平成29年度第2回「ふらっと・西京」開催報告について
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2017年10月20日
平成29年度第2回「ふらっと・西京」開催報告について
平成29年8月30日に開催しました,第2回「ふらっと・西京」におけるふらっと・トークで話されたテーマ及びトークの概要について,以下のとおり,報告します。
開催日時 平成29年8月30日 水曜日 18時から21時まで
開催場所 西京区役所2階会議室
参加人数 39名
【テーマ:子どもが健全に育つために私が実践していること】
○問題意識の共有
・子どもが健全に育つために大切なことは何か。
・お孫さんの不登校の経験から,何が大切なのか考えた。
○どうしたらいいか(アイデア)
・子どもの自律心を育てるために,子どもの発達に合わせた関わりができるようにする。
・やらなければならないこと,やった方がよいこと,やってはいけないこと,やらない方がよいことを見極められるような子どもに育てよう。
○課題(難しさ)
・初めての子育てに挑む母親にとっては,核家族化による子育てのモデルや助言者が無いことが子育てを難しくしている。
・高齢者の集いとつながることが大切ではないか。
<今瀬先生からのコメント>
「子どもが健全に育つために大切なこと」として、「子どもの自律心を育てる」や「高齢者の集いとつながること」といった意見・アイデア、「子育てのモデルや助言者が無いこと」といった課題などが出されました。子育てのあり方を地域づくりの観点から考えた場合、子どもやその親、学校、高齢者以外にも関わりを広げていくことが大事になります。地域で暮らし、働き、学ぶ様々な大人たちとの接点を広く創っていくような取組みが進むことを期待しています。
【テーマ:UDユニバーサルデザインのマップづくり】
○問題意識の共有
テーマを余り広くしすぎないようにする。
○どうしたらいいか(アイデア)
(テーマを)絞って。
○課題(難しさ)
短時間でテーマをこなすこと。
<今瀬先生からのコメント>
「ユニバーサルデザインのマップづくり」について、様々に議論がなされる中で、「対象範囲が広い」、「様々な視点が必要」、「誰もが困らないまち(観光地)にすることの難しさ」、「切り口や角度が広がり作業が大変」、「テーマを絞って」といったような意見が多くありました。「まち」というのは、様々な立場や事情を持った多くの人たちが暮らしたり、訪れたりしているものです。自分以外の様々な人たちの視点から「まち」を見直し、「まち」の多様さや奥深さを再発見しながら、マップづくり、まちづくりの活動が展開され広がっていくと良いと思います。
【テーマ:公園でキャンドルナイトピクニック】
○問題意識の共有
・夜の公園を明るくしよう。
○どうしたらいいか(アイデア)
・LEDキャンドルで明るくする。
・自治連のつながりでも,お母さんたちの声をつなげてもらおう。
・縁むすびなどの「オマジナイ」系のものをいれると楽しいのでは。
<今瀬先生からのコメント>
「夜の公園を明るくしよう」という問題意識を共有して、「キャンドルナイトピクニック」という取組み案が提案されて、そのための具体的なアイデアが様々に出されました。夜の公園でイベントを行うことで、公園が明るくなれば、これまで公園をあまり利用してこなかった人たちが公園を利用するきっかけになる可能性もあります。公園の利用のされ方を見れば、まちづくりやコミュニティの豊かさの程度が分かります。公園が地域の人たちの賑わいで明るくなるようなまちづくりを期待しています。
【テーマ:子育て家庭を支援する会を作りたい】
○問題意識の共有
・孤独を感じている母に対して育児援助が必要である。
○どうしたらいいか(アイデア)
・フェイスブックなどで発信していくことが大切ではないか。精神的な問題がある人ほど利用している。
・母親に来てもらえる絵本の読みきかせのグループを作ればいい。その後に母親の精神的な相談を受けるようにする。
・色々な年代の方と話ができる場を作れば子が成長した時の見通しができる。
・子育て中の母に対しての家事援助を行っていく。
○課題(難しさ)
・子育て困っている人は外に出てこれない人が多い。どのように外に気持ちを向かわせるか。
・多忙のため集まることができないという母に対してどう関わりを持っていけばいいか。
・今の社会そのものがオープンな関わりをもっていない。そのため援助者もされる方もどう関わりをもてばいいかわからない。
<今瀬先生からのコメント>
「孤独を感じている母に対して育児援助が必要である」との問題意識のもと、「精神的な相談を受ける場」、「色々な年代の方と話ができる場」、「子育て中の母に対しての家事援助」といったように、支援のあり方について様々な意見が出されました。一方で、「外に出てこられない人が多い」、「今の社会そのものがオープンな関わりを持っていない」ため、支援者と受援者の関わるきっかけづくり自体が課題との意見も出されました。「子ども」「子育て」「教育」に対する社会全体の関心や政策の優先順位を高めていくことが根本的には欠かせませんが、出されたご意見のように具体的な支援活動が活発に行われるとともに、「子育ての実情」を広く知らせていく取組みが進むことを期待しています。
【テーマ:こんな「居場所」あったらいいな!!】
○問題意識の共有
・洛西は買物が不便。高齢化している。若い人が勤める仕事場をつくる。
・特徴ある品物を。
・竹やぶの不法竹林。
・里山荒れている。
・タクシーが少ない。
○どうしたらいいか(アイデア)
・シルバー人材センターの活用。
○課題(難しさ)
・地域らしい仕事をつくるにはハードルが高い。
・ものづくりをどのようにつくれるか。
<今瀬先生からのコメント>
子どもや高齢者の居場所づくりとともに、「働く世代」の居場所づくりとして、家庭でも職場でもない「気を遣わない」居場所を作っていきたい、との問題意識が提案され、様々に議論が展開されました。「居場所づくり」が必要とされるということは、それは孤独感やコミュニティの希薄さが広がっていることを意味しているのだと思います。「働く世代」の居場所づくりについては、新たな社会的課題として徐々に注目を浴びてきていますが、これまでのところ、新規ビジネスの観点に留まることが多いのが実情です。今回の議論のように、地域の人たちが協力し合う新たなコミュニティづくりの観点からも取組みが活発になることを期待しています。
【テーマ:仕事を作ろう!!】
○問題意識の共有
・洛西は買物が不便。高齢化している。若い人が勤める仕事場をつくる。
・特徴ある品物を。
・竹やぶの不法竹林
・里山荒れている。
・タクシーが少ない。
○どうしたらいいか(アイデア)
シルバー人材センターの活用
○課題(難しさ)
・地域らしい仕事をつくるにはハードルが高い。
・“ものづくり”をどのようにつくれるか。
<今瀬先生からのコメント>
「洛西は買い物が不便。高齢化している。若い人が勤める仕事場を作ろう」という問題意識のもと、西京区、洛西の地域事情に応じた様々な仕事づくりのアイデアが出されました。西京区、洛西地域において、商業機能やビジネス機能が少ないのは、これまでの地域政策が住宅づくりに重点があったことも背景にあると思います。「まち」というのは、住むところ、買い物をするところ、仕事をするところ、といった様々な機能が必要不可欠で、それらがバランスよく存在することが重要となります。地域に「仕事を作る」という具体的取組みを一つ一つ積み重ねていくとともに、地域全体の将来ビジョンとして、様々な機能をバランスよく内包した「コミュニティ総合政策」を形成し、実施していかれることを期待しています。
【テーマ:樫原宿場町音頭を作りたい】
○問題意識の共有
・盆踊りを踊れる子供が少ない。
・地域でひとつになれる物があると活性化される。
○どうしたらいいか(アイデア)
音→竹・雅楽・和のオーケストラ 歌詞→歴史を知る・伝える。
振り→町中で振りが違う。メイン部分を共通化。
○課題(難しさ)
地域→区→市
小学校で毎週踊る朝礼がある。
<今瀬先生からのコメント>
「盆踊り(和文化)を踊れる子供が少ない。地域で一つになれるものがあると活性化される」、との問題意識のもと、盆踊り、樫原宿場町音頭というものを作るための具体的なアイデアがたくさん出されました。盆踊りなどの地域に住んでいる人たち固有の文化的行事については、これまで効率優先の経済活動や政策のもとで失われていく傾向にありました。地域を活性化させるには、いま何が大事なのか、効率優先の経済活動や政策なのか、それとも文化的行事なのか、改めて考える時期に来ているものと思います。「樫原宿場町音頭を作る」という具体的な取組みを通じて、地域で大事なものを再確認し、地域を活性化していかれることを期待しています。
【テーマ:明日の西京を音楽で明るく楽しい住みよい元気な町にしたい】
<今瀬先生からのコメント>
「音楽(歌うこと)は地域の人たちの健康をもたらすものである」という問題意識のもと、西京区のまち中において、どのようにしたら地域の人たちが一緒に大勢で歌う機会を作れるか、という議論を行いました。さらに、一緒に大きな声で歌うことで、顔を合わせ、日常的なつきあいが生まれるきっかけになり、地域の孤独死問題などを解決することにつながるのではないか、といった意見が出されました。歌うことにお金はあまりかかりません。まちの公園などで地域の人たちが集まって一緒に歌う機会づくりが増えていくことを期待しています。
お問い合わせ先
京都市 西京区役所地域力推進室まちづくり担当
電話:075-381-7197
ファックス:075-391-0583