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京都市右京区

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Ⅱ右京区のまちの姿

ページ番号96790

2011年3月7日

1 右京区の概要

 右京区は京都市の西部,桂川の東岸に位置しています。

 平成17年4月1日の旧京北町の編入により,区域面積は291.95hを有し,また人口も20万人を超える大規模な行政区となりました。

 区域の南部は京都盆地の一角を占める平野部に,また,北部一帯は自然豊かな山間地域となっています。南部の平野部については,主に四条通以南は土地区画整理事業により道路,公園等の都市基盤整備が終わっていますが,四条通以北は,都市基盤整備が不十分で,密集した市街地となっています。

2 右京区の特徴と課題

 右京区には,多様な特性を持つ市街地や集落,農地や森林等が存在しています。こうした多様な資源のもと,それぞれの地域ごとの個性が育まれてきました。

 そこには,他地域に誇れる多様な個性を持っている一方で,地域住民等が直面している課題もまた多様なものがあります。

1 豊かな自然環境や美しい景観とその継承,活用

 右京区は,北部の山間部から山麓部にかけて,森林と農地が大半を占めており,豊かな自然に恵まれた環境となっています。京北,高雄では北山杉の生産を中心とした林業が盛んであり,水尾の柚子や宕陰の棚田等,特徴ある農業が営まれています。また,山麓部や平野部の市街地内にも農地が点在する所があり,都市近郊農業が営まれています。こうした農林業は,地域の暮らしを支えるとともに,右京区の豊かな自然環境や美しい景観を支えてきました。

 しかし,北部山間部等は,右京区の中でも少子高齢化が進んでいる地域でもあり,地域コミュニティを維持することが課題となってきています。また,後継者不足から地域の農林業を継続していくことも課題となってきており,結果として田畑や山林が放置され,良好な自然環境を保全することも難しくなってきています。こうした農林業の振興と合わせて豊かな自然環境や美しい景観を継承,活用していくことが今後の課題と考えられます。

2 先端産業が息づくものづくりのまちとその活力の向上

 右京区は,伏見区に次いで市内第2位の製造品出荷額等を有する工業地域を形成しており,中でも先端産業である電子部品,デバイス,電子回路製造業の出荷額は市内で最も大きくなっています。また,日本の映画文化を長く支えてきた映画づくりや映画,映像に関連する伝統技術等があります。

 このように右京区は,世界有数の先端企業から規模は小さくても世界水準の技術を持つ中小製造業,日本の文化を支えてきた伝統技術といった「ものづくりのまち」でもあります。こうした地場産業や,世界的に重要な役割を果たす先端産業等が,区民の雇用や文化において重要な役割を担い,区民の暮らしを支えています。

 しかし,こういった地場産業の中でも,映画産業等は就業人口の減少や後継者不足への対応が今後の課題と考えられます。一方,先端産業や映画文化に関わるコンテンツ産業等は今後さらに伸びゆく産業として期待され,地域に根付いた産業としてのさらなる展開が今後の課題と考えられます。

3 歴史と文化に育まれた観光の魅力と市民生活との調和

 右京区には,豊かな自然資源や歴史文化資源が多数立地しており,特に北山から西山にかけての山麓部では,山々の緑と調和して風光明媚な風景をつくるとともに,京都を代表する観光地が形成されています。また,北部山間部では,棚田や茅葺き屋根の民家等による美しい集落景観が形成され,市街地でも由緒ある神社仏閣を中心に多数の観光名所が存在しています。

 こうした観光地では,行楽シーズンには多くの人が訪れて賑わう一方,交通渋滞の発生等,地域住民の暮らしにも影響を与えています。右京区では,こうした観光と連携した地域の活性化を図るとともに,観光と市民生活との調和を図ることが今後の課題と考えられます。

4 都市基盤の充実と新たな整備促進

 区域南部の四条通以南の市街地については,土地区画整理事業による都市基盤整備が完了しており,西京極総合運動公園等の大規模な施設整備や工業地域の形成も進んでいます。これらの地域では,公共交通機関を含めた利便性の良さから,近年はマンション等の立地も進み,人口も増加傾向を示しています。

 一方,区域南部の四条通以北,梅津太秦線以西では,道路整備が不十分で,住宅地が広がる密集市街地が多くなっています。これらの地域では,主要道路への交通集中と渋滞の発生,生活道路への通過交通の進入,緊急車両のアクセスが困難等の課題を抱えています。

 近年は,地下鉄東西線の太秦天神川への延伸とサンサ右京や太秦東部地区の幹線整備,そして,JR嵯峨野線の複線高架化や嵯峨嵐山駅南北自由通路の整備等が進んだほか,太秦天神川駅西部地域まちづくり基本構想や山ノ内浄水場跡地活用の検討等,住民と行政の協働によるまちづくりが進展しており,より暮らしやすい地域に向けたさらなる整備促進が今後の課題と考えられます。

5 安心して暮らせる地域の絆と大学,NPO等とのネットワークづくり

 右京区では,それぞれの地域で自治会連合会の活動等が活発であり,自治会活動や近所づきあいを中心に地域住民相互のつながりが強いことが特徴です。また,社会福祉や環境,教育等の分野でのボランティア活動やNPOの活動も活発であり,安心して暮らせる地域づくりが進んでいます。

 さらには,京北地域での立命館大学産業社会学部の「京北プロジェクト」,水尾地域での同志社大学政策学部の「水尾プロジェクト」,京都嵯峨芸術大学の学生やOBによる「愛宕古道街道灯し」,京都光華女子大学短期大学部の学生による「女子学生と区民がつくるエコタウンうきょう」,南太秦学区での立命館大学産業社会学部の学生による様々な自治会活動への参加等,地域と大学が連携したまちづくりの取組も活発に進められています。

 一方で,マンション建設等を契機とした新しい住民の流入によって,地域コミュニティの結束力が低下することも懸念されています。少子高齢化による地域活動の後継者問題等も懸念され,地域の絆をさらに広めて深めていくこと,そして,NPOや大学等とのネットワークづくりによって新たな担い手の輪を広げていくことが課題と考えられます。

お問い合わせ先

京都市 右京区役所地域力推進室総務・防災担当

電話:庶務担当:075-861-1772、地域防災担当・調査担当:075-861-1784

ファックス:075-872-5048