犬・猫の避妊・去勢手術について
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2023年11月9日
ペットに避妊・去勢手術を受けさせていますか?
ペットとして多く飼われている犬・猫を中心に,避妊・去勢手術についてお話いたします。
繁殖目的で飼養している場合を除き,基本的には若いうち(できれば最初の発情までに)に避妊・去勢手術を受けさせることをおすすめします。
「かわいい愛犬の子供を見てみたい」と思うのも親心ですよね。しかし,安易な繁殖はおすすめできません。発情,妊娠,出産というのは,動物にとって心身ともに大きなストレスがかかり,個体によっては命にかかわる危険な出産となることもあるのです。
また,「健康な体にメスを入れるなんてかわいそう」「自然のままでいさせてあげたい」などのご意見をお持ちの方で避妊・去勢手術に抵抗がある飼い主さんも多いようです。しかし,手術を受けさせないことのほうがかわいそうなことも多いのです。また,人間社会の中で私たちはペットを飼っています。そのこと自体が自然ではないのだから,飼い主と一緒に健康で快適に迷惑をかけないように飼う方法のひとつが避妊・去勢手術だと言えます。
歳を取ってから多くみられる子宮蓄膿症,乳がんや会陰ヘルニアなどの病気で苦しんだり,命を落としたりする犬・猫が非常に多く,若くて元気なうちに避妊・去勢手術さえ受けていれば,きっとこの子は苦しまずに済んだのに,もっと一緒に元気で飼い主さんのそばにいられたのにと獣医師として悔しい思いをすることもあります。
はたして,どちらが愛するペットのためになるのか。手術がまだの方は一度真剣に考えてあげてください。
手術の内容は?
手術は動物病院で受けることができますよ!
☆オス:去勢手術=精巣摘出術
☆メス:避妊手術=卵巣子宮全摘出術または卵巣摘出術
手術前にいろいろな検査をして,問題がなければ全身麻酔をかけて手術を実施します。手術自体は,通常オスなら約30分以内,メスなら約1時間以内に終わります。麻酔からの覚醒を確認してケージで安静にさせます。
前日,または当日に動物病院に犬を預けて,手術当日の夕方,または次の日に退院して一週間後に抜糸しに行くことが一般的です。
入院するにあたって事前にワクチン接種などが必要な動物病院もあるようです。
避妊・去勢手術のメリットとデメリット
メリット
若いうちに避妊・去勢手術をしておくと,歳をとってからオスで多い病気(前立腺肥大症,会陰ヘルニアなど),メスで多い病気(乳腺腫瘍,子宮蓄膿症など)の予防になる。性欲求,性ホルモンによる心身の変化によるストレスからの解放,発情期独特のニャオーンと大声でなく行動がなくなる,望まない子犬・子猫が産まれないなど
デメリット
子供ができなくなる,肥満になりやすい,全身麻酔による手術のリスクなど
いつごろ手術を受けさせるの?
できれば初めての発情前に。一般的に,発情前に避妊・去勢手術を実施すると,性ホルモンに関与する病気の発生確率が低い傾向にあります。
若いうちに手術を済ませるのが理想ですが,初めての発情期を過ぎた成犬,成猫だって,遅くはありません。しかし,高齢になると手術時の麻酔リスクも高まりますので,かかりつけの獣医師さんとよく相談して決めましょう。
<では,発情期はいつごろ?> ※犬の種類,猫の種類や体の大きさや個体差があります。
メス犬は,生後6~8か月,オス犬は,生後7~12か月で繁殖能力を持つようになります。
メス猫は,生後5~12か月,オス猫は,生後9~11か月で繁殖能力を持つようになります。
手術費用は?
犬・猫,メス・オス,体の大きさなどで手術費用は異なって,さらに動物病院によっても手術費用は違いますので,それぞれの動物病院にお問い合わせください。
また,京都市では公益社団法人 京都市獣医師会の会員である動物病院で実施する犬・猫の避妊・去勢手術費用を補助する制度があります。ただし,補助できる手術件数には限りがあるため,ご希望にそえない場合もございます。補助金について詳しくは,こちらをご覧ください。
お問い合わせ先
京都市 保健福祉局医療衛生推進室京都動物愛護センター
電話:075-671-0336
ファックス:075-671-0338