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第4回京都市マンション管理フォーラム摘録

ページ番号3326

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2010年4月23日

京都市の施策

 

 

 

日時:平成14年3月9日(土)午後1時30分~4時
会場: 京都私学会館 205号会議室

 

 

前回議論のまとめと提案

 

●(司会)前回,自治会と管理組合が連携してまちづくりをやっていくというテーマであった。
  格致学区の中の分譲マンションをどうやって地域の中に取り込んで一緒にまちづくりを進めていくか。マンションには,地域の環境を損ねているという面と,そのために地域で孤立していているという面がある。そういう孤立をしているマンションを地域の中に抱えこんでいるという経過があり,地域の中でマンションをどう位置付けていくのか,どう取り込んでいくのかということが解決できないまま今日に至っている。
  ひとつは協定書が重要な役割を果たすということ。その協定書をつくる担い手になっているのは今のところ町内会だが,町内会の方には今のところまちづくりのノウハウがあまりなく,自治連やまちづくり委員会からノウハウを借りて協定をつくったりしているという報告があった。協定書が重要であるという認識を踏まえて,禁止事項ばかり並んでいるような協定ではなくて,マンションと地域の人達の関係を良好なものにつくっていくためのルールとして積極的な意味合いで協定書というのをとらえていくべきであろう。
  もうひとつはまちづくりの活動を情報発信できるような地域であるということが重要で,そのふたつの条件が重なってはじめて情報を外に向けて発信していくことが可能になるのではないかという提起があった。
  事前にこちらから提案書として送らせてもらったが,モデル協定を踏まえて,これから格致学区に住もうというマンションの購入者を対象に情報発信のシステムを提案したい。地域の特性に関する情報,マンションの管理に関する情報,建物の計画に関する情報,主にこの3つの中身を含んだ情報を提供していくシステムで,町内会・自治連を中心とした既存の地域運営組織を再編し,マンションという新しい要素を含めた地域運営組織を立ち上げていく出発点として位置づけたい。
  前回提案のあったモデル協定からふくらましているが,管理のことにとどまらず,地域の特徴を理解して住んでもらいたいという地域の希望も踏まえた情報を発信していくべきだと考える。

 

 

意見交換

 

●(弁護士)マンション管理組合は強制加入であることが大きな特徴。賃借人は,入れない。そこで別に居住者の自

 

●(弁護士)前回のモデル協定の提案は,今日の出されている提案より狭い意味。このような情報提供は少し私の言っているモデル協定とはレベル的に違いがある。理想的に言えばここまで広がっていけばよいと考える。
  マンションの情報,特に中古マンションは,買って貰う方に事前に知ってもらうことは重要なこと。買って貰う段階で,仲介業者の方にいかにきちんと説明をしてもらうかということ。京都では,独特な制度がある。京滋マンション対策管理協議会の方では,推薦業者制というのをつくり,そのマンションについて取引のある業者の方たちには会員のマンションについては非常に詳しい情報を提供している。それをきちっと了解したうえで募集をしてもらうということをやっている。これは反面,マンションの方でも管理組合の方でよい環境づくりをする励みになっている。
  この話は,マンションというコミュニティーだけではなくて町内会全体に広げることも可能。自治会,町内会というのが親睦会というレベルを超えてもっといろいろな活動をしてよい。今問題になっているのは,実際に住んでいる人全員が集まってやっている訳ではなく,マンションの住民はそれに参加してないというところが問題になってきている。こういうかたちで議論した経過から考えると,従来の自治会,町内会だけで行っていくのか,あるいはそれとは別に町内会,自治会も入ったかたちで,学区ぐらいの範囲に広げて,マンション住民,借家人も含めた集まりで行っていくのか。つまりNPO法人のようなものがつくれないか。そこが情報提供の発信をする。
 マンションの業者がこの地区にマンションをつくる時は,事前に協議を行えばよいと思う。そこにはかなり,作って欲しい立場とそうでない立場との攻めぎあいがあるかもしれないが,それを1つ乗り越えたかたちで,この地域でマンションをつくるのであればこういうマンションしかつくれないなというものを各学区でつくっていけばよい。これは地域だけでやっても難しいので京都市の行政でもそれをバックアップをする。また,マンションのディベロッパーにも情報発信をして,売る側への説明にも盛り込む。新しく買う方もその地域理解して入って貰うというふうなことが可能になるのかと考える。

 

●(行政)都心部の各学区の方と意見交換を3,4年している。都市計画とかまちづくりという分野でいうと,地域の情報を行政の方がよくわかっていないということがある。こういった話の中で,その情報がきっちりと蓄積されていけばいいかなと思う。格致学区はホームページで情報発信している。情報発信自体は各地域でも行っているので,そういう情報をどういうかたちで提供していけるのかが課題。そういう情報がたくさんあるので,まとめていけば地域の特性,資源とか,どういう活動しているのかというのはそれぞれでまとまっていくもの。

 

●(管理組合団体)特に中古マンションの場合,物件を見にチラシをもっていく。駅からの時間,間取り,価格,学校のことや病院などの公的施設などを調べて入る。しかし,行政まで足を運んで情報を得るということはまれ。
  ご存知のようにマンションは管理を買えというくらいなので,最近ではやはり中古のマンションでコミュニティーや管理がしっかりしているほうが逆に安心感がある。あとから入っていっても,子供会もある,町内の活動もできていると安心。新築は,一からつくらなくてはならない。いかに近隣の情報,マンションの情報が大事かということは入ってはじめて実感する。
  先ほど紹介があった仲介推薦制度は,10年以上前につくった。きっかけは暴力団の問題。仲介業者が,マンションの情報,地域の情報も含めて買う方に出してもらう。そのことで,入居された方が安心して住めるということができるのではないか。

 

●(市民)ロワイアルができた時に,協定書や町内の歳時記,子供会活動,体育同好会の紹介をする冊子を作成した。祇園祭りの新しい担い手を普段からの交流を通して,親睦を深めていくなかで得ていこうという目的で,情報提供の形をとった。町内の行事や祇園祭りの行事のお知らせもしてきた。
  マンションを購入する前にマンションや町内,学区,地域に対する情報から判断する問題と,入ってこられた方と旧町内の情報交換の問題とがある。意識的にやっていかないと,どこの人か分からないという状況になりかねない。利益追求の面ではなくて,そこに住む人間同士の住環境をどうつくっていくかということで,相互の情報交換ができ,情報をもとにしながら参加していけるような共存の場をつくっていくというのは非常に大事だと思う。それに行政がどれだけバックアップできるかという問題を含めて考えていってもらえたら,ありがたい。
  例えば格致学区には5つの山鉾町がある。祇園祭りそのものをこれからどのように発展させるのかという点からいっても,ものすごく大事な観点。旧町内の新たな担い手をどうつくるかという点で,旧町内の新しい息子さんたちだけには期待できない。祇園祭りでも有名な鉾と,山鉾の配置の中でも周辺にあるところの抱えている問題で違いがある。山鉾町にとってもマンションができてくる中で新しい方を迎え入れながら一緒にということになると,情報の提供の中で,ともにやっていこうというものが作りだされないとこれからの発展もないと思う。
  情報提供システムの担い手としては,役をもった人が核になると思う。同時に核のまわりにそれぞれの意見が反映できるようなシステムとして,傍聴という方法や専門家を中心にプロジェクトチームをつくる。単に1つの町内の中だけではなく,学区の中でつくっていく,潜在的な力を掘り出していって,システム化できるものがあればと思う。
  例えば太子山町でいえば,「太子山を語る会」が動きだしている。山鉾の歴史や,飾り付けや修理の問題など,太子山について語っていく場。マンションに住んでいる弁護士の方,祭りが好きだという方,聖徳太子について研究している方,いろいろな方が参加できる場をはじめている。そのような場がいろいろなかたちでできればいいのではないか。

 

●(司会)こちらの提案としては,情報システムに今回のフォーラムに参加されている分野の方にも入ってもらうことがある。地域の人ではないが,マンションについて専門の立場の人にも参加してもらう。作る側,維持管理,不動産,多様な分野の方がマンションにはかかわっているので。

 

●(事業者)そのようなものがあれば,大変ありがたいと思う。
  前回,マンションを売る時に地域のよさがPRできていないのではないかという話があったが,マンションを売る時は地域を気にいってもらうということが大事だと考えている。我々が,販売する際,地域を歩き,図書館で調べて,聞いて,売れるものは何でもパンフレットの素材にしていくということがある。
  マンション建設の際,行政から,建設予定の地域で誰に話をすればいいのかということが分かれば,そこに行きいろいろ教えてもらう。事業者から見れば,建設反対からスタートするのではなくて,まず受け入れを前提に,地域のいいところや,伝統行事への協力などを含めてお話ししていただけたらありがたい。
  ロワイアル四条油小路さんについては,管理協定的なものも出ているが,確かに事業者にとっては足かせになるということある。しかし反対で長引くよりも受け入れてもらえれば,協定も可能になるのではないか。

 

●(司会)情報に関しては,一方的に地域や行政から情報をもらうというだけではなくて,ディベロッパーから地域に何を提供していけるのかという議論もあるが。

 

●(事業者)四条通をあがったところの新築マンションでは,山鉾を入れる収納庫をつくって協力させてもらったという話がある。

 

●(事業者)マンションの入居後の問題ということが,建てる側の人間として,ひしひしと感じていることがある。田の字地区でも各自治会レベルで考え方の差異が非常に多いので,町内会,自治会,または学区レベルでひとつの協定的なものをつくることが非常に大事だと感じている。私なりに気になるところは,マンション建設が非常に反発をかう中で,マンション入居者が町内会に加入できないというケースもたくさんあり,マンションが浮いてしまう。そういうマンションを今後どのようにしていくか,考えていく必要性がある。
  京都の場合よく,まちづくり憲章というものがあるので,行政のバックアップなどの中で,地域の方でつくっていくことがあってもいいのではないか。
  建てる側としては,ディベロッパーさんが集まった勉強会を開催している。そこで,我々が地域として検討していることをディベロッパーに情報の発信として伝えていくラインづくりもできないかと思った。

 

●(司会)どういう情報を提供していくことが有益なのかという点で,主に地域に関する情報について話してきた。今回,地域の情報だけではなく,管理に関する情報,それから建物の計画に関する情報も提供し,格致学区のマンションに住んでよかったと的確に判断できる条件をつくることが重要。
  その点,管理や建物計画の中で,特に景観問題がほとんどをしめていたが,管理の側面も含めて計画を検討していく必要がある。実際に維持管理に携わってきた管理組合の側から言えば,非常に管理のしにくい計画というのもある。それが地域に対してもかんばしくない影響を与えてしまっている。情報発信をしていく前提に,計画について議論をする場も必要ではないかと思う。

 

●(マンション管理関連団体)私達の町内はこういう町であるということ,それに合うような建設計画を一緒に議論していきましょうということを相手に言わないと,どうしてもけんかごしになってしまう。今後もしマンションを建てる場合はこうあってほしいということを広報誌にしておくということも必要なのではないか。
  建設時にトラブルがあると,後々まで尾をひいてしまう。お祭りなどを将来的に引き継ぐ活力はマンションに入って来る子供達が大きな力。極力入居者とは対立をしないように,改修工事の時も周辺に迷惑がかからないような設計に最低限してもらうことが必要。管理の段階で周辺の方たちに迷惑をかけないような設計を工夫してもらう必要がある。
  一番最初に必要なのは,計画にきてから議論しはじめるのではなくて,自分たちでまちに関してアピールすることが必要。うまくNPOや行政,管理組合団体も力を貸していただいてできるといい方向に行くのではないか。

 

●(司会)要するに,格致スタンダードみたいなものをつくっていかないといけないという話である。従来の話し合いの構造は,町内会とディベロッパーという一対一の構造で,これは歴史的に見て対立構造になりやすいという結果が出ているので,話し合いの場の条件を変えていく必要があるのではないか,いろいろな要素を入れていかないといけないのではないか。

 

●(市民)格致学区の21の町内のうち,マンションの建設のない町内は1つだけ。ほとんどの町内がマンションの住民を迎えている。しかしその町内に住まれた人たちとの交渉は,町内会長と町内の皆さん方の話し合いだけで,連合会としては何もない。
  連合会や学区の宣伝と,町内の行事をマンションの人たちにアピールするということでは,学区としてホームページをつくったが,住民にはホームページがあることすら知らないと思う。だから情報発信は必要である。
  冊子を作成するとすれば,地域の行事を新しい住民に理解していただいて,協力をしていただくというのが一番の目的。しかし,冊子をつくって,マンションを購入する予定の人に配るということになったら資金が必要。町内会,学区も精一杯ぎりぎりの予算でやっており,神社仏閣への寄付やもろもろの出費は,町費から払っているところがほとんど。マンションで給湯器などの共同購入事業を行い,その収入をあてるという話も司会の方としたが,非常に難しい話だと思う。

 

●(司会)情報がなかなか伝わりにくいという問題と,情報を発信してそれを見てもらえるしくみをどうつくるかという議論だが,情報をつくる前にこれから行なわれようとしているマンションの建設ということに対して,情報を作っていく機関がどう対応していくのか。ただ単に情報をながしていくということではなくて,今ある町内会,自治連,他学区のまちづくり委員会の組織でそういうことをやっていくのか,それとは別にそういう目的のために新たな機関を設けていくのかという議論がある。
  マンションを含めて地域の問題を考えるということで,地域の人たちはもちろん,マンションにかかわりのある人たちも含めた意見交換の場が必要ではないかという問題意識から今回のフォーラムをスタートした。このフォーラム自体が,格致学区の中で新しい情報を発信していくもとの議論をする場になるのでは。例えば他の学区でもこういう場が設けられて,そこからどういう情報を出していくのが有効なのかという議論が展開されていくことがいいのではないか。

 

●(学識経験者)結論からいうと,情報発信を積極的に考えていくということは賛成。住いということを考える時に,家に住むのか町に住むのかという議論がある。今の議論は,住むということは町に住むのだということが大前提になっている。しかし,必ずしもそれが普通はない。町に住むという発想自体が難しいことがよくある。
  マンションの居住者が町に住むというモードになっていないと,地域の情報がうまく消化されてまちづくりにつながっていかないと思う。居住というのは町に住むということだと理解できるような情報発信が大事ではないか。
  情報の中身が非常に大事だが,提案にあるような情報発信は,町の情報をつくるということ自体がまちづくりの活動になっていて,そのことに意味があるということではないか。旧町内の人もマンションに住む人も何らかのかたちでかかわって,町の情報をつくっていく活動をやっていくこと自体に意味があるということではないかと思う。それが将来のまちづくりの活動につながっていくのではないか。
  まちづくりの主体は誰かということだが,この前から町内会と組織の管理組合との関係という議論がいろいろあったが,結局はまちづくりの担い手というのは,町内会でも管理組合でもなく,まちづくりの活動をさまざまな活動を運営していく組織体というものができていかなければいけないと思う。ただその組織体をつくるのに,現在の町内会とか管理組合というのが原動力になるということ。まちづくりの活動は,やはり住んでいる人がベースになってできていくということであり,特定のマンションの管理組合とか旧町内のグループとかではなく,むしろ地域のまちづくりを担う組織体ができていくことを目標にすべきだと思う。しかし,まずは組織よりも活動が先行すべきだと思う。
  また,これを応援する組織というのも不可欠である。これも例えば京都市の景観まちづくりセンターなどが,そういうことをきめこまかくもっとやっていってほしいと思うし,役割も大きいと思う。それから私自身がやってきたことでは,建築士会のまちづくり委員会があり,これは三条のまちづくり協議会の応援をやっている。それ以外にもさまざまなまちづくりの支援組織がある。

 

●(市民)マンションのでき方は多様である。格致学区の北側の町内が最初にマンション出来たが,経過を聞いた話では,地主が建てたということだった。マンションができるというのは新しい経験だから何もわからない中で,同じ町内の方が建てるということで,いろんな迷惑がかかることが分かっていても,なかなか言えない中で,建ってしまい,入居者とぎくしゃくしているらしい。たまたまロワイアルは大手の業者だったので,かなりつめた協定をつくっていくことができた。しかし小さなディベロッパーが請け負った場合なかなか近隣住民との協定というとこまでつまらない。そうした状況についても情報提供できるシステムをつくっていくことも課題。

 

●(司会)応援する組織として景観まちづくりセンターや建築士会があげられていたが,仮定の話で答えにくいかもしれないが,もし格致学区でそういう情報発信をやっていくという活動がはじまったら,京都市はどういうかかわりができるのか。

 

●(京都市)景観まちづくりセンターの方で活動の支援ができる。京都市の方としても職住共存地区で,まちづくりの取り組みをしており,その一環として取り組むことも可能だと思う。

 

●(京都市)まちづくり憲章とか地域をまとめていくという話があったが,まだ試みの域を出ていないと思う。地区計画づくりを地域の皆さんと一緒にやるということで,修徳学区さんの方で昨年四月に出来ている。規制力を伴わない方針だけだが,まちづくり憲章を学区レベルでやるという取り組みをこの間進めている。そういう取り組みにおいて地域をまとめていく,そしてその方針を地域だけではなくて,都市計画決定ということでもつということが可能。

 

●(事業者)情報発信の資金については,例えば一冊いくらということで売ってもよいのではないか。マンションができる段階でディベロッパーに売る。そしてマンションができた時に各区分所有者に対してディベロッパーの方から販売の時に渡すという約束がなされたら,費用的な問題はないのではないか。そのうちにマンションができて町内会費等もとっていっていけば,地域の財政も潤うし,地域のメリットも相当大きくあると思う。
 その中で保存しないといけない地域などあると思うので,地域ごとに分かれてもいいのではないか。しかし,おそらくそうしていけば,反対する地域は人口減になりマンション建設に賛成の方向でうまく協力しあっていくのではないか。
  さきほどの話で,小さなディベロッパーにおいても,きちっとしたマニュアルがあって,それによってしか進められないというようにしていけば,ある程度標準化がとれていくのではないか。是非ともマニュアルづくりを作っていただいたらいいのではないか。その時にはディベロッパーの意見を十分にくんでしていただけたらありがたい。

 

●(市民)3月に町内の総会が開かれる。今年はマンションが2件できたので,15世帯の方の組長さんと60世帯のマンションは3組にわかれるので,組長さんが3名と理事長さんが1名,合計5名の方が新しく総会に参加していただいて,うちの町内の仕組み,あるいは町規を説明させていただいて,4月1日から合同で行事に携わっていこうではないかと考えている。
  それからマンションの方の名簿は,15世帯の方は生年月日,家族構成を書いて返事がきている。しかし60世帯の方は,まだ返事がこない。私たちの町内は手をひろげて歓迎の意を示しているのですが,なにかもうひとつマンションの住民のはねかえりがちょっとかけているような状態なので,総会に参加していただいて町内のあり方を十分検討していただきたいと思う。
  「ようこそ格致地区へ」というプリントと,格致地区21町内の説明書があるので,このプリントを一部ずつと私が町会長をしていた時に書いた格致自治会と喜吉荒神町の行事日程をプリントにして,この3部をセットにして住民の方に配ろうと思っている。行事を接点にしていきたい。町内の情報発信として恒例にして3月末の決算総会に一年間の行事日程を配ろうと思っている。

 

●(司会)まず活動を進めていくうえで,京都市の景観まちづくりセンターをどういうふうに活用できるのか説明を。

 

●(京都市)まちづくりセンターの職員がいないので,制度の紹介だけ。まちづくり支援制度としては,半額助成と専門化の派遣。おそらく先ほど話題に出ていました情報誌をつくっていこうというような取り組みは,活動費助成の対象になってくると思われる。地域の方でも用意いただく必要があるが,半額はセンターの方がバックアップすることが制度上可能。後は予算の関係ですぐにできるかどうか分からないが。

 

●(司会)具体的に情報発信活動というのは,たぶん協議をしていく場と,実際につくっていく場と,それを流していく媒体とが具体的にある。提案の中にも書いておいたが,核になる人が4~5人いるのではないか。それぞれ今自治連・町内会が活動されている中で,新たにこういう活動が加わってくるということで,実際に役をもっておられる方がやるとなるとかなり大変かなと思うが。

 

●(弁護士)学区単位で組織ができていったとして,その組織として何ができるか。
  今の状態を維持するということだけではなくて,ひとつひとつのコミュニティーや地域を活性化するにはもっと事業としてとらえる必要があると思う。マンションという問題についても結局そこに住んでいる人が不動産を売らざるをえなくなったという背景がある。ほんとうは売らないでまちなみが残っていれば問題が起きてこないが,売らざるをえなくなっている。町家もどんどん古くなってきて,相続税が非常に高いとか,継いでくれる人がいないとか。
  西陣で試みがあるが,町家をそのままの状態で修復して買ってくれる人を探すというシステムができていない。一方ではそういう町家を探している不動産がいっぱい出てきている。それをつなぐものがきちんと整理されていないところがある。どこの町家が空き家になっていて,持っている人がどういう人だったかということは町の人たちが一番よく情報を知っている。売るなら売るあるいは賃貸で町家を貸すと,法律的には定期借家というのがあり,永久賃貸しなくても一時期貸して必ずもどってくるという制度もできている。賃貸や売買の斡旋をするというシステムができれば,今の建物をそのまま守っていき,なおかつそこに人が戻ってきて活性化することも可能になってくる。
  また別な試みで一時的に賃貸したり,宿泊用として使うということもできると思う。
  江戸時代では町家を相続する時に,相続できなければ町内に渡してしまうということがあった。町内会または新しくできる組織が町家を預かって運営していく,町家を資産としてもっておくというようなことも考えられると思う。
  最近も新しい動きがあるのは,京都に来る観光客がこれまでのようなお寺とかグルメだけではなく,町家を見たいとか本当の町の人たちと話をしたいという人たちもかなり出てきている。特に修学旅行生にそういう希望が多いが,それをつなぐものが全然ない。
  しかしそういう仕事は,京都市のまちづくりセンターでは難しい。今後そういうことができるNPO法人というのが育つ可能性がある。しかしNPO法人は,地盤がない。NPO法人でアクティブに動いている人たちと,それぞれの地域に根ざした組織とうまく連絡がとれるようになったら,お互いに情報を交換し,助け合う,また事業的なことはNPO法人の方が事業をやるにしても,各地域との組織との間でうまく連携がとれれば資金づくりもそこからお金が生まれてくる。町の活性化もでてくるということが可能になってくるのではないか。
  1つの組織をつくる展望として,そういうことも含めて考えると非常に面白いのではないか。町をマンションから守るということだけではなく,何もしなければ,町家がなくなっていってマンションが増えるばかりであり,それをどう防ぐのかということも考えていかなくてはいけないのではないか。

 

●(司会)他に提案がありましたらお願いしたい。具体的に活動をやっていくためには,いろんな条件が必要。資金の問題というのが重要な鍵を握る。

 

●(学識経験者)とりあえず,情報発信すると言う事を中心に何かやってみるということが分かりやすい話ではないか。主体は,格致学区だったら人材には事欠かないと私は思っている。その時にはマンションの関係者の方がどこまでそういうものに参画していけるのかと言う事が,このフォーラムの結論として大事ではないか。
  まちづくりの活動に子供がどれだけ参画できるのかと言うことも大事で,なんらかのかたちで教育のシステム,あるいは学校教育の連携,それが難しければ,インフォーマルなかたちで,子供が参加できるような事があると良い。私の経験で言うと,まちづくりの議論というものは,いろんな知識とか対象を理解する能力というものが求められるので,中高生を巻き込むことができると比較的次の世代にうまく繋がると思う。

 

●(事業者)格致小学校の跡地ついて考えについて。緑とか土の環境を子供に与えたいと思う。真中を空き地というか芝生の状態にしておけば,避難所にもなるし,お祭り広場ということで餅つきでもなんでもできる。マンションの居住者と地域の人との融和もはかれて望ましい結果に結びついていくのではないか。

 

●(市民)今の格致の跡地問題は非常に参考になった。
  ホームページを見たらすべての町内の由緒というのが出ている。そういった情報は,文章にして配らなければダメだと思う。10ページもあれば十分に情報が収集できる。是非ともパンフレットの作成は,前向きに考えたい。購入時には購入者に提示してもらい,了解してもらったうえで,購入してもらいたいと思う。
  土地があって売らざるを得ないような状況になってマンションができるという話があったが,喜吉荒神町の16戸のマンションは,京都市が斡旋をして,100坪以上の土地を提供していただければ,入居者やあなたの住いやある程度の生活費も保証する,そして20年か25年たてば全部あなたのものに変換するという条件つきで建っている。しかし20年も経てば大規模修繕工事をしなければならないが,費用はどこから出てくるのか。京都市が返す時にちゃんとさらにして返してくれるなら文句はないが。京都市も京都に住民をもどしたいというのはわかるが,もうちょっと考えてほしい。

 

●(司会)情報誌を格致学区で作ったとしたら,ディベロッパー側で,まとまって100部買うということはできるか。

 

●(事業者)マンションを建てさせてもらえれば,各区分所有者にディベロッパーから配る。100戸あれば100冊用意してくださいということではなく,一部だけ頂いたらマンションを建てる時にそれをもとにPRするということ。その地域の売り物にするものがあれば,商魂たくましいところがあるので使う。
  また,逆に我々を利用したらいいと思う。今作成されているパンフレットをいただければ,当然渡させていただくので,地域の良さをどんどんアピールしていったらいいのではないか。
  古い木造の建物をどうしていくかという問題。建物を改築していくなどさまざまな対応をしているが,今は個々でしか対応しておらず,先を考えた時に限界があるだろうと思う。
  元気なうちに所有者や事業者が地域をどうするかという青写真をつくって,今のうちに考えておくことが必要だと思う。我々ディベロッパーには専門にやっている部署もあるので,うまく利用してもらって,今の町なみを残しながら,マンションを建てていくことができればと思う。

 

●(司会) 情報発信していくということについては,合意ができたのではないか。具体論に関しては,結論は出なかったが,情報発信活動をやっていこうという合意をマンションフォーラムの合意にしたい。

 

●(弁護士)マンション側からの情報発信がないという話があった。今,学区の方で冊子をつくったり,ホームページをつくったりしている。ただ,マンションに住んでいる人の話を取材したりして載せることをしてみてはどうか。そのことで,町内の方もマンションの方がどんな考え方をもっているか分かるし,そういう場を与えられることで,マンションの人も町内会のことを意識する気持ちを持つと思う。

 

●(事業者)皆さん大きく誤解しているが,マンションは約半分が地域の方に売れている。マンションができたら子供が増えてくるので,学校の跡地も売らないでまた人口が増えて利用できるようになるまでうまく残すというようなこともひとつの案としてあった方がいいのではないか。マンションを受け入れる地域として,格致学区がモデルになって,行政にアピールすれば,連鎖的によその学区も協力していただけるのではない。

 

●(市民)ディベロッパーに頼みたいのは,3世代が住めるようなマンションを造っていただきたいということ。旧住民も同じ課題をかかえているが,祇園祭りとかの伝統行事になれば,親と子供だけではどうしても繋がらないことがある。3世帯が住めるような地域環境づくりや住文化をつくることもひとつの大きな課題ではないか。
  緑の話もあったが,京都はあんがい緑が少ない。東京の方はものすごく緑をつくっている。京都市の方も意識してはたらきかけてほしいと思う。マンションを建てる時も,豊な緑に触れるような計画づくりを地域住民とあわせてやれるような場を今後つくっていってほしい。

 

●(司会)実は,建物の計画のことを地域できちんと議論することも狙いであった。情報発信する場の中に建物計画というのも入れたい。計画そのものについても,地域の人と開発のプロの人とがお互いに意見交換する場がないということが,一面的なまちづくりになっている原因ではないかと思う。単にできあがった情報だけを流すのではなく,情報発信活動そのものがまちづくりであるという観点からいえば,こうした場をもつこと自体が大切なこと。積み残したこととして,どういう情報を発信していくかということを協議していく場,実際に情報づくりをしていく場,媒体をどうするか,について継続して話をしていく場が必要ではないかと思う。

 

 

まとめ

 

●(京都市) 本当に活発な御議論ありがとうございました。第一回目のフォーラムの開催に当たり,このフォーラムの目標として様々な立場の人との意見交換,情報交換から今まで見えてこなかったものが見えてきたとか,きっかけらしいものが掴めたとか,そして又この集まりが緩やかなネットワークを作れたら良いという期待を申し上げた。私自身活発な御議論の中からマンションに関し,いろいろ教えていただく事があった。
  1つは本来違うものである町内会・自治会と管理組合は京都ではシビアな線引きがないと言う特徴。また,町内会が原動力となる,まちづくりのシステムが,京都型の新しいまちづくりというものに繋がって行くのではないかと思う。 次に自分の財産だから真剣に管理するという話もあった。マンションが共有の財産とまたは共用の空間を持つ事によって社会資源化する,あるいは自治組織化がはかられるということも印象に残っている。
  さらに,マンションという異質なものを取り入れていく事によって,京都の町の幅が広がる,これを地域の力に変えて行くという事も教えて頂いた。格致学区の様々な取り組みを通じて,良いマンションの高い自治能力をまちづくりに生かしていくための仕組み作りの提案もあったし,またそうでないマンションが大半を占めている中で,マンションに対する意識づけやマンション管理の底上げが必要になってくるのではないかと思う。
  そしてまた,今後の展望としてフォーラムに参加いただいた皆さん,地域の皆さんを主体とする情報提供システムの提案もあり,また更にマンションという新しい要素も含めた意見交換の場や組織作りの方向性や取組みのきっかけを提案頂いたと理解している。
  京都市としても,提案いただいた取り組みや,今回のフォーラムのようなネットワークを京都のまちづくりの種として,大事に育てていきたいと思っている。また都市づくり推進課を中心に,京都市の中でも地域にふさわしいマンションのあり方や合意形成のための手続きなどを研究していきたいと考えているので,ひき続きみなさんのお知恵をお借りしたいと思っている。
  このフォーラムですべての解決には至っていない。来年度になるが,更に具体化に向けてひきつづき開催できるように考えていきたいと思うので,その時にはさらなるご協力をお願いしたい。

 

●(司会) 課長の方からもこれをうけて次につなげていきたいという話があったが,我々の方からも是非そのことを希望したい。京都市でもたぶんはじめての試み。マンションの問題と地域の問題をつなげて新しい力を形成して,その新しい力で新しい時代のまちづくりをやっていこうという議論だった。課題も見えたし,逆に展望も見えてきたという部分で,有意義な時間を過ごすことができた。これで「2002京都市マンションフォーラム」を終わりたい。

 

 

 

 

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