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京都市右京区

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みんなでつくる右京 ~京都市右京区基本計画~(読上げ版)

ページ番号288620

2021年8月31日

ごあいさつ

参加と協働による持続可能なまちづくりを  京都市長 門川大作

 「市民・区民が主役のまちづくり」
 私は市長就任以来,この方針を軸に市政に邁進してまいりました。そして,未曽有のコロナ禍の中,改めてこの言葉の大切さを噛み締めています。
 コロナ危機と,収支不均衡の構造が続いてきたことによる財政危機。本市は現在,そんな”2つの危機”に直面しています。同時に,人口減少や地球温暖化など様々な社会課題にも立ち向かっているところです。区民の皆様の心強いお取組の一つ一つが,困難を乗り越え,より良い社会を目指すための大きな力となります。
 この度策定した「みんなでつくる右京~京都市右京区基本計画~」は,右京区の明るい明日への礎となるもの。この基本計画を基に,それぞれの地域の魅力やすばらしい「地域力」,「文化力」を,くらしの豊かさとまちの活力につなげていきます。ひいてはそれが京都市全体の未来を創ります。そして,オール京都で共々に,「誰一人取り残さない」持続可能な社会の構築に力を尽くしてまいる決意です。
 最後になりましたが,本計画の策定に御協力をいただいた方々,貴重な御意見を寄せてくださった全ての皆さまに,この場をお借りして,心から感謝申し上げます。

 

「わたし」から始まるわがまち右京の未来  右京区長 北川洋一

 令和3(2021)年4月1日に,右京区は区制90周年を迎えました。
 そして,3期目となる京都市右京区基本計画「みんなでつくる右京」がスタートします。
 施策や取組が列挙されたこれまでの基本計画のイメージでこの冊子を読み進めていただくと,「あれ?」と思われるかもしれません。
 まちはそこでくらす人々の営みのための器です。人々の営みがあるからこそ,それに適したまちの姿を語ることができます。そして,本計画は,この人々の営み,すなわち,右京でくらす区民の皆様一人ひとりの日々のくらしと,その中での思いや行動に焦点を当てたものとなっています。
 この冊子を手に取られたことが契機となって,一人でも多くの区民の皆様が,わがまち右京で未来にどのようなくらしをしたいか,そのためまちはどのような姿であってほしいか,そして実現のため自らが果たせる役割についても,改めて思いを巡らせていただければ幸いです。明るい未来はきっとそこから始まります。
 本計画の策定に向けて実施した「右京かがやきミライ会議」参加者の皆様,熱心な御議論をいただいた「次期京都市右京区基本計画編集会議」の皆様をはじめ,全てのお力添えをいただいた皆様に心から感謝申し上げます。

第1章 実現したい未来のための「右京区基本計画」

「わたし」が,まちやくらしのことを考え行動するための右京区基本計画

「みんなでつくる右京~京都市右京区基本計画~」の役割

幸せな未来を思い描くための,新たな気付きを得るもの
何か行動しようと思った時の,手引きとなるもの

「みんなでつくる右京~京都市右京区基本計画~」の特徴

読み手にとって「わたし」が主語になるように
 行政も含めた,右京区に関わるすべての皆さんそれぞれにとっての未来を実現するための基本計画として,読み手一人ひとりが主語になるよう工夫しました。
読み手自ら考え,行動するためのスタートラインとなり,未来の実現に向けた道筋を考えるヒントに
 この基本計画は「完成図」ではありません。皆さん一人ひとりが,スタートライン(出発点)や未来の実現に向けた行動の仕方をイメージし,考えるヒントになるよう,とりまとめました。

 まちの将来ビジョンを描き,その実現のためにやるべきことを掲げているのがこれまでの基本計画のつくり方で,そこでは,基本計画に書かれたことがどれだけできたかが大事になってきます。
 一方で,この「みんなでつくる右京~京都市右京区基本計画~」では,どれだけ多くの人が,「わたし」を主語に意識や行動を変えていくことができたかを目標にしています。皆さん一人ひとりがやるべきことを考え,取り組むことによって,5年後の右京区の未来が変わるからです。
 そこで,右京区でくらす一人ひとりが幸せな未来を思い描き,行動するに当たっての「手引き」の役割を担い,また,一人ひとりが考え,話し合い,行動していくことでどんどんアップデート(更新)されていく,「生きている計画」となるようにまとめました。
 第1章では,この基本計画の役割,策定に至るいきさつや右京区の将来ビジョンをお示ししています。
 第2章では,この基本計画が担う「手引き」となる内容を整理しています。
 そして,第3章では,皆さんの未来の実現に欠かせない,右京区役所や市役所の役割を記載しています。

右京区基本計画は,右京区のまちづくりの親展と密接に関わっています

第1期 右京来夢らいと計画21 平成13(2001)~平成22年(2010)

 道路や公園,福祉施設など,都市としての基盤整備がまだ過渡期の時代でした。そうした中,地下鉄東西線の延伸に伴う太秦天神川駅周辺の拠点整備が基本計画にも位置付けられ,実現につながりました。

第2期 右京かがやきプラン 平成23(2011)~令和2年度(2020)

 多様なまちづくりの担い手による自主的な活動が広がってきた時代でした。そうした中,これらの活動に対する助成の充実や,区民や事業者,大学など多様な主体が連携・協力するための仕組みの構築などが基本計画にも位置付けられ,それが実行されることで,まちづくり活動の担い手がさらに広がりました。
 こうして,時代の流れに応じて,区民のくらしにとって必要な施策を一受,その実現を目指す指針となったのが,基本計画です。
 では,これから5年後の右京区は,どんな未来を描けばよいでしょうか。
 その実現のためには何が必要でしょうか。

第3期 みんなでつくる右京 令和3(2021)~令和7年(2025)

 どんな時代になっても,くらしの中で直面する課題がなくなることはありません。
 「多様な価値観の共存,多様な生き方・くらし方ができる社会が十分に実現していない」という課題を例に考えてみましょう。
 この課題に向き合い,実現に向けた取組を進めていく中で,今まで一部の人たちの問題であるとして,あまり知られていなかったことが浮き彫りになりました。
 さらに,これまで支え合いやつながりづくりの原点であった地域社会内での人間関係の薄れや,自治活動の担い手確保の難しさなど,新しい課題が見えてきました。
 このように,ある課題への対応は,新たな課題の掘り起こしにもつながります。
 また,人口減少の本格化や地球温暖化の加速,新型コロナウイルス感染症の拡大といった,社会全体で乗り越えなければならない難しい問題にも直面する一方で,その解決の担い手として先頭に立つはずの京都市は,深刻な財政難の状況にあります。
 「これは市民がやること」「行政が考えるべきこと」,そういった単純な役割分担の考え方の先には,明るい未来はもう見えません。「自分に何ができるのか」。一人ひとりが,自分自身のまちやくらしの未来のことを,本当に,真剣に考えなければいけないときがやってきています。
 今,一人でも多くの人が課題に「自分ごと」として関わること,解決のために協力し合うことが,明るい未来の実現のために重要であると考えられます。

右京区のまちづくりの歩みから紐解く,未来のために重要なこと

 今回の基本計画の策定に当たり,まず,第2期の基本計画に掲げられた施策や地域の取組について,これまでの成果を検証しました。その中で,様々な社会課題,地域特有の課題も含めて,解決の鍵は「地域力」にあることを再認識することができました。住民が自ら住むまちに関心を持ち「自分たちのまちは自分たちでつくる」という意識を持つこと,互いに協力し合いながら解決のために取り組むこと,そのことで培われる「地域力」をさらに向上させること,これらが,今後生じる新たな課題に対応していくために極めて重要です。
 第2期の基本計画でも述べたように,右京区では,この10年でまちづくり活動の担い手が広がり,「地域力」は確実に高まっています。地縁のつながりだけではない市民活動が次々と生まれ,地域企業や大学等も,右京区のまちづくりに一層深く参画されるようになってきました。
 右京区のまちづくりの歩みから「現在地」を確認したうえで,これからの「未来」を見据えることにより,これからは,この機運を「一部の人たち」から「区民一人ひとり」に広げていくことが,右京区にとっての大きな課題です。

右京区の将来ビジョン

 右京区でくらす一人ひとりが,「わたし」と「わたしたち」の幸せな未来を思い描き,その実現のために行動している。
 そして,右京区では,誰もが,人と人とのつながりを持ちながら,自分らしく,心豊かにくらすことができている。

未来の右京区では,人々がこんな考え方や姿勢でくらしている

「多様性」を力に変えていく
 一人ひとりが自分以外のことに関心を持ち,多様な個性や価値観の違いを互いに尊重しながら,その多様性をエネルギーに変えていく。
「お互いさま」で支え合っていく
 人と人がゆるやかにつながって,程よく甘えたりお節介し合いながら,日々の困りごとを解決していく。
「くらしにくさ」を伸びしろにする
 くらしの中の「不満」や「不便さ」を,みんなで話し合うきっかけにし,工夫をこらしたり,よい面をみつけながら解決していく。
「やってみよう」を応援する,チャレンジする
 「やってみたい」や「地域・社会のためにやってみよう」という行動を,互いに支え合いながら,一人ひとりが積極的にチャレンジしていく。

 

 今回の基本計画の策定プロセスにおいて,世代も業種も様々な人たちが集まり,実現したい未来について語り合ってきた中で,目指したい未来は一人ひとり違っていても,みんなで共有できそうな,軸になるものが見えてきました。
 それを,右京区の将来ビジョンとつなぎ合わせて,これからの行動のもとになる考え方や姿勢として,この4つのキーワードで表現しました。

第2章 「わたしたち」が描く未来と実現のためのアクション

「わたし」にできること

 子どもの頃,「こんな未来になったらいいなぁ」「こんな仕事やくらしができたらいいなぁ」という夢を思い描くことは,おそらく,誰もが経験しています。
 しかし,大人に近づくにつれ,だんだんと目の前にある「現実」という名の様々な課題への対応に追われるようになり,未来について考えることから遠ざかってきているのではないでしょうか。
 もちろん,今も「〇〇〇になりたい」という夢を追い,それに向けて努力を重ねている方もいらっしゃるでしょうが,まちの様子やくらしぶりについて考えたり,それに向けて行動されいてる方となると,ぐんと少なくなるはずです。
 将来どんなくらしをしていたいか,そのために右京区はどんなまちになってほしいか,一度立ち止まって,「わたし」の視点で未来を思い描いてみる。
 まず,このアクションに取り組んでみませんか。
 そして,その未来の実現のために,ほんの一歩でも,半歩でも,今の「わたし」でもできそうなことをやってみる。これだけでも,未来は確実に引き寄せることができます。

「わたし」から「わたしたち」へ

 「右京区の将来ビジョン」では,「わたし」と「わたしたち」という言葉を使いました。
 ほかの人に「わたし」が実現したい未来を語ってみる。ほかの人の意見や,ほかの人が思い描く未来を聞いてみる。すると,違いがあることが分かり,多様なものの見方があることに気付きます。一方で,違いはあれど,共通点があることも分かるはずです。
 今,そしてこれから「わたし」が何をしたらいいか見つからないときでも,ほかの人が描く未来の姿との思いのつながりに気付くことがあります。
 たくさんの人の思いがつながれば,「わたし」の実現したい未来は「わたしたち」の実現したい未来となり,たくさんの人の行動で,より一層,その実現に近づくことになります。
 「わたし」が「わたしたち」になっていくことで,右京区はよりよいまちに近づいていきます。

アクションを広げるために

 「わたしたち」の未来を描くためには,「わたし」にとっての右京区について語り合う「対話の場」が不可欠です。
 重要なポイントは,他者との対話を通じて,頭の中を整理したり,新たな気付きを得たりすることです。
 「どういうテーマで,誰と話し合うのか」「対話の機会が何回とれるか」によっても進め方は変わってきますが,この基本計画を参考にしながら,家族や仲間・地域の人たちと,できる範囲で,それぞれの実現したい未来のイメージや,その実現のために取り組んでみたいことを話し合ってみましょう。

まず,まちを「知る」ことからはじめる

 「こうなったらいいな」「こうありたい」という実現したい未来のイメージを描いたり語ったりする前に,「わたし」にとってこの「まち」はくらしやすいのか,どうなのか,まずそのあたりを整理してみることが大切です。そのために,まずは,まちの今とこれまでを「知る」ことからはじめていきましょう。
 大切にしたいのは「わたし」の目線。生活実感から振り返ってみましょう。
 そしてもう一つ,できればやってみたいのが,京都市などが公表している客観的なデータを見ることです。主観と客観の両方を重ね合わせていくことで,リアルで,かつ裏付けのある,まちやくらしの現状を知ることができます。
 もちろん,未来に影響を及ぼしそうなこと,例えば,人口減少の本格化や地球温暖化の加速,新型コロナウイルス感染症の拡大といった,社会の大きな潮流の変化に目を向けていくことも大切です。
 まちの今とこれまでを生活・くらし目線でまとめてみると,自分自身がどんなことに興味・関心や問題意識を持っているのかも分かり,頭の中の整理がついて,実現したい未来のイメージを思い描く足がかりになります。

1 身近なくらしを振り返る
■考えるときのポイント
 自分自身の身近な生活とまちとの関わりを振り返ってみる,このプロセス。
 「そんなこといきなり言われても…」という方もいるかもしれませんが,こういうとき,こんなことが嬉しかった,楽しかった,辛かった,頑張ったなど,具体的な経験・エピソードを思い返してみると,意外とその時のまちの様子が見えてくるかもしれません。
 同じ地域に住んでいても,そこでのくらし方,価値観は一人ひとり違います。
 だからこそ,まちにくらす「わたし」の生活実感といっても,見えている景色も様々です。
 自分の経験だけでなく,ほかの人たちの経験を重ねわせることで,改めて気付くこと,新たに知ることもあります。自分で振り返ってみたら,次にいろんな人たちと語り合ってみましょう。
 きっと,もっと様々な視点からまちやくらしをみることができるようになるでしょう。
 右京区にくらす一人としての実感,あなたにはどんなことが見えてくるでしょうか?

2 くらしの変化をデータで見る
■考えるときのポイント
 生活実感として出てきた,リアルなくらしの姿。でも,これだけで右京区のまちのすべてを知ることは難しそうです。ここにはいない人たちのくらしにも思いを馳せていく必要があります。
 ちょっと上級編ですが,それを知る方法のひとつが,京都市などの行政や,調査機関などによって公表されている統計データを見ることです。
 統計データは,過去・現在・(ものによっては未来)を比較できるツールです。まちの様子や人々の意識の変化を客観的に見ることができます。
 統計データを見るのに慣れていない方も,ぜひ,生活実感で出てきた気になるテーマに関連する統計データを探してみましょう。テーマそのもののデータが無かったとしても,あるものの中で推測を立てることができます。
 大事なことは,「なぜそうなったのか」。変化の背景にあるものを推理・想像してみましょう。
 探してきたデータと自分の生活実感(経験)を重ね合わせたときに,どんなことが見えてくるでしょうか?

3 今起こっている大きな潮流の変化に目を向ける
■考えるときのポイント
 データや実感だけでなく,人口減少や地球温暖化といった社会課題,企業や行政,その他の団体の役割の変化にも目を向けてみましょう。
 例えば,新型コロナウイルスの感染拡大による様々な制限・自粛。この突然で急激な変化は,くらしや地域活動に様々な影響をもたらし,これまで表面化していなかった課題を浮かび上がらせました。
 これらの大きな潮流の中にいる「わたし」目線で,くらしや気持ちの変化を考えてみましょう。

4 生活・くらし目線で整理する
■考えるときのポイント
 「わたし」の右京区でのくらしは,この10年でどのように変化してきたのか。そして今,どんなことに魅力や課題を感じているのか。まちに対する印象,興味・関心や問題意識も,多くの方が集まり,寄せ合えば,実に広い範囲にわたることが分かります。

次に,わたしたちのまちやくらしの未来を描く

 「あなたが実現したい未来を描いてみましょう」と言われたら,どうやって考えますか?
 未来の描き方の一つには,「今の課題は何だろう」「乗り越えるには何が必要だろう」「その先にどんな未来が待っているだろう」といったように,「今」を起点にする考え方があります。
 もう一つは,「未来」を起点にした考え方です。つまり,今あるものや無いものに捉われず,「こうありたい」という理想の未来を思い描き,その未来を引き寄せるために今必要なアクションを考える未来からの逆算です(バックキャスティングといいます)。
 未来のことは誰にも分かりません。
 そして,それを描くのは「わたし」です。
 そうであれば,現実的な課題はいったん横に置いて,自分が本当に「こうありたい」と思い願うものをイメージしたほうが,明るく楽しい未来が描けます。「無いならつくればいい」「とりあえずやってみよう」という前向きなアクションが生まれてくるかもしれません。

■考えるときのポイント
 「誰もが安心していきいきとくらせるまち」。誰もが「そうだよね」と思える理想のまちの姿です。では,果たして,そのまちにはどんな人がいて,くらす人たちがどんな意識や行動をしていて,どんなくらしをしているでしょうか?
 このスマートな言葉からはそういう具体的なイメージがあまり伝わってきません。
 まずは,未来の様子の具体的イメージから思い描くことが大切です。「まち」は「くらしの器」ですから,「こんなくらしがしたい」という理想のくらしのイメージから考えることがポイントです。

いよいよ,未来の実現に向けたアクションを起こす

 目指したい未来が描けたら,次はいよいよ,どのような「アクション」を起こしていくかを考えていきます。やりたいことやできることから考えるより,次のStepを踏むことで,効果的なアクションが見つかります。
Step1 実現したい未来を思い描こう
Step2 今のくらしと理想とのギャップを考えよう
Step3 未来を引き寄せるためのアクションを考えよう
Step4 はじめの一歩を踏み出してみよう

■考えるときのポイント
 アクションというと,なんだか大変なことに聞こえますが,未来の実現に少しでも寄与できそうなことを「わたし」なりに,「わたし」のできる範囲で取り組んでみることです。
 アクションには,日々のくらし方やちょっとした行動を変えてみることから,何らかの活動グループをつくって事業を行うことまで,実に幅広い形があります。そして,そのどれにも,未来の実現に向けて大きな価値があります。
 ここで紹介したアクションを考える4Stepは,一人で取り組むだけでなく,ほかの人と話し合いながら,手順を進んだり戻ったりしながらやってみるのも効果的です。ほかの人と話をしているうちに,実現したい未来のイメージがもっと膨らんでくるかもしれませんし,一緒にアクションに取り組む仲間を見つけることにつながるかもしれません。
 アクションを起こすときは,いきなり大きなことではなく,まず,未来を引き寄せるのに少しでも効果がありそうなことから,はじめの一歩を踏み出してみましょう。そこから次につながるきっかけやヒントを見つけてみてください。

第3章 「わたし」と「わたしたち」をつなぎ,支える,右京区役所や市役所のアクション

未来の実現に向けたアクション

 右京区が目指す将来ビジョンの実現のためには,まず,一人でも多くの人の意識や行動が少しずつ変わることがスタートとなります。ここまで,その理想的なプロセスを紹介してきました。
 そして,「わたし」の思いや願い,そこから生まれる行動や活動がつながって,「わたし」が「わたしたち」になっていくことで,右京区というまちを良くすることにつながっていくのだと考えます。
 この「手引き」役である基本計画を活用し,区民の皆さん一人ひとりの頭の中でモヤモヤしている未来のまちとくらしの姿や,そこに辿り着くための道筋などのイメージを整理するお手伝いをしていきます。そして,皆さんの思いや願いをしっかりと受け止めていくこと,そこから生まれる皆さんの行動や活動を後押しし,他の区民の皆さんや未来の実現のために力になってくれる人につないでいくことが,右京区役所や市役所の重要な役割だと考えています。
 これらの役割を担うため,職員が日頃の業務で区民の皆さんと接する中で,相談をお聴きすることはもちろん,あらゆる機会を通じて様々な声に耳を傾け,右京区役所や市役所で情報を整理,共有します。そして,区民の皆さんに有用な「制度・仕組み」を構築していきます。また,病気や障害のある方や文化背景の異なる方,家庭の事情がある方や仕事や学業で忙しい方など,制約のある方にも活用しやすいような制度・仕組みづくりに努めます。
 そして,区民の皆さんの中から,一人ひとりの行動や活動を支えることができる人を増やしていけるよう,右京区役所・職員も成長しながら共に歩みつつ,まちについて考える,まちに関わる人の裾野を広げていきます。

〈制度・仕組みのイメージ〉

誰もが気軽に立ち寄れる場
誰かに聞いてみたいテーマを持ち込んだり,区役所職員に相談したり,一人ひとりが自由な時間を過ごす場を定期的に開催
未来を語り合う対話の場
実現したい未来を語り合い,そのための行動・活動を生むプロセスを通じて,気付き,つながりをつくる場として開催。また,身近な地域での対話をサポート
思いをつなげる場
多様な人たちが集い,対話する中で,協力や協働の関係性が生まれるような,出会いやつながりづくりの場を開催
情報の発信・蓄積・共有
ポータルサイト等により,皆さんの実現したい未来やそのための行動・活動を「見える化」
自主的な活動の支援
プロジェクトづくりの相談,学びの機会の提供,スタートアップ資金の支援など

誰かの実現したい未来を応援する人たち
いろんな人の相談にのったり,人をつないだり,応援・協力したりできる人や組織,そのネットワークができるのが理想

基本計画の進ちょく状況
誰もが自由に参加できる「右京区まちづくり区民会議」において,制度・仕組みの稼働状況や,生活実感を把握

基本計画をアップデート
個人や団体の思いや願い,行動や活動をつなぎ,右京区のビジョンとしてまとめ,各年度の区役所の運営方針や次の基本計画づくりに活用
右京区役所や市役所が,区民の皆さんの思いの高まりや,行動や活動の広がりを受け止めて,未来の実現に向けての政策・施策を立案・実施

フィードバック
区民の皆さんのニーズに合わせて新たな制度・仕組みとしてフィードバック

制度・仕組みの具体例

誰もが気軽に立ち寄れる場 MACHIKOカフェ
 コーヒーを片手にリラックスしながら,自由な時間を過ごせる場。誰かと話すのも自由,くつろぐのも自由。あなた自身のスタイルで,過ごし方を見つけてください。(隔月開催)
未来を語り合う対話の場 右京コトハジメテラス
 世代もお仕事も考え方も違う人たちが集まって,まちやくらしについて語り合う場。右京のまちをもっと知りたい方,くらし方をちょっと変えてみたい方,いろんな人とつながりたい方は,どうぞお越しください。(令和3年12月まで毎月開催)
思いをつなげる場 右京区まちづくり区民会議
 自治連合会,まちづくり活動に取り組んでいる団体,大学,企業等,様々な方が一堂に会し,活動を紹介・報告しながら交流する出会いの場。
一般の方もご参加いただけます。(令和4年3月頃開催)
情報の発信・蓄積・共有 右京ファンクラブねっと
外部サイトへリンクします
自主的な活動の支援 まちづくり支援制度

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お問い合わせ先

京都市 右京区役所地域力推進室総務・防災担当

電話:庶務担当:075-861-1772、地域防災担当・調査担当:075-861-1784

ファックス:075-872-5048