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第18回市民対話会議(環境)

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2024年11月2日

第18回市民対話会議(環境)を開催しました

1 概 要

環境に関する様々な分野で活躍されている市民・事業者の方々にお集まりいただき、脱炭素、資源循環、生物多様性をテーマに、環境に関する各自の取組状況や課題意識、これから取り組んでいきたいことなどについて、松井孝治京都市長と意見交換を行いました。

日時:令和6年9月5日(木曜日)午後3時~

場所:京都市役所分庁舎第4・5会議室

参加者:31名
(参加団体/五十音順)
 イオン株式会社、植彌加藤造園株式会社、大原野森林公園、上高野エコ推進会議、
 上鳥羽自治連合会、北野中学校、公益財団法人京都市環境保全活動推進協会、
 京都市ごみ減量推進会議、京都市ごみ減量めぐるくん推進友の会、京都水族館、
 きょうと生物多様性センター、京都先端科学大学附属高等学校、京都府更生保護女性連盟、
 京都府地球温暖化防止活動推進センター、京都リサーチパーク株式会社、
 久我の杜自治連合会地域ごみ減量推進会議、西院第二自治連合会地域ごみ減量推進会議、
 紫竹地域女性会ごみ減量推進会議、株式会社島津製作所、学校法人大和学園、株式会社堤淺吉漆店、
 同志社大学、株式会社中嶋農園、日新電機株式会社、日本たばこ産業株式会社、
 株式会社ヒューマンフォーラム、フィールドソサイエティー、豊園エコ推進委員会、龍谷大学



2 会議内容

▶出席者の主な発言内容
(脱炭素)
・市民レベルで資源循環の活動をされている方々のノウハウや困り事を共有できる連絡会議があれば、互いの活動に有効だと思う。

・「循環フェス」の縮小版の「循環パーク」として、地域の公園で小規模な洋服の回収や循環のイベントを定期開催していきたい。

・学校の教室の断熱化や、家庭の太陽光発電による余剰電力の学校への活用など、脱炭素社会への転換を、地域の人と共に学校から進めたい。

・小学校などに漆の木を植え、卒業するときにその木から取れた樹液で次の代のために机を塗り、同じ机を使い続け、繋いでいくことができれば。

・京都環境賞の授賞式でつながったホテルと連携し、「親子で食育ミニ教室」を実施しており、持続可能な活動を子どもたちに伝えていきたい。本日の会議のように、ほかの主体とつながれる場が増えていくとありがたい。

・意思決定を行う立場にある大人が中心となって、若者が脱炭素ライフスタイルの行動を実践しやすい仕組み作りに引き続き取り組んでいきたい。

・学生が多いという京都市の特徴を生かすために、Z世代をターゲットとしたリサイクルを楽しめる参加型イベントを実施したい。

・小学校への太陽光発電の設置や小学生への温暖化等の学習の実施、一斉清掃の日の設定を検討してほしい。全市民が参加するようにしてもらいたい。

(資源循環)
・トレーや容器包装を使い捨てるのではなく、店頭で回収して地域で循環させるような新たな取組に、京都の方々と連携して挑戦したい。

・担い手不足をどうするか、大学生や若者とどうやってつながっていくかを思案している。ごみ問題は他人事ではないということを、地域の方々や子どもたちに伝えていくことが本当に大事だと思っている。

・無駄な消費をなくし、未来の社会に豊かな資源、培ってきた知識を伝え、実践することが市民にできること。一方で、採算がとれるようになるまでは資金が必要であり、行政や事業家の援助を願う。

・ごみを拾う体験を通じてごみを捨てない人になってもらう活動に取り組んでいる。地域の方と関わりを持ち、京都にこの会社があってよかったと言ってもらえる関係作りが必要。

・昨年から児童館で企業や家から出る廃棄物を使った工作教室を開催しており、もっと拡大していきたい。

・総合スーパーでの量り売りが進んでいない。難しいかもしれないが、義務化も含めて、京都に適した制度などを議論していただきたい。

・調理師の専門学校ならではの活動として、授業で生じる食品ロスの削減に取り組んでいる。食品ロス・リサイクルについて京都市から講師を派遣いただき、授業に組み込むことで、そのような知識を持つ学生の輩出にも取り組んでいる。

(生物多様性)
・未来の子どもたちに向けた活動をしている中で、いろいろな施設、いろいろな方と協力をした方が、いい活動になると実感している。現在取り組んでいるオオサンショウウオを通して環境問題を伝える取組以外にもチャレンジしていきたい。

・日本庭園は人が管理することによって守られてきた環境がある。生きものに興味のない方を取り込むイベント、例えば日本庭園内でのエコツアーなどができれば。

・生物多様性に関する活動は、従業員やその家族も一緒になって取り組めるもの。社内に加え社会の皆さんと取り組み、輪を広げていきたい。

・京都は都市の中にも緑がある。そこを生きものがどのように利用しているか、また、その周りの山とどう繋がっているかといったことは、一つの活動だけだと見えにくいので、そこを繋げていく役割を担っていきたい。

・森林環境税について、林業だけでなくて生物多様性保全のために使える仕組みを作ってほしい。また、捕獲奨励金を引き上げて、シカの捕獲促進をお願いしたい。

・次の世代に農業をつなげることを使命に、化学肥料や化石燃料を使わず身の回りにある資源を活用した持続可能な農業を実践している。将来的には、環境に良い農業100%でやっていきたいので、環境と農業に関連する部署はしっかりと連携して後押しをお願いしたい。

・大規模災害や食料問題などが浮上する中、空き地や田畑を守っていくことを都市の中の企業としてやっていけないかと思っている。雨庭は雨水を一時貯留して、公共下水道の負担を減らすことができる。個人レベルでも実践できるものなので、弊社の雨庭がモデルケースとなれれば。

・京都の良いところは、協働する意識が高いところ。例えば任意団体の活動でも企業、行政、他の団体と組むことによって公共性が高くなる。ネイチャーポジティブに向け、気概を持って、生物多様性の保全・回復の力になってほしい。

・今、普通種であるオイカワやカワムツといった魚が、これから絶滅危惧種などに指定されないよう、普通種のまま残していくことが大切。そのために、引き続き、桂川の魚類調査を行い、生きものに詳しくない人にも現状を伝えていきたい。

・京都市には、環境ビジネスの創出支援をお願いしたい。生物多様性については、京都市のみでできることは限られるため、隣接する自治体と連携してほしい。また、環境保全のリーダーシップを担う学生を京都から輩出するため、環境塾のようなものを作り、市がその支援をしてはどうか。塾の卒業生が全国や世界に出ていくことで、京都の地位向上につながる。

・鴨川以外でも身近に見られる生きものたちの紹介をしていきたい。興味を持ってもらうことで、ごみのポイ捨て防止にもつながる。また、河川工事を行う前に生息種を調査してほしい。できる限り、そこに住む生きものたちへの配慮が必要と思う。

(その他)
・環境に興味があっても行動できていない人や全く興味がない人向けに、体験型の環境イベントをやっていきたい。

・京都市は大学生が活動しやすい環境と感じている。インスタグラムなどのSNSを活用して、活動状況や環境のことについて、大学生らしい発信をしていければ。

・高齢化が進み、どのように次世代につなげていくかが課題。他団体や関係団体と交流し、情報交換ができる場を作っていきたい。

・市民の更なるエコ意識向上のため、市民活動団体への京都市の積極的で発展的な新しい支援の構築と充実をお願いしたい。

・世代を超え、地域住民や活動をしている方が気軽に集える場所を提供し、幅広い世代の方が参加していただけるようなイベントを開催したい。

▶市長の主な発言内容
・京都は、種として地球の中で生かされている我々が、自然や環境に畏敬の念を持つ、そういった文化と伝統の中で生きてきたまちだと思う。

・三山があって、鴨川、桂川が流れ、淀川水源、琵琶湖に繋がっている。京都府も一体的に捉えれば、日本海で獲れたものが山を越え、それを我々は頂いてきた。瀬戸内海とも繋がっている。その大きな自然の中で我々が文化を育んできた。

・ごみのポイ捨て1つをとっても、市民一人ひとりが身近な活動の中でごみを拾うことにより、本人の意識改革が起こる。そうした意識改革につなげていくために、どのようなライフスタイルがこれから大切なのか、ライフスタイルを保つためにどのようなイノベーションが必要なのか、どのような経済の仕組みを作っていったらいいのかを考えている。

・省エネルギーで一番難しいところは家庭部門。企業のどの商品を購入するか、どのような購買行動を取るかということも含めて、生活の中でどのような心がけをして、どういう行動を取るべきかという、一人ひとりの意識を変えていくことについては、皆様の草の根の活動がそれを変えていくエンジンになっていると思う。そして、そのエンジンをどう組み合わせてネットワークにしていくのかということも、課題としていただいた。

・地域社会と行政、国、地方自治体、民間企業も含めて、どのような公共問題について関わり合いを持ち、ネットワークを作っていくのか、お互いのルールやマナーなども含めて、この京都から考えていかなければならない。

・京都の産業を大事にしていきたいが、その前提として、自然や環境に対する畏敬の念を持った都市でなければ、これからの時代は産業都市として成り立たっていかないように思う。

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京都市 総合企画局総合政策室市民協働・公民連携担当

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