スマートフォン表示用の情報をスキップ

京都市マンション管理フォーラム摘録 2

ページ番号3389

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

2010年4月23日

京都市の施策

 

 

 

第1回

 

日付:2004年2月26日(木)18:00~20:00
場所:マンションセンター京都 セミナールーム

 

[第1期管理組合役員を売り主及び売り主代理人が推薦することについて]


◆ マンション管理士 : 初めてマンションを買った人は,マンション管理のことを全然知らないため,役員に選ばれた場合,管理会社に伺いを立ててやっていくことになる。 そうすると,管理会社の思惑や意向のとおりになる可能性がある。


◆ 事 業者 : 当社 の場合 は,こちらから役員を指名するということはしていない。


◆管理組合団体 : 相談 を受けている経験か ら言うと , 売り主は, これまでの相談事例でいうと,ようななど は 下請け業者などの関係者に売れ残り住戸を押し付けて買わせ てい ており ることが多く ,役員もそうした関係者にならせているケースが多い。こういう場合に不公平な組合運営が起こりやすい。


◆ 全管連アドバイザー : 「売主 及び 管理会社の利害関係者 は 推薦 しない 」というコメントを評価情報に入れるべき。


◆ 事 業者 : うち は,第1期役員は立候補でお願いしている が, 立候補がない場合は輪番制でお願いしている。


◆ マンション管理士 : 第1期の役員を売り主が推薦する ,というシステムをとっているマンションについては, ことについては, 「売り主の思惑や意向によって役員が選ばれる可能性があるので注意する必要がある」というコメントを評価情報に入れることになると思う。


◆ 京都 市 : 評価情報としては,それだけでは不十分だと思う。最初から役員が決まっているのは,便利といえば便利なわけである。必ずしも悪意で作られているわけではないと思う。こういうやり方は,こういう点で危険性があるが,こういう点では便利ですよ,という公平な評価情報として流さないと,事業者としても使いたくない,ということになると思う。


◆管理組合団体 : 売り主が推薦した理事長が,売り主の関連会社である管理会社と契約する場合があるが,利害が一致する場合があり,問題が起こりやすい。

 

 

[売り主が指定した管理会社に委託すること,及びその管理会社が,管理組合が機能するまでの期間,管理者となることについて]


◆ マンション管理士 : マンションを買った時から,マンション管理について徐々に勉強する仕組みが望まれる。その方法は二つあると思う。一つは公団方式。もう一つは専門家が初期から入っていくという方式。


◆ 全管連アドバイザ ー : 専門家が入る,といっても勝手に押しかけるわけにはいかない。手がかりがない。


◆ 管理組合団体 : 専門家が入るためには,社会的制度をつくらないと難しい。


◆ 事業 者 : 公団方式では,入居するお客さんの都合もあるし,時間的な問題もある。


◆ 事業 者 : 当社では,引渡し前に入居説明会を開く。その時に入居者が一同に会するが,最近では一住戸ずつ管理会社の担当者が回って規約の重要性や入居に関する注意事項を説明している。


◆ マンション管理士 : 私も入居説明会に行ったことがあるが,管理組合のことは一言も説明されない。

 

 

[管理組合の自立のための仕組みをどうつくるか?]


◆ マンション管理士 : 第1期の管理組合を売り主の主導によってスタートさせるのは,サービスだという話があったが,区分所有者となる者がもっと自覚してやっていかないといけない。サービスばかり受けていたら管理会社に依存してしまう。


◆管理組合団体 : 今のところがポイントだと思う。今の日本の多くの管理組合は,なかなか主体的に活動できない。何かあると管理会社に寄りかかっていく。修繕工事の時でも,業者や専門家に任せるという体質が色濃く出ている。そうなっている原因の一つは,最初から自立していく仕組みになっていないということ。最初から全部お膳立てをしてもらっていることが最大の問題である。これを自立させていくためにはどのような方法があるのか。


◆ マンション管理士 : 売り主や管理会社が主導したのでは,どうしても公平性に疑問が生じる。マンション管理士や弁護士などの,独立した立場の第三者を組み入れる仕組みが必要では。

 

 

[管理組合の立ち上げとマンション管理士の役割]


◆管理組合団体 : 管理適正化法が出来て,マンション管理士が誕生したが,分譲時や管理組合の立ち上げ時に,マンション管理士がどのように関わることができるか,という問題がある。


◆ 事業 者 : 先日,大阪の物件で,原始管理規約をつくるのに弁護士の監修を受けようという話が出た。当然,費用の問題が出てくる。われわれは,事業の一環として考えたので,デベロッパー側から出してほしいと言ったが,デベロッパー側は,管理会社が規約を作ることになっているのだから,管理会社で費用を持つべきだという。


◆ マンション管理士 : 費用は,管理費の中から支払えばよいと思う。売り主や管理会社が支払うというのはおかしいのでは。


◆ マンション管理士 : ひとくちにマンション管理士といっても,分譲会社の方もいれば,独立して事務所を構えている方もいる。また,本業を別に持っている方もいる。どういう管理士が適切なのか,ということをはっきりしておく必要がある。


◆管理組合団体 : 売り主と利害関係を持たない,ということが基本的に必要。


◆ 全管連アドバイザ ー : 購入者や管理会社の意識を云々言うよりも,管理委託契約書を,行政の力なども借りて完璧なものにしていけば解決するのではないか。


◆管理組合団体 : 完璧な委託契約書や規約があれば,問題は起こらないかもしれない。それは,管理組合という仕組みがうまく機能していなくても,管理さえうまくいけばいいのか,それとも管理組合をきちんと機能させるべきなのか,という前提の違いによる。今回の議論は,後者の前提で,どうすれば管理組合をきちんと機能させることができるかということ。今のままでは,当初から管理組合が管理会社に依存する体質になってしまう。管理組合をいかにして自立のレールに乗せるかということが問題。


◆ 全管連アドバイザ ー : 今あるような仕組みでほとんどのマンションはスタートしているが,自立できているところも多いはずだ。


◆管理組合団体 : 自立できていないところの方が圧倒的に多いため,様々な問題が起こる。


◆ マンション管理士 : 管理組合の立ち上げ時にきちんとしないと,10年後,20年後まで尾を引くことが多い。間違ったことを後で変えるのは大変。


◆管理組合団体 : 管理組合運営のどういう点が問題か。


◆ マンション管理士 : 管理会社主導でも,きちんと管理されていれば問題ないという意見もあるが,立場というのが非常に大事だと思う。規約や委託契約書がいくら完璧だったとしても問題は起こってくる。管理者がどの立場でやるのか,ということがしっかりしていなければ解決できない。


◆ マンション管理士 : 第三者の専門家を入れることが,売り主や管理会社にとって必ずしも不利に働くとは限らない。例えば,管理会社が理不尽な形で切られてしまうというケースも考えられるが,こういう場合も第三者の専門家が入っていれば,合理的な解決が期待できる。


◆ 事業 者 : それはそう思う。不利だとは思わない。


◆ 事業 者 : 今日の議論は,管理会社や売り主があまり良くないという前提で行われているが,全部が全部そうではない,良い会社もあるということも言わせてほしい。


◆管理組合団体 : 今のこのやり方は,購入者にとって選択の自由がないということ。選択の自由を与えるという条件をまず作らないと,お仕着せの管理を受け入れざるを得なくなる。そこで,自分たちが選択したものではないのに,問題を背負い込まざるを得ない場合がある,という実態があるので,選択の自由が効くような仕組みにもっていきたい。管理承認書に対して「ノー」と言ったときに,代わりのものを用意できないかということ。評価情報と共に専門家が入るという受け皿を提案しているが,このことについてどのように考えるか?


◆ 事業 者 : マンション管理士に評価してもらうとしたら,どの段階で入るのかが大事だと思う。

 

 

第2回

 

日時:2004年3月10日(水)18:00~20:30
場所:NPO法人マンションセンター京都 セミナールーム

 

[管理会社が作成する初年度収支予算について]


◆管理組合団体 : 駐車場がフルに利用される前提で予算が組まれている例があるが,駐車場が満杯にならなければ,初年度から赤字になってしまう。


◆ 事業 者 : ガレージ数は設計段階では住戸数を考慮して決めている。場所によっては利便性が良すぎて空きが出る例はある。


◆ 事業 者 : 駐車場その他の使用料を組み入れて予算を組むと,管理費が安くできるため売り込みやすい,という事実はある。


◆管理組合団体 : 予算を管理会社が立てることによって,会計処理が管理会社の方式になってしまっている。管理組合にとってわかりやすい方法に変えてほしいと要望してもなかなか変えてもらえない。

 

 

[管理会社が火災保険その他維持管理に関する各種契約をすることについて]


◆ マンション管理士 : たとえばエレベーターの保守点検や警備の契約などを管理会社に全部任せると,料金が高いのか安いのか,サービスの内容がどうなのかということが全くわからない。売り主と関係の深い管理会社が初年度の管理者になると,どうしても割高な契約を行っているという印象を持つ。包括的に管理会社に委任することには,どうしても無理があると思う。


◆ 全管連アドバイザ ー : 今の意見に賛成だが,出来たばかりのマンションで管理組合が個々に契約することは難しい。それぞれを単年度の契約にしてもらって,管理組合が立ち上がった時点で次年度以降について見直す仕組みにした方がよいと思う。


◆ マンション管理士 : 契約書には事務の内容として,事務管理業務,管理員業務,清掃業務,建物・設備管理業務,と大きく書かれていると思う。それぞれの詳細は管理組合と管理会社がお互いに確認しあうべきところ。ところが,個別のマンション用には詳細が出てこないことがあると聞いている。管理組合が,ここはどうなっているのかと指摘してもすぐには回答が出ない。それでは契約できないから暫定契約にする,ということになってくる。理事会がやりやすい仕組みにするため,標準管理委託契約書に基づいた管理委託契約にしてほしい。


◆管理組合団体 : 入口の所で脱線してしまっている。1年後か2年後に正規のレールに戻せるかというと,なかなか戻せない。売り主が初年度の予算と事業計画を作成している場合や,火災保険その他維持管理に関する各種契約を行う場合は,どのような評価情報を作ればよいか。


◆ マンション管理士 : このような包括的な白紙委任は買主の利益を保護できない。少なくとも,委託事項,委託先,金額を明示する必要がある。標準管理委託契約書に定額管理費の内訳モデルというのがあるが,あの程度のことは管理会社としては当然別表として付けるべき。最低それぐらいのことはしないと,買主の利益は守られませんよという評価情報になると思う。


◆ マンション管理士 : 今は,個々のマンションに関して評価情報を出すという方向で議論しているが,一般的なQ&Aのようなものを作っておいて,それを使って購入者が個々のマンションについて判断する,という方法もあっていいんじゃないかと思う。


◆ 京都 市 : ユーザーがしっかりしないといけない。何千万という買い物だから,ユーザーにもちょっと責任をとらせる,という国の方向が出てきているのももっともだと思う。選択するのは最終的にユーザーである。ユーザーというのは勝手なもので,誰かに「いいですよ」と言われたら,「お前がいいと言ったからだ」と責任を転嫁してくる。そうならないように,選択の自由を残すやり方をするべきだと思う。最後はユーザーが自分で決めて,自分で責任をとるのが自主管理だと思う。そこに至るまでの手助けを専門家がしっかりとしないといけないと思う。

 

 

[近隣住民との協定について]


◆ 全管連アドバイザ ー : 町内会と管理組合は別個の団体だと思う。管理組合に所属している人が,強制的に町内会にも加入させられる,というのは具合の悪い仕組みだと思う。任意になるようにすべき。


◆管理組合団体 : 今は情報が公開されていない。このマンションが建つまでにどういう議論があって,地域とどういう関係をつくることになっているのかわからない。マンションの供給時における周辺地域との調和の誘導が京都市の住宅マスタープランに書かれており,今後,これが実現すれば,変わってくると思う。


◆ 全管連アドバイザ ー : 自治会に入る人と入らない人がいると,運営上ものすごくやりにくいことが多い。選択の余地が必要ということとは別の話として,コミュニティーをうまく進めていくべきである,という問題がある。任意加盟の町内会費を管理費から出すことがおかしいのは分かっているが,実際に長年一緒に住んで生活していく立場から言うと,管理費から払うという形がうまくいくと思う。


◆ マンション管理士 : 区分所有者は,町内会のきまりや規則を知らないため,議決権はあるのか,行事にはどのように関わるのかといったことが分からない。このような問題を乗り越えるために,このマンションは何をしていくのか,という提案は(規約に)あってもいいと思う。


◆ 全管連アドバイザ ー : 地域の歴史,経験,風習を知ることや,お世話をしたりされたりというようなことは絶対に必要。わかってはいるけど,するのは嫌なのが住人。私のところでも,お祭や体振というメリットのあるものには,自治会をつくる前から参加していた。京都は自治会に入ると,役がたくさんある。他の役には興味が無くて,体振と行事があればいいというだけで活動している人もいる。管理組合と自治会が一体でやる方がよいが,意識はまったく別のものとして行われていると思う。


◆ マンション管理士 : マンション建設時に地域住民から,町内会に入ってもらわないと困るといわれる。しかし,マンション住民の町内会費が地域住民のそれより高い場合がある。なかには,お金は出してもらいたいが町内会には参加しなくてよい,とか,会計報告もしないところがある。これは地域側にも問題があると思う。近隣協定を結ぶときに,デベロッパーが弱い立場となっていることも原因の一つだろう。


◆ 全管連アドバイザ ー : 伝統あるお祭に参加できるということを,逆に管理組合のコミュニティー形成に利用するような形で,自治会,町内会が別に出来ていく方がよいと思う。


◆ マンション管理士 : 中古マンションを買う若い人には,お祭には参加したくない,という場合もあり得る。近隣協定は,地域住民と区分所有者の間の債権契約であり,原則的に当事者間にしか効力はないはず。それを譲渡した場合,第三者に効力は及ばない。本来ならば転売を受ける時に同意が必要なはずだ。しかし,何もそういうことが書いてない。書いてないということは,転売するときに売り主が納得させなさい,という意味になる。


◆ 全管連アドバイザ ー : 現実問題として,町内会には地域の氏神様などが必ずついてくるため,宗教と関係してくる。自治会で地蔵盆をやった場合,特定の人たちは,地蔵盆は宗教活動だということで参加しない。そういう考えの人もいるわけだから,それを強制するのは間違いだと思う。


◆ 事業 者  : 近隣協定は,建てるがために結ぶ,という部分が確かにある。しかし,重要なことは,そこに住む人々のために考えるということ。マンションに住むというよりも,その地域に住むということが大事ではないか。


◆管理組合団体 : 実際に住む人とこういう約束をしているのではなく,実際には住まないディベロッパーと地域の人が約束して,それを実際に住むことになる人に押し付けているということが問題。実際に住む人と話し合って決めるのは無理か。


◆ 事業 者 : 一定の協定はあってよいのでは。営利的な考えで締結するのは問題があると思うが。

 

 

[供給時の施策に関する協議会」の設置について]


◆管理組合団体 : 購入時の情報提供制度の確立に向けた協議機関の設置について提案する。この2回の意見交換会では,まったく時間が不足している。しかし,マスタープランで提起されている内容は是非実現したいので,こういう協議会を恒常的にやっていきたい。過去2年間フォーラムをやってきて,地域の人たちやディベロッパーの人たちからからいろんな意見をいただいた。そのなかで,供給側から次のような指摘があった。「マンションを建てるとき,近隣の人はみんな反対するけれど,そのマンションの土地を売ったのは同じ近隣住民の人なんです。なんでディベロッパーが高層マンションを建てるのかというと,そうでないと採算がとれないからです。景観が崩れるから高層を建てたらいかん,というのであれば,土地を売るときに,そのことを決めておいてくれと言いたい。」
一方的にディベロッパーに非があるのではなく,地域住民にも,この街をどうしていくのかというコンセンサスがないのではないか。だから,自分達の住む地域をどうしていくのかという議論が重要になってくると思う。そういうことを含めて,マスタープランに掲げられた施策の実現のために協議会をつくって,具体化できるところまで持っていければと思う。

 

 

 

 

マンションTOPへ

 

お問い合わせ先

京都市 都市計画局住宅室住宅政策課

電話:075-222-3666

ファックス:075-222-3526

フッターナビゲーション