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京都市上下水道局

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なぜ合流式下水道の改善が必要か

ページ番号8679

2013年4月2日

合流式下水道とは

 

 合流式下水道とは,下の図のように,家庭などからの排水と雨水をいっしょに一本の管で集める方式の下水道のことです。
 合流式下水道は,一本の管きょで浸水対策と水洗化を行えるため,早く下水道に着手した都市では採用されました。昭和40年代以降は,多くの都市で分流式下水道が採用されています。

 

 


   合流式下水道と分流式下水道の違い

合流式下水道

長所 一般に建設費が割安
短所 雨が降ったとき,未処理水が川へ放流される


分流式下水道

長所 大雨が降っても未処理の汚水は放流されない
短所 道路に降った汚れた雨水を処理場で処理できない

合流式下水道の問題

 

 合流式下水道では,雨が降ると一時的に流れ込む水の量が急激に増えます。その際,雨天時に管きょや処理場の能力を超える量の水は,未処理の状態で河川に放流されるという問題があります。
 下の図のように,大雨が降ると一定量以上の下水が,雨水吐室の堰(せき)を超えて,吐口から河川に放流されます。

 堰を超える越流水は,大量の雨水でうすまってはいますが,降雨の初期は,下水管内にたまっていた汚濁物が下水に混ざるため,水質の悪い水が放流される場合があります。

 

晴天時の雨水吐室

晴天時

雨天時の雨水吐室

雨天時

雨水吐口からの放流(鴨川)

雨水吐口からの放流(鴨川)

雨水吐口からの放流(東高瀬川)

雨水吐口からの放流(東高瀬川)

京都市はどれだけ合流式下水道で整備されているのか

 

 京都市の整備区域の約4割が合流式下水道によって整備されており,他の都市と比べても,京都市の合流区域面積の占める割合は大きい比率となっています。

 また,雨水吐口は合流式の地域全体に広く存在しています。→雨水吐口の分布を見る

 

なぜ分流式下水道に整備し直さないのか

 

 合流式下水道を分流式下水道に変更しようとすると以下のような問題があります。

 ●道路にもう一本の下水管を整備しなければならない。
 ●汚水と雨水を分けて集められるように,すべての宅地の排水設備を変えなければならない。
 ●分流式にしたら,道路などに降った汚れた雨水の対策を,別にしなければならない。


 これらの問題を解決しようとすると,合流式の地域が多い京都市の場合,
 現状の合流式の改善を行うよりも,多くの工事と事業費が必要となります。

 よって京都市では,合流式下水道を改善することによって分流式下水道並みを目指します。

 

京都市における合流式下水道の改善の目的

 

 以上のことから,京都市では良好な水環境の維持・回復を図り,下流水域への汚濁負荷を削減するために,以下のことを目的に合流式下水道の改善に取り組んでいます。

 ●合流式の区域から放流する処理水の汚濁負荷量を,分流式並みにする。
 ●せきを越えて吐口から未処理の下水が放流される回数を減らす。
 ●吐口から流れ出すゴミなどを減らす。

 では,どのように合流式下水道の改善をしているのか?

 

お問い合わせ先

京都市 上下水道局下水道部管理課

電話:075-672-7838

ファックス:075-682-2707