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門川市長記者会見(2012年6月21日)

ページ番号123815

2012年7月11日

「京もの海外市場開拓事業」の実施について

 それでは,私から2点御説明させていただきます。

 第1点目は,京都の和の文化を象徴し,我が国を代表する伝統産業製品である「京もの」の海外市場を開拓するための戦略的な仕組みの構築についてであります。

 京都の都市格,ブランド力を支える重要な柱であります京都の伝統産業品は,その担い手であります伝統産業事業者の創意と挑戦なしには振興や成長は図れません。この伝統産業事業者を主役に,京都市が仕組みを整えまして,一体となって販路拡大に取り組んでまいります。

 この「京もの海外市場開拓事業」は,世界の流行の発信拠点でありますパリ,そして世界的な成長市場であります上海の2箇所を拠点といたしまして,既存の用途としてだけでなく,伝統産業の技術,デザイン力等を活用した贈答品やインテリア,あるいは建築資材等の,新たな用途としての「京もの」を楽しんでいただき,その魅力を売り出すことを目指すものであります。

 事業全体の流れとして,現地のニーズに合致する新商品の企画,開発を行い,パリ・上海のショールームでバイヤー向けの展示商談会を開催します。展示商談会終了後も随時交渉できるよう,現地代理店を窓口としたアフターフォローを行い,商談の成立につなげてまいります。

 海外の展示商談会では,一般的に,開催期間中に話がまとまらない,若しくは終了後にバイヤーが話しを持ち掛けてこられるということが多々あり,なかなか商談成立までは至らない。こういったことが課題となっております。そこで,本事業では,現地代理店を窓口に,商談会終了後,「いつでも」商談ができるアフターフォローに重点を置き,京都からの距離,言葉,商習慣の壁をすべてクリアいたします。

 本事業では,新商品開発におけるデザイナーによるアドバイス,アフターフォローにおける現地代理店による情報の受信,発信など,一連の流れの中でコーディネーターが軸となり,全体を監修する重要な役割を果たしていきたい。このように思っております。

 事業の実施に当たりましては,これまで海外での京都地域産品の販路拡大において,京都商工会議所がパリで,また,京都府が上海をはじめとする中国で事業を進められており,それらの事業と連携することによって,より高い相乗効果を目指してまいります。

 京都の伝統産業は今,生活様式の変化に伴う需要の低迷や,安価な海外製品の流入による価格競争の激化などで,極めて厳しい状況が続いております。世界から高い評価を受けている西陣織の生産量はピーク時(昭和50年)の9.5%,また,京友禅の生産量はピーク時(昭和46年)の2.9%になっております。高級品にシフトしていますので,出荷額はそれほど落ちているわけではないのですが,生産量そのものは大きく落ちています。

 京都市では今日までに,文化,芸術,観光の分野で海外との交流を行い,大きな成果を挙げてきております。しかしながら,伝統産業については,海外での展示会等も行ってきましたが,販路拡大には十分に結び付いていない。それらの反省も含めまして,新たな取組を進めるものであります。

 そこで,本事業は,新市場を開拓するため新商品開発から商談成立までのスキームを構築するものであり,意欲はあるけれども,海外での経験やノウハウが無い,あるいは海外のニーズを把握したいという熱い思いを持たれている伝統産業事業者にとって大きなビジネスチャンスになるものと確信いたしております。

 「京もの」は,「和」のある暮らしや「絆」を大切にします。日本の暮らしを永年にわたって支えてきました。時代を超え,地域を越えた日本の国民的財産と言っても過言ではないと思います。また,その技術が今世界から高く評価されております。「クールジャパン」を象徴するものであります。この「京もの」の,海外での需要を掘り起こし,販路を拡大するために,経済界及び京都府としっかりと連携しながら,元気な意欲のある伝統産業事業者を力強く後押ししてまいりたいと考えております。

地下鉄京都駅「Kotochika(コトチカ)京都」北改札口エリアの開業について

 2点目は,「地下空間を心弾むワクワク空間に!」というコンセプトに基づきまして整備を進めております「コトチカ」についてであります。地下鉄京都駅におきまして,これまでで最大規模となる「コトチカ京都」の工事を進めておりますが,この度,「コトチカ京都」の北改札口エリアが9月25日に開業いたします。そして,新たに2店舗の出店事業者が決まりましたので,御報告いたします。

 「コトチカ」の整備は,地下鉄を御利用いただくお客様の利便性を向上させ,駅や地域に新たな賑わい,華やぎを生み出すことによって,地下鉄のお客様の増客に結び付き,ひいては,地下鉄の経営健全化に大きな効果が発揮できます。本日まで,着実に進めてきました「コトチカ」をはじめとした「駅ナカビジネス」による収入は,平成23年度は,平成19年度の5千6百万円から8倍の4億4千5百万円になる見込みであります。この4年間,当初の予定を大きく上回るスピードで成果を挙げてきました。

 さらに,来春の中央改札口エリアを含めた「コトチカ京都」の開業等によりまして,来年度,平成25年度の年間収入は7億円を目指しております。

 今回の北改札口エリアですけれども,本年1月の記者会見でお知らせした4店舗に加えまして,アメリカ発祥で世界に1千店舗以上を展開しておられます,西日本では初出店となる焼き菓子のお店「アンティ・アンズ」や,フランスに本社がある自然派化粧品の店舗「ロクシタン」の出店が新たに決まりました。話題になるんじゃないかなと思っております。

 また,新しい駅の待ち合わせ空間として整備する「コトチカ広場」ですが,今回の開業に併せてオープンします。市民の皆様はもとより,観光客の皆様にとって分かりやすい,利用しやすい,楽しい空間となるものと確信いたしております。

 なお,中央改札口エリアの3店舗は,来年春の開業を予定しておりますが,地元の小川珈琲や志津屋など,日々のお買い物が便利に楽しんでいただけるエリアになります。併せまして,これまでホーム階にしかなかったトイレを新設いたします。トイレの新設は,コトチカ四条でも大変な人気でありますけれども,お客様の利便性を高めていくためにも努力してまいりたいと思っています。

 駅ナカビジネスの今後の展開ですが,1万5千人以上の乗降客のある駅を対象にスペースをどのように生み出せるか等,西村公営企業管理者を先頭に,積極的に検討をしていますので,新たな展開を図り,そして,利便性の向上,経営改善,増客に向けて努力していきたいと思っています。

 全体的に鉄道事業は非常に厳しい状況の中にありますが,本市地下鉄の旅客数は,一昨年は対前年度比1日当たり3千人増,同じく昨年は4千人増となり,2箇年で7千人,率にして2.1%の増客を達成することができました。交通局,オール市役所の努力もさることながら,歩くまち京都,公共交通優先,あるいは5万人増客運動に対する市民の皆様の御理解,御支援の賜物だと思っています。御礼申し上げ,また,引き続き,私たちも努力していきたいと思います。

質疑応答(要旨)

<報告案件に関する質疑>

(京もの海外市場開拓事業について)

記者

 例えば,どのような新商品を売り込みたいとお考えか。

市長

 まず,現地のニーズをしっかりと把握します。建築資材のようなものは,これまであまり京都の伝統産業と結びついていませんでした。堀木エリ子さんの和紙が世界中で評価されていますが,そのような展開ができるのではないかと考えています。今回は,展示を通じて現地のニーズを把握していくという大きな取組です。我々が想像していないようなことが起こってくるのではないかと考えています。

 例えば,伝統産業の技術と京都の漫画やアニメとをミックスしていくなど,色々なことがデザイナーあるいは匠の技を持っている技術者,さらに海外のバイヤー等々の交流の中で生まれてくる。そのような機会にしたいと思っています。

(京もの海外市場開拓事業の具体的な流れについて)

記者

 現地ニーズの把握は,具体的に誰がどのようにされるのか。

市長

 まず,コーディネーターに委託します。これは京都に伝わる和傘の技術を活用したインテリア商品などにより海外展開に取り組んでこられた方に委託しようと思っています。そういう先進事例のあるところから広げていきたいと思っています。

記者

 どのようにニーズを把握されるのか。

市長

 今年,フランス・パリで開催したイベントで,京都の伝統産業の展示品等に非常に興味や関心があることが分かりました。開化堂さんの茶筒などに関心がある。例えば,紅茶に使えないかとか,お菓子入れに使えないかといったことです。こうした具体的なニーズに対応できるように改善できるかどうかといったようなことも含めて,現地の方と一緒に相談していきたい。

記者

 現地に代理店を置くのか。

市長

 TCIという会社の代理店を活用させてもらいます。これまででしたら展示会だけで終わっていました。そこで,パリと上海に事務所を持って,現地の人に頼むということです。

 また,京都府が設置されている上海の拠点,商工会議所が設置されているパリの拠点としっかり連携していきます。

記者

 継続したアフターフォローというのは,代理店のスタッフが現地で相談に応じるということか。

市長

 そうです。

(京もの海外市場開拓事業の新商品開発について)

記者

 現在の伝統産業品では海外において販路が拡大できないので,新商品を開発するということか。

市長

 そうですね。着物に興味を持ってお土産に持って帰られたり,東寺で古着が飛ぶように外国人に売れるということはあります。しかし,やはりしっかりと生活に根ざすものを開発し,それを長期にわたって使っていただく。このようにしていかないと,京都の匠の技,そして伝統産業の持続的な発展にはつながらないと思います。

 そして,もちろん着物は着物として,帯は帯として,取り組んでいくことも大事でありますけれども,現地のニーズにいかに合わせていくかということが非常に大事だと思います。

記者

 本日紹介されている品は,現地のニーズを反映して新しくつくったものか。

市長

 違います。こうしたものを売り出していったらどうかという例です。ただ,日本の教会に洋風のガラスが使われているということもありますので,外国でも十分通用すると思います。金箔などをガラスに挟むと洋風になります。様々な京都の伝統産業の素材を生かして,洋風建築にぴったり合う。こういう展開ができるということです。そういうものを積極的に売り込んでいきたいと考えています。

 ここには持ってきていませんが,京都市の産業技術研究所と業界の方が一緒に開発したエレベーターのドアがあります。これは非常に強固な漆と京都の蒔絵の技術を活用しています。商品開発はできているものの,海外への売り込みまではできていませんので,そういうことをやっていきたいと思います。

(京もの海外市場開拓事業の今後の展開について)

記者

 今年限りの取組なのか。

市長

 継続していきます。必要なら予算の増額も考えていきます。

(コトチカ京都北改札口エリアの開業について)

記者

 経営健全化計画では,駅ナカビジネス5億円の増収を目標としていたが,来年度達成見込みということであれば,今後,更に目標を高くして,事業展開していくのか。

 また,同計画では,利用客数は平成30年度までに5万人増を目標としていたが,今のペースでは追いついていないという印象だが,どう考えているか。

市長

 おかげさまで,駅ナカビジネスは想定を超えて,収益を挙げています。それを見込んで,平成25年度までに予定していた5%の運賃改定を先送りしました。したがって,ここまでの7億円の目標を第1期とするならば,今後は第2期の目標を掲げて取り組んでいきます。そのために今あらゆる可能性について,交通局において積極的に検討しています。もちろん周辺事業者への影響等についても十分考えます。例えば,京都駅には,ポルタがございます。京都市のコトチカだけがうまくいったということではなく,共存共栄の考え方に立ち,全体が向上するようにしていきたいと思っています。

 増客ですが,今のところ予定は上回っています。駅にできるだけ近い所に,大学や商業施設が集積するとともに,地域コミュニティを基本とした生活圏の維持・構築を図るという考え方に基づいた,新しいまちづくりの指針(都市計画マスタープラン)をこの3月に策定しています。また,2年後には今出川に同志社の学生さんが8千人来られます。計画の当初は毎年1千人くらいの増加,後半の5年間(平成26年度~30年度)は,非常に厳しいのですが,毎年9千人から1万人の増加を目指しています。したがって,2年間で7千人の増加というのは,当初の目標を上回っています。神戸市も大阪市も地下鉄の増客に苦戦されている中で,京都市はおかげさまで,市民の方の御理解も得て,頑張れていると思います。しかし,これからが勝負だと思っています。

<その他に関する質疑>

(計画停電について)

記者

 関西電力が近々計画停電の概要を出すが,京都市として計画停電への備えは。

市長

 まず基本的な姿勢として,市民ぐるみで徹底した節電,省エネ活動を進め,何としても計画停電を回避するための取組をします。京都府とも協調し,経済界,幅広い市民の皆さんと協力しながら進めていきたいと思っています。

 なお,あらゆる最悪の事態に備えるのが我々の役割ですので,例えば,家庭で24時間人工呼吸器を使用されている方への家庭訪問などにより計画停電に備えるための支援を徹底して進めています。市民の皆さんの命を守るために,まずはそこが最優先課題だと思っています。

記者

 市役所,区役所,地下鉄などは,自家発電などの対応は大丈夫か。

市長

 市立病院等は,自家発電できます。関西電力が計画停電をどのように考えておられるかまだ見えてきませんが,計画停電になれば,地下鉄も含めてその地域の電車が止まってしまうのは当然であります。これは市民生活,経済活動に決定的な打撃になりますので,何としてもそういうことを避けてもらうように要請していきたいと思っています。今のところ,計画停電を想定して命を守る部分,医療の部分については全力を挙げて把握し,対応のための準備を進めています。しかし,計画停電がどのような形か分からない段階で,地下鉄をどのように運行するか,今はシュミレーションできません。したがって,今は計画停電を避けてもらうことに全力投球していきたいと思います。計画停電以前に,徹底した節電,照明をどこまで落としきれるのかなど,やり切れる部分はあると思います。

記者

 計画停電に際して,除外施設などを京都市から要請しているのか。

市長

 要請していません。計画停電そのものをやめてほしいと言っています。あらゆる電力を融通するとか,関電管内以外は一定の余裕があるわけですから,関電から徹底して要請していただいて,関電管内だけが全国で唯一計画停電になるということのないように要請していきたいと思っています。

 除外施設については,その系統の送電を止めるわけですから,技術的にできるのかということがあります。ただ都市のインフラ等は外すというのは,当然のことです。市民生活,経済活動等への影響を最小限にするということも聞いていますが,計画停電は,地域ごとにしかできないとも聞いていますので,計画停電を何としてもやめてもらう以外にないと思います。京都市としては,徹底した節電,ピークカットに全力投球していこうと思います。

(大飯原発の警報に係る連絡の遅れについて)

記者

 関西電力から京都府への大飯原発の警報機の作動に関する連絡が,大幅に遅れたことについて,どう考えているか。

市長

 これだけ安心・安全が叫ばれ,そのことを自覚されたうえでの,再稼働のスタートの段階で,大きな影響はないとはいえ,あらゆる情報をきちっと速やかに公開することが信頼の回復につながると思います。信頼を得られるような取組をより徹底してもらいたいと思います。

記者

 原発事故などがあった場合,京都市への連絡体制はどうなっているのか。

市長

 京都府としっかりと連携して,迅速に連絡をいただくようになっております。

記者

 先日の防災会議で,原子力の専門家をメンバーに入れたが,京都市として,今後していくことはあるか。

市長

 京都市としてなすべきことは万全を期してやっていきたいと思います。まだ国等から,具体的な方針や指示は示されていませんし,山間部で人は住んでおられないが,30km圏内に入ってきますので,昨年度中に避難計画等を作りました。9月1日に今年の防災訓練が左京区で行われることになっていますが,現地での避難訓練等もしっかりと行っていきたいと思います。同時に,当該地域の方々があまり大騒ぎしてほしくないという切なる願いも持っておられますので,そのことも含めてしっかりと安心の確保のために全力投球していきます。

(陸前高田市の薪の取扱いについて)

記者

 昨年取り寄せた陸前高田市の薪であるが,処分方法や活用方法は考えているのか。

市長

 まず,私自身の認識と反省ですが,福島原発から200キロ離れた陸前高田市の薪に放射性物質が含まれているとは認識していませんでした。また,現地の方々も認識していなかったので,NPO等が薪を全国販売していたという状況でありました。ただ,念のために検査をして良かったと思っています。基準値を超えた薪が全国で野焼きにされることは良くなかったわけですから,京都で検査をしたことで,NPOの全国販売を止めることができました。

 また,なかなか全国的に御理解いただけない部分もありますが,五山の送り火というのは,五山の送り火として一括りができない,一つ一つの保存会が何百年にもわたって,地域のしきたりを大事にしながら,意思決定し,宗教的な行事として続けられています。行政は,五山の送り火の文化財的な側面に着目して一定の支援をしており,他都市の伝統行事のような,行政と地域が共催で行っているというものではございません。意思決定をするのは,あくまでも一つ一つの送り火の保存会であります。宗教的な色彩が強い伝統行事ですので,行政との関わりという点では,非常にデリケートな部分があるということも改めて認識いたしました。

 薪については,五山の送り火のために取り寄せたという誤解がありますが,経過を申し上げますと,まず大文字の送り火保存会が現地から取り寄せられました護摩木を,放射性物質が含まれていないにもかかわらず,使わないことを決定された。その後,市役所前で平和の祈りの集いを行われる市民団体の方が,「大文字で焚き上げられないなら市役所前で焚き上げたい。ぜひ京都にもう一度持ってきてください。」と言われた。私も要請しましたが,結局は現地で焚き上げますということになりました。その後に,NPOが全国販売している薪を取り寄せて,市役所前で平和の祈りとして,信仰も含めて焚き上げようということになりました。そして,こちらへ輸送される手続が進む中で,放射性物質が含まれていないなら改めて五山の送り火の中で焚き上げていいのではないかという声があり,五山の送り火の中で焚き上げるのであれば五山揃ってやるのがいい,また,そういうことであれば京都市からも要請しましょうということになりました。

 従いまして,そもそも薪は,五山の送り火で焚き上げるために京都に取り寄せたものではございません。五山の送り火と薪の取扱いについて関わらせる必要はないと思っています。

 なお,現在,薪は安全に管理されていますが,市会の決議もいただいておりますので,できるだけ早く取扱いについて方針を決めたいと思います。また,多くの市民の方々から色々お声を頂いていますが,放射性物質が含まれていない芯の部分については,工芸品として使いたいというお声もあります。そして,放射性物質が出た皮の部分については,一つは除染という方法,もう一つは適切に焼却するという方法,また,かさばるものではありませんので,その部分だけを確実に梱包して保管あるいは埋設するといった意見もございます。当分の間は適切に管理し,最も適切な方法を科学的な知見も含めて選択していきたいと思っています。この点については,少し時間がかかると思います。芯の部分の活用については,できるだけ早く市民の御意見もお聴きして,被災地・被災者の人々の心情と,安心・安全の両立という面から取扱いを決めたいと思っています。

記者

 芯の部分の活用について,どうして工芸品なのか。また,具体的にはどのようなものを考えているのか。

市長

 残る物が良いのではないかと思います。例えば,色紙を立て掛けるような物,あるいは色々な小物にできるのではないかといった意見があります。しっかりと御意見を聴いて,そして必要に応じて提案者にそれをお配りするということを考えていきたいと思っています。まだこういう形ということを決めたものはございません。

記者

 なぜ残る物が良いのか。

市長

 鎮魂,復興への願いをこめて,残る物にしたらどうかという御意見をかなり頂いております。私もそのとおりだと思います。 

記者

 芯の部分を工芸品として活用することを,検討されているということか。

市長

 そのとおりです。

(関西電力株主総会への出席について)

記者

 6月27日に関西電力の株主総会が行われるが,市長は出席されるのか。

市長

 できるだけ出席したいと思っていますが,毎年出席している府市関係の会合等がありまして,日程調整をしているところです。 

記者

 一部だけの出席はあるのか。

市長

 それも含めて日程調整をしています。発言の機会が無いときに出ても仕方がないので,行く限りは提案説明をするときでなければいけないと思っています。

記者

 大阪市・神戸市と調整しているのか。

市長

 提案説明は,1提案につき3分ですので,3市合同で提案したものについては,この部分は京都市が,この部分は大阪市,あるいは神戸市が説明するということもあります。私が行けないとしても,私の代理が行くことも含めて調整しております。

 同時に,非常に厳しい状況ではありますが,採決には持ち込みたいので,3市で完全に一致して共同提案したものと,完全には一致しなかったが,良い提案だと思われるものについては,京都市の提案について,大阪市に賛成してください,あるいは神戸市の独自提案について,京都市も賛成できないか,などといった調整をしております。例えば,発送電の分離ですと,関西電力の分社という例示を京都市はしていますが,神戸市にはない。ただし,神戸市の提案に分社はないけれども,神戸市の提案についても賛成できるのではないかといったように,できるだけ調整をして,関西電力の経営改善に影響を与えていきたいと思っています。

記者

 株主提案まで残り一週間だが,市民や株主に提案を訴えるために何か考えているのか。

市長

 京都市の広報媒体をフルに活用して,世論の盛り上げに全力を挙げています。6月1日の市民しんぶんをはじめ,ホームページ,ラジオ番組など,あらゆる努力をして市民の皆さん,国民の皆さんの理解を深めていきたいと思っています。世論的にも,できるだけ早く原子力発電に依存しない社会をつくっていこうというのが多くの国民の声であります。そうしたことに依拠して,株主総会に臨みたいと思っています。

 

記者会見資料(平成24年6月21日)

「京もの海外市場開拓事業」の実施について~「京もの」ブランドをパリ・上海へ!~

産業観光局(商工部伝統産業課 電話222-3337)

 この度,京都の伝統産業製品「京もの※」の海外市場を開拓するための新たな事業に取り組みます。

 この新事業は,世界の流行の発信拠点である「パリ」,そして世界的な成長市場である「上海」の2箇所を拠点に,新商品開発から展示商談会,その後の商談成立まで,伝統産業事業者を手厚く支援する仕組みとして構築するものです。

 海外での販路拡大については,京都商工会議所がパリで,京都府が中国で,それぞれ先進的な取組を進めているところです。それらの事業と連携し,各々の事業が高い相乗効果を発揮することにより,海外における「京もの」の販路拡大を目指します。

 ※ここで「京もの」とは,西陣織,京友禅,京焼・清水焼といった京都市が指定する伝統産業製品73品目を指します。

 

事業の流れ

  1. 現地ニーズ等の情報を基に新商品を企画
    +現地代理店が現地ニーズを情報収集
  2. 現地ニーズに合致する新商品の開発
    +デザイナーによるアドバイス
  3. パリと上海において展示商談会を開催
    +現地代理店による事前営業や商談サポート
  4. 展示商談会終了後の継続したアフターフォローによる商談成立
    +現地代理店を窓口に商談交渉,契約に関するアドバイスなど

◆1~4までの一連の流れにおいて,コーディネーターが,現地代理店及びデザイナーの全てを監修します。

◆コーディネーターは,T.C.I.研究所(代表 西堀耕太郎※)を選定しました。(※市内唯一の和傘製造事業者「日吉屋」の職人。伝統的な和傘の技術を活用したインテリア商品などにより海外展開の実績を持つ。)

(写真:コーディネーターが過去に海外で出展した展示商談会場風景)

コーディネーターが過去に海外で出展した展示商談会場風景

京都商工会議所及び京都府との連携

◆    京都商工会議所が事務局となっている「ファッション京都推進協議会」が実施する「京都コネクション事業」と次のように連携します。

  • 参画事業者の募集,説明会,面談を合同で実施します(次項参照)。
  • 各々のコーディネーターが現地ニーズ等の情報交換を行います。
  • 「京都コネクション事業」が出展予定であるパリの大規模見本市「メゾン・エ・オブジェ」の時期に併せて,パリ市内のショールームにおいて展示商談会を行います。
  • 展示商談会前の事前営業,展示商談会後のアフターフォローを協力して行います。

◆    京都府の外郭団体(公財)京都産業21と連携し,次の取組を行います。

  • 上海マート※に京都産業21が本年6月開設した常設展示場「日本京都館」の展示ブースにおいて,平成24年11月から平成25年3月まで商品展示を行います。
  • 京都産業21が随時開催する展示商談会に参加します。
    (※上海にある,国際展示場などが多数入るタワービル)

 

参画事業者の募集

 京都商工会議所及びファッション京都推進協議会と合同で説明会を行い,参画を希望する事業者を募集します(別添資料参照)。

 応募者の中から海外展開への意欲や新商品開発に必要な技術力の有無などを審査し,参画事業者を選考します。

◆ 参画事業者数 8社程度

◆ 合同説明会  日時:平成24年6月28日(木曜日)午後1時から午後2時まで

            会場:京都商工会議所教室

◆ 事業者面談  日時:平成24年7月6日(金曜日)又は11日(水曜日)

            会場:京都商工会議所教室

 

今後のスケジュール

平成24年6月:参画事業者の募集

平成24年7月:参画事業者の決定
  決定後,コーディネーター監修による商品企画,商品開発を行います。

平成24年11月上旬:展示商談会(上海:Coconショールーム)

平成24年11月から翌年3月末:展示商談会(上海:日本京都館)

平成25年1月下旬:展示商談会(パリ:L’agenceショールーム)

 

(展示商談会会場外観:(左)パリ,(右)上海)

展示商談会会場外観(左)パリ(右)上海

 

 

別添資料(参加事業者募集案内)

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地下鉄京都駅「Kotochika(コトチカ)京都」北改札口エリアの開業について

交通局(企画総務部営業推進課 電話863-5068)

 この度,現在工事を進めている地下鉄京都駅の商業スペース「Kotochika(コトチカ)京都」の北改札口エリアが9月25日(火曜日)に開業するとともに,出店いただく事業者が決定しましたので,下記のとおりお知らせします。

 

1 開業日

北改札口エリア 平成24年9月25日(火曜日)

京都駅構内に“開業まであと○○日”と掲出し,開業日をお知らせします。

 ※ なお,中央改札口エリアについては,平成25年春に開業を目指し,工事を進めています。

2 出店事業者

((1),(4)は今回初めてお知らせする店舗です。)
<北改札口エリア>

店舗名

業種

備考

(1)アンティ・アンズ

プレッツェル※&カフェ
(※結び目の形の焼き菓子)

西日本初出店

(2)ガーランド オブ デュウ

アクセサリーショップ

京都初出店

(3)ローリーズファームプラス

アパレルショップ

京都初出店

(4)ロクシタン

コスメ
(フランスの自然派化粧品)

(5)レシィーニュ

雑貨

京都初出店

(6)ジンズ

メガネ

<中央改札口エリア>

店舗名

業種

備考

(7)成城石井

スーパーマーケット

(8)志津屋

ベーカリー

(9)小川珈琲

珈琲ショップ

 

【参考】地下鉄京都駅リニューアルの概要

  • 所在地:京都市下京区東塩小路町地先 地下鉄京都駅構内
  • 開発面積:約1,350㎡(うち店舗面積 約630㎡)
  • 店舗数:9店舗(北改札口エリア6店舗,中央改札口エリア3店舗)
  • 工事費用:約7億5千万円
「駅ナカビジネス」による収入の推移(税込)

年度

決算額
(平成23年度は見込額)

予算額

平成19年度

5千6百万円

5千5百万円

平成20年度

1億1千万円

6千6百万円

平成21年度

1億9千6百万円

1億6千6百万円

平成22年度

3億4千8百万円

2億6千4百万円

平成23年度

4億4千5百万円

3億8千2百万円

平成24年度

-

5億1百万円

コトチカ京都完成図

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お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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