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門川市長記者会見(2014年10月3日)

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2015年4月17日

市長記者会見(2014年10月3日)

京都駅南口駅前広場整備事業の本格始動について

 本日は,私から2点御報告します。はじめに,京都駅南口駅前広場整備事業について,計画の詳細が決定しましたので,お知らせします。

 昨年,京都市を訪れる観光客数が,過去最高の5,162万人を記録しました。

 また,今年7月には,世界で最も影響力のある旅行雑誌の1つ「トラベル・アンド・レジャー」誌で,京都市が世界で最も魅力的な都市という名誉をいただきました。

 インドのモディ首相も,「東京の前にまず京都を訪ねたい。京都で安倍総理と共に両国の歴史を,文化芸術を語り,そして,東京に行きたい。」このようにおっしゃっていただきました。日本の素晴らしさを知っていただくためには,京都を知っていただくことが一番の近道だと感じております。

 一方で,京都は100万人都市にもかかわらず,飛行場も港もない,世界的にも稀有なまちであり,「京都駅がすべての玄関口である」と言っても過言でありません。

 さらに,歩くまち京都,公共交通優先のまち京都にとって京都駅は極めて大切であります。世界からのお客様を京都駅でお迎えする,そういっても過言ではございません。

 そこで,京都市では平成21年から学識経験者や多くの関係機関などに御参画いただき研究会を立ち上げました。そして,意見の調整を行い,平成23年に整備の基本方針,公共交通優先の施設配置(ゾーニング)をまとめた「京都駅南口駅前広場整備計画」を策定しました。

 その後も,関係者との積極的な調整を行い,公共交通機関の乗継利便性の向上や歩行空間の創出を図り,より一層,使いやすく,人にやさしい駅前広場となるように具体的な検討を深め,

この度,再整備事業の内容を取りまとめることができました。

 いよいよ,人と公共交通優先の「歩くまち・京都」実現に向けたシンボルプロジェクト「京都駅南口駅前広場整備事業」が,本格始動いたします。

 まず,今回の整備では,3つのポイントを掲げています。1点目は,「限られたスペースの最大限の有効活用」でございます。2点目は,「公共交通の乗継利便性の向上」でございます。3点目は,「快適な歩行者空間の創出」でございます。

 それぞれの詳細な整備内容について御説明いたします。

 まず,駅前広場を含む八条通でございますが,ここの交通量は,1日あたり約2万台で現状の6車線を必要とするほど多いものではございません。そのため,車線数を4車線に減らしまして,生み出されるスペースを,緑を感じられる駅前広場,歩行者空間として活用します。美しさを演出することも大事だと感じています。

 次に,駅正面部の拠点広場でございますが,駅正面に,京都を訪れる方をお迎えするゲートゾーンとして,大屋根を備え,京都らしい豊かな木の文化を感じられる拠点広場デッキを設置します。

 また,この拠点広場と南北自由通路を直結し,エスカレーター等の新設により路線バス乗降場まで雨に濡れることなく直接アクセスしていただけるようにします。

 次に,路線バス乗降場についてですが,より分かりやすく,乗継利便性の高い乗降場とするために,現在分散している乗降場をできる限り駅正面の八条通沿いに集約いたします。

 タクシーの乗降場については,スムーズに乗降できるよう乗り場と降り場を駅正面の西側と東側に分けて整備いたします。

 また,客待ちタクシーをスムーズに乗り場に誘導するため,タクシー乗り場の西側に,タクシー待機場を整備いたします。

 こうした配置により,駅前広場入口付近での路線バスや一般車等と輻輳している現在の状況を解消し,八条通の円滑な通行を確保します。

 さらに,先日実施いたしました運用実験において有効であると確認できましたタクシーショットガン方式を導入することで,空車タクシーが八条通にあふれ出すことを防止いたします。

 続きまして,駅正面東側の送迎ゾーンについてですが,障害のある方や一般車両及び送迎バスのための乗降スペースを整備します。

 また,現在ございますパーキングチケット駐車場は廃止しますので,京都駅付近で駐車いただけるよう一般車両については,周辺駐車場に案内誘導いたします。

 続きまして,観光バス乗降場についてですが,現在の駅正面からアバンティ前に移設いたします。これにより,タクシーや一般車等と輻輳することを避けることができ,観光バス乗降場の規模も6台から12台と2倍になります。

 また,観光バスについてもショットガン方式を導入し,観光バスが道路上にあふれ出すことを防止いたします。

 さらに,観光バス乗降場に隣接するサンクンガーデンには,人が集える大階段を整備し,新たな賑わいを生み出すとともに,修学旅行生等の待ち合いスペースとしても,御利用いただけるようにいたします。

 最後に,機械式地下駐輪場についてですが,限られた空間を有効活用するため,地下空間を利用した高い収容能力をもつ機械式地下駐輪場を,京都府内で初めて採用いたします。

 この機械式地下駐輪場は,少ない地上のスペースでたくさんの自転車を収容できるのが特徴です。八条西洞院付近に2基,アバンティ前に1基,合計3基設置します。1基あたり204台収容できますので,合計612台の自転車を少ないスペースで収容できるようになります。

 現在,駅前広場の本体工事に先立ち,地下駐輪場の工事に着手しております。平成27年1月に3基全てが完成する予定でございます。

 また,京都駅南口駅前広場整備計画の全体事業費につきましては,約45.6億円を見込んでおり,11月7日に起工式典を開催いたします。

 全体の完成時期は,路線バス,タクシー,観光バス等の乗降場を順次移設しながら工事を進めており,平成28年12月に完成させます。

 なお,京都駅南口の顔となる拠点広場(デッキ)については,全体の完成に先立ちまして,平成27年12月のオープンを予定しています。

 世界一の観光都市の名にふさわしい京都の玄関口として,また,観光客のみならず,市民の皆様にとっても使いやすく,憩い集える人と公共交通優先の駅前広場となるよう,全力で取り組んでまいります。

 

 

ゾウの来園日の決定及び京都信用金庫からの支援に係る受付受納式開催について

 次に,ラオス人民民主共和国と日本の外交関係設立60周年を記念してラオスから御寄贈いただくゾウの来園日が決定いたしました。また,京都市動物園とラオスとの間で,ゾウの繁殖プロジェクトを推進してきましたが,この度,京都信用金庫から御支援いただく,寄付受納式の日程等が決まりましたので報告いたします。

 ゾウの来園日が決まるまでの間,難しい問題もございましたので,この場で御報告できることを,嬉しく思います。

 アジアゾウ4頭がラオス人民民主共和国から,平成26年11月17日の朝,京都市動物園に来園することが決定しました。

 ゾウを迎えることは,細心の注意が必要な作業です。船では無理であるということで,専用機をチャーターいたします。11月16日に特注の檻を乗せたチャーター機が,成田空港からラオスに飛び,ラオスでゾウを載せて,関西国際空港に引き返してまいります。現在,ラオスにおいては,ゾウが檻に入る練習を始めていただくことになっております。

 アジアゾウは,ワシントン条約に基づいて輸出入が厳しく制限されております。例えば,群れで飼わなければならない,学術研究,繁殖のためでなければならない等,様々な制限が決められています。

 貴重なアジアゾウの,4頭もの導入に御尽力いただいた,ラオスのトンシン首相,そして,ケントン駐日ラオス特命全権大使,また,不幸にしてご尽力いただきながらお亡くなりになった,ビエンチャン特別市のスカン市長等,多くのラオス政府関係者の皆様に御礼を申し上げたいと思います。

 また,大野嘉宏在京都ラオス人民民主共和国名誉領事には大変な御尽力をいただきました。さらには,安倍首相がラオスを訪問された際の首脳会談で,外交関係設立60周年を記念してラオス政府から贈られることを御確認いただきました。外務省にもこの間,大変なご尽力を賜りました。さらには,京都大学野生動物研究センターと京都市が学術協定を結び,生き物学び研究センターを設置して,京都大学から先生をお迎えする等,そうした積み上げの成果でもあります。関係者の皆さんに改めて,御礼を申し上げたいと思います。

 市民の皆さんが,とりわけ子供たちが待ちに待っているゾウでございます。今回,来園するゾウはオスがトンカム,メスがトンクン,カムパート,ブンニュンの計4頭です。市民と共に,京都市を挙げて歓迎したいと思います。同時に,ラオスと日本,そして,京都とラオスとの友好の深まりを期して,様々な取組をこれから進めていきたいと思います。トンクンとブンニュンの2頭については,ラオス国内の飼育施設で既に会っていますが,トンカムとカムパートの2頭は,今回,初めて会うことになりますので,今から非常に待ち遠しく思います。

 来園日当日の取材等の段取りにつきましては,これから詰めていくこともありますので,詳細が固まり次第,御案内いたします。そして,ゾウの一般のお披露目については,来年3月を予定しています。ゾウは非常に賢く繊細な動物であり,京都の環境に十分に慣れる時間も必要です。万全な状態で市民の皆様にお披露目してまいります。これも詳細が決定次第,御報告させていただきます。

 さらに,お披露目後に,市民の皆さんから4頭のゾウの愛称募集を行いたいと思っています。

 続きまして,京都信用金庫からの御支援に係る寄付受納式についてですが,10月21日午前10時30分から,この場(京都市役所第一応接室)で行います。「『京都市動物園サポーター制度』提案型サポーター第1号」として,京都信用金庫が名乗り出ていただいたことは非常にうれしく思っています。そもそも,京都市の動物園は,大正天皇の御成婚を記念し,お祝いの気持ちを込めて,多くの市民の皆様,そして,経済界の皆様の御寄付によって造られた歴史があります。

 初年度となる今年度は,ゾウの輸送費等を中心に5千万円,そして来年度から平成36年度までの10年間はエサ代等に各年5百万円,11年間の総額で1億円の御支援をいただくこととなりました。改めて感謝したいと思います。

 資料にもつけていますが,日本に87園の動物園がございますが,そのうち,ゾウ(アジアゾウ,インドゾウ)は,46園で116頭が飼育されています。逆に言いますと,41園にはゾウはいないという状況です。ゾウが飼育されていても1頭ないし2頭という状況が多いということです。時間はかかりますが,ラオス政府と京都市動物園でこの繁殖プロジェクトをしっかりと成功させて,そして,いずれは,京都の岡崎の動物園で生まれたゾウを全国の動物園にも贈れるように,あらゆる関係者と共に努力してまいりたいと思います。

 私からは以上です。

 

質疑応答

報告案件に関する質疑

<京都駅南口広場整備事業(「歩くまち・京都」総合交通戦略に掲げるハード事業)について>

記者 京都駅南口整備事業と,11月にも着工と言われている四条通の整備事業の二つが,「歩くまち・京都」総合交通戦略に掲げるハード事業の中で,最大のプロジェクトになるのか。

 

市長 この間,取り組んできた地下鉄,市バスの利便性の向上に係る取組も根幹をなす事業です。今後のテーマとしては,東大路通整備構想があります。88の事業を計画していますが,京都駅南口整備事業と四条通の整備事業は,最大のプロジェクトと言っても過言ではありません。

 

<京都駅南口広場整備事業(タクシーのショットガン方式)について>

記者 京都駅南口整備事業では,タクシーのショットガン方式を導入されるが,8月の閑散期に行われた実証実験の結果をもって導入を決定してよいのか。繁忙期の実証実験をする予定はあるのか。

 

市長 閑散期に行われた実験ではありますが,渋滞した場合も想定して実験は行われていますから,大丈夫であろうと考えています。

 

<京都駅南口広場整備事業(着工が遅れた理由)について>

記者 京都駅南口整備事業ですが,当初の計画では,もう少し早い時期での着工と完成予定であったが,これらが遅れた理由は。

   また,2020年に開催される東京オリンピックより前に整備が完成することに対する感想は。

 

市長 着工の遅れを招いた一番の理由は安全対策です。より一層安全対策を重視するため,デザイン等も含めながら,議論を深めていただき,歩道の位置等を変更することで対策を講じました。それから,雨にぬれずに,バスやタクシーに乗っていただくために,タクシー乗り場を駅正面の西側に集約する等の対応を行いました。今後も,京都を訪れる観光客の皆さんのために,おもてなしの心の実践を徹底したいと考えています。

   なお,それ以前に,タクシー,観光バス,あるいは,民間事業者のいろいろな車の送迎等,関係者との意見調整を丁寧に行ってきました。そして,皆さんの大方のコンセンサスを得て,こうして発表でき,着工できることになりました。皆さんの御理解,御支援に感謝したいと思っています。

 

記者 安全対策と意見調整の面で遅れが生じたということか。

 

市長 一番大きかったのは安全対策です。

 

<京都駅南口広場整備事業(整備の重点ポイントのこだわり)について>

記者 京都の玄関口の整備事業として,特に,先ほど,整備の重点ポイントとして3点の説明があったが,こだわった点等はあるか。

 

市長 あまり,造作を加えず,機能性を重視して,ここが京都駅であるという主張をあえて抑えた非常にシンプルなものにしました。例えば,有識者のご意見を参考にして,デッキのデザインについても,シンプルなものにしました。また,エスカレーターやエレベーター等の歩行空間を広げて,障害のある方にもお年寄りにも優しい作りにすることに重点を置きました。

 

<京都駅南口広場整備事業(京都南部開発とのかかわり)について>

記者 京都駅の南側の整備が整いつつあるが,京都の南部開発を進めていく中で,今回の京都駅南口広場整備事業はどのようにかかわってくるか。

 

市長 京都駅の東に,10年以内に京都市立芸術大学がオープンします。世界から芸術家の卵がここに学びに来られます。市民はもとより,観光客の方がこの京都駅東の崇仁地区に集まり,文化芸術を楽しまれます。京都駅南口広場の整備が,この東九条地域の活性化にも結び付いていきます。さらに,らくなん進都からのバスも非常に便利になりまして,乗降客も増えています。そうした公共交通優先のまちが実現していくことによって,京都駅以南の活性化につながっていくと考えています。

 

<ゾウの来園日決定(京都市の負担)について>

記者 4頭のゾウはラオスからの無償譲渡になるとあったが,輸送費は京都市の負担になるのか。また,いくらかかるのか。

 

市長 輸送費はすべて京都市の負担になります。チャーター機をはじめ,生息地からビエンチャンの郊外でゾウを慣らし,また,飛行機に載せる空港まで運ぶ費用を含めて,京都信用金庫から寄付いただいたお金の中から,5,000万円でまかないたいと思います。都市間で動物を交換する場合でも,輸送の経費は,受入側で負担するというのが概ねのルールになっています。

 

<ゾウの来園日決定(ゾウのお披露目)について>

記者 ゾウの受入には細心の注意が必要で,慎重に進めなければならないが,来年春のお披露目までに,11月17日の来園日を含め,ゾウを公開するような機会を設ける予定はあるか。

 

市長 何とか寒くなる12月の上旬前までに,来園してほしいと思っていましたので,11月17日に決まってよかったと思っています。しかし,「ゾウが飛行機に載るまで,安心してはならないですよ」という関係者の声があります。ようやくゾウの来園日決定まできましたが,あらゆる注意を払って,ゾウの健康管理も含めまして,穏やかに,京都に迎えたいと思っています。

   正直に言いまして,歩いて動物園に入っていくようにしてはどうだとか,あるいは,かつて,御所に行って拝謁した例に倣い,どこかのお寺に行って,位をもらってから御所に挨拶をする等,いろんな意見がありました。しかし,法令に基づく必要がありますし,同時に生育環境の違うところに来るわけですから,ゾウの健康状態に万全を期すために,市民の皆さん,特に子どもたちが早く見たいという気持ちはよくわかりますが,3月までお待ちいただきたいと思っています。

   私も現地に行きまして,ラオスでは,乳児の死亡率が非常に高い等,様々な課題があることを知りました。市民の皆さんの善意がラオスに届くチャリティの取組を行いながら,ゾウを頂戴した我々市民みんなで,ラオスの一番困っておられるところを支援していきたいと考えています。同時に京都市としても外務省と連携をとりながら,ラオスが望んでおられる支援を行いたいと思っています。

 

<ゾウの来園日決定(ビエンチャン特別市とのパートナーシティ締結)について>

記者 市長がラオスに行かれたときに,ビエンチャン市とのパートナーシティの話が出ていたが,ゾウの来園が決まったことで,パートナーシティの話も進展するお考えか。

 

市長 パートナーシティの締結に熱心であったビエンチャン特別市のスカン市長がなくなられて非常に残念ですが,生前,スカン市長自身が閣議でも,首相からパートナーシティ締結を進めなさいという言葉をもらったとおっしゃっています。民間レベルでも交流の土台はできていますので,ビエンチャン市から代表が来られるときに結べたらよいと思っています。準備は双方で進めております。

<京都駅南口駅前整備事業(総事業費の増額理由)について>

記者 かつての計画の総事業費25億円から20億ほど積みあがった大きな理由は何か。

 

市長 当初は概ね25億円ぐらいを予定していましたが,この間の建設資材,労賃等の値上がりが1つの要素であります。

   また,安心安全対策,雨対策を十分に行ったため,経費が増えています。これは,必要な経費であると考えています。京都市財政全体の中でもこの事業は大変重要であるため,しっかりと取り組んでいきたいと思っています。

   なお,20年ほど前に,2階建てにするプランがありましたが,あの時の概算事業費は約100億円でありました。自動車を下に通しながら,2階のデッキにタクシー機能を配置するというプランでありました。しかし,これは車優先ではないか,やはり歩くまちを推進できるように,できるだけ平面で人も車も調和していく方がよいのではないか,ということでプランが見直されました。そんなプランと比べると,大幅に経費が節減されているということになります

 

<京都駅南口駅前整備事業(大屋根デザイン及び外国人への配慮)について>

記者 大屋根は,京都のお寺等をイメージして作られたものか。

   また,外国人観光客に配慮された点はあるか。

 

市長 お寺をイメージしたものではありません。「できるだけシンプルなものが良い」という意見が多かったということを聞いております。

   京都には見ていただくものがたくさんあるので,京都駅でお寺や寺社を感じていただくというよりは,機能性を重視し,あまり自己主張しないものにしています。

   外国人への配慮については,案内サイン等,あらゆる配慮をするのは当然ですが,雨対策も行いました。機能性も重視し,デザインも重視することは非常に難しいことですが,大きい荷物を引いた外国の方が雨にあたらずバス,タクシーに乗れるという点を非常に重要視しました。

   それから,これは外国人に限らないのですが,公共交通の優先です。外国人はよく歩かれますし,公共交通を大事にされます。その動線をしっかりと確保する,ゆったりと歩いていただける,このことを重要視しました。

 

<京都駅南口駅前整備事業(地下式駐輪場とリニア誘致)について>

記者 地下空間を使っての地下式駐輪場の整備だが,八条口南口の地下を使って新駅を誘致するというリニアの計画と干渉しないのか。

 

市長 しません。

   リニアは,大深度を利用するため40m以下を走ります。そのため,競合しません。

 

 

報告案件以外の質疑

<消防局職員の長期研修に係る手当について>

記者 消防局職員の消防庁への長期研修に係る手当が,他の部局と比べて手厚い支給がされていると報道されたことについて,市長はどうお考えか。

 

市長 報道のあった消防局職員への支給については,条例・規則に基づいた支給です。しかし,京都市の他の部局と違う取扱いになっているということについて適切であるかどうかは,現在,消防局で検討しております。

   研修派遣とはいえ,消防庁では,国の職員と共に実際の実務に当たっています。本市の消防局職員は国において非常に重宝されており,東京都と並んで日本一の消防行政をやっていると思います。東京都は国直轄の消防行政をやっていると言っても過言ではありませんので,地方自治体の純粋な地方消防行政としては,京都が全国のモデルを示していると思います。

   京都市から派遣している職員は,繁忙を極めているが一方で,出張旅費を支給していることから,超過勤務手当が支給されないという事実もあります。

   そういった勤務の実態も含めまして,どういう形で支給するのが適切であるかということをしっかりと議会にも市民にも御説明できる取扱いを消防局で検討しておりますので,それを待ちたいと思っております。

 

 

<リニア誘致(商工会議所会頭の発言を受けて)について>

記者 京都商工会議所の立石会頭が,24日の記者会見でリニアの誘致に関して,「京都駅誘致が難しいようであれば京都府下の誘致を検討する必要がある。」という考えを示されたことに関して,市長の受止めとこの発言が今後の誘致活動に与える影響,また,京都市としてのスタンスの変化は。

 

市長 立石会頭は,記者会見の場でも,私共に対しても,「京都駅コースがオール京都の合意であり,あくまでもそれを追求していく。」ということを前提に発言されています。

   したがって,全国新幹線鉄道整備法と施行令において,基本計画(ルートの主要な経過地等)を決定する場合には経済効果等を検証するということが定められておりますので,そのことも含めて,私共も,オール京都で確認した3点,「大阪までの早期開業」,「関西国際空港までの延伸」,「最も経済効果が高く,日本の未来に資する京都駅コース」を道理に基づいて,市民ぐるみで取組を進めていくことに違いはございません。

 

 

記者 京都駅ルートに対する理解が広まらないということに関しての打開策はどう考えているか。

 

市長 41年前の方針に基づいて閣議決定をされており,国土交通省の幹部職員や関係者が,閣議決定を超えて発言されるということはありません。

   しかし,閣議決定されていますが,日本の未来のためには適切ではありません。まして大阪の早期開業を目指して,国費を投入する話も出ているときに,法令等の趣旨をきっちりと活かしていくことも重要です。

   困難ではありますが,引き続き,日本の未来のためにしっかりと市民ぐるみの取組を進め,道理に適った主張をしていくことに尽きると思います。

 

<景観保全(月桂冠倉庫)について>

記者 月桂冠が所有する明治時代に建てられた木造蔵が取り壊されることについて,市民団体から保存を求める意見書が提出されている。景観上重要なものが無くなっていくことについて,市長はどうお考えか。

 

市長 歴史まちづくり法に基づき,まだ文化財としての価値を国レベルで認められていないものを幅広く認め,保存,活用していく取組を10年以上進めてきました。例えば,国にも支援いただき上七軒の電線類の地中化など,いくつかの取組は大きな効果を上げていますが,大きく広がらないのが現状です。

   月桂冠の木造蔵のような建造物が,国の制度として保存していけるような取組についても,もう一歩踏み込んでいかなければならないと思っています。

   今回の一件に関しては,京都市でできることは全力を挙げて取り組んでいますが,京都市の条例や財政力だけでは進みません。その限界を感じる一つの事象であると思います。今後とも,歴史的な酒蔵や町家などの価値を国が認め,京都だけではなく,日本中の取組を始めている自治体とも連携して,より一層広範な取組を実施していくことが大事であると感じています。

   木造蔵については,すでに解体が決まっていますが,新しく造られるものができるだけまちにふさわしいものになるよう努力を要請しているところであります。そうした面でこれからも取り組んでいきたいと思っています。

 

記者 今回の一件が認められれば,他の地域でも連鎖的に景観が変わるのではないかとの指摘があるが市長はどうお考えか。

 

市長 認めたということではなく,取り壊しの規制ができない制度です。今回特別に許可したということではありません。日本では私権が最大限尊重され,法律の根拠なく,「この建物は残しなさい」,「この建物は建ててはいけません」という規制ができません。国宝や重要文化財に指定されているものであれば,そういうことはできます。その代りに,保存のために国費が5割投入される制度があります。
 こうした条件のもとで,個人や株式会社が所有する建物を,所有者の考え方に基づいて改築されることについては,現行の法令制度の下で規制するのは困難です。

   国において,歴史まちづくり法が制定されましたが,国宝や重要文化財以外にも大事なものがありますので,自治体が主体的に役割を果たして,国費を投入できるような制度に進化させていきたいと言ってきました。

   また,国に要望するだけではなく,まずは京都市民が頑張るということで,建物の高さ規制を強化し,屋外広告物の規制にも取り組んできましたし,国家戦略として京都創生を取り組んでほしいと求め続けてきました。

   老朽化した町家が,毎年2%取り壊されているのも現実です。国に対しては,相続税も含めた対策を要求していきたいと思います。

   世界遺産周辺のバッファゾーンなど,京都市が一層努力できることはすでに取り組んでいますし,全国から評価されているところです。昭和41年に制定された古都保存法は,保護する地域については,開発を止めて,京都市が土地を買い取り,費用の7割を国が助成するという制度であります。この法律により,嵯峨野鳥居本周辺の景観や小倉山の景観,大覚寺周辺の田園風景が守られています。

 

<市営保育所の民営化について>

記者 保育園の民営化方針を10月中に策定することについて,保護者等からは懸念の声もあるが,スケジュールを変えることはないか。

 

市長 京都市の民間保育園では,京都市と連携して,質の高い保育を実践していただいています。京都市の9割を超える保育園が民間保育園であり,民間保育園に努力していただいていますので,市営保育所でなければできないということはなく,無くしていくべきだと思っています。

   市営保育所の民間移管については,この間,丁寧な議論を積み重ね,審議会でも民営化できるところは民営化を進めていくべきだという答申もいただいています。したがって,基本方針に基づいて,より京都全体の保育の充実に取り組んでいきたいと思っています。

   市営保育所に通っておられる方が,市営保育所の方が丁寧だから良いという評価をいただくことは嬉しいことではありますが,民間保育園も9割を超えていますので,民間保育園全体の評価が高まるように,また,障害のある子どもに対しても,非常に高い保育をやっていただいていますので,そうしたことの充実も含めて取り組んでいきたいと思っています。

 

記者 障害のある子どもの受入れについては,民営保育園と市営保育所で差があるが,確実に障害のある子どもも民間保育園で受け入れられる体制を構築できるのか。

  

市長 障害のある子ども一人一人の実態に合った取組をより一層充実させていきたいと思っています。

 

記者 それは来年度以降か。

 

市長 はい。市営保育所の中には,入所希望が少なく,結果として保育士1人当たりの子どもが少ないところもあるなどの様々な状況があります。一つの事象について,民間保育園でも同じようにするということではなく,障害のある子どもの保育を保証するためにどういう条件が必要であるかということが重要だと思いますし,これからも引き続き努力してまいります。

 

<京都市清酒の普及の促進に関する条例及び日本酒条例サミットin京都について>

記者 日本酒乾杯条例制定から1年が経つが,市長は,どれほどの日本酒振興,喚起につながったと考えているか。

   また,日本酒条例サミットで訴えたいことは何か。

 

市長 正直言いまして,20年,30年前の日本酒と今のおいしい日本酒とは違います。日本酒というのは,伝統産業であると同時に先端産業でもある。こういう認識が広がり,行政主導ではなく,民間レベルで日本酒を愛する,日本酒を文化として取り入れていこうという雰囲気が出てきているということは非常にありがたいことであります。

   だからと言って,日本酒の消費量がすぐにV字復活するというものではありません。日本酒振興は,一時のはやりではなく,息長く取り組んでいく必要があると思います。和食を大事にする,あるいは,和の文化を大事にする,こういうことも含めた取組が大事だと思っています。

   日本酒条例サミットについては,多くの自治体の賛同を得ていることを非常に嬉しく思いますし,今後ともこの取組を息長く続け,日本酒の素晴らしさ,日本酒に関わる文化,精神文化も含めて次の世代に伝えると同時に,世界に発信していくことを1つの目的にしています。

   また,京都に伝わるあらゆる日本の伝統産業,それを土台にした伝統文化,これらに対する認識を高めていくことも目的であります。

   今,京都の伝統産業青年会をはじめ,多くの関係者の方が,「日本酒で乾杯」,「おちょこは,京焼・清水焼,あるいは,京都の伝統産業製品を」と振興していただいています。以前,石で作られたおちょこを持ってきていただいたこともありました。

   さらに,バレンタインデーには,「ちょこ」と「チョコ」をかけて「マイちょこ」を送る取組を考えてくれています。来年は,琳派400年ですので,おちょこを贈る袋は,例えば風神雷神を使ったりという機運も盛り上がっています。

   そして,ホワイトデーは,2人で日本酒で乾杯,ということを楽しみながら,日本の文化,伝統産業を活かし,日本酒と同様,厳しい状態にある京都の伝統産業の振興につなげていこうと,若い人たちが一生懸命取り組んでくれています。

   非常にありがたいと思いますので,そういうことを全国に発信していく,こんな場にもしたいと思っています。

 

記者会見資料

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