サキョウ見聞録 その6 第二疏水分線の環境(桜とホタル)を守る会
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2024年9月6日
晴天の7月某日。「第二疏水分線の環境(桜とホタル)を守る会」の活動を取材させていただきました。
「第二疏水分線」は、松ケ崎浄水場正門前付近より地表に現れ、西方面へ流れる水路です。
本水路は、蹴上で琵琶湖疏水から分岐し北上・迂回して流れてきたもので、松ケ崎浄水場を始点として賀茂川東岸に至る区域が第二疏水分線とされています。
今回左京区役所から徒歩5分ほど南にある、会員の皆様が集合されている浄水場正門前にお邪魔させていただきました。
「第二疏水分線の環境(桜とホタル)を守る会」は、疏水の環境改善を目的に平成16年に結成。平成19年からは街路樹や植樹帯などの美化・緑化を行う「京都市街路樹サポーター」としての活動も始められました。
疏水の水路、土手及び周辺道路を対象として清掃美化活動を実施されており、落ち葉清掃や除草、一部剪定のほか、草花の植栽にも取り組まれています。
令和6年6月に、これらの継続した取組の功績が認められ第35回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰を受賞。
地域のボランティア団体として実施されている活動は、毎月1回のペースで20年間続けていらっしゃいます。
沿道清掃の様子
活動範囲は松ケ崎浄水場前から泉川合流地点までの約450mとされており、この日も10名のメンバーで、沿道、水路の中、植栽帯、それぞれの場所で活動を開始。
立っているだけでも汗が止まらなくなるような暑さの中ではありますが「運動にもなるし、みんなと話をすることで気分転換にもなる」「きれいになるとすっきりした気分になる」とテキパキ動かれる会の皆様。
ポイ捨てごみ(たばこの吸い殻、菓子袋、空き缶)が多く、死角になる場所では電化製品の不法投棄がされていたこともあったとお聞きしました。
この水路には、浄水場からの水だけではなく、松ヶ崎全体の農業用水等が暗渠から流れてくるようで、果物や使い捨ての注射器が流れつくこともあるとのこと。
会員の皆様が行っている疏水の清掃・美化活動が、こうしたポイ捨てや不法投棄の解消と抑止につながる大切な活動であると改めて思いました。
水路のゴミ拾いの様子
ビニール袋などのプラスチック系のゴミも見られました。
訪れたときは、ひまわりをはじめたくさんの花が咲いており、秋にはコスモスやフジバカマも楽しむことができます。
夏は草木の成長が早く、草抜きの際に使用するゴム手袋が3か月で擦り切れてしまうとのこと。
また、角地などは、道路の通行や見通しの支障にならないよう草丈の高い植物などを剪定されています。
草木の手入れの様子
松ケ崎浄水場前の流水口では、水の流れを良くするため砂を取り除く作業をしておられました。
また、第二疏水分線の当該区域は、水路の流量が少なく泥土が堆積し易いため、「左京土木みどり事務所で浚渫工事を実施していただきお世話になっています」とのことでした。
流水口で砂や泥を取り除いている様子
左京区は「自然が身近にあり穏やかで優しいまち」だと魅力を教えていただきました。
この区域一帯は水路河底がコンクリートでなく土になっており、春には沿道に100本近くの桜並木が続くなど四季を身近に感じられるところです。
自然が好きな方が集まって活動しておられる会の皆様によって、あたたかく守られている場所だと感じました。
まちなかにも、ふと足を止めてみると見えてくる「自然」がたくさん。
これからも四季の移ろいを感じに訪れたいと思います。
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