い,実現していくというプロセスが,まちづくりにとって重要です。

2 いつでも,どこでもできることを積み重ねるまちづくり

 まちづくりの主体は,区民,事業者,行政等です。これらの主体は,それぞれ生活者,企業活動,組織運営といった「私的(個別の)立場での活動」と,地域社会の一員としての活動や非営利のボランティア活動等の「公益的立場での活動」を行っています。また,公益的活動を行う地域の各種団体やNPO等,特定の目的を持って活動する主体もあります。多様な主体が連携したまちづくりを進めていくために,そして,それぞれの主体がまちづくりにより深く関わるために,それぞれの立場や場面ごとにできることを積み重ねていくことが重要です。

 多様な主体の協働によるまちづくりを進めていくためには,それぞれの個性に応じた役割分担も重要ですが,区民,事業者,行政等の主体が果たす役割を固定的に考えるのではなく,それぞれの立場でどのような役割を果たすことができるかを常に意識していくことが重要です。

 

●区民は,自らがまちづくりの主体であることを自覚し,まちづくりへの理解を深め,活動に参加する意識を高めて,できることから主体的に取り組んでいきます。

●事業者は,地域社会の一員としてまちづくりに理解,協力していきます。特に地域に根差した中小企業や商店街等は,自らが元気になることで地域の魅力そのものも高まっていきます。

●行政は,区民や事業者が協働のまちづくりを進めるために必要な情報提供,まちづくりに参加する機会の提供,具体的なまちづくりの取組の支援等を行います。


3 右京区で取り組まれてきたまちづくりの成果

 まちづくり活動に取り組む際には,まず,他の地域で取り組まれている良い所を見つけて,参考にしていくことが有効です。そのためにも,右京区内で取り組まれている様々なまちづくりの取組事例について,情報収集,情報発信を行い,情報交換を進めていくことが重要です。

 右京区では,前計画における取組として,サンサ右京が開設し,地域の皆が集まれる場ができました。また,右京区まちづくり円卓会議も設置され,平成15年度から右京区まちづくり支援制度を発足して地域のまちづくり活動の支援を行い,大きな成果を挙げてきました。これらの活動は,右京区民が積み重ねてきた「まちづくり」の大きな成果とも言えます。今後,取組を進めるに当たっては,これらの活動も参考にすることができます。
【参考資料】右京区まちづくり支援制度の支援活動,支援団体
年度事業名団体・グループ名事業概要
H15木嶋神社の湧き水を復活させる木嶋神社の湧き水を復活させる会湧き水を復活させるための地質調査や活動周知のための講演会等を行い,住民の防災意識,環境意識を高めた。
H15広沢自治会連合会有栖川探検総合学習有栖川を考える会広沢支部有栖川を区民のふれあいゾーンとするため,新丸太町通の新宮橋に桜を植樹し,河川空間との一体整備に取り組み,春には憩いの場となっている。
H15生ごみリサイクル御室花いっぱい運動京都環境アクションネットワーク御室小学校を中心に,児童や地域住民がともに環境問題に取り組むため,学校の花壇づくり,生ごみ堆肥づくり講習,寄せ植え教室を行い,他地域にも広がっている。
H15−16宕陰ハロウィーン祭京都市農協嵯峨北部支部青壮年部右京区の北西部,愛宕山の西麓に位置する宕陰地区で,都会生活では味わえないイベントを開催し,広く区民と交流を深め,賑わっている。
H15−16うずまさ生れの映画を見る会うずまさ映画をみる会太秦から生まれた映画を紹介するとともに上映し,歴史と映画づくりのまちを再認識することで,映画文化のまちづくりに寄与している。
H15−16愛宕参道の路面整備水尾地域振興委員会愛宕参道の荒廃が参拝に支障を来すほど著しいため,路面整備を行う。水尾からの登山道を利用いただくことにより,地域の活性化を行っている。
H16民俗芸能を楽しむつどい嵐山和太鼓クラブ和太鼓,篠笛(しのぶえ),鉦(かね)等を使った民俗芸能の演奏を地域住民に知っていただくことにより,地域文化の発展に寄与している。
H16右京小学生相撲大会特定非営利活動法人京都相撲ネットワーク相撲の盛んな右京区において,小学生を対象とした相撲大会を開催することにより相撲を知るきっかけにするとともに,青少年健全育成,伝統文化継承をに寄与している。
H17京北地域における家族農業体験特定非営利活動法人フロンティア協会京北地域の休耕地を借り受け,サツマイモの作付けから収穫までを近隣都市住民と地元の方との協働で行うことにより,交流を深め,地域の活性化に寄与している。
H17地球環境時代に生きる環境保全仲間づくり梅津まちづくり委員会地域での環境問題に取り組む人材を育成する養成講座を開催し,講演と体験学習を通して環境保全に寄与するリーダーの育成を行っている。
H17御室・美山町提携「生ごみリサイクル有機野菜づくり」京都環境アクションネットワーク家庭から出る生ごみを堆肥(たいひ)化し,美山町(現南丹市)の農家と有機野菜の契約栽培を進めることによって,多くの住民がごみ減量,堆肥づくりに参加できるシステムを作り上げ,多くの住民に利用されている。
H17−18山間地域の花しょうぶ園事業グループフラワーライフ京北下熊田町地区で,獣害により荒廃した花しょうぶ園を再生し,多くの方に鑑賞していただくことにより魅力ある地域づくりを行っている。
H17−18ふるさと京北活性化事業NPO法人ふるさと京北鉾杉(ほこすぎ)塾安全な農産物を提供する朝市の開催や,区内の小学生を対象にした紙凧やコケ盆栽づくり等の体験を通して地域住民と交流し,地域の活性化に寄与している。
H18花園情報発信京(きょう)−花園ドットコムインターネットを活用し,花園地域で体育振興会や消防団のお知らせ等を発信するほか,山内一豊ゆかりの地等のマップを作成し,地域コミュニティの活性化を図り,地域の魅力を発信した。
H18住民と学生が行う市バス停留所「どこいこ化」計画京都歴史回廊協議会御室地域の市バス停留所10箇所に,最寄りの観光名所と停留所からの所要時間等を示した「どこいこ板」を掲示、市バスと徒歩での観光を促し,地域の魅力をPRし,交通渋滞の解消と環境保全に寄与している。
H18−19林業促進事業樹々(じゅじゅ)の会京北森林公園と京北下熊田町で,都心部の住民と植樹やマイタケの栽培,料理講習会等を行い,都心部の住民と交流を深め,林業の活性化を行っている。
H19第6回西院 MUSIC FESTIVAL 2007西院ミュージックフェスティバル実行委員会8月上旬に春日神社や西院地域の店等19会場でライブ等を行い,音楽を通して地域の店と人のつながりをつくり,より楽しく,親しみやすいまちづくりを行っている。
H19−20右京区のふるさとづくり〜お城の調査〜特定非営利活動法人フロンティア協会京北下宇津町で古城の歴史,測量調査,住民へのヒアリング等を行い,その調査結果と地域の歴史をまとめた「下宇津町誌」を作成し,地域の活性化を図る。
H19−20愛宕古道街道灯し京都嵯峨芸術大学「アタゴーズ」大学と地域住民が制作した行灯を街道に並べて点灯する祭りを8月下旬に行い,地域での交流を深め,地域の魅力をPR,多くの人で賑わっている。
H19−20太秦キネマ塾NPO京都の文化を映像で記録する会子どもを中心とした塾生に映画制作の技術やノウハウを伝え,塾生が作った映画の上映会を行う活動を通して,映画文化を次代に継承している。
H20−21今様・白拍子教室嵯峨野学藝倶楽部嵯峨,嵐山地域に縁の深い今様や白拍子を気軽に学べる教室を開催し,教室参加者が「嵐山もみじ祭」等で発表する活動を通して,地域の魅力を再発見し,発信を続けている。
H20−21「子どもの事故防止と応急手当て」普及事業NPO法人乳幼児の救急法を学ぶ会乳幼児の命に関わる事故に備えて,心肺蘇生法等の応急手当を学ぶ実技中心型の講座を開催し,乳幼児の救急法の普及と健全育成を図っている。
H21−22右京区のまちづくり活性プロジェクト特定非営利活動法人フロンティア協会右京区内のNPO,NGO団体及び任意活動団体の調査研究を行い,地域力モデルを提示し,持続可能な横断的連携組織の構築を図っている。
H21−22親と子のコミュニケーションスペースぴっころたいむNPO法人子育ては親育てみのりのもり劇場子育て中のお母さん達が気軽に集い,情報交換できるスペースを提供し,地域の子育てを支援している。
H21−22京北・「藁(わら)つと納豆」伝承プロジェクト立命館大学産業社会学部「京北プロジェクト」納豆発祥の地といわれる京北地域で「藁(わら)つと納豆」を通して,市民と共に農作業や製造工程を学び,「食文化伝承」に寄与している。
H22右京区政80周年プレ事業第10回京都嵯峨学園運営協議会嵯峨中パレード京都嵯峨学園運営協議会嵯峨中学校の生徒が嵯峨,嵐山,広沢学区の地域住民と協力し,嵐山から嵯峨中までの約2kmをパレードし,環境保護と観光振興のために寄与している。
H22女子学生と区民がつくるエコタウンうきょう京都光華女子大学環境ボランティア団体「グリーンキーパー」女子学生が右京区民と連携し,新しいデザインのごみ箱を制作,設置することにより,ごみ分別率の向上と環境活動を発信,意識の向上を図っている。

お問い合わせ先

京都市 右京区役所地域力推進室総務・防災担当

電話:庶務担当:075-861-1772、地域防災担当・調査担当:075-861-1784

ファックス:075-872-5048