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第5回御池通沿道のマップづくりワークショップの記録

ページ番号4879

2010年11月19日

 

日  時:平成17年5月18日(水)19時~21時
場  所:元龍池小学校1階会議室
参加者数:計28人(市民 13人,スタッフ 11人,オブザーバー4人)

 

内容:

1 開会のあいさつ(都市づくり推進課:山本課長)

・ みなさんこんばんは。平日の夜のお忙しい時にもかかわらず,ワークショップにご参加いただきありがとうございます。
・ 月曜日に寺町通で悲しい出来事が起こりましたが,御池のまちづくりに関わっているものの一人として亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともにお見舞いを申し上げたいと思います。
・ このワークショップを振り返ると,寒い時期にストーブを置いていたころに始めて,半年が経ちました。最初は手探り状況で進めて来ましたが,ようやく形になってきたと思います。
・ 今日はお手元にみなさんからの意見を盛り込んだマップのたたき台をお示ししました。これをどんどんたたいていただいて,子どもたちやお孫さんたちにも胸をはって見せることのできる,またどんどん使っていただけるようなマップに仕上げていただきたいと思います。
・ 目安として夏ぐらいまでには完成させて,ご町内の方や沿道の企業の方,小学校や中学校でもお配りして話題にしてもらえるようなものにしていただきたいと思います。
・ 今日は一つ二つ階段を上がれるような取組にできればとお願いして,あいさつに変えさせていただきます。

 

2 今日の進め方(司会:岩城課長補佐)

・ これまでに各班で2回ずつ作業をしていただきました。皆さんに集めていただいた資料を,今日皆さんのお手元にたたき台としてまとめて置いています。
・ まだレイアウトや内容はこれからつめていくのですが,中間発表ということで各班から今までの作業の内容や思いをお話していただきたいと思います。
・ 他の班の状況をお聞きになった上で,各班の作業に移っていただきたいと思います。

 

3 各班からの作業状況報告

<1班:鴨川~烏丸>
・ 御池通で疎開になったところにどんな人が住んでおられたか,調べられるだけ調べようということになり,兄弟や友達,同窓生など,あちこち手を尽くして調べました。
・ 私が住んでいた富小路付近については概ね把握できました。
・ 個人情報でもあるので,お名前を地図にのせるのがどうかという意見があったのですが,せっかく調べているので非公式なものとしてでも,記録を残せたらと思います。地図には,どんな商売をされていたかについてはできるだけ記録したいと思います。
・ 私自身,御池通の南側にこれだけ商売をされているところがあるとは知りませんでした。
・ 富小路通には表は仕舞屋の家が多かったのですが,現存するところは3軒しかありませんでした。
・ これらの情報をどの程度まとめて表現していくか,これから検討したいと思います。


<2班:烏丸~堀川>
・ 町名の由来を書き込んでいます。他にも地域の老舗や飲める井戸水の情報も載せたいと思います。地域にある史跡も場所を書き込もうと思っていますが,地図に載せる情報が多すぎてどうしようかと思っています。
・ 1班,3班との兼ね合いや整合をしなければ,各自で勝手な地図をつくっても意味がないと思います。例えば3枚の地図を連ねたら御池通が統一して見られるような仕掛けがあればと思っています。
・ 南北の範囲が班によって違うようなので,3枚並べてもそろうかなと思いますが。
・ 疎開前の御池通の様子を調べています。名字ぐらいは載せたいのですが,個人情報保護法のこともありますので,その扱いは市の方におまかせして考えてもらえればと思います。
・ 昔の御池通の様子はとても興味があるし,地域の人には受けると思います。史跡というよりも身近な,みんなの中に生きている御池通という感じの情報として載せたいです。
・ 情報過多なので,マップとしては少し整理しないとと思っていますし,他の班との調整もしなければと思います。


<3班:堀川~千本>
・ すでにつくっている地図もあるのですが,地域の歴史はまだ分からない要素があったので調べました。
・ 神泉苑の近くにある喫茶店のご主人が戦前戦後のことに詳しくて,古い写真もたくさんお持ちなので当時の話を伺いました。
・ 戦前戦後の時代とそれ以前の歴史と現代の3つの時代をどのようにまとめるか考えていきたいと思います。
・ 御池通を,現代と戦前戦後,ずいぶん昔の時代の3つの地図を表現してはどうでしょうか。現代の部分を折り出せばまちを歩くのにも便利だし,過去の部分を広げてみれば,昔の状況もわかります。裏をめくれば通名の由来や歴史などもわかるというそういう地図にしてはいかがでしょうか。
・ 3つの時代で道路の広さが変わってきてまちなみが変わってきているのでそれを表現できるようにしたいです。
・ 先ほどおっしゃったように,3つの班の整合を考えたいと思います。文章的なものは各班でいろいろなものが書かれていてもいいと思うのですが,地図には裏表がありますので,どちらかは揃えたいと思います。
・ また,1枚の地図に3つの班の情報を落とし込むのか,3枚つくってどこかで共通点をつくるのかということも,これから検討していかなければいけないと思います。


<参加者から>
・ あれもいれたい,これもいれたいということになると,わけの分からない地図ができてしまうので,機軸をはっきりさせておきたいと思います。
・ マップをつくることで御池通の未来を考えるために,マップでは昔の御池通がどうだったかということを整理して表現しておかないとと思います。
・ 現代の御池通を書くという話がありましたが,現代はどんどん変化していて,つくった時点からどんどん古くなってしまうので,あまり意味がないのではないでしょうか。
・ 京都の中心部分として,よそにはない味があり,まちなみや引き継いできた伝統や文化があるので,それが中心になるのではないかと思います。
・ 私の班では昔の住宅地図を復元していますが,誰がどこに住んでいたということより,どういうお商売のまちなみであったかをポイントにしています。
・ 御池を語るには戦前のまちなみを調べると,においが感じられるのではないでしょうか。
・ 私の担当している地域を調べるのに4年掛かりました。調べるのには大変な労力が必要ですが,それだけに京都に住まれる方,若い方に残して伝えたいことになるのではないかと思います。

第5回マップづくりワークショップのようす
第5回マップづくりワークショップのようす
第5回マップづくりワークショップのようす

 

4 発表をきいて(宗田先生)

・ ようやく御池通のイメージや思いが形になって見えてきたと感じます。
・ 先ほどおっしゃったように,この作業は過去を振り返って歴史の中から未来を描くという作業で,記憶をきちっと確認する作業をしないと未来は語れないということなのだと思います。
・ 通りやまちにはそれぞれ記憶がありますが,御池通では記憶を失ってしまっているので,みんなでマップをつくって記憶を確認しようという作業を進めてきたのだと思います。
・ 皆さんがおっしゃるように,そろそろマップの統一というか整合性を図っていくということが課題になってくると思います。
・ 全部が一緒でなければという話ではなく,多少ばらばらなところがあってもばらばらで一緒になれればいいと思いますし,多様性や個性を認め合う時代なので,各班の自由度は認めつつも,テーマだけは固めておきたいと思います。
・ 記憶や歴史というのは非常に大きなキーワードです。戦前戦後の御池の記憶を取り戻しておきたいというお話が出てきたと思います。
・ 同じ歴史でも強制疎開の前後で扱いを変えようということも見えてきました。
・ また,現在をどう書くかというお話がありました。記憶喪失になった御池通が急速に発展したので,皆さんの関心があまり集まらないわけですが,でもここは見てほしいとか,ここは守りたいというようなものは書き込んでいただくことが未来への提言や働きかけになると思います。ですので,現在は現状を正確に書くというよりも,皆さんの思いが一番強く出るところとして,「ここはこういうまちにしていきたい」ということを書き込んでいただければと思います。
・ 御池通の文化財や史跡などはすでに記録が残っています。もちろん書いてもいいですが,皆さん方にお願いしたいのは,国も市も残していないけれど,皆さんが言わないと残そうと思わないものや皆さんにとって意味があるものを書き込んでいただくことが大切で,それが今の御池として現在のところに描けると思います。普通の地図をつくる必要はありません。
・ 古い歴史や強制疎開前の御池を復元したいという思いと,現在の御池をどう描くかということがテーマとして見えてきたのではないかと思いますので,それを今日確認していただいて,各班のテーマを調整し,多少班によってバラバラでも今ある情報を生かしながら進めていただけたらと思います。

 

<参加者から>
・ 私も同感です。
・ 1班,2班の区域は葬り去られた御池があり,3班には引き継がれた御池があります。
・ 今回,御池通を発展させるためのマップをつくるとしても,それとは別に,集めたガラクタを整理した資料をそろえて,御池通の鎮魂碑となるものをお願いしたいと思います。

 

<宗田先生>
・ 皆さんがお話になったことはすべてマップにのらなくても,このワークショップの記録として残ります。
・ でも,みなさんがつくられるマップにも,引き継がれた御池,葬られた御池として鎮魂の思いを書き込んでください。
・ そもそもこのマップは鎮魂のマップで,観光マップでも名所旧跡案内マップ,町家マップではありません。
・ 個人情報保護法の話が出ましたが,「故人」の情報は保護の対象になっていません。ただ,「故人」の情報が「個人」のプライバシーに関わる場合がありますので気をつける必要はありますが,基本的には今もう存在しない商店などの情報は保護の対象になっていませんので,過去のことにはあまり神経質にならなくて良いと思います。

 

5 グループ作業
  班ごとに話し合いを進め,地図のテーマの確認や盛り込む情報のボリュームを検討し,3つの地図の整合についてもアイディアを出し合いました。

 

6 次回について
次回は,全体会で3つの班の整合について考えます。各班でもう少し情報収集が必要なところもあるので,それぞれに作業を進め,全体の状況を見ながら次の日程調整をしようということで解散しました。

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京都市 都市計画局まち再生・創造推進室

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