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役員報酬について

ページ番号3079

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2010年4月23日

管理について

役員のなり手の確保

規約・理事イラスト

  通常のマンションでは,管理規約で区分所有者の中から役員(理事)が選任され,役員が管理組合の日常の業務を執行することになっています。ただし,管理組合が立ち上がるまでは管理会社が管理者に選任されていることがあります。管理組合法人とした場合には,必ず理事と監事をおかなければならないこととされています。
 役員は,区分所有者(組合員)の大切な共有財産の価値を維持・向上させ,共同生活が円満に送れるように,管理組合の事務執行を誠実に遂行しなければなりません。役員の職務は相当広範囲に及びますから,理事,副理事,会計担当理事,監事など,ある程度業務を分担する方法を講じたとしても,時間や労力の負担は免れません。
 こうした現状から,役員のなり手が見つからず,特定の区分所有者(組合員)に負担が集中してしまったり,場合によっては管理放棄という悲惨な状況に陥ってしまったりするマンションも少なくありません。
 そこで,管理組合の役員になることに伴う負担を軽減し,役員のなり手を確保することが管理組合の命運を左右する重大な問題となっているといっても過言ではありません。
 

役員報酬の実際

 その負担軽減の一策として,役員に相当額の報酬を支払うということが考えられています。
 役員に報酬を支払うこと自体は,法律では何ら禁止されておらず,規約で定めたり総会で議決するなど,組合員の総意で決定することができます。その決議は特別多数による必要はなく,普通決議で足りるでしょう。ただし,もともと規約で無報酬とされていた場合には,その変更手続きが必要となりますから特別多数決が必要です。
 しかし,実際に報酬制度を採用している管理組合はあまり多くはありません。旧建設省が平成11年度に実施した調査では,役員(理事等)全員に報酬を支払っているマンション-17%,理事長のみに報酬を支払っているマンション-1%,役員全員無報酬とされているマンション-80%との結果が報告されています。

 

役員報酬の考え方

 役員報酬については,対極的な二通りの考え方ができるかと思います。
一つは,役員の重責を全うしてもらう以上,労務の提供に見合う報酬を支払うのは資本主義の原則から当然のことであるという考え方です。無報酬を固持すると,場合によっては,役員個々人の責任回避の材料にされてしまうのではないかという不安もこの考え方の根拠となるでしょう。
 もう一つは,そもそも役員はボランティアであるべきであり,区分所有者が平等にかつ無償でその労務を負担すべきであるという民主主義の原則を貫くべきであるという考え方です。管理組合の運営を金を払って人に任せてしまうと役員が特定の人に固定してしまい利権化する危険があるというのがこの考え方の根底にあります。この考え方では役員の負担が大変であるのなら,むしろ管理組合の事務局的な役割を果たせる人を雇用することで解決すべきであるということになります。

 

報酬制度の検討

  実際に,皆さんの住んでおられるマンションの管理組合で,報酬制度の採否,採用するとしてもその額はどうするかについてどのように考えたらよいのでしょうか。それは,個々のマンションの実態によって考える必要があります。

<考えるポイント>

  1. その採否,額が実際に役員のなり手を増加させることになるのか
  2. その採用によって特定の区分所有者に役員のなり手が固定することにならないか
  3. 管理組合の予算上無理がないか
  4. 他に負担軽減の方策はないのか

 

検討の一例

 たとえば,公団の団地などのような大規模な団地マンションの場合,役員の仕事は片手間にはできませんから,相当の報酬を支払って専従の役員を置くことを検討して良いでしょう。予算も潤沢にあると思います。実際にも,そうした役員を置いているマンションがあります。ただし,相当の報酬を支払って専従の役員を置くこととしても,区分所有者の中から適当な人材が確保されるかという問題は残ります。他に職業を有する人が,一時その仕事を辞めて,あるいは会社を一年間休職して役員の職務に専念するなどということは現実的にはなかなか期待できないからです。また専従ということで長期間仕事をしてもらうとすれば1年,2年交替の役員の立場とはそぐわないと思われます。むしろ,事務局長のような肩書きで雇用関係として位置づけた方がすっきりするのでないかと思います。このような事務局員を雇用した場合役員の日常的な業務の負担は大幅に軽減されます。しかし役員としては事務局任せにするのではなくこれを監督していく責任はあります。
 また,ワンルームマンションやリゾートマンションなどの区分所有者不在型のマンションでは思い切って管理者型管理に切り替え,有償の管理者を区分所有者の中あるいは外部から選任することも考えられます。
 なお,外部から人材を求める場合にはマンション管理士のような資格を持った専門家が望ましいと思います。

 

報酬の額

 報酬の額については,最低限度,役員会の出席に対する日当,交通費,電話代などの実費の補償を検討すべきでしょう。額の算定が困難であれば,月々一定額(2万円~3万円くらい)を支払うという方法もあります。
 しかし,専従の役員,事務局員を雇用する場合にはこのような低額ではなく生活給的な額の設定が必要です。
 負担軽減の他の方法として,長期にわたって継続的に検討すべき事項(規約の全面改正,大規模修繕など)を検討する必要が生じた場合には,役員とは別に委員会を作り,その業務については委員会に委任するというような工夫も可能でしょう。いずれにしても,特定の区分所有者に負担が集中しないように,区分所有者の誰もが容易に役員の業務が出来るような環境を整えることが最も重要であるといえるでしょう。

 

 

 


 

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