第1回市民対話会議(右京区)
ページ番号327574
2024年6月18日
第1回市民対話会議(右京区)を開催しました
1 概 要
右京区において、右京ファンクラブ会員を中心に、地域を支えていただいている地縁団体等や区役所・支所と連携して活動するNPO法人、事業者、大学などの方々にお集まりいただき、松井孝治京都市長と、各団体等が力を入れている取組、直面している課題や解決策について対話しました。
日 時:令和6年5月15日(水曜日)午後6時~
場 所:右京区役所5階会議室
参加者:32名
(参加団体等/五十音順)
一般社団法人嵐山保勝会、右京区交通安全推進会連合会婦人部、右京区自主防災会連絡協議会、
右京区市政協力委員連絡協議会、右京区自治会連合会、右京区社会福祉協議会、
右京区ジュニア円卓会議、右京区体育振興会連合会、右京区はぐくみネットワーク実行委員会、
右京区民生児童委員会、右京区民文化普及会、右京ファンクラブ運営委員会、京都光華女子大学、
京都先端科学大学、一般社団法法人京都中小企業家同友会、京北観光連絡会、西院おやじの会、
嵯峨美術大学・嵯峨美術短期大学、NPO法人地域共生開発機構ともつく、宕陰活性化実行委員会、
福祉あんしん京北ネットワーク協議会、水尾特産品加工組合 ゆう&YOU、株式会社もり、
料理旅館すし米
2 会議内容
▶出席者の主な発言内容
・町内会の脱退者が増加しているが、脱退理由に、市政協力委員の負担がある。市民しんぶんの配布について、府民だよりのように業者委託できないか。
・転入者の町内会加入が進まない。転入者地域交流支援制度がうまく機能していない。事業者に場を設けることを強制できないため、制度の充実をお願いしたい。
・地域の役員の高齢化や担い手不足で、地域のまつりを行うのも苦労している。若い力、特に大学生の力が必要で、大学の協力が欠かせない。行政の後押しがほしい。
・京北が一番抱える問題は、交通問題。今話題のライドシェアなど、様々な方法で、市内にあふれる観光客を、少しでも京北の方に迎え入れたい。
・右京は、市街地と山間部があり、かなり広い。どんな大きい災害が来るかわからないが、陸の孤島が出ないようにしてほしい。
・スポーツ振興の最大のイベントである学区民体育祭は、今年度全ての学区で開催される予定なので、関係各位の協力をお願いする。
・右京区社協では、地域性や学区社協の個性も鑑みながら、住民主体の重層的な支援に取り組み、地域の繋がりを充実させていくので、応援をお願いする。
・民生児童委員は、担い手不足が課題。公務員が退職する際には、民生児童委員や地域役員の魅力ややりがいをPRし、広く人材が集まるように協力をお願いしたい。
・通学で、市バス205系統が西院のバス停から乗ることができない。沿線に高校が複数校あるので、朝から遅刻者が続出し、雨の日はもっと大変。高校生は困っており、現状の改善は切実な願い。
・消防団、社協、保護司の活動をしているが、地域の団体も担い手不足で、一人で何役もしないといけない。地域活動の活性化には、例えば、活動をしている方に、住民税の減税、地域ボランティア減税のような行政からの支援が必要。
・隣の市に子育て世帯が流出という話があるが、隣の市のいいところを、プライドを捨てて、もらってきてもよいのではないか。
・毎朝、西大路四条北行きのバス停に大学生が四条通まで並んでいる。一般の方はその列に並ばないといけないのか分からない状況なので、学生とそれ以外で乗り場を別にするなど対応を検討してほしい。
・右京ファンクラブは、引き続き会員の拡大に力を注ぎ、オール右京でしっかりとパートナーシップを構築しながら、右京区のまちづくりに邁進したい。
・美術大学として、「芸術の力で社会貢献」をスローガンに掲げながら、様々な形で地域連携を実施していきたい。
・ゴミくじプロジェクトで、嵐山の観光地のごみ問題をデザインの観点から取り組んできた。普段から、地域の方と触れ合いたい、もっといいまちにしていくために学生としてできることはないかと考えている。将来も京都に役立ちたいと思う学生が関われる機会を作ってほしい。
・大学のまち京都として、地域包括ケアに大学がどのように関われるかを考えながら取り組んでいる。
・オープンキャンパスで、高校生からバスの本数が少ないから光華に行きにくいと言われたことがあった。定期代のこともあり、バス通学しやすい環境がありがたい。
・本学の留学生の半数以上は、日本で就職したいと思っているので、留学生が京都で活躍できる場を作っていきたい。そのために、地域住民と学生が共に活動できる場を創出していくことが大事だ。
・大学生と地域住民・子どもたちが共に支え合う居場所づくりをテーマに、イベントの企画などを行っている。孤独な思いをしてる学生や地域の人々が、少しでも元気になればと思い、活動を続けている。
・こどもシゴト博は、京都で生まれ育った子どもたちが、進学や就職等で一度は京都を出ていっても、最終的に戻ってきてもらい、住んでよかったと思えるようなまちであることを目指して開催を続けている。京都市も「カムバックキャンペーン」のような取組を考えてほしい。
・京都は観光都市であるが、衣食住の人の営みのうえに、観光都市の京都があることを改めて認識してほしい。
・北陸新幹線は、本当に京都にとって利益になるのか、府と協調して考えて、もっと議論しないとだめだ。国の言う通りに進めるだけではいけない。
・企業の方々と連携しながら、健康な高齢者だけでなく、要介護認定を受けられた方も、仕事で対価を得られるような、働ける仕組みを作りたい。
・オーバーツーリズム等の交通問題や嵐山のごみ問題についてのワークショップ等、嵐山が一級の観光地になるよう取り組んでいく。
・オーバーツーリズムで外国人の方が多くなり、住民もお困りだ。京北地域や商店街にお客さんを促す、早朝、夜の観光等を組み合わせながら、調和のとれた観光ができたらよいと思う。
・京北地域の将来にとって、若い方に頼るのではなく、元気なお年寄りが、支援の必要なお年寄りを支える仕組みづくりが必要不可欠だ。
・コロナ禍で減少したイベントやおまつりなどは、京北の人たちや、京北外の方に寄ってもらう場所として大切であり、支援をお願いしたい。
・宕陰地域では、空き家はあっても住めないところがたくさんある。老朽化した家は手直しが必要なので、助成を充実してほしい。
・加工組合は15年ほど前から就業機会の確保、地域経済の向上を目的に取り組み、一定の成果が出ているものの、人口減少問題は困難を極めている。水尾地域の存続のため、市の強力な後押しをよろしくお願いしたい。
▶市長の主な発言内容
・京都のまちは広く、一色でないのが京都の良さ。右京区は京都の縮図であり、多くの人口を抱えるだけ多様な問題もあるが、右京ならではの結集力がある。各区とも課題も可能性もある。
・災害に対するインフラ、道路の問題も、財源が必要だが、人の命に関わることは、最優先で取り組んでいきたい。
・北陸新幹線も難しい問題。京都は三山に囲まれ、豊かなみずがまちを作っているということの重みを忘れてはいけない。市長として、自然も含めた市民の財産をお預かりしている一方、市民の利便も考える必要があり、国としての国土軸でも考えなければいけない。今後のこのまちが、何を大切にするかということが問われてる。
・交通については、運転士不足や車庫など様々な問題がある。観光集中の問題についても、観光客と住民が敵対しあっては元も子もないので、他のすばらしい場所にどのように巡回してもらうかがすごく大事。まずは増車と観光特急路線に取り組んでいく。
・ライドシェアは、京北地域は、市街地とは違う枠組みで議論をする必要がある。
・高齢化など地域が抱える様々な課題については、若い方々に地域に入っていただき、それを地域が受け入れていただくことで、1つの光明を見出せるのでは。
・今後、京都でも、他の町が実施するようなUIJターンが重要になってくる。若い人が働ける場を増やすために、もっとスタートアップ支援も企業誘致もしていかないといけないし、大学生が卒業・就職を機に地元に帰るが、京都にもう1回戻ってきてくれということを訴えていく必要がある。「カムバックキャンペーン」という言葉をいただいたので、考えていかなければいけない。
・「新しい公共」は、昔から京都で実践されてきたこと。市役所・区役所だけが「公」を作っているわけではなく、皆さんに作っていただいている。まさに、右京ファンクラブの取組は「新しい公共」であり、支える側と支えられる側が立場を交換でき、お互いの立場を味わえる。これが、「居場所」と「出番」のある社会という考え方である。
・右京区と同じ取組が必ずしも他区でもできるとは限らないが、お互いの良い事例を参考にしながら刺激を与えあうためにも、こうした区民の皆さんとの対話を大切にしていきたい。
お問い合わせ先
京都市 総合企画局総合政策室市民協働・公民連携担当
電話:075-222-3178
ファックス:075-212-2902