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共同記者会見(2015年12月21日)

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2023年4月12日

西京区エリアの活性化に向けた「洛西口~桂 駅間プロジェクト」の始動及び京都市と阪急電鉄との連携協定の締結について

 京都市と阪急電鉄は洛西口~桂駅の駅間を拠点とした,歩いて楽しいまちづくりに取り組み,長期的なまちづくりの視点を踏まえ,周辺地域の利便性を向上させるとともに,地域外からも多様な人を呼び込む新しい仕掛けの導入や周辺まちづくりとの連携を図り,西京区全体の活性化につながることを目指す「洛西口~桂 駅間プロジェクト」を始動させます。

 「洛西口~桂 駅プロジェクト」は,京都市と阪急電鉄の連携協定にもとづく第一弾として進めてまいります。

協定締結式

1 日時

  平成27年12月21日(月曜日)午後4時30分~午後5時

2 会場

  京都市役所 第一応接室

3 出席者 

(1)阪急電鉄株式会社 

  代表取締役社長 中川 喜博

(2)京都市

  市長 門川 大作

4 次第

(1)開会・出席者紹介

(2)主旨説明

(3)あいさつ

(4)協定の締結

(5)記念撮影

(6)質疑応答

事業説明

【交通政策監 佐伯康介】

  それでは,本日の協定締結に至った経過と「洛西口~桂駅間プロジェクト」の概要について御説明させていただきます。

  まず,経過について御説明させていただきます。

  京都市と阪急電鉄では,鉄道バスの乗継ダイヤの改善や大宮駅や西院駅でのバリアフリー化事業,桂・洛西口間の鉄道高架化事業など,これまでも,利用者目線で連携した取組を進めてきたところです。

  この度,その中のひとつである,桂から洛西口間の連続立体交差化整備については,地元からの踏切待ちによる渋滞や地域分断の解消を求める要望を受け,総事業費約240億円の整備事業に平成19年度から着手をし,この度,高架化が完了する見通しが立ちましたことから,次の展開として,側道整備や高架下の利活用の検討を進めてまいりました。

  この検討を進める中で,これまで培ってきた公共交通の利便性向上にむけた連携を更に一歩進めて,新たな交流の場づくりとして,駅周辺,鉄道利用者,西京区全体のまちづくりに関して京都市と阪急電鉄が,お互いに協力して取り組めないかという視点で協議が発展し,阪急電鉄からの打診も踏まえ,今回の発表に至ったものでございます。

  具体的には,西京区エリアにおける包括連携協定を締結し,高架下の利活用や洛西ニュータウン,大原野をはじめとする西京区のまちづくりに相互に連携・協力しながら取り組んでまいりたいと考えております。

  次に,洛西口~桂 駅間プロジェクトの概要について御説明いたします。活用する空間は,幅10mの高架下空間で,山陰街道から洛西口駅南側までの約1kmの区間です。

  鉄道の高架化によって生み出された高架下の活用にあたっては,活用可能な敷地の85%を鉄道事業者が15%を自治体が活用することとなっておりますが,これまでの,高架下の一般的な活用例としては,鉄道事業者においては,倉庫や駐車場,一部飲食店など,不動産の賃貸事業としての観点から活用されてきたところです。

  また,自治体の活用例としても,全体のコンセプトを設定し,それを関係者が共有して,まちづくりの観点から,施設配置を決めると言った視点は弱かったと言えます。

  一方今回は,洛西口駅と桂駅の駅間を活用して,移動,買い物,市民サービスを一体的に提供できる店舗や施設を配置し,「歩いて楽しい」まちづくりを進めるとのコンセプトの下,阪急電鉄と京都市が連携し,地域の皆様の参画も得て,沿線にお住まいの方や日常の鉄道利用者の生活利便を高め,他の地域からの来訪者にも便利な魅力ある空間づくりを目指すものであります。

  こうした基本的な考え方を基に,今後,地域,阪急電鉄,京都市が連携して,具体的な計画をまとめていく予定をしており,29年度の開業を目指して計画を取りまとめてまいりたいと考えております。引き続き,関係者の御理解と御協力を賜りますよう宜しくお願い致します。

事業者挨拶

【京都市長 門川大作】

  まず京都市が推進している「歩いて楽しい」まち,ひとと公共交通を優先するまち,さらに地域力を生かして賑わいを推進するまち,皆さんが共管していただき提案していただき,ありがとうございます。地域住民の参画のもとで共に構想段階から取り組んでいこうとする事業がスタートするものです。

  西京区の内容を改めて説明させていただきますが,すばらしい自然があり,歴史と文化,なによりも地域力これを支えている人間力が誇りであります。

  京都市内では若い世代が一番多い行政区でもあり,しかし同時に洛西ニュータウンは高齢化が始まっているところであるため,いかに若者が元気で活躍できるような場所にしていこうとする取組も進めているところです。

  また,日本のニュータウンの中で最も生物多様性が多く,300種類の樹木が育っており素晴らしい自然がある場所でもあります。あるいは大原野を活性化していこいうとする様々な取組が進めているところに,このような取組が提案されて,関係者で英知を集めていこうとしているところです。

  高架化の利用については,固定観念で駐車場や倉庫,一部に飲食店が入っている場所が駅の近くのみに使用されていることありますが,全国の高架下の新たなモデルとなるよう,人が集まってくる高架下としての取組にも活かせるのではないかと考えています。

  来年,西京区は40周年を迎えます。盛り上がっているところにこの取組をしっかりと融合していこうと考えています。そして,地域の活力を盛り上げていくためにも,この高架下事業の取組をしっかりと取り組んでいきたい。  

  改めて地域の皆様と阪急電鉄株式会社さんに感謝し,全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

 

【阪急電鉄株式会社 中川社長】

  本日はお忙しい中,お集まりいただきありがとうございます。

  また,京都市におかれましては,今回の件に関して単に高架下の事業を成功させるだけではなく,洛西口駅を基点としたまちづくりをどのようにしていくのかを考えていきたいとの申出があったことを受け,共に協定を結ぶことになりましたので,この場を借りて改めて御礼申し上げます。

  先ほども説明がありましたが,非常に緑が豊かな住環境を有した場所であり,後背地には高質な洛西ニュータウンという住宅地があります。そういう意味で言いますと数ある沿線のなかでも,洛西地区は非常に良好な沿線イメージを持っております。

  2003年に新駅を設置したところですが,洛西地区の玄関口として相応しい駅になってほしいという願いをこめて駅名を「洛西口駅」とさせていただきました。その洛西口駅が開業されたのち,渋滞の緩和やあるいは地域の活性化ということで鋭意に進めてこられた立体高架下工事を進めてきました。この工事は,2008年6月に着工したところであり,2013年10月には上り線の高架切替えをさせていただきました。そして2016年3月には下り線の高架切替えも出来るようになる見込みです。

  この間,地域の沿線の住民の皆様はもちろんのこと,京都市をはじめ,工事に携わっていただいた皆様の御協力を賜りまして改めて御礼申し上げます。 

  今後は,新たに創出する空間をいかに洛西地区の活性化に通じることが出来るかを京都市とともに研究していきたいと考えています。

  高架下利用というものは,行政や鉄道事業者が個々に検討してきたところであり,また,どちらかというと利用価値の高い駅舎の付近に高架下を利用することが多かったですが,今回は桂駅間を含めた地域の活性化に役立つような取組につなげていきたいと考えています。京都市と連携を進めることにより,高架下利用を西京区の活性化,ひいては京都市全体の活性化につなげてまいりたいと考えておりますので,引き続き,宜しくお願い致します。

 

質疑応答

【読売新聞】

 記者

 この事業の費用はどの程度で,その試算方法を教えていただきたい。また,高齢化の話が出ていたが西京区にどのような影響があるのか教えていただきたい。

 阪急

 いまのところ費用面は未定である。基本的な空間の広さは決まっているが,どの程度の費用がかかるのかまではこれからの話である。

 市長

 洛西は「歩いて楽しい」まちや文化芸術といった地域と一緒になって構想を纏め上げてきた背景がある。このなかには大原野や洛西ニュータウンの活性化計画を一緒に進めていきたいと考えている。西京区は相対的に人口が場所によって増えているところと減っているところがあるが,全体的には増えており若者の多い地域である。しかし,洛西ニュータウンは高齢化が進んでいる地域ではあるものの,洛西口駅からバスで10分しかかからない相当便利な場所である。かつてはバラバラに走っていたバスを一元化してダイヤを改正し,今では利便性がある地域である。そこにURさんが学生の発想にてリノベーションを実施しているという新しい動きが出てきている。そういう取組に加えて,洛西ニュータウンの中で多くの世代の方々が交流できるようなまちづくりを進めていきたい。洛西地域は地域全体のイメージが良いが,それを活かしきれていない印象もあるので,それを本事業で地域全体の活性化の推進に繋がるように阪急電鉄さんと連携して取り組んでいきたいと考えている。

 

【日経新聞】

 記者

 京都市と阪急電鉄とが連携されるとのことだが,それぞれがどういった役割となるのか教えていただきたい。

 阪急

 高架下事業は京都市と阪急電鉄が個々に計画してきた背景がある。ただし,ひとつのまちづくりとしては非常に重要なので,まずは計画段階から整合性のある空間をつくっていきたいということが第一であり,そのうえでコンセプトを決めて役割を決めてきている。両者で照合させながらコンセプトを決めていくことになると思うので,役割分担についてはその後決めていこうと考えている。

 市長

 西京区で市民参加の取組として西京区基本計画を策定している。人と人が支えあう,あるいは,人と歴史文化が輝くまち,そういう基本計画を実現させようとしているところである。この高架下事業がどのようにはめ込んでいけるかを検討しているところである。人と人が交流し,そして子育てがしやすく,また高齢者にとって優しいまちにしていけるかといった検討をしていきたい。こういった理念に基づき,「歩いて楽しい」まちにしていくために,構想段階から検討を行ってきている。

 今までは高架下事業が目的であって,使いやすいところだけ使用しようとすることが多く,それをまちづくりに活かすようなケースはなかったように思う。そういう意味では新たなモデル事業として進めていけたらよいと考えている。

【読売新聞】

 記者

 この事業の収益的なメリットとしてはどのようなことが考えられるか。

 阪急

 収益事業としては,やはりお客さんが来て何かを買っていただいて,そのうえで賃貸料金が発生する収益は当然であると考えている。しかしそれだけではなく,少子高齢化が進む中で,阪急電鉄の駅はアンケートを実施しても,住みたいまちの上位に入ってきているが,そういった駅においても人口減少は起こるので,住みたいまちから住み続けたいまちにすることをコンセプトにしている。

 いかにその住みやすいまちにするかを,どのようなまちにどのようなカタチにしていくべきかを考えているところであり,単に収益だけを考えることではなく,その駅に来てみたい,その駅周辺に住んでみたいと思っていただくような玄関口にしていくべきと考えている。

 引き続き,行政の御指導や御意見をいただいたなかで,まちと一体となった駅になるように連携して取り組んでいきたいと考えている。

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