水道水の水質管理
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2016年3月7日
京都市の水道水(山間部の水道水を除く)は,琵琶湖の水を水道原水としています。水道原水は,琵琶湖疏水で浄水場(蹴上・松ケ崎・新山科浄水場)に運ばれ,ろ過や消毒が行われて清浄な水道水となり,道路の下の配水管で各ご家庭に配られます。
水質管理センター水質第1課では,水道原水・浄水場・給水栓(蛇口)の水質監視及び水質管理を行い,皆さまに安全・安心な水道水をお届けしています。
浄水工程における水質監視
琵琶湖の水質は,日々変化しています。その水質変化を把握し,浄水場での水処理に活かすため,浄水場に入る直前の水道原水を,「毎日試験」として,1日2回12項目を測定しています。
アンモニア態窒素測定
臭気試験
また,琵琶湖には多種多様なプランクトンが生息しており,その増減が浄水場での水処理に影響を与えることがあります。そのため,上記「毎日試験」にあわせて,プランクトンの種類や数を調べています。
生物試験
アナベナ
ウログレナ
水質第1課では,浄水処理の各工程で水質試験を行うことで,浄水処理が適正に行われていることを確認しています。
給水栓工程(蛇口)における水質管理
浄水場で作られた水道水は,道路の下に張り巡らされた配水管で各ご家庭まで届けられています。水質第1課では,市内を代表する10箇所の地点で定期的に採水を行い,水質基準項目及び水質管理目標設定項目等について検査し,安全であること確認しています。
有害金属の検査
細菌の検査
農薬類の検査
放射性物質の測定
水質第1課では,ゲルマニウム半導体検出器を所有しており,市内を代表する13箇所で採水した水道原水及び水道水について,放射性物質の測定を行っています。
測定対象は,放射性ヨウ素(ヨウ素131)及び放射性セシウム(セシウム134及びセシウム137)ですが,検出の事例はなく,水道水が安全・安心であることを確認しています。
放射性物質の測定
検査技術の保証
水質第1課では,平成18年度に水道GLP(Good Laboratory Practice:水道水質優良試験所規範)の認定を取得し,その後,平成26年度に2度目の認定更新をしました。これにより,水道水質検査の精度が高いレベルにあることが,第三者機関により客観的に保証されています。
危機管理対策
琵琶湖では,日々の水質変化以外に,油の混入や工場排水の流入などによる水質事故や,集中豪雨にともなう濁度や有機物量の急上昇などの,突発的な水質変化が起こる可能性があります。
そのような水質変化を把握するために,第2疏水取水口及び蹴上浄水場取水点に水質自動監視装置を設置し,常時15項目のモニタリングを行っています。また,さまざまな毒物による水質汚染を迅速に察知するため,金魚やメダカを用いての生物監視も行っています。
一方,浄水場で作られた水が,市内末端まで安全・安心に届けられていることを確認するために,市内8箇所に水道水の水質自動監視装置を設置し,常時5項目のモニタリングを行っています。
なお,これらのデータは,光回線を通じて水質第1課まで送らており,非常事態の際に速やかに対応するため, 24時間365日,職員による水質監視を行っています。また,他部署と連携し,水質事故対応訓練なども行っています。
金魚による生物監視
水道原水の水質自動監視装置
水質自動監視装置によるモニタリング
調査研究
水質第1課では,上記のような水質管理業務以外にも,より安全・安心でおいしい水を供給するための調査研究を行っています。
琵琶湖が抱えているさまざまな水質問題への取り組みや,かび臭や生ぐさ臭などの臭気・微量有機物・プランクトンや細菌類に関する調査研究などを行い,上下水道局の内外でその成果を発表しています。
京都市の水質管理 パンフレット
お問い合わせ先
京都市 上下水道局技術監理室水質管理センター水質第1課
電話:075-771-5380
ファックス:075-752-3054