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京都市市民参加推進フォーラム第9回会議 摘録

ページ番号35268

2022年6月28日

日時:平成16年12月13日(月)午後2時30分~午後5時15分

 

場所:ひと・まち交流館 京都 第4会議室

 

出席:京都市市民参加推進フォーラム委員12名(浅野委員,石原委員,川名委員は欠席) 傍聴者:5名

 

 

1 会議次第

 

1 開会
2 座長あいさつ
3 議題
(1)京都市市民参加推進計画の見直しについて
(2)「暮らしの工房」づくり支援事業について
4 その他
5 閉会

[配布資料]   太字のものは、下のPDFファイルでご覧になれます。
資料1 配席図
資料2 市民参加推進フォーラム委員名簿

資料3 市民参加推進計画の見直しについて(案)
資料4 市民参加推進計画項目別進捗状況
資料5 「市民参加推進計画」取組状況一覧
資料6 「暮らしの工房」づくり支援事業 ―実施方針素案―

第9回会議

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2 摘 録

 

1 開会

 

2 座長あいさつ
<宗田座長>
 先日,舞鶴で行われた事業に参加したのだが,参加者の大多数が中高年の女性だったのを目の当たりにして,「日頃,私自身が男性優位で市民参加を考えていないか」と,考えさせられた。また,その事業に参加されていた方が素直に喜んでおられた姿を見て,そこに市民活動の原点を見た気がした。
 本日は議題として「市民参加推進計画の見直し」と「暮らしの工房」の二つがあり,計画については見直し作業を進めて行くわけだが,市民参加の原点に立ち返り,市民の声を丁寧に拾い上げていくことが何よりも重要であると感じている。

 

3 議題・報告
(1)京都市市民参加推進計画の見直しについて


[説明要旨]
 資料3~5に基づいて,京都市市民参加推進計画の見直し作業について,具体的な見直しのスケジュール,方法等について事務局から説明し,委員各位の意見を伺った。


[意見交換]
<宗田座長>
 市民参加推進計画というものは非常に多岐に渡っている。55項目を点検するために,この外側にある京都市と市民との様子というものも考えていかなければならない。
 その作業に当たって,取組項目にもあがっているが「市民参加手法開発研究会」を皆さん方とNPOセンターなどのメンバーで組織して,丁寧な作業をしていただく必要がある。その作業とは項目を資料4のような資料を一つ一つ作っていき,評価と方向性を出していこうとするものだと御理解いただきたい。


<西嶋委員>
 計画の見直しということだが,市民参加推進計画の33ページにフォーラムの役割が書かれている。「地域のまちづくりの支援,市民の力を高める取組や市民コーディネーターなどの養成,電子会議室などの意見交換の仕組みの運営など,様々な取組の推進や評価を担う」とあるが,そういった部分がフォーラムの役割であって,計画全体を我々がとやかく言っても,取組は進んでいるわけだから,フォーラムの役割というところに絞り込んで,見直しを行うべきではないかと思う。


<乾副座長>
 まず前段として「市民参加推進フォーラムの役割は何なのか」ということがあるのだが,33ページに書かれている話と,計画の見直しという話の間にはレベル差がある。ただ,私自身はフォーラムがどういう権限を持っているかは別として,計画のチェック機関,評価機関であるということは悪いことではないと思う。そういうことができるのであれば,また意見がきっちりと反映されるものであるならば,そういうチェック,議論ができればいいと思う。
 33ページだけにフォーラムの役割を限定するならば,決まっていることをうまく運営するか,実施していくかという運営機関のような形になる。その両方の役割を果たしていくのはかなり大変なのは確かだ。ただ,最初にきっちりと役割を明確にしておいた方がいいと思う。


<事務局>
 フォーラムの役割についてはパンフレットに書かれているが,京都市としてフォーラムを設置するときに,設置要綱をつくっている。その第2条に所掌事務が3点定められている。1点目が「市民参加の一層の推進を図るための行政への助言や提案」,2点目が「地域における市民の自主的な活動の支援や市民の力を高める取組」,3点目が「その他市民参加を総合的に推進するための取組」ということなので,市としてはフォーラムにかなりのことを期待しているということが前提にあるので御留意いただきたい。


<宗田座長> 
 市民参加推進計画の33ページを見ると「フォーラムを通じて,様々な取組の推進や評価を担い,市民参加を総合的に推進する」と読めるので,この表記で評価をすることの説明はつくと思うし,5ページに,常に評価を加えながら政策を回していこうという市民参加推進計画の根幹の仕組みである「政策のマネジメントサイクル」の表がでているが,これを担う組織はフォーラムしかないと思う。ただ,我々も限界というものが分かっているので,「どこに力を注ぐべきか」ということを考えても良い。
 電子会議室について言えば,思ったような効果があがっていないという側面もあるが,それなりの成果もあがっている側面もあって,徐々に確認しながら前に進んでいっているような状態だと思うのだが。


<西嶋委員>
 電子会議室は,具体的な答えが返ってくるのであればいいのだが,内容をみると日常茶飯事的な話ばかりで,地域限定の取組ならば別だが,全市的な取組なので,その点ではテーマ等の見直しの議論を進めていく必要があるのではないかとは思う。


<宗田座長>
 電子会議室はあくまでも例えであって,細かいものを一つ一つ見直すことは大変なので,計画全体の見直しをフォーラムの中心の議題にしてはどうかという点についてはいかがか。


<西嶋委員>
 計画の中でも我々が口を挟むことが必要である部分と,そうでない部分があると思う。特に我々の立場とすれば,地域の市民参加の推進に役立つような環境作りなどを考えていくことが必要ではないかと思う。
 宗田座長のあいさつにもあったが,京都市内でも,表に出るのは男性だが,裏方は女性に支えてもらっている。女性の役割は十分にあると思う。ただ環境が違うという面はあるので,もっと前面に出てきてもらうような環境作りをどうしていけばよいかという議論は必要だと思う。


<乾副座長>
 西嶋委員のお話は「市民の生活に密着した,ある種の地域や環境づくりに議論を集中していきたい」ということだと思う。ただ,市が期待しているのは計画全体の見直しをお願いしたいということだと思う。
 当然,全体という話になれば西嶋委員がおっしゃられたことも含まれてくることになるのだが,現実問題としてフォーラムの力量がそこまであるのか,と悲観的に思っている部分がある。「フォーラムの中で狙い目は何なのか」「どれくらい反映させていくのか」ということを一度確認したうえで作業を進めていかないと,同じ話が何度も何度も繰り返されてしまう可能性があるので,まず入り口の議論をした方がいいと思っていた。
 どこまで何をやるのかということは非常に大事で,確かに55項目をフォーラムがチェックし,意見を述べることはとてもいいことだと思うのだが,現実にはそれを主体的にやることは難しくて,市が出してきた情報をもとに,会議の場で「そうですね」「これくらいの話がいりますかね」という話をするだけ,という状況だとすると,フォーラムの重さというか意味づけというのは何なのかなと思ってしまう。決して市がいい加減にするとか,この会議をリードしてしまって隠れ蓑に使うということをいっているのでは全然ないのだが,「フォーラムがどこまで主体性を確保できるのか」ということを考えたときに,自分たちで情報を掴みにいくということくらいをしないと,市から提供された情報だけで議論すれば,ある意味つまらないかもしれない。それでもそれなりに意味はあるとは思うが,どこまでどうやってやるのかという話を考えなければいけないと思うので,皆さんがどのように考えておられるかを確認しておきたい。
また,市民参加推進懇話会の際にも評価の話は出ていたのだが,「行政から一定切り離れた機関を作るべきではないか」といった内容のもので,独自に情報提供を行政に要求して,その情報をもとに評価をする組織がいるのではないかというものだった。そのような状況があったことに比べると,このフォーラムは行政が準備をしてくれた情報をもとに議論をするようになっている。
 それはそれで悪い話ではないと思うが,フォーラム自身が与えられている役割と権限はどこにあるのか,つまりこの場で議論したことがどういう形で今後,実効性をもつのかということが私自身は気になっている。
 逆にフォーラムで諮った話は,そのまま行政が受け付けざるをえないということであれば,責任は重大だ。私たちがここで評価をし,新しい提案をしたとすると新しい提案や評価の意味合いというのは市にとってどういう位置付けを持つのか。ただの参考資料だったら気は楽だが寂しい。それが本当に反映せざるをえないものと位置付けられているのであれば,主体性を確保して「やるぞ」と思う反面,生半可なことでは議論できないという気がする。
後半の話は別の次元かもしれないから,前半の話は皆さんが全体55項目をトータルに評価するという役割についてどう思っているのかは聞いたほうがいいと思う。


<大島委員>
 55項目の全てが担当のセクションで施行されているのかどうかをチェックするのは素人では難しいと思う。例えば55項目のそれぞれの項目の名称や意義,本当にこの名称でいいのか,本当にこれが必要なのか見るということは,このフォーラムでできるのではないかと思う。
 この計画は平成13年から3年くらい経っているわけだから,計画の項目に上がっている内容も若干古くなってきていることもでてきていると思う。例えば第3章にあがっている「市民コーディネーター」だが,最近は「コーディネーター」のようにくっつける第3者的な役割ではなく,「市民ディレクター」とか「市民プロデューサー」といった,まさに主催者として実行していく役割を求められてきているというように変わってきていると思う。このように,「この取組は数年前と比べて若干古くなってきている」ということもあると思うので,全体的に見てこの内容は古いのではないかと思われる部分の見直しを,まず行ったらいいのではないかと思う。


<宇戸委員>
 この55項目はそれぞれ理由があって作られた項目だと思うので,やはり評価をしていくことは必要だと思うが,「55項目を実施したか,していないか」だけを見るのではなく,「実施したけれども内容はどうだったか」といったところまで,踏み込んで見なければならないと思う。
 例えば,パブリックコメントを制度化して実施したが,全然コメントが来なかったと状況があったとすると,「何故そうなったのか」ということを分析しないといけないと思うし,そうしないと市民参加手法開発研究会にもつながってこないと思う。
しかし,55項目すべてを分析することは無理だと思うので,何点かをピックアップして,ケーススタディをして,内容の評価まで踏み込んだ分析をするべきだと思う。
 また,フォーラム自体が何をするところなのかということだが,第2期フォーラムの目標は「より身近な市民参加に向けてどうすべきか」ということなので,「今まで市民参加に関わってこなかった大部分人たちにとって,これまでの取組がどうだったのか」という検証が必要だと思う。


<西嶋委員>
 宇戸委員のおっしゃるとおりだ。そうしないと開発手法研究会は立ち上げられないのではないか。第1期のときにも言ったが,この会議は「消化試合」なのかと感じることがある。この場で議論して修正を加え,次につなげていこうということになれば,相当な時間がかかると思う。実際に55項目を我々で検討して,フォーラムの案として出すとなれば1箇月や2箇月を費やさなければ到底できない。
 だから,行政の評価を一旦出してもらって,それをフォーラムに示してもらえれば,議論の中で,修正を行いながら考えていくこともできるのではないかと思う。


<宗田座長>
 まさに「消化試合」としてこなされるか,それとも我々がここできっちりと「試合」をするかという瀬戸際だと思うのだが,決められた計画に対する取組状況をチェックすることについては,行政の方が上手にできると思う。我々は「審議会がいくつ公開されているか」とか,「職員研修に何人参加したか」ということを検証していくのではなくて,「この計画を実施したことで市民がどう思ったのか」,「市民がどう評価したか」ということを見ていくべきで,その辺りの構図は,行政では分からないとは言わないが,ついそちらの発想をしないで仕事してしまう部分だと思う。行政の計画がきっちりと遂行されていることは大変結構なことなのだが,それでも達成できない「市民の意識」というものを,我々が丁寧に拾ってくることが必要だと思う。55項目の点検という作業ではなく,「いったい市民が計画をどう見ているのか」ということだ。
審議会にも色々あると思うのだが,審議会を作るに当たっての動機というものがあるはずだ。ところが計画と市民参加推進状況を見ると「我々が一肌脱ごう」という強い動機を持つ要素が薄いものだから「消化試合」だと思われてしまう状態になる。
 plan,do,seeのサイクルを動かしていくうえで一番大切なことは,サイクルを形として作ることではなくて,「評価しないといけない」という動機をもった人たちを作るということで,そこに市民参加の本質があると思う。だが,そのことに関しては我々も反省しないといけないが,ちょっと失敗している部分があって,「こんなものかな,京都市は熱心にやっているな」程度のことで終わってしまっている。率直に言うと,今,特に批判することがないのだ。


<長谷川委員>
 55項目について論議しろということだが,市民と行政が関わったものなのか,行政だけがやっているものなのか,市民だけに押し付けているものなのかということで頭の中が整理つかなくなってきている状況だ。私自身も市民という立場で「55項目の評価をどう見ますか」と問われたら,全然知らない部分があると思う。「市民として参加するものでもない」と思う部分もある。
 市民参加をパートナーシップということから考えると,もう少し市民からの声かけというか,市民にもっと落とし込むということができていないのではないかと思う。本当は市民に問いかけるとか,市民からももっと楽に意見がいってもらえるという形を整えたなかでフォーラムを動かしていかなければならないと感じている。


<江田委員>
 55項目を我々委員が何らかの形で評価しないといけないということは間違いないと思うのだが,全部を見るのはとてもできそうにない。そうだとすると5~6項目に絞り込んで,その絞り込んだ項目について,我々はどう判断するのだという作業をやらなければならない。その前に行政としての実績や反省点を出してもらい,分析をしたものを出してもらって,それに我々が市民の立場で選びこんで分析を行うという形にすべきではないかと思う。
 今まで「京都市政出前トーク」に2回参加させてもらったが,いい取組なのだが十分伝わっていない面がある。そう考えると一旦,行政から評価を出してもらい,そのうえで我々が評価して絞り込むという作業が必要なのではないかと思う。


<米丸委員>
 皆さんがおっしゃっているとおりだと思うが,55項目は重要な市民参画のツールとしてリストアップされたもので,取組はかなり進められてきているわけだから,現況をきっちりと把握して,伸ばすべきところと反省すべきところに分けて,事務局で組織的にまとめあげられる部分はまとめてもらい,その中から重要な項目を選んで,伸ばすべきところを重点的に見たらいいいと思う。
 その際に大島委員がおっしゃったように,55項目がピックアップされた時には十分意識されていなかったことや,その後制度などが変わったものをあるので,新しい項目を拾いあがることも視野に入れていければいいと思う。まだ宿題として残っている住民投票制度などの未実施項目もあるので,そこも視野に入れながら分析をやっていければと思う。


<不破委員>
 基本的には皆さんがお話していることと変わらない。55項目を全部チェックするとなると,京都市の監査委員のようなことになり,個々の事業の予算の執行状況などまで見なければならず,時間と手間と体力,気力がかかり,ほとんど不可能だと思う。
 フォーラムは自主勉強会なども行い,非常に熱心に取り組みを行っているが,現状は「市内の地域の取組をゼロからの方も含めて勉強しましょう」というところから始めざるをえない。そこにさらに妥当かどうかを評価するということが加われば,他都市の状況なども調べなければならない。これからの年度スケジュールも考えて,市の方としてどれだけのことをフォーラムに期待しているのか,我々がどれだけのことがやりきれるかということを考えないと,空中分解をしてしまうのではないかと思う。
 市が期待していうのは,計画を着手したということをフォーラムで裏打ちして欲しいということだと思う。この計画をやったということを評価して欲しいということだと思う。だが,それでは駄目だと思う。


<宗田座長>
 本日は第1ステップで「評価の方法を協議する」となっているので,監査委員までのことはもちろん求められていないが,計画が市民にとってどう映っているかということについては,我々が報告を行わなければならないと思う。 
 市政参加の部分は市が主体的にやることなのだが,市民力・地域力を高める取組については,行政にやってもらったらいいというものではなく,その施策に効果があるのか無いのかということも考慮しなければならない。


<竹下委員>
 前回のフォーラムで示された市会報告を見ると教育委員会の「おやじの会」があげられていたが,中心で活動されている方は熱心だが,その外にいる方はあまり熱が入っていないのが実態だ。そのような実態でも市会報告にはあげられている。現場の声やアンケートなどを見せてもらえれば,一市民の立場からすると分かりやすくありがたいと思う。


<藤澤委員>
 実際,そのような感覚が評価になるのではないか。私は一市民の立場でしか物事を見ることができないが,「自分が参加してみなければ評価はできないのだけどな」というのが率直な感想だ。参加していないのに評価しないといけないとなると,中心的に活動している人に調査をするのか,中心の外にいる人に調査をするのかということも問題になる。
 評価の方法を検討するということだが,現状の資料で示されている内容では,実際の現場の感触は想像するしかない。細かいコメントなどをその時々に取り出しておけば,評価をしやすくなるのではと思う。


<宗田座長>
 数日前に事務局と本日の打合せをした際には,評価の欄にアンケート結果なども盛込まれた内容になっていたのだが,アンケート結果をまとめたものなどを見るとしても,市と我々とでは見方が違うかもしれない。竹下委員の指摘は,我々では気づかない部分だ。また,藤澤委員が事業を「知らない」とおっしゃられたこと自体が一つの「評価」になっていると思う。


<千葉委員>
 フォーラムの自主勉強会や電子会議室の運営委員会なども含めても,月に1回程度の集まりで,自分自身も勉強をして努力はしているが,市全体でやっていることを市民公募委員という立場で行政の専門の方や大学の先生方の中に入って評価作業をするのは荷が重いように感じる。
 ただ,項目を評価するということだが,取組を「知らない」ということも評価の一つであって,我々が知らないということは,市民に浸透していないということと捉えることもできるので,それがどうしてなのかということについては,一つ一つ検討していけるのではないかと思う。
 だが,そうなると乾副座長がおっしゃったように,抽象的な評価に終わってしまう可能性があるので,行政がその評価をどのように反映していくのかを疑問に感じているところだ。


<乾副座長>
 皆さんのお話を聞いていて思ったが,各個ばらばらに検討するよりも全体の中身は見ておかなければいけないという気がする。計画を実施してみたら市民がどう反応したか,どう変わったのかということを見ることは大事なことだと思う。それをきちんと調べなければならない。
 だが,それを自分の知っている範囲だけで判断するとしたら,そんなことは不可能で,147万人の思っていることを我々10数人だけで想像が付くはずもない。だとすると,現場の声を聞いて拾ってくる,抽象論ではなく具体論を入れていくということが必要になる。そこに「一市民として知らない」という自分自身のスタンスが入っているという形を基本におけばいいのではないか。
 そこで具体的な提案だが,第1段階として市からきっちりと報告を出してもらいたい。ただ,報告してもらうときに「できました」「何ケースありました」といった話を聞かせてもらっても仕方ないので,もっと内容に至るような話をきっちり整理してもらって聞かせてもらいたい。事務局は大変だと思うが,逆に事務局はフォーラムを仲間と思ってもらって,市がやってきた取組について,「市民からこんな反応がある」「こんな意見があった」「こんな現象が起こった」という話を整理してもらってそれを聞かせてもらいたい。
 第2段階としては,55項目全てのチェックはできないのだから「これとこれはいるよ」「これはもっと具体的に追いかけよう」という案件を選び,項目としてピックアップする。例えば「パブリック・コメントはどれくらいできたのか」という話を徹底的に追いかけていくだとか,もしくは具体的な事例,例えばワークショップを「何回しました」とか「何人来ました」というレベルの話ではなくて,「何々というワークショップを何局の何課がこういうプログラムでやったときに,これだけの人が参加してこういう話になりました」というレベルで報告をしてもらい,それを受けて我々が参加者と会って話をする機会を設ける,といったように,実感として見てみることをしてはどうか。ケーススタディしかできないというところは割り切って,具体的な話にしたらどうか。
 ただその場合,何かを行ったグループと対談をするといった,具体的に走り回るという仕事は生じるだろう。4回の本会議以外に,直接市民に働きかけるサブの動きは必要になるかと思う。そのような2段階構成をしないと難しいのではないかと思う。


<宗田座長>
 ワークショップの点検の話も出ていたが,そうすると項目ごとに分かれなければならないから,ワークショップの点検は乾副座長に任せるとか,市民手法は私がやるとか,少しずつ分担しながらそれぞれで話をしてもらって全体像を掴んでいけばどうか。 
いずれにせよ,市だけに報告をしてもらうという形はまずいと皆さんおっしゃられていることは確かだ。ただ,審議会の公開状況などの市の報告だけでもいい部分もあると思う。
ところで,事務局案では市民参加開発手法研究会を平行して立ち上げて実施していくことになっているが,開催回数は何回くらいを想定しているのか。


<事務局>
 今の段階では回数は特に定めていないが,週に一回できる,といったものではない。


<西嶋委員>
 計画の第4章にある3つの項目だが,「全庁的な市民参加推進会議の設置」というのは,どれくらい会議を重ねてやっておられるのか。市会報告もこの組織のなかでできあがってきているものだと思うが。この会議があるから市会報告を作成できたのだと認識している。実際,市会報告はフォーラムがあってもなくてもできているわけだから。


<事務局>
 市民参加推進会議は庁内にしっかりと市民参加を進めることを目的に作った会議で,市長をトップにおき,局長級で構成し,年に1回から2回程度開催している。ただそのあと実際に実務を行うのは各局なので,各局に同じ格好の推進会議を引いており,そこでプロモートをして実施している。
 あと,計画の見直しに関してだが,計画は22年度までの10年計画であって,今回お願いしているのは,車で例えると「マイナーチェンジ」であって「フルモデルチェンジ」とは思っていない。
 計画策定から約3年経過したが,55項目の実施状況を各局に問いかけると,47項目については「できたのでは」との認識だった。だが,「その認識は確かなものなのか」と振りかえってみると,「まだまだ道のりは遠いのではないか」という議論が庁内にもある。フォーラムの皆さんにはその点について御議論いただいたうえで,できていないことについては「なんでできてないのか」ということを第3者の立場から見て欲しい。
 また,「市民参加開発手法研究会の設置」ということが計画の項目に入っているので,そこで新たな市民参加手法について議論をしていただいて,計画の見直しに間に合うのであれば新たな手法として入れさせてもらい,熟度がなければ更に議論をしていただくというかたちで行っていきたい。問題提起は大きいのだが,18年12月が中間年なので,時間もまだ2年ある。乾副座長がまとめていただいた2段階の分析ということについては,事務局としても非常にありがたい御提案だと思う。


<乾副座長>
 おそらくその点は委員の皆さんも理解していると思うし,私は事務局に対してはかなり大変な要望をしたつもりだった。
先ほど話に出ていた市民参加推進会議だが,年に1回の会議で何をするのか,シャンシャン大会でしかないのではないかと感じた。市民参加の推進は各局でやることではなくて,もっと実働部隊が動いていて欲しいと思っている。
 資料を見ると「全庁的な市民参加推進会議の設置」は「完了」になっている。大事なのは完了かどうかということではなくて,この計画に盛り込まれた考え方やスタンスに照らして,「果たしてそれは有効性があるのか」「本当に役にたっているのか」「どういう状況にあるのか」ということを常にチェックし続けることだ。常にプロセスを作り続けないと市民参加の取組は駄目になってしまうので,そういうプロセスが庁内で生まれているのかどうか,庁内でどういう議論がなされているかということを常に問い続けないといけない。そのような案件が既に「完了」となること自体が気になる。
 だが一方でこのフォーラムでこのような話を根掘り葉掘り聞いていても,本当に有効性のあるところにたどり着くのかと考えたら,我々にとっては本当に大変なことだと思うので,取組の評価についてはある程度事務局を信頼したい。実は計画に盛込まれている考え方に基づいて,計画が行われているかということをチェックする力は,行政の職員の方が高いと思っている。むしろそのレベルのチェックをしたものを聞かせてもらいたいと思う。
 更に言えば「もっとこう変えたいと事務局は思っているのだが」という話をきかせてもらえれば,フォーラムから「もっとこう変えて欲しい」と提案しましょうといったような話をしてもらいたい。その作業はフォーラムでやるよりも,市がやるほうが力もあるし,合理的だし,きちんとしたデータも集められると思う。
 私たちはその結果を聞いて「更にこの辺までもっていこう」といった提案はできると思う。その際に委員の中で担当を決めて作業を行うということは有効だと思う。市がやりにくい部分である,現場に行って具体的な話を聞くという作業はフォーラム側でやるということで理解していただければありがたい。ハードな作業をしてもらったらフォーラムもハードな作業をやりましょうという条件付の話だ。


<宗田座長>
 そもそもフォーラムが点検をするのは,計画そのものなのか,それとも計画の取組状況なのか。ところが市民参加推進フォーラムが点検すべきものは,そのどちらでもなく,市民の参加の状況だ。委員の皆さんは「市民参加推進フォーラム」の一員であるという自覚があるだけに,市民の中から参加の状況を見たいと思っておられるのだ。
 何か進んでいない取組があるとすると,「計画が悪い」という問題として捉えるのではなく,「違うやり方をすると,もう少し市民参加が推進できるかもしれない」と前向きに捉えていくべきで,それは市がやることではなく,市民自身が自発的にやるべき話だと思う。
 皆さんのお話を聞いていると,大きなテーマに対してちょっとずつ見方とスタンスが異なっているのかもしれない。決してこの作業を小手先で終わらせようとは思っていないので,作業や資料作りを通じて市の取組によって市民がどのように変わったかということを見て行くことが必要だと思う。


<藤澤委員>
 まずは市の方に現場の意見と言うものを,数字ではなくて声としての評価を上げてきて欲しいと思う。55項目すべてが可能かはわからないが,それが例え二言三言であっても,よかったという声のある項目については更にいいように,よくないという声がでているものに対しては改善の方法を考えたり,といったことを点検していき,その結果が最終的に評価に結びつけられればいいと思う。


<宗田座長>
 現在の計画は市が作った市民参加推進計画だが,4年後は市民が作った計画があってもいいように思える。市の取組に応える形で,今度は市民が市民参加行動計画のようなものを作って,市に返すといったようなやり取りがあってもいい。市民がどのように市民参加を進めていくかを見ることが重要で,ただ単なる点検に終らせてしまってはいけないと思う。


<乾副座長>
 それについては大賛成だ。PTAに話を聞いてみるとか,特定の学区にいって話をきいてみるとか,もっと具体的にテーマを絞り込んだうえでワークショップを組んでいく,といった作業は必ず入ってくるだろうと思っている。
 もう一つ提案させていただきたいのだが,「全庁的な市民参加推進会議の設置」というのが謳われているが,仮に評価したとしたら個人的には「不十分」という評価になると思う。期待しているのは実行性をもった横のつながりを庁内で組む,ということだとすると,市長が入る会議はとは別に,実行部隊が下で動いて,庁内をつないでいくということが,おそらく必要だったはずだ。2年後の見直しを見据えて話をすると,そういった組織を作ってください,という結果になりそうな気がしている。それならば先走って作って欲しい。
 平成8年に「市民参加推進プロジェクトチーム」を作っているが,この頃が一番画期的だったと思っている。課長級か課長級以下の係長級辺りの若手職員を一本釣りで各局から集めてきて,「市の市民参加はいかにあるべきか」ということを徹底的に検討させ,それが種になって,次の大きな種まきをしたのだが,その構造づくりをもう一度やって欲しい。庁内の現場の声を持ち上げるような場所を作ってもらって,事務局がその声を取りまとめたものを評価としてフォーラムに出すべきだと思う。 
 そのようなバックグラウンドをもって,庁内にそのような組織を作り上げて,各局から活きのいい人を集めて,「できた,できない」「この辺が不十分だった」「市民からこういった意見をもらっている」という話をきちんと出したうえで,この55項目チェックをしてもらえば,随分と活きいい報告書ができそうな気がする。そのような報告を読ませてもらえれば,我々も理解が深まりそうな気がする。
 これは提案だが,全庁的な市民参加推進会議の設置が不十分であるとするならば,名前はなんでもいいので,そのような組織を先に作れないか。


<事務局>
 全庁的な市民参加を推進するために,市民参加推進会議があり,その下には既に下部組織を持っていて,各局ごとに市民参加推進委員会というものがある。更にはそれぞれの所属の中には推進チームを作っている。


<乾副座長>
 それは先ほどの話でわかったのだが,局なり課なりに分かれた段階で,連係プレーが非常に難しい。連携するところは局長をトップとする会議か市民参加推進会議しかない。正直に言うと局長が本当に現場の若い職員が各部署で苦労して切り拓いた話について精通しているかといったら,非常に難しいのではないか。


<事務局>
 連携ということだが,局はそれぞれの所掌事務を持っているが,基本次項でくくると同じ課題が出てくる。基本次項でくくれないところは推進会議を引いているということなので,すべてを連携ということはありえない。


<乾副座長>
 すべてを連携してくれとは言わないが,「計画の点検」というような限定的な目標でもいいと思う。執行体制の中で市民参加推進会議と局長会議で動かしているということを否定するつもりはない。それとは別系統で,現場の話を知っている職員が集まって,市民参加検討プロジェクトチームのような次元の組織があると,本日ここで要求されていることに答えやすくなるのではないか。評価についても次の種になり,おまけがついてくることになる。


<不破委員>
 乾副座長の言われたことは,市としては一番嫌なことなのでないか。


<江田委員>
 市としては計画の5ページにあるように,PDCを回さなければならない。回したことについてはフォーラムで見て評価しよう,ということだと思うのだが。市で回してもらい,その評価を我々が出していかなければならないと思う。


<宗田座長>
 市は基本的には回しているのではないか。


<江田委員>
 そういうことであれば,「出前トーク」についても,「申込みが何件あった」ということだけではなくて,評価と方向性についても市で書いてもらわなければならないと思う。評価と実績を出せることを十分にやっている。
  「出前トーク」を実際に見学に行って見ると,参加者から色んな感想が出ている。それらを市がまとめて,我々はそのまとまったものを見て意見をいう立場だと思う。市で評価も方向性も出してもらい,それについて我々が意見を言い助言をするということではないのか。


<宗田座長>
 本日の資料には評価と方向性は入っていないが,それらが入った状態でフォーラムに示したいというのが事務局の意向だ。


<江田委員>
 評価と方向性が入るのであれば私は構わないと思う。評価などを書き入れるだけの情報を事務局は持っていると思う。


<宗田座長>
 どういう情報を書いたらいいのかについて意見をいただければありがたいが。


<藤澤委員>
 市民ニーズを把握するためのアンケート調査などを普段から行っているわけだから,件数だけでなく,アンケートで得た市民の声を評価の中に入れてはどうか。


<宗田座長>
 そろそろ時間が迫ってきたのでまとめなければならないのだが。


<西嶋委員>
 55項目のなかでコメントを求められたら,「答えられるかな」と思えるものが15~18くらいあるのだが,もう少し詳しく聞いてみたいと思っている項目がある。
 批判的なことばかりを言ってきたが,教育問題などは大変評価しているので,その内容については是非とも聞いてみたいと思っている。個々の事業の中身について意見交換をできる時間を是非作って欲しいと思う。
 この前の勉強会で区役所の話を聞かせてもらったが,我々が想像している以上に,大変な苦労をしていることもあるので,我々の尺度だけですべて評価をしてしまうのは具合が悪いと思う。自分の視野だけでは結論は出せないと思う。


<大島委員>
 55項目というのは普遍のものなのか。乾副座長の言われた53番の「全庁的な市民参加推進会議」だが,他の項目とうまく連携をすることによって回避するができるのではないかと思う。ある意味55項目も挙げることによって,かえって細分化が進み,縦割りが進んでいるところも無きにしもあらずといった状態になっているように感じる。今回の見直しの中で,項目の精査を行うことはありえないのか。


<長谷川委員>
 行政が市民に問いかけている部分と,我々が市民として評価したいという部分を分けていかないといけないと思う。フォーラム委員の立場で評価するのと市民という立場で評価するのとでは全然話が違ってくる。55項目全部ではなく,何点か見直す項目を出してみて,検討すべきではないか。55項目すべてを見ようと思うと,見る視点が項目によって変わってしまい,混乱してしまう。


<宗田座長>
 55項目の点検方法については本日の議論を下に,乾副座長と事務局とでまとめようと思う。ワークショップやシンポジウムなどを開いて,市民の意見を聞きながら,市民参加推進計画を検証するという方向に引っ張っていかなければならないので,55項目が良いか悪いかではなく,推進がうまくいってるかどうかという議論を市民と一緒にできるような取組を練っていきたい。
 それから,市民参加手法研究会についてまだ議論されていないが,どういうかたちにせよ,手分けをして行うとか,分担しながら項目整理をするとか,皆さんの関わり方に関しては本日色々と意見が出たので,整理したうえで再提案させてもらいたい。 
 もちろん我々だけでなく,フォーラム委員以外の方からも意見を聞くような形にしたい。


<米丸委員>
 55項目の中に市民参加手法開発研究会と住民投票制度についての調査研究ということが別項目であがっているが,現状の手法を更に広げていくということでいえば,将来的には同じ方向を向いた調査研究ということになると思うので,その点を視野に入れることはできないか。また,調査研究は庁内で行われているのか。住民投票なども視野に入れていくとなると行政と住民だけの問題だけではなくて,議会がどのように関わるかということも視野に入れておかないといけないと思うが,どこまで視野に入れているのか。市民参加の取組状況を市会に報告されていると思うが,市会は積極的に関わりを持とうとしているのか,といった点が気になる。


<事務局>
 住民投票の調査研究については事務局で行っており,まだ皆様に御報告する段階までは至っていない。特に政令市レベルでは広島市で制定されているが,制度はできても実際には機能していないなどの問題があるようである。情報が整理できれば,是非この場でも御報告したいと思う。

 

 

(2)「暮らしの工房」づくり支援事業について


[説明要旨]
 資料6に基づき,「暮らしの工房」づくり支援事業の取組経過と実施方針素案を事務局から報告した。


[意見交換]
<宗田座長>

 家賃はどうなるのか。いくらくらいになるのか。


<事務局>
 現在調整中なので申し上げられない状態だ。


<大島委員>
 新設に限らず,既存のものに対しても支援を行うのか。


<事務局>
 基本的には既存のものに対する支援だ。改修費を補助するもので,新たな建物を建てられるような予算は考えていない。


<宗田座長>
 改修費になると4,5百万円かかると思うが,そういう種類のものなのか。


<事務局>
 その一部を補助する形になると思う。補助の上限は設けなければならないと思う。


<乾副座長>
 既存の施設を貸してもらい,貸してもらえるところに対し補助をするのではないのか。


<事務局>
 空き店舗などがあれば,工房として使えるような形で改装することはありうる。


<乾副座長>
 家賃をとるイメージは持っていなかった。空いているスペースを提供しよう,というものではないのか。


<事務局>
 それは一番ありがたいパターンだ。


<西嶋委員>
 これは一行政区に一個程度設けるのか。地域団体やNPOなどの管理団体があって,そこが他の団体に貸出しをするということではないのか。


<乾副座長>
 地域団体などの団体が使用する目的のものに補助をするのではなく,団体に補助金を出すことによって,団体が持っている資源を他の団体が使えるようにしようということではないのか。

 

<事務局>
 そのとおりだ。立ち上げる際の一定の改修費と,ランニングコストとしての管理費を補助していくつもりだが,数年間でサンセットになるだろうと思っている。


<大島委員>
 市民活動総合センターのサテライト版のようなものか。


<事務局>
 イメージとしてはそうだ。市民活動総合センターは貸し館の部分と情報発信と相談の部分があるので,「暮らしの工房」では,相談までは無理だが,主に貸し館と作業スペースの部分を賄うことになる。


<藤澤委員>
 どのようなかたちで募集をするのか。募集の方法によっては市民が気づかない場合もあると思うが。


<事務局>
 地域ごとの状況に合わせた形を,各区とも相談しながら決めていくことになると思う。事務局が目星を探し出して個別にお願いすることも十分にあるうる。それを市民しんぶんなどでPRしていくかたちが一般的に考えられるかたちだ。


<藤澤委員>
 工房を作ったことを市民に伝えていくためには,これまでとは違った広報が大切だ。


<事務局>
 フォーラム委員の皆さんの口コミでの広報もお願いしたい。


<乾副座長>
 「暮らしの工房」は懇話会から継続している話だと思うが,工房が各種団体などの利用でほとんど埋まって敷居が高くなってしまい,なかなか使わせてもらえないといったことが起こらないようにしなければならないという議論があった。実態として開放された施設であることを,いかに確保するかということについては,戦略を持っていないといけない。


<宗田座長>
 実はスペースはオーバーフロー気味なのだが,強いセクショナリズムがあって有効に使えていない。ただし,変につなげてしまうと大混乱を起こしてしまうかもしれない。


<事務局>
 条件はかなりはっきりさせておかないといけないと思っている。


<乾副座長>
 区独自の実情に合わせることはいいのだが,区にまかせてしまうのはしんどいと思う。目的をはっきりさせておかなければならない。
 懇話会では具体的なイメージが語られていたが,空き店舗やスーパーマーケットなどの大型店舗の会議室の方が狙い目なのではないかと思う。自治会館などは自分が何の活動もしていないときには行きにくい。その点,マーケットなどは自分が買い物をしているところだから行きやすい。貸す方もなるべく足を運んでもらう状況ができることは嬉しいことだから,それをチャンスと捉えて手を挙げてくれるところがあるのが一番いい。ついでに工房の宣伝もしてくれると思う。そのように今までまな板に乗ってこなかったところを引き出せるのではないか,という話があった。先ほど話に出ていたマイナス面とうまく折り合いをつけるのであれば,どこだったらできるのかというところを押さえておくべきだ。


<宗田座長>
 全体像を掴んでおくことが必要だ。計画に基づいて「暮らしの工房」をつくるときに,筋がきっちり通っていないと他の事業との違いが分かりにくくなる。この「まちづくり活動としての拠点」というものを将来的にはどう整理していくのか,街中にある様々なスペースのうち,どれが一番効果的であるかということを一回練った方がいいと思う。慎重にやらないと,予想していたものと違うものができてしまう危険性がある。


<西嶋委員>
 本能学区に来年の8月に老人ホームができるのだが,その建物の一部を開放してもらうことで,地域コミュニティというものに配慮をしてもらっている。本能学区としては自分たちの自治会というものがあるわけだが,学区だけでなく広く利用してもらうというスペースはあるわけで,何も施設を充実させる必要はない。


<宗田委員>
 もともと開放しているところもあるのだから,この制度を使うからには,閉鎖しているところや何もないところを開く際に使うようにすればいい。


<乾副座長>
 民間の老人センターなどは地域に入っていきたいと思っている。そのようなところはまだまだあると思う。何のためにこの事業をやるのか,どのような状況をつくりだしたいのかということを踏まえて,それはどこならできるのかということを,具体的に狙いを付けておく位のレベルまで押さえておいてから,動かさないといけないと思う。


<江田委員>
 会議室はいらないので,作業する場所が欲しいという話をよく聞く。その方がニーズがあるかも知れない。


<宗田委員>
 あらかた意見も出たようなので,本件については,本日の御意見を踏まえ事務局で進めていただきたい。また動きがあれば報告していただきたい。

 

 

3 その他
<宗田委員>

 本日用意した議題は以上だが,前回,御議論いただいた「市民活動に関するアンケート」については,現在,集計作業が行われており,年初には結果が取りまとめられると報告を受けているので,まとまり次第,事務局から送付させていただく。

 

○傍聴者の意見
 ・審議会の議論が市政に反映されるように心掛けて欲しい。
 ・事業の点検は別の組織で行うべきだと感じた。フォーラムは自由な意見交換の場とするべきだ。

 

4 閉会  
<宗田座長>
 本日の御意見を踏まえ,今後,より良い市民参加推進フォーラムとしていきたいと思う。それでは本日はこれで閉会とさせていただく。委員の皆さん,御協力ありがとうございました。
 

お問い合わせ先

総合企画局 政策推進室 市民参加推進担当
電話: 075-222-3178 ファックス: 075-213-0443

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