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門川市長記者会見(2015年7月15日)

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2023年4月12日

市長記者会見(2015年7月15日)

「京都岡崎・都心循環バス」 運行スタート!~岡崎エリアへのアクセスと地域内の回遊性がより一層向上します!~

 この秋,岡崎エリアへの交通アクセスと地域内及び周辺地域の回遊性をより一層向上させる「京都岡崎・都心循環バス」の運行を開始いたします。  

 平安時代末期に六勝寺(りくしょうじ)の造営から現在に至るまで,すばらしい歴史を有する岡崎。「水」と「緑」が融合し,東山を望む素晴らしい都市景観の中に,琵琶湖疏水をはじめ,美しい庭園群や文化・交流施設が集積しております。これだけの場所は日本に京都・岡崎をおいて他にないのではないかと思います。明治維新で都の地位を失った京都が,まちの再興を願い,市民ぐるみで取り組んだ記念すべき場所であります。

 この岡崎地域が,先般,国の文化審議会の答申によりまして,重要文化的景観に選定されることが決まりました。喜ばしいことでございます。

 岡崎地域は,古くは院政の舞台となった平安時代の寺院群や応仁の乱後に発達した都市近郊農業,さらに,都市の近代化を支えた琵琶湖疏水の開削や蹴上での全国初めての事業用水力発電所などの産業遺産,疏水を利用した庭園など,重層的な土地利用の変遷による様々な魅力に溢れたまちであります。極めて価値があると有識者からも評価をいただいております。京都市民の誇りであり宝であります。

 まさに,1200年を越える京都の歴史をとおして,困難な中からも新たな時代を切り拓いてきた,象徴的な場所であります。

 岡崎地域の魅力を更に磨きをかけ,潜在的な力を最大限に引き出し,想像力を発揮していこう。更に,京都が未来に大きく前進するための原動力にしようと,平成23年3月に「岡崎地域活性化ビジョン」を策定し,同時に,京都岡崎魅力づくり推進協議会を設立して,地域の方々並びに関係機関の皆様とともに,ほんものに出会う「京都・岡崎」のまちづくりを進めてまいりました。

 いよいよ来年1月にオープン予定の「ロームシアター京都」,現在,再整備を進めている「京都市美術館」,ラオスから4頭のゾウをお迎えし,間もなく全面リニューアルする「動物園」,64年ぶりに通船が復活し,京都市と大津市をつなぐ新たな観光資源として注目が集まる「琵琶湖疏水」,更に,琵琶湖疏水記念館もございます。そして,神宮道が歩行者空間となり,「岡崎公園」が見晴らし良く快適に過ごせるエリアに生まれ変わります。更には,南禅寺や平安神宮など,国際文化観光都市・京都を代表する魅力あふれるスポットばかりです。

 この度,この岡崎エリアに更に多くの人に足を運んでいただくために,地域内を回遊し,更には,地下鉄や京阪電車の駅,市内中心部の河原町通りを結ぶ市バス路線「京都岡崎・都心循環バス」の運行をスタートします。

 使用するバスは,窓が大きく,乗り降りがしやすい小型のノンステップバスであります。小回りの利く小型バスならではの特長を生かしまして,市バスの一般路線としては初めて神宮道を経由して,青蓮院や知恩院三門前等の円山エリアも循環します。このあたりは大型バスの通行が難しく,公共交通がなかなかアクセスできていない地域です。

 車両は,このルート専用の4両を導入しまして,岡崎の魅力を発信するラッピングを施します。現在,京都岡崎魅力づくり推進協議会で,地域の子どもたちの発想を取り入れて,同時に,世界の方々に楽しんでいただけるデザインを検討してもらっているところです。

 併せて,より親しみを持っていただくための愛称も付けたいと考えています。

 また,このバスには,市バスでは初めて車内に液晶モニターを設置し,四季折々の岡崎並びにその周辺の見どころを御紹介いたします。

 運行ダイヤは,岡崎エリアの寺院・神社や文化施設等を便利に巡っていただけるよう,概ね9時から18時台とし,15分間隔で運行します。

 運行開始は,ちょうど,岡崎地域が多くの方々で賑わう「京都岡崎ハレ舞台」の開催日,「京都岡崎レッドカーペット」,「京都国際マンガ・アニメフェア」や「岡崎ときあかり」等が開催される9月19日土曜日からとさせていただきます。

 「京都岡崎・都心循環バス」の運行開始によって,岡崎を訪れる国内外の観光客や市民の皆様の利便性が飛躍的に向上すると考えています。岡崎地域は一層魅力ある地域になってまいります。

 まさに今が旬の岡崎地域を,乗って楽しい,動いて便利な「京都岡崎・都心循環バス」でお巡りいただき,一人でも多くの方に御利用いただきたいとと考えております。

ロームシアター京都オープニング・プレ事業「小澤征爾音楽塾 京都・二条城 特別演奏会」の開催

 次に,ロームシアター京都のオープニング・プレ事業の一環としまして,「小澤征爾音楽塾」による「京都・二条城特別演奏会」を世界遺産・二条城で開催いたします。

 先程も少し触れましたが,「ロームシアター京都」のオープンは来年1月でございます。あと半年に迫ってまいりました。岡崎の地で50年以上にわたり,京都市民の皆様に親しまれてきた京都会館が,今まさしく,大きく生まれ変わろうとしています。

 この歴史的な瞬間を記念して,国内はもとより,世界の人々を魅了する様々な「オープニング・プレ事業」を展開してまいります。

 その目玉事業として,本年9月12日に,世界遺産の二条城におきまして,「小澤征爾音楽塾」による特別演奏会を開催する運びとなりました。

 以前,小澤征爾さんが二条城で演奏会を開催したいということをお話しされていました。それをお聞きして,京都のまちに深い愛着をお持ちの先生に改めて感激した次第であります。そして,演奏会の実現のため連携して,検討を重ねてまいりました。

 それが,この度,公益財団法人ロームミュージックファンデーション様,ローム株式会社様の御協力により,実現する運びとなりました。感謝の気持ちでいっぱいであります。

 この演奏会は,小澤先生の指揮により,「小澤征爾音楽塾オーケストラ」のメンバー65名の管弦楽,「OMF(セイジ・オザワ・松本フェスティバル)合唱団」と「京響コーラス」からなる総勢120名の合唱団と4名のソリストにより,ベートーヴェンの「交響曲第九番第4楽章」を上演していただきます。

 我が国を代表するオーケストラの演奏と120名の大合唱団による「歓喜の歌」が,秋の夕暮れの二条城で響く,感動的な演奏会になることを確信しております。

 この貴重な特別演奏会ですが,定員は400名余りと非常に少ないですが,300名の市民の皆様を無料で御招待させていただくこととなりました。是非とも,楽しみにしていただきたいと思います。

 「ロームシアター京都」の工事につきましては,来年1月の開館に向けまして順調に進んでおります。そこで,特別演奏会の翌日13日に,建物の竣工式を執り行う予定としております。それ以後,様々な備品等の導入を半年かけて行っていきます。詳細は,後日,改めて発表させていただきます。

 京都の新たな拠点となる本施設で,幅広い文化活動を展開していただき,京都の魅力を全国に世界に発信していきたいと思います。

質疑応答

報告案件に関する質疑

(今後の岡崎地域における施策の見通しについて)

記者
 今後の岡崎地域に関する施策の見通しについてどのように考えるか。

市長
 京都市バスは,今回の4両を加えまして約800車両の体制となります。交通局では長年の赤字を克服し,自立した運営に移管し,更に,市民サービスを向上させる取組を行っております。
 現在,岡崎地域の施設は着々と整備されています。今後は,岡崎地域内で,例えば,お昼に動物園に行き,夜にコンサートを聞き,その後,食事をしていただく。同時に,周辺には,細見美術館や平安神宮等,少し行きますと様々な社寺等もございます。さらに,青蓮院や円山公園の方に足を延ばせるルートを実現させました。
 このように,岡崎地域内及び周辺地域の各施設を拠点と位置付けて,循環させることで,それぞれの魅力を融合させて,皆様に楽しんでいただきたいと考えています。
 ハードの整備が進んだときに,いかにソフトを充実させていくかが大事であると考えています。そして,訪れていただく方には,お年寄りも,お子様もおられますので,そのような観点も含めて,更なる利便性の向上を目指して力を入れていきたいと思っています。

(事業のPRについて)

記者
 循環バスの運行に伴う岡崎地域のPR策はあるのか。

市長
 岡崎地域に関わる各事業者に対して,積極的な広報をしていただきたいとお願いしています。例えば,現在,多くの方に閲覧いただいている動物園のホームページと別のページをリンクさせるなど,民間の様々な広報媒体を利用した広報活動に取り組んでまいります。   

(料金設定について)

記者
 料金は通常料金とのことだが,100円循環バスにするのは難しいのか。

市長
 通常料金で,1,000人のお客様に乗っていただいて初めて採算が合う想定になっており,また,岡崎地域を通る通常料金で運行しているバスもあります。100円循環バスのルートのように短いコースではありませんので,御理解いただきたいと思います。

報告案件以外の質疑

(臨時財政対策債について)

記者
 臨時財政対策債について,本来決められている使い方ではなく,別の使い方をしていたということで,市長はどうお考えか。また,将来的に財政に負担がかかると思うがどう対応していくのか。

市長
 別の事に使っていたということではなく,仕組みの違いだと考えております。京都市は,これまでから市債の返還は,「5年間据置きの25年払い」で返済しており,償還資金も用意しています。臨時財政対策債の償還に対する地方交付税措置は,「3年据置きの27年払い」を前提に算定されており,本市の償還方法と若干の違いがございます。そういった違いはありますが,しっかりと返済していくことに間違いはありません。また,償還資金のやり繰りがおかしくなることもありません。
 何より問題なのは,地方自治体が行政を進めるうえで,必要な地方交付税が毎年縮減され,国に代わって地方が借金する臨時財政対策債という道理に合わない制度が創設されたことです。臨時財政対策債の国の算定方法が平成22年度から25年度まで段階的に,人口規模に応じた方式から財政力指数に応じた方式に変更され配分されています。本市は指定都市の中では,財政が厳しい状況にありますが,一般市町村と比べると京都は財政力が高い方に位置付けられています。財政力のあるところが借金をする方が資金調達の際,低金利になりますので,経済的に財政力の高い団体は臨時財政対策債の配分割合が高まってくるわけです。
 平成13年当時は,80億円だった臨時財政対策債が,現在では450億円に増えています。本来地方交付税として配分されるべき額の半分近くを臨時財政対策債が占めています。更に,平成15年の三位一体改革前の地方交付税は,臨時財政対策債を含めて,1,300億円を超えていましたが,昨年は990億円にまで減少しています。そういった現状を改めるべきであると,指定都市市長会において,総務大臣との協議会の中で強力に訴えました。
 地方交付税は,地方が独自に使うお金であり,国が使い途を決める予算ではございません。それを,京都市の財政計画に基づいて,しっかりと市債の返済にも充てています。
 また,臨時財政対策債を除いた京都市民の税金で返さなければならない市債残高は,外部有識者による答申を踏まえ設定した目標に基づいて着実な縮減を図っています。
 臨時財政対策債の返還の在り方については検討してまいりたいと思っておりますが30年間できっちりと返していくという枠組みはしっかり守っておりますので,問題ないと考えています。
 引き続き,臨時財政対策制度の廃止並びに地方交付税の必要額の確保,また,地方によって税財源が著しく偏在しておりますので,国の責任において調整することを求めてまいります。

(安全保障関連法案について)

記者
 国会で安全保障関連法案が強行採決された件について,未だに国民への説明が不足しているのではないかとも言われているが,市長の見解は。

市長
 日本は戦後70年の間,一度も戦争をしませんでした。世界の中でも数少ないこの平和な国を,しっかりと未来に向かって守り続けていくことが何よりも大事なことだと思います。
 そして,国際情勢等の変化を受けて,どのように平和を守っていくのかということを国会で真摯に議論し,国民の皆さんに対して,わかりやすく説明をしていただくことが重要だと思っています。また,国民全体がこの問題に関心を持つことも大事だと思います。

(自民党府連西田会長の発言について) 

記者
 先日の自民党府連の定期大会で,西田会長が四条通歩道拡幅事業について市民の理解が得られていないのではないかと苦言を呈されていたが,認識はいかがか。  

市長
 歩くまち京都,公共交通優先の取組については,平成13年に徹底した市民参加による議論の下,制定した京都市基本計画において,大きな項目の一つに位置付けている。
 四条通については,地域住民,商店街から約10年前に要望をいただき,8年間かけて合意形成してきた。タクシー業界,バス業界,トラック業界等ときめ細やかな調整を図ってきた。
 そして,同時進行で市民ぐるみで「歩くまち京都」憲章を制定した。市民運動として車中心社会から脱し,歩くことが人や環境にも優しく,京都の地域社会に賑わいと活力をもたらすという憲章の理念については,多くの市民の方の理解が得られているものと確信している。
 ただし,今年4月の桜の時期の渋滞原因には3つの問題があった。1つは,多いときは66%の市域外,京都以外からの車両が四条通に集中したこと。2つ目は工事中に左折車線を確保していなかったこと。3つ目は,市バスの乗り降りに想定以上の時間を要したことがあった。
 それらの反省の上に立ち,5月の連休に向けて徹底した対策を講じた結果,5月の連休や祇園祭の現時点でも昨年と比較して,それほどのバスの遅れは生じていない。そのような状況を多くの市民の皆様に知っていただいている状況である。
 しかしながら,気を緩めずに,この間,110箇所で様々な啓発の横断幕等を設置し,市域外の方に理解していただくために駐車場や近隣の高速道路のサービスエリア等で周知を図っている。
 7月12日の山鉾の曳初めにおいても,全体として昨年と同じようにスムーズに流れているという評価をいただいている。今後も丁寧に市民の皆様になお説明していきたい。

記者
 自民党は予算や都計審で賛成しているわけですが,この時期に自民党のトップからのこういった発言の意味は,どう捉えているのか。

市長
 自民党市会議員団はいち早くプロジェクトチームを結成され,徹底した調査のもと提言をいただいている。
 理念を大事に,今春の大渋滞を反省して,快適に歩けるまちと脱クルマ中心社会,公共交通優先の取組を両立させていくという提言をいただいてる。その提言を重視して説明しながら取り組んできているところである。
 なお,政党だけでなく,経済団体や市民団体の方々に対しても説明しており,そうした説明を進めることが大事だと思っている。 

(台風11号接近による祇園祭前祭山鉾巡行の懸念について)

記者
 台風11号が西日本に接近し,17日の祇園祭前祭の山鉾巡行の開催が懸念されているが,どう思われるか

市長
 非常に台風の動向を気にしている。市長就任以来いい天気が続いていたが就任前に一度,台風が重なった時期もあった。祇園祭ではないが,昨年は五山の送り火の日に8月豪雨があった。
 こういった行事は天候が大きな要素であるので祈るような気持ちである。山鉾連合会等としっかりと連携して,何よりも安全対策に万全を期したい。
 気象情報や警報等の状況をしっかりと踏まえて,山鉾連合会が判断されるので,連合会との連携を深めていきたい。
 なお,昨年から後祭が復活し巡行が2回に分けられた。中止が懸念される場合においても,祭り本来の姿として巡行が2回執り行われることには意味があると連合会の方々もおっしゃっていた。中止も想定して後祭の巡行がを復活されたわけではないが,意味があることだと感じている。

(憲法改正を訴える団体への祝電について)

記者
 憲法改正を目指す団体の設立総会に,市長が盛会を祝う祝電を出されたとのことであるが,憲法改正についてどのような考えをお持ちですか。

市長
 祝電の中身は,主催者に敬意を表すとともに憲法の問題について市民国民が関心を寄せて,この平和な日本をいかに守っていくのか,世界平和のために貢献していくのか,それらを自分事としてみんなが考えていかなければならないという意味においてお祝いする主旨であり,憲法を改正すべきとかすべきではない等の一切のコメントはしていない。様々な場面で議論や関心を高めることが大事ということである。

記者会見資料

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