【広報資料】令和4年度 伝統芸能文化復元・活性化共同プログラムの募集開始について
ページ番号296375
ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます
2022年4月1日
令和4年度 伝統芸能文化復元・活性化共同プログラムの募集開始について
文化芸術企画課(222-3119)
京都市及び京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)では,平成30年度から伝統芸能アーカイブ&リサーチオフィス※1を設置し,伝統芸能文化創生プロジェクト※2に取り組んでいます。本プロジェクトの一環として実施している「伝統芸能文化復元・活性化共同プログラム」では,伝統芸能文化の継承・発展の具体的な成果につなげるため,支援を必要とするプログラムを公募し,内容を審査したうえで,採択した案件に共同で取り組みます。
この度,新たに令和4年度に実施する共同プログラムの事業を下記のとおり募集しますので,お知らせします。
〔伝統芸能文化復元・活性化共同プログラム〕
※プログラムの紹介動画をYouTubeで公開しています
https://www.youtube.com/channel/UCWw9QQpZqwwPY_IwZpvEOeg
1 目的
伝統芸能文化の保存・継承・普及を目的とした活動を支援し,伝統芸能文化を現代に適合した形で復活させることを目指します。
2 特徴
伝統芸能文化に用いられる楽器・用具用品の復元や,古典芸能・民俗芸能の活性化のための取組を,伝統芸能アーカイブ&リサーチオフィス(京都市,京都芸術センター)と申請者が共同で行います。
【取組例】
・廃曲となった演目の詞章は残っているが,読解不能なので,研究者やその演目に出てくる地域等の協力を得て,復曲したい。
・新型コロナの影響によりまだ実演や公演は再開できないが,芸能の周知あるいは後継者育成のための配信動画を作成したい。
・お稽古などの伝承や,学校の授業で活用できるような教材を開発したい。
・類似した民俗芸能の関係者でネットワークを作り,共同で問題に対処したい。
・古典芸能,民俗芸能で使用される道具に使われている元来の素材の入手が困難であるため,人工素材による代替品を製作したい。
・古典芸能のある流派で使用されている道具に関する技術を他の流派や民俗芸能の道具に転用したい。
3 募集する事業
⑴ 伝統芸能文化の保存,継承,普及,活用のために必要な取組
⑵ 継承に関して緊急性・必要性が高く,関係機関の協力が必要な取組
4 対象者について
研究者,コーディネーター,実演家,職人及び地域の文化を保存する方々などが応募できます。個人の活動も申請できます。
5 本プログラムとして負担する金額
上限額は,1件当たり100万円です。対象外経費等もありますので,詳しくは募集案内を御確認ください。
6 募集期間
令和4年4月1日(金曜日)~令和4年6月30日(木曜日)(午後5時提出先必着)
7 申請方法
所定の申請書類や活動の収支予算案等を伝統芸能アーカイブ&リサーチオフィスに御提出ください。詳しくは,募集案内を御確認ください。
8 募集案内/申請書様式
募集案内/申請書様式
- PDFファイルの閲覧には Adobe Reader が必要です。同ソフトがインストールされていない場合には、Adobe 社のサイトから Adobe Reader をダウンロード(無償)してください。
9 今後のスケジュール(予定)
・4月1日(金曜日):募集開始(~6月30日(木曜日)締切)
・7月中:第1次審査(書類審査)
・8月中:第2次審査(ヒアリング審査)(書類審査通過者のみ)
・8~9月:事業開始
10 事業に関する問合せ・相談及び申請書提出先
<伝統芸能アーカイブ&リサーチオフィス>
住所: 〒604-8156 京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2 京都芸術センター2階
電話番号: 075-255-9600 FAX: 075-213-1004
E-mail: [email protected] ホームページ: http://www.traditional-arts.org/
【参考1】
※1 伝統芸能アーカイブ&リサーチオフィス(京都市,京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)が設置)
京都市,京都芸術センター((公財)京都市芸術文化協会)が設置する,伝統芸能文化創生プロジェクトを推進するための事務局。
※2 伝統芸能文化創生プロジェクト
平成23年度に本市が策定した「国立京都伝統芸能文化センター(仮称)基本構想」に掲げるセンターに備えるべき機能の実現を目指すプロジェクト。伝統芸能文化に関する保存・継承・普及等の総合的な観点から,伝統芸能文化を取り巻く課題の改善に取り組む。本市の伝統芸能文化の活性化を図るとともに,文化庁とも連携し,全国の関係機関とのネットワーク構築を推進することで,日本の伝統芸能文化の振興,京都の伝統芸能文化の創生につなげる。
【参考2】
<過去に採択したプログラム>
年度 | 件名 | 申請者等名 | 内容 |
---|---|---|---|
平成30年度 | 上鳥羽に芸能六斎の復活を目指して -祇園囃子の創作 | 上鳥羽橋上鉦講中 代表:熊田 茂男 | 祇園囃子は,京都の民俗芸能「六斎念仏」でも演じられている。上鳥羽では,大正期以来中断していた「祇園囃子」を創作し,芸能六斎を復活することで,民俗芸能継承に新たな潮流を発信する。 |
柳川三味線のための胴皮新素材開発 | 林美恵子(柳川三味線) | 入手困難である柳川三味線の胴皮の試作品を,新素材(和紙)で製作する。実演家による試演を行い,精度を高める。 | |
ゴッタンの製造技法および基礎資料のアーカイブと交流ネットワークの創出 | ゴッタンプロジェクト 代表:橋口晃一,黒坂周吾 | 南九州(鹿児島県,宮崎県の一部)の三弦楽器「ゴッタン」の職人の減少に伴い,楽器の制作技術の記録,また歴史的背景の調査を行い,ゴッタンを通したネットワークを構築することで認知向上を目指す。 | |
令和元年度 | 新素材による鉦すりの試作と生産業者の探索 | 祇園祭囃子方連絡会 代表:木村幾次郎 | 祇園祭のお囃子に用いる鉦すりの柄は鯨の髭から作られてきた。近年では鯨の髭が入手困難であるため樹脂製のものも多い。今回は,既存のものよりもしなりの良い新素材による柄を開発することを目指す。 |
新内節の発信と保存プロジェクト | 新内節の発信と保存 プロジェクト 代表:新内志賀 | 現在,新内節には,東京を拠点に10以上の流派が存在している。楽曲の採譜とデジタルアーカイブ化をすることで伝承と保存を図るとともに,新内節の復興に向けて,流派間のネットワークを構築することにより,京都の浄瑠璃から派生した新内節の活性化を目指す。 | |
十津川盆踊りの伝承・保存・活用発信 | 十津川盆踊り実行委員会 実行委員長:佐古金一 事務局:土井麻利江 | 国・村の文化財指定有無に関わらず,各大字で異なる特色を持つ奈良県の十津川盆踊りの現状調査,演目の復元,ネットワークの構築に取り組み,それに応じた伝承・保存方法を提案する。伝統芸能を地域振興にも活かす方法を模索し,プロジェクトの過程と成果を情報発信する。 | |
令和 2 年度 | 見島のカセドリ藁蓑製作技術の確保計画 | 加勢鳥保存会 代表:武藤隆信 | 見島のカセドリで使用する藁蓑は,経年による劣化が目立つが,保存会に藁蓑を製作できる技術がなく,製作できる技術者もいない状況である。 そこで,各地の団体や機関をリサーチし,藁蓑を制作できる技術者を講師として製作技術の伝承を行う。また,その過程を記録し,公開することで,将来にわたり藁蓑の製作技術が伝承される体制を構築し,全国のモデルとなることを目指す。 |
令和 3 年度 | 古物重厚意匠糊地能楽扇の写し製作 | 有限会社 十松屋福井扇舗 代表取締役:福井芳秀 | 能楽や日本舞踊等で用いられる舞台用の扇には重厚細密な扇面絵が描かれているものがあるが,近年では制作の機会が著しく減少している。そこで,京都在住の能楽シテ方の家が所蔵する扇の「写し」を通じて,高度な扇面上絵技術の継承を行う。また,制作できる職人が減少している古式の扇面地紙「糊地」については,素材分析によって現在主流の「合わせ地」との違いを明確にし,その工芸的価値と舞台効果を周知する。制作した扇は,実際の公演で仕上がりを確認する。 |
笛譜・唱歌制作による石見神楽の継承円滑化事業 | 石見神楽産業化モデル事業 実行委員会 代表:日高均 | 島根県を代表する郷土芸能の石見神楽の笛は,演者の口伝や独学によって受け継がれてきたが,技術の習得に大きな困難がある。そこで本事業では,京都の芸能関係者と協力して,譜面とオノマトペ(擬音)による「口唱歌」を作成し,笛の稽古を円滑に行えるような指導方法を確立させることを目指す。その指導方法を石見神楽各社中で共有することで,笛の指導者と演奏者の育成を図る。 | |
三味線音楽のScratch教材開発:常磐津節を通じて日本の伝統芸能に親しむための教育プログラムづくりとその普及の試み | 次代に邦楽をつなぐ プロジェクト 代表:重藤暁 | GIGAスクール構想の実施に当たって,小学生を対象とした日本の伝統音楽に関する教材をビジュアルプログラミング言語(Scratch)で開発する。協力が得られる小学校でテスト運用し,そのフィードバックを踏まえて改良を行い,教材と指導マニュアルをウェブ上で公開する。また,教員向け研修会を開催し,本教材を小学校の授業実践に活用してもらうための普及活動を行う。 |
【広報資料】
- PDFファイルの閲覧には Adobe Reader が必要です。同ソフトがインストールされていない場合には、Adobe 社のサイトから Adobe Reader をダウンロード(無償)してください。
お問い合わせ先
京都市 文化市民局文化芸術都市推進室文化芸術企画課
電話:075-222-3119,075-222-3128 (京都芸大担当)
ファックス:075-213-3181