宕陰(越畑・樒原) にほんの里100選・つなぐ棚田遺産に認定
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2024年6月17日
▼ 宕陰活性化実行委員会ウェブサイト「五感のくらし~宕陰(とういん)」へ
宕陰(とういん)は右京区北西部の愛宕山麓(標高約450m)に位置し、樒原と越畑の二つの地区からなっています。日本の原風景を今にとどめる山里が広がり、春夏秋冬、四季折々の美しい自然の風景を楽しむことができます。
世帯数と人口
世帯数 149 世帯
人 口 192 人
(住民基本台帳令和6年4月より)
歴史
宕陰は古い歴史をもち、昔ながらの人情味あふれる心豊かな地域です。愛宕山に寄り添うように集落が軒を連ねる山里は、古代から都人との関わりが強く、9世紀から人々が住みつき、山の暮らしを営んできました。林業と農業の里の生活は、戦後の一時期、高度成長に取り残されかけましたが、今はまた、日本の里100選にも選定された(平成21年)昔なつかしい里の風景や、つなぐ棚田遺産に認定された(令和4年)約800枚の美しい棚田が脚光を浴び始めています。これを機に、農林水産省と京都府が、棚田のすばらしさや地域の取組を発信するため、棚田カードを作成し、右京区役所宕陰出張所で配布しています。
樒原
鳥居本から水尾を越えて車で30分ほど山道を走ると、樒原の美しい棚田や昔なつかしい里山の風景が広がります。
「しきみ」の自生する七谷川水源を開拓した場所といわれたのが、地名の由来です。昔は、原村といわれ、現在でも地元の人々は「原」と呼んでいます。愛宕さんの山腹の「腹」が「原」になったとの説もあります。
平安時代初期より愛宕信仰が広まるにつれ、近隣諸国より参詣者があり清滝道の表参道に対して樒原道は、裏参道と言われていました。丹波・丹後・摂津国辺りからは、この道が愛宕山へ登る主たる参道で、茶屋から旅籠、酒屋などができて愛宕参りの宿場町又は門前町という形で発展しました。
元禄年間には、鳴滝の御用砥石氏・本間五郎左衛門が樒原で砥石の採掘を始め「原の本山砥石」として全国で知られるようにもなりました。
しかし、明治になり廃仏毀釈のため愛宕山が衰退し交通の発達による宿場町の衰退で静かな山里に戻っていきました。
樒原の棚田はふもとから見上げると,武士の鎧(よろい)のように見えることから,鎧田とも呼ばれています。
樒原では,新緑や紅葉の季節になると,地元の守り神である四所神社は特に美しい風景となります。また,秋のコスモス畑も一見の価値があります。
越畑
越畑は、棚田とかやぶき屋根が残る自然豊かな地域です。
当地域は、814年(平安時代前期)愛宕山白雲寺の中興の祖「慶俊聖」に従えていた雲平・竜徳という2人が聖の用事で丹波国に行くことが多く、その間に人家がなく往来に大変不便であったことに気づき、愛宕さん参詣者の交通の便を良くするために越畑の地を開拓しました。
愛宕山の腰に位置することから「腰畑」と呼ばれました。
その後、都から貴族の末臣達など移り住み集落として発展。鎌倉から室町時代にかけて最盛期を迎えました。
明治4年に芦見谷より村人総出で3㎞以上の及ぶ水路を開削。その後、大雨時によく決壊し補修が大変だったので、当時の小林村長が水源地である京北細野村と交渉し、給水権を得て上大谷山をくりぬき隧道を完成させました。
平成21年度から3年間に及ぶ事業費約3億2千万円の「農業基盤整備工事」により、棚田の景観に配慮しつつ、農道・水路を全面的に整備することで農地の管理がしやすくなりました。
越畑では、春には山桜や山つつじの花が咲き、夏にはオミナエシ、ホオヅキなどが見られます。棚田にはぶどうやりんごが植えられ、秋には紅葉も楽しむことができます。
交通・アクセス
◆公共交通機関 JR八木駅より京阪京都交通バスで約50分
◆自動車 府道50号線(京都日吉美山線)で嵯峨鳥居本より約30分
京都縦貫自動車道「千代川インター」から約30分
周辺の山
◆愛宕山924m
◆地蔵山947m
特産品
◆農産物・・・棚田米・そば、キクナ・ナス・かぼちゃ・唐辛子などの野菜、ブドウ、リンゴ
◆加工品・・・からかわ昆布(サンショウの木の皮を入れた昆布の佃煮)、新京野菜である「京の花街みょうが」の酢漬けと佃煮
◆切り花・・・オミナエシ(秋の七草のひとつ)、ほおずき(ナス科の多年生物)
京都 越畑フレンドパーク「まつばら」
越畑地域にある全館木造りの館で、そば打ちや酒米つくりなど様々な体験をすることができます。地元産の素材を使った佃煮やクッキーなどの手作り特産品も多数販売。
地域で栽培したそばを使った手打ちそばが人気。夏には地鶏バーベキュー、冬には鍋もの(いずれも要予約)なども楽しむことができます。週末には都会から大勢の人々が訪れ、新しい癒しのスポットとして注目を集めています。
体験メニュー
○そば打ち
地元産のそばと、越畑の名水を使った本格的なそば打ち体験ができます。打ちあがったそばをその場で試食。お持ち帰りもできます。
○体験農園
野菜づくりができます。農家の方による栽培指導も受けられます。
○酒米つくり
自分で酒米を田植えから稲刈り、脱穀までを行い、伏見の醸造元で日本酒にしてもらえます。
地域で栽培したそばを使った手打ちそばが食べられます
そば処 まつばら
営業時間
11:00~16:00(3~11月)
11:00~15:00(12~2月)
定休日
火曜日(祝日の場合は営業。翌週の月曜または水曜日が振替休日)
交通アクセス
電車⇒JR山陰線「八木」駅から 京阪京都交通バス(原行き) 「越畑フレンドパーク前」下車
車⇒
(1)京都日吉美山線より保津峡経由
(2)京都縦貫道「千代川IC」より府道73号線、南丹高校を過ぎ、「三日市」の三叉路左折、「郷ノ口」を右折して、国道477号線を経由、府道50号線を越畑方面へ。
お問合せ
越畑フレンドパーク「まつばら」
〒618-8483 京都市右京区嵯峨越畑鍋浦109-1
TEL 0771-44-2700 FAX 0771-44-2701
より詳細な情報はこちら
京都 越畑フレンドパーク「まつばら」 ホームぺージ
愛宕さんへの参詣
愛宕神社の参詣は、樒原の愛宕神社一の鳥居から登ることができます。標高約450mから頂上まで約1時間30分(4km程度)、美しい緑に囲まれ森林浴をしながら登られてはいかがですか。
◆愛宕神社一の鳥居までの交通アクセス
電車⇒JR山陰線「八木」駅から 京阪京都交通バス(原行き)
終点「原」下車
車⇒
車でお越しの際は、一の鳥居付近に駐車場はございません。
右京区役所宕陰出張所裏の樒原児童公園に駐車をお願いします。
駐車場から一の鳥居まで約300mです。
鳥居が目印です。
お問い合わせ先
京都市 右京区役所地域力推進室まちづくり推進担当
電話:075-861-1264
ファックス:075-871-0501