地下鉄烏丸線20系車両(第7編成)の営業運行の開始
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2025年3月7日



【「おもいやりエリア」の伝統産業製品の展示は「北山丸太」、「珠数」です!】
【第1編成では「京友禅(型友禅)」の染型の図柄を活用したカーテンとポスターを追加設置します!】
京都市交通局では、現行の地下鉄烏丸線車両20編成のうち、開業以来40年間使用し老朽化した9編成について、安全確保のため、令和3年度から令和7年度にかけて20系車両に更新予定であり、現在、6編成が営業運行しています。
この度、第7編成の営業運行開始日が決定しましたので、お知らせします。
20系車両は、伝統産業を身近に感じてもらい、京都らしい地下鉄車両とするために伝統産業の活用を図っており、第7編成においても車内装備品である標記銘板及び釘隠しに新たなデザインを採用するとともに、2か所の「おもいやりエリア」の展示スペースにそれぞれ京都の伝統産業製品である「北山丸太」及び「珠数(じゅず)」を飾り付けています。
また、営業運行を開始している第1編成では「京友禅(型友禅)」の図柄を活用したカーテン、ポスターを追加で設置します。
1 第7編成の営業運行開始日時

(補足)
- 運行ダイヤの詳細は交通局のホームページの「新型車両☆特設情報館」(参考1)でお知らせします。
- 当日の列車運行の状況によっては、運行時刻が変更となる場合がございます。
2 内装デザインの変更点
(1)標記銘板(事業者・車号)
「京象嵌(きょうぞうがん)」の技法を活用した標記銘板(事業者・車号)については、伝統文様である「幸菱(さいわいびし)」の基本の柄はそのままに、編成ごとにデザインを変更することにしています。第7編成では、「幸菱」を斜め方向(右肩上がり)に配置し、躍動感を表現したデザインとしました。

(2)釘隠し(くぎかくし)
「金属工芸」の技法を活用した「釘隠し」については、編成ごとにデザインを変更することにしています。第7編成では、世界遺産「古都京都の文化財」の行事をテーマとして、「醍醐寺の五大力さん」(春)、「下鴨神社の御手洗祭」(夏)、「上賀茂神社の烏相撲」(秋)、「西本願寺の御煤払」(冬)をモチーフとしたデザインとしました。

(3)20系車両車内における京都の伝統産業製品の飾り付け
編成ごとに伝統産業製品を変更することとしており、第7編成では「北山丸太」、「珠数」を飾り付けます。

ア 北山丸太の飾り付け(2137号車)
「北山杉」の皮をむき加工してつくられる「北山丸太」は、茶室や数寄屋(すきや)建築用材として床柱(とこばしら)、垂木(たるき)などに用いられるようになりました。「北山杉」の高度な枝打ちを中心とした育林技術を今日まで守っていることで、節の無い光沢のある艶やかで美しい木肌の表情や、緻密な木目(年輪)をもつことが「北山丸太」の特徴の一つです。
「おもいやりエリア」では、「北山丸太」の美しい木肌の実物や「北山丸太」の新しい取組とともに「北山杉」の枝打ち・背割りの技法、「北山杉」に触れる体験、「北山杉」を使った小物などを展示し、「北山丸太」、「北山杉」の魅力を紹介します。



イ 珠数の飾り付け(2837号車)
「珠数」は仏教の広がりとともに多く使われるようになり、多くの寺院がある京都では昔から珠数づくりが盛んでした。宗派ごとに伝統的な決まりがある本式珠数や自由な色や形の略式珠数など多種多様な「珠数」が作られています。
「おもいやりエリア」では、古くから伝承された本式珠数から珠数ブレスレットまで幅広く用途に応じた珠数や、構成素材である「珠(たま)」と「房(ふさ)」の種類の豊富さなど、多種多様な「珠数」を展示し、「珠数」の魅力を紹介します。


3 第1編成への京友禅(型友禅)の染型の図柄を活用したカーテン、ポスターの追加設置
「京友禅」には手描友禅と型友禅があり、型友禅に使う型紙は染型と呼ばれ、職人の手作業により丁寧に彫られます。京友禅協同組合連合会では、所蔵する同じ模様が繰り返し並んだ小紋柄(こもんがら)の染型をスキャニングし、そのデジタルデータ化した様々な図柄の新たな活用方法を検討していました。
この度、京友禅協同組合連合会からデジタルデータ化した図柄の新たな活用方法について、交通局に相談があり、新型車両の第1編成(令和4年3月営業運行開始)の「京友禅」を展示している車両(2831号車)の乗務員カーテン(客室側)に染型の図柄を活用し、新たに染型の図柄のポスターを設置することになりました。
なお、第1編成へのカーテンとポスターの追加設置は、令和7年3月17日を予定しています。


(参考1)新型車両全般に関する情報及び新型車両に活用した伝統産業に関する情報は、交通局のホームページでお知らせしています。
新型車両全般、運行ダイヤなどに関する情報「新型車両☆特設情報館」
新型車両に活用した伝統産業に関する情報
(参考2)新型車両の導入に関する交通局の考え方について
Q1 なぜ、この時期に車両更新するの?
A1 現行の地下鉄烏丸線車両20編成のうち、開業以来40年以上使用し老朽化した9編成について、安全確保のため、令和3年度から令和7年度にかけて新型車両(20系)に更新することにしています。
Q2 車両更新による主な改良点は?
A2
- 車体構造の強化等により安全性が向上
- 省エネ化による走行用消費電力削減(現行車両比約30%減)
- 床面とホームとの段差を低くし、車椅子スペースを充実するなど、バリアフリー化を推進
Q3 伝統産業の活用に費用を掛けすぎていないか?
A3 伝統産業をより身近にし、業界全体の振興に繋げたいという伝統産業関係者と京都らしい地下鉄車両としたい交通局のお互いの思いが一致して実現した取組です。一部は、事業者の御厚意により無償提供いただき費用を軽減しています。また、車両全体についても、廃棄車両から一部の装置を再使用するなど、出来る限り費用を抑える工夫を行っています。
(参考3)20系車両導入までの経過・今後のスケジュール
平成24年度 | 新型車両導入のため、他の鉄道事業者へのヒアリングを実施し、設計に着手 |
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平成29~30年度 | 「地下鉄烏丸線車両の新造にかかるデザイン懇談会」開催(計5回) |
平成31年3月 | 市民、御利用者の皆様の投票にて外観・内装の最終デザイン決定 |
令和元年8月 | 契約・設計開始(9編成分) |
令和2年4月 | 製造開始 |
令和3年7月 | 1編成目搬入(竹田車両基地) ※以降、各機器の調整・機能検査、試験運転等実施 |
令和4年3月26日 | 第1編成の営業運行を開始 |
令和4年6月21日 | 第2編成の営業運行を開始 |
令和4年10月7日 | 「2022年度グッドデザイン賞」受賞 |
令和4年11月18日 | 第3編成の営業運行を開始 |
令和5年5月25日 | 「2023年ローレル賞」受賞 |
令和5年9月27日 | 第4編成の営業運行を開始 |
令和6年1月30日 | 第5編成の営業運行を開始 |
令和6年7月19日 | 第6編成の営業運行を開始 |
令和7年3月21日 | 第7編成の営業運行を開始 |
令和7年度 | 第8編成と第9編成を導入予定 |
(参考4)20系車両の車両番号(第7編成)

報道発表資料
発表日
令和7年3月7日
担当課
交通局高速鉄道部高速車両課(電話:075-863-5264)
産業観光局クリエイティブ産業振興室(電話:075-222-3337)
報道発表資料
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お問い合わせ先
京都市 交通局高速鉄道部高速車両課
電話:075-863-5263
ファックス:075-863-5269