【広報資料】河川マイクロプラスチック調査について(中間報告)
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2022年7月29日
広報資料
令和4年7月29日
環境政策局(環境企画部環境指導課 222-3955)
河川マイクロプラスチック調査について(中間報告)
本市では、京都市生物多様性プランで海洋汚染につながる河川のプラスチックごみの削減、京都市循環型社会推進基本計画でプラスチックの削減を掲げ、各種施策に取り組んでいます。このたび、プラスチック製品やプラスチックごみ等が破砕して発生するマイクロプラスチック等について、市内河川の実態を把握するため、令和3年度に京都大学と連携して河川マイクロプラスチック調査を実施し、その結果をとりまとめましたのでお知らせします。
調査概要
市内河川におけるマイクロプラスチックの実態を把握するため、鴨川等(4河川7地点)において、年2回、晴天時に、マイクロプラスチック及びメソプラスチック(以下「マイクロプラスチック等」という。)の調査を実施しました。
(1)調査実施機関
京都大学
(2)調査日
令和3年8月4日及び10月8日
(3)調査地点
4河川7地点(「(5)調査結果及び考察」参照)
(4)調査内容
ア 河川水中にプランクトンネットを設置後一定時間通水し、マイクロプラスチック等を採取した。
イ 採取したマイクロプラスチック等を、顕微鏡及び分析機器を用いて、河川水中のマイクロプラスチック等の個数密度と成分を調査した。
(5)調査結果及び考察
ア 個数密度について
(ア)調査地点におけるマイクロプラスチック等の個数密度は表1及び表2のとおりであり、2回の調査でともに最下流で ある桂川宮前橋で最も密度が高く検出された。
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高野川 御蔭橋 |
鴨川 葵橋 |
天神川 西京極橋 |
桂川 西大橋 |
桂川 久世橋 |
鴨川 京川橋 |
桂川 宮前橋 |
8月4日 |
1.25 |
0.59 |
0.44 |
1.92 |
0.64 |
0.25 |
19.77 |
10月8日 |
0.82 |
0.22 |
0.13 |
0.91 |
0.09 |
2.32 |
10.51 |
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高野川 御蔭橋 |
鴨川 葵橋 |
天神川 西京極橋 |
桂川 西大橋 |
桂川 久世橋 |
鴨川 京川橋 |
桂川 宮前橋 |
8月4日 |
0.09 |
0.02 |
0.00 |
0.01 |
0.02 |
0.04 |
0.77 |
10月8日 |
0.14 |
0.00 |
0.02 |
0.02 |
0.00 |
0.03 |
0.37 |
(イ)マイクロプラスチックの個数密度の値は、0.09~19.77個/m3の範囲であり、桂川宮前橋を除く6地点では、日本全国29河川での調査結果※の平均値1.6個/m3よりも低い値又は同程度だった。
(ウ)個数密度の値が最も高かった桂川宮前橋については、採取したマイクロプラスチックに一律の特徴は認められず、特定の発生源から排出されたものではないと推察する。
なお、桂川宮前橋の結果は、他都市の下流地点と同程度の結果であった。
イ 形状・成分
検出されたマイクロプラスチック等の形状の約9割が破片状と繊維状のものであり、また、成分の約8割が主に生活用品に使われるポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)であった。
ウ まとめ
以上の結果から、日常生活で使用されているプラスチック製品等が、一般環境中 で劣化、細分化したものが風雨等で飛散し、河川敷の植物等に捕捉され、断続的に河川に流入している可能性が示唆された。
広報資料
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お問い合わせ先
京都市 環境政策局環境企画部環境指導課
電話:075-222-3955
ファックス:075-213-0922