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門川市長記者会見(2010年12月15日)

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2023年4月12日

「京あるきin東京2011~恋する京都ウィークス~」の実施について

 来年(平成23年)2月8日から22日までの2週間に「恋する京都ウィークス」と名付けて,首都圏に進出されている京都の企業,大学などの御協力を得まして,東京の各所で京都ゆかりの様々な催しを集中的に展開します「京あるきin東京2011」を京都商工会議所,京都市観光協会,京都創生推進フォーラムと共に開催いたします。

 京都市では,歴史と文化が息づくまち・京都の山紫水明の自然や景観,伝統文化を日本の財産,世界の宝として,京都のみならず,国を挙げて保全,再生,創造し,発信する「国家戦略としての京都創生」の取組を進めてきております。首都圏では,これまでから,京都観光サマーキャンペーンの開催や着物のアンテナショップ「白イ烏」の開設,東京ガールズコレクションでのメイドイン京都の着物の展開,京都の文化芸術を発信する京都創生座や京都市交響楽団の公演など,京都ならではの事業により,魅力の発信に取り組んでまいりました。

 この度の事業は,こうした京都創生のPRを更に進めていくとともに,京都の魅力を発信し,京都ファンの拡大を目指して,トークイベントや物産展,展覧会等,実に49の多彩な催しを実施するものであります。

「京あるきin東京2011~恋する京都ウィークス~」と名付けたのは,首都圏にお住まいの方々に,2週間にわたりまして,京都を感じていただこう,東京の各地で様々な京都の魅力を感じていただこう,そして,これまで以上に多くの方々に京都に恋していただき,ファンになっていただく,そして是非とも京都に来たい,京ものを使いたい,そのように感じていただきたいという思いを込めています。

多彩な催しの中から,主なものについて御説明させていただきます。詳細はパンフレットを御覧いただきたいと思います。

 まずオープニングイベントですが,舞妓の舞披露で幕を開け,歌舞伎俳優の坂東三津五郎さんと,フリーアナウンサーの渡辺真理さんと私とで京都の未来を語るトークイベント「京都の魅力 そして未来へ」を開催します。また,時代装束を着てふるまうお茶席「平安の茶礼(ちゃれい)」を行います。平安時代の貴族のたしなみを味わい,時空を超えた貴重な体験をしていただくなど,都心において“京都”を大いに感じ,楽しんでいただきたいと思います。

 次に,京都のブランド力を発信する「京都ブランドフォーラムin東京」を,京都商工会議所との共催で開催いたします。「京のおもてなし」を象徴する若女将等,これからの京都を担う“京女”の方々に,パネルディスカッションで京都の魅力について語っていただきます。

 また,春の観光シーズンを目前に,京都市のアンテナショップ「京都館」や若者で賑わいます「渋谷109(いちまるきゅう)」で誘致イベントを行いますほか,京都物産展の会場でのバスガイドさんによる観光案内など,京都観光の魅力を集中してアピールいたします。

 さらに,ホテル椿山荘(ちんざんそう)の庭園での京都・東山花灯路の再現,さらに京都の伝統文化の若き継承者のグループ「DO YOU KYOTO?ネットワーク」による地球環境をテーマにした華道や能のステージイベントにより,京都議定書誕生の地である京都の伝統,文化,これらを融合して発信していただきます。

 日本橋周辺の京都ゆかりの場所やお店をめぐる「京あるきin日本橋ツアー」,京都の景観・まちづくりについて学ぶ講座を東京で初開催いたします。また,建仁寺所蔵の国宝「風神雷神図屏風」を含む,貴重な文化財のデジタルアーカイブ展,さらに東京に拠点を持っておられる京都の5大学による特別講座,東京にある京都にゆかりのある企業,団体の皆様による,京都限定商品の販売や舞台公演など趣向を凝らした30にも及ぶ協賛プログラムが用意されています。

東京にいながらも京都を満喫していただける楽しい催しが目白押しであります。そうして,京都を感じ,また本物の京都に行きたい。そう思っていただける取組でございます。

東京においてこれだけの取組を集中して実施するのは初めてであり,私も今からわくわくいたしております。ぜひ多くの方々にご参加いただきたいと思っています。

この「京あるきin東京2011」を契機といたしまして,京都にゆかりのある企業や団体の方々に,首都圏においてネットワークづくりをしていただこう,そんなことも考えております。

百年先,千年先の未来においても京都に世界中の人々が意識を集中していただく,愛していただく,そして「日本に京都があってよかった。」そう実感していただけるように,オール京都で京都創生の取組を力強く推進していきたいと思っております。

京都の小学6年生のための「京都再発見カード」の発行について

京都市内の小学校に通う6年生が,冬休み期間に世界文化遺産6箇所を見学できる「京都再発見カード」を発行するものであります。

 京都市には,御案内のとおり年間5000万人の方々が国内外からお越しになられます。そして毎年,修学旅行生が100万人来られます。全国の中学の修学旅行生の半分以上が京都に来られる。高校でも2割が京都に来られる。小学校でも1割以上が京都に来られる。こういう京都であります。

 一方で,昨年実施した京都観光に関する市政総合アンケートでは,市民の皆様の半数以上,53.2%が「半年に1回以下しか京都観光をしない」,更にそのうちの19%は「ほとんど京都観光をしない」という結果が出ております。

 今回の取組は,本年3月に策定いたしました新たな観光振興計画に掲げる「『市民の京都再発見』プロジェクト」の一環であります。

市民の皆様にこそ,京都が有する世界に誇るすばらしい文化遺産,財産を直接見て,感じて,その深みを味わって欲しい。そしてその上で,この京都の魅力の発信源になって欲しい,もてなす側になって欲しい。そのためには,市民自身が感じることが大事だろうということであります。とりわけ,次代の担い手であります子どもたちには,この京都の素晴らしさをしっかりと享受して欲しいと思っています。

 「京都の子どもたちは,京都へ修学旅行に行かない。」ということで,なかなか二条城に行ったこと,金閣寺にお参りしたことがない,という実態も笑えない事実であります。同時に,自分たちの住んでいるまち,京都に対する誇りを持つ,愛する気持ちを持つ,そして大事にしていく,さらにお越しになる方に,おもてなしの心を培っていく,こういうことが非常に大事であります。先人から伝わってきたこの素晴らしい財産,これを大切にして,守り,引き継ぎ,さらに創造していこう,そういうことを子どもたちがしっかりと実践していく。同時に,発信していく。とりわけこれからグローバル化が進む時代であります。そのような時に,自国の文化を深く理解してこそ,他者への理解,他文化への理解が深まるものと確信しています。「日本人の心のふるさと・京都」を再発見することを通じて,真の国際人が育成されていくと,私は確信しています。

教育長時代の経験ですけれど,京都の高校生がしっかりと英語を学び,中国語を学び,上海に修学旅行へ行きました。そして,英語で,中国語でプレゼンテーションをする,コミュニケーションをする,ここまではよかったのですが,自分の育ったところのお正月,春,夏,秋,冬の文化を語りだす,その時に,なかなか京都の子どもたちは京都の文化を語れない。クリスマスのことは語れたということでありました。英語や中国語はツールであります,自分の生まれ育ったところの文化が語れなければ,尊敬されない。そういったことを改めて感じたことも現実にありました。やはりしっかりと京都の文化を,歴史を感じる。そしてそれを大切にすることが,外国の文化を理解することに繋がります。

これまでから,市立小学校に通う子どもたちは,3,4年生の社会科で「わたしたちの京都」を学び,また5,6年生が「ジュニア京都検定」に,ほとんど挑戦しています。京都の歴史や文化を学習する機会は増えつつありますが,京都の子どもたちに,さらにしっかりと直接,目で触れ,感じ,そして魅力を発信する,そういう取組をしたいということです。

「京都再発見カード」は,子どもたちが実際に京都の歴史や文化を体験するために作成したもので,京都市内の小学校に通学する6年生,約12400人に配布します。期間は学校の冬休み期間にあわせまして,今月22日から来月の1月10日までの20日間で,本カードを提示した子どもたちは,京都の歴史や文化の象徴とも言える金閣寺,銀閣寺,清水寺,東寺,天龍寺,二条城の6箇所を無料で見学できます。

子どもたちはもとより,これを機会に「いつでも行ける」と思っておられる親御さんも一緒に京都の魅力の再発見に努めていただければありがたいと思っています。

事業の趣旨に御賛同いただき,御協力をいただきました京都仏教会並びに各寺院の皆様に改めて感謝したいと思います。

来年度以降につきましては,今回の実績や子どもたちからのアンケート結果を踏まえまして,より充実した内容で継続していきたいと思っています。そのために,より多くの寺院等の御理解,御協力を要請していきたいと思っています。

私たちは,1200年を超える悠久の歴史を持つ京都を,今預かっております。これをしっかりと次の世代に伝える。そして創造しながら,全国に,世界に発信していく,そんな責務があります。そうした意味でも,今回の取組は,大きな一歩であると思っています。

私からは以上でございます。

質疑応答(要旨)

<報告案件に関する質疑>

【京あるきin東京】

(事業予算と来場者見込みについて)
記者 事業予算はいくらか。来場者数等どれ位の成果を期待しているか。

市長 京都市の本事業の予算は,1200万円,市の各部局の個別事業,観光協会や商工会議所等分を含めますと,5000万円位の事業規模です。御協力いただいている協賛団体の事業費は別です。

また,協賛事業を除く直接開催の事業で15万人程の参加を期待しています。必ず達成出来ると確信しています。

 (事業効果について)
記者 東京に京都人会がないなど,京都の外で京都出身者のまとまりが少ないということが経済界からも言われているが,その辺りに対して今回の事業に期待することは。

市長 京都には,全国の40の県人会があり,北海道の方も九州の方も県人会等でまとまっておられます。しかし,京都人には,繋がらない,群れないという傾向があると指摘されています。また,140年前にどっと東京に人が流れましたが,どこまでが京都にゆかりのある方かというのは難しい面があります。私は,京都ファンの方は全員が京都人だと思っています。

東京には,京都関係の企業が沢山あります。京都の料理屋さんも沢山進出しておられます。京都の5つの大学が東京に拠点を持っています。そういう方々にネットワークを作っていただき,人口が集積し,経済力のある東京で京都の魅力を大いに発信していただく。

そして,京都と繋いでいただくことは非常に大切なことであります。東京には,「京友会」という京都出身や京都市での勤務経験のある国の官僚の方々のネットワークがありますが,是非ともこの機会に,そのようなネットワークを形成していただきたいと念願しています。

(首都圏でのPR効果について)
記者 京都に観光に来てもらうという目的と京都から発信する物を買ってもらうという目的があると思うが,もっとPRすれば買ってもらえるという商品はあるか。

市長 「くだらないもの」は江戸で出来たもので,「くだりもの」が京ものという言葉の語源があります。和装産業や京漆器,京焼・清水焼をはじめ,歴史と伝統を誇る手作りの京もの。京焼・清水焼も東京や大阪で展示会を開催したら相当売れたという話を聞いています。更には,京料理や和菓子など,様々な京都の手作りのものが評価されています。自信を持ってPRしていきたいと思います。

京都に来て宿泊される観光客の約半数は首都圏の方です。首都圏からの観光客をいかに京都に呼び込むかがこれからの京都観光にとって大事なことだと思います。2009年,京響が東京のサントリーホールで公演を行いました。お客さんは満員でした。京響の魅力を東京の人に感じていただき,それから京響の定期演奏会に東京からお越しになる方がじわじわ増えてきています。

残念なことですが,首都圏の発信力が非常に強く,京都の発信力は弱い。京都からもっと発信できるよう,是非マスコミの皆さんにも御協力をお願いしたいと思います。同時に,首都圏に出向き,発信していくことも大切だと思っています。

【京都再発見カード】

(市民の京都観光に関するデータについて)
記者 観光に関するデータで小学校6年生に限ったものはあるか。また,金閣寺や二条城に行ったことがない人のデータはあるか。

市長 ありません。

記者 感触として少ないということか。

市長 少ないと感じます。私自身,金閣寺に初めてお参りしたのは中年になってからでした。(京都の子どもは,)奈良へは遠足で行きますが,意外と目の前の二条城には行かないのです。先日タクシーに乗ったら,運転手さんが「紅葉を見に行ったことがない」と言っておられました。「いつでも行ける」と思って行かないのです。花見に行くというようなことは比較的あると思いますが,改めてお寺や神社を見学する,お参りに行くということは意外と少ないように感じます。

記者 修学旅行や遠足,社会科見学等で観光してもらおうという考えはないのか。

市長 最近,嵯峨や醍醐の方で,近くの子どもたちがお寺を見学する「調べ学習」や「総合学習」という取組が進んでいます。これを,今回,仏教会や各寺院の御協力のもと,京都市の小学6年生全員に広げて実施します。今後はより充実させたいと思っています。

(市民が京都観光をしない理由について)
記者 京都再発見カードの対象を小学校6年生に絞った理由とその狙いは何か。市長自身も金閣寺に行ったのが中年になってからということだが,市長から見て,なぜ京都人が行かないのか。

市長 私は銀閣寺が好きで,お友達が来たときにはいつも銀閣寺を案内する。知っているところは案内するが,知らない所はあまり案内しないということです。きらきら光る金閣寺より渋い銀閣寺がいいかなと思っていましたが,金閣寺に行ったときには感動しました。もっと早く金閣寺を拝見して,お参りしたら良かったなあと思いました。私の場合,そういうことであります。

それと二条城は,いつも散歩していましたが,(城内の)桜,紅葉の周りは見るけれど,(お城の中に)上がったことがありませんでした。しかし,上がった時には,大政奉還がここでなされたのかということを感じて,感動しました。

やはり,機会を作るということが,いかに大事か,小学校のときに奈良の大仏も法隆寺も正倉院もお伊勢さんも全部行っていますが,(自分が住んでいる京都の寺院・神社などは)意外と行っていない。それは,行く仕組みがないからです。奈良には何年生になったら行く,何年生になったらお伊勢さんに行くということは仕組みとしてあるわけです。昔は自然に行って,お参りしていたのだと思います。だから,そういう仕組みを作る,まず今回6年生からスタートです。これを契機に,より拡充していきたい,そのために多くの文化施設,お寺,神社等のなお一層の御理解を求め,お願いしたいと思っています。大きな一歩だと御理解いただきたいと思っています。同時に,この期間にたくさんの人に行っていただきたい,素晴らしさを感じて欲しいと思っています。

記者 修学旅行を京都で,遠足を京都でというような仕組みは作らないのか。

市長 親子で行ってもらう方がいいのではないかと思っています。何もかも学校が実施する,遠足で行くということではなく,我が子と,あるいは近所の子どもたちを連れていく,そういう機会にしていただきたいと思っています。

(京都仏教会等の協力について)
記者 京都仏教会,各寺院の御協力となっているが,無料で拝観できるのか。

市長 はい。

記者 市が拝観料等を支払うのか。

市長 寺院等に無料でご協力いただきます。経費としては,再発見カードを作る費用です。

<その他の質疑>

(関西広域連合への参加について)

記者 関西広域連合が発足したが,政令市としての存在感をどのように発信していくのか。今後,条件が揃えば,オブザーバーではなく参加しても良いという考えはあるか。

市長 関西広域連合の規約の中で,「生活者を基盤とする」ということが明確にされています。地域主権,地方分権への取組の一環であるということが大前提の関西広域連合であります。地域主権,地方分権の原則は,基礎自治体優先です。中間行政は補完性の原則。これが貫かれることは当たり前の話です。発足時点で関西広域連合に法的な権限として移譲されるものは都道府県の権限でしかないので,政令指定都市4市はオブザーバーでいこう,それは単なるオブザーバーではなく,制度として補償されたもので,きっちりと意見を言えることが明確にされています。

万が一,基礎自治体の存在感が無くなるような運営がなされれば,一番懸念している「四重構造」になってしまいます。基礎自治体があり,中間行政を行う都道府県があり,関西広域連合があり,国がある。このような形にしないことが大原則です。

そんな中,関西広域連合の中で,京都府が観光,滋賀県が環境を担当することになりました。京都府が観光振興をされる際も,京都市はもとより,大阪市や堺市,神戸市,大津市も含めた基礎自治体をしっかりと押さえ,基礎自治体の意欲を引き出し,そして基礎自治体が輝くようなことをされるものと確信しています。滋賀県の環境行政においても,基礎自治体を無視した形で進められるとは思っていません。観光振興も環境政策も基礎自治体がその力を発揮し,都道府県の枠を超えて水平連携していくことが必要です。京都市は,観光でも環境でも大いに力を発揮したいと思っています。観光の場合,広域連合に入っていない奈良との連携も極めて重要です。しっかりやっていきます。

(法人税率引下げの影響について)
記者
 政府が法人税率5%減,国と地方で1.5兆円の減税を示しているが,京都市の財政にとって,どういう影響があるか。

市長 まだずいぶん国が揺れておりますので,(京都市の財政への影響は)計算できておりません。ただ,このことは,国で完全に保障することが大前提であります。地方負担が出てくることには,断固として拒否していきたいと思います。

記者 断固として拒否というのは,どういう形で表明するのか。

市長 近々に政令指定都市で集まりますが,政令指定都市としても,京都市としても,国に対してきちっとした,(減税に)見合う保障を要求していきたいと思っています。

(ポスト京都議定書の枠組みについて)
記者
 政府が平成25年度からの国内の温室効果ガス排出量取引制度の導入について断念し,平成12年末で京都議定書の期限も切れる。ポスト京都の枠組みが決まっていないが,京都議定書の地として,意見はあるか。

市長 COP16も大きな成果を挙げることなく,閉幕しました。最悪の事態は避けられたかなと感じていますが,どんなことがあっても空白期間を作らないということが一番大事であります。同時に,中国,アメリカが,あるいはその他の国も参画するシステムにしなければ,地球温暖化対策にはなりません。そうした意味で,なお,政府の努力,世界各国の努力を,京都議定書誕生の地の市長として訴えていきたいと思っています。

同時に,京都市は,平成16年に全国で初めて,国の目標を上回る10%の(温室効果ガス排出量)削減の条例を制定し,(目標の)1年前倒しで,11.6%の削減を実現しました。不景気等の影響もありますが,全国が1%増加というときに11.6%削減できたことは,京都市が市民ぐるみで頑張ってきた努力が称えられるべきだと思います。そして,9月に新たな条例を制定し,2020年度25%削減,2030年度40%削減,これを確実に実行していく,そのための実行プランを立てて,まず京都がモデルを示していく,そのことが我々の責務ではないかなと思っています。

(子ども手当の地方負担について)
記者
 子ども手当について,来年度以降も地方負担があることへの懸念はあるか。

市長 今年度予算で暫定的な措置として地方負担が出されました。許されないことだと思っています。京都市として6月に,政令指定都市としても7月に,こうした全国一律の制度は,民主党政権のもともとの約束通り,事務費も含めた国の全額負担を要求しております。それが地方との協議もなされないままに,地方負担の継続を前提とした概算要求になっていますので,改めて,11月に政令指定都市連名で,連帯して強く是正を,全額国庫負担かつ事務費の負担ということも要求し,もしそういうことが実現しなければ,事務の返上も辞さないということを申し上げております。これから予算編成の時期ですが,強い姿勢で国に対して要求していきたいと思います。地域主権が,1丁目1番地,国と地方が対等の関係である,これが現政権の大きな約束であります。国民と地方自治体との信頼を揺るがすことのないように,厳しい財政状況だということは理解していますが,信頼関係が一番大事ですので,国に対してきちんと言っていきたいと思っています。

(子ども手当に変わる支援制度について)

記者 神奈川県の松沢知事が,子ども手当の負担金を支払わずに別の子育て支援制度を検討するという方針を示しているが,松沢知事の方針をどう評価するか。

京都市として,今後子ども手当の負担金の予算計上を見送り,他の制度を検討することもあるか。

市長 松沢知事だけではなく,政令指定都市としましても地方負担が継続されるというようなことになれば,事務の返上も辞さないこと,同時に独自に子育て支援策の制度設計も考えていかなければならないということを表明しています。したがいまして,今後政令指定都市と協議しながら,国と強力に話をしていきたいと思っています。もっとも保育所整備等は,これとは関係なく別次元で,京都市として必要な施策をしっかりとやっていく,大切な子育て支援をしっかりと,引き続き充実させていきたいと思っています。

 

記者会見資料(平成22年12月15日)

京都創生PR事業「京あるきin東京2011~恋する京都ウィークス~」の開催について~ 東京にいながらも京都の魅力を実感していただける催しを集中展開 ~

                                            総合企画局政策企画室 電話:222-3375

 京都市では,歴史と文化が息づくまち・京都の山紫水明の自然や景観,伝統文化を日本の財産,世界の宝として,京都のみならず,国を挙げて保全,再生,創造し,発信する「国家戦略としての京都創生」の取組を進めています。

この度,京都創生の実現に向けた首都圏での働きかけを更に進めるため,また,京都の魅力発信による「京都ファン」の拡大を目指し,2週間にわたり東京の各所で京都ゆかりの様々な催しを集中的に展開する「京あるきin東京2011~恋する京都ウィークス~」を京都商工会議所,京都市観光協会,京都創生推進フォーラムと共催で実施しますので,お知らせします。

                                     記
1 事業の趣旨
◆ 日本の財産である京都を守り,育て,未来へ引き継ぐことは,京都人に課せられた使命であると同時に,国家戦略として取り組む必要があります。
 そこで,これらを推進する「京都創生」の取組を情報発信の要である首都圏においてPRするため,また,これまでから「京都創生」の取組を支援していただいている方々をはじめとする「京都ファン」の更なる拡大に向け,東京の様々な場所で京都の魅力を発信する49の事業を実施します。
◆ 今回の事業には,京都にゆかりのある関係者を中心に58の企業や団体,大学に参画いただきます。今後,本事業が契機となり,首都圏におけるこうした京都にゆかりのある方々のネットワークづくりに繋がることを狙いとしています。

2 開催期間
 平成23年2月8日(火曜日)から2月22日(火曜日)まで(15日間)

3 実施主体
主催 京都市,京都商工会議所,社団法人京都市観光協会,京都創生推進フォーラム
後援 京都創生百人委員会

4 主な催し
(1)オープニングイベント
 ア 開催期間  平成23年2月8日(火曜日),2月9日(水曜日)
 イ 会場    日本橋三井タワー1Fアトリウム(東京都中央区日本橋室町2-1-1)
 ウ 内容    ・坂東三津五郎氏(歌舞伎俳優・日本舞踊坂東流家元),渡辺真理氏(フリーアナウンサー)と門川京都市長とのトークイベント
          ・京都の春を感じさせる茶席“平安の茶礼”
          ・京都創生や「京町家まちづくりファンド」に関するパネル展示ほか

(2)京都ブランドフォーラムin東京
 ア 開催期間  平成23年2月8日(火曜日)
 イ 会場    日本橋三井ホール(中央区日本橋室町2-2-1)
 ウ 内容    「こころを表現する“京のおもてなし”」をタイトルに,“京のおもてなし”に従事されている「次代を担う女性“京女”」たちによるパネルディスカッションと,古来より伝わる「礼法」のお話を通じて,“おもてなし”の真髄に迫ります。

(3)京都館春の観光キャンペーン 伝統産業の日&京都・東山花灯路2011 in東京
 ア 開催期間  平成23年2月11日(金曜日・祝日)から2月13日(日曜日)まで
 イ 会場    京都館,八重洲地下街メインアベニュー他
 ウ 内容   ・3月に京都で開催する「伝統産業の日」「東山花灯路」事業のPRを行います。
         ・舞妓による舞(11日のみ)やお茶席,写真撮影会,また,伝統工芸品の展示や伝統工芸士による実演体験コーナーを設置します。

(4)冬季観光誘致イベント
 ア 開催期間  平成23年2月11日(金曜日・祝日),2月12日(土曜日)
 イ 会場    渋谷109特設ステージ(渋谷区道玄坂2-29-1)
 ウ 内容    舞妓による舞の披露やちらし配布などで京都観光の魅力をPRします。

(5)椿山荘 花灯路&京都フェア
 ア 開催期間  平成23年2月8日(火曜日)から22日(火曜日)まで
 イ 会場    椿山荘(文京区関口2-10-8)
 ウ 内容   ・椿山荘の庭園に花灯路を灯し,京都東山花灯路を再現します。
         ・京都の食材を使った料理フェアや,舞妓の舞,記念撮影会などを行います。 

(6)DO YOUKYOTO?In 椿山荘
 ア 開催期間  平成23年2月9日(水曜日)
 イ 会場    椿山荘(文京区関口2-10-8)
 ウ 内容    「京都」の伝統文化の若き継承者たちのグループ「DOYOU KYOTO?ネットワーク」が,地球環境をテーマにした華道や能などのステージイベントを行います。

(7)京あるきin日本橋ツアー
 ア 開催期間  平成23年2月11日(金曜日・祝日)から2月13日(日曜日)まで
 イ 会場    日本橋周辺
 ウ 内容    日本橋エリア内の京都にゆかりのある場所やお店などを,ガイドとともにめぐります。

(8)京都の景観・まちづくり講座in東京『京都に暮らすコト,町家に住まうコト』
 ア 開催期間  平成23年2月12日(土曜日)
 イ 会場    京都造形芸術大学 外苑キャンパス(港区北青山1-7-15)
 ウ 内容    東京に生まれ,京都西陣に暮らすフリーカメラマンの町家暮らしの実体験談をお話しいただきます。

(9)『京都・美の継承』~文化財デジタルアーカイブ展~
 ア 開催期間  平成23年2月9日(水曜日)から2月25日(金曜日)まで
 イ 会場    東海東京証券 東京営業部 1Fギャラリースペース(中央区日本橋3-6-2)
 ウ 内容    上海万博に出展された建仁寺所蔵の国宝「風神雷神図屏風」等,日本の貴重な文化財の高精細複製品を一堂に展示します。

(10)京都の大学による特別講座
 東京に拠点を持つ京都の5大学(京都大学,京都造形芸術大学,同志社大学,立命館大学,龍谷大学)が,京都ならではの“知”を深める多彩なテーマに特別講座を開催します。

(11)協賛プログラム
 東京にある京都関係のお店,美術館,企業等30の団体が,京都限定商品の販売や舞台公演など,様々なスペシャル企画,特別サービスを展開します。

5 今後のスケジュール
  「京あるきin東京2011」のパンフレットを,本日(12月15日)発行します(3万部)。主な配布先は東京都内各所です。
 また,パンフレット発行以降の最新情報はホームページ http://www.kyoaruki.jp外部サイトへリンクします にて随時更新する予定です。

子どもたちの京都再発見事業 京都の小学6年生のための「京都再発見カード」の発行について ~京都の子どもたちにこそ,京都の魅力に触れ,楽しむ機会を!~

                                      産業観光局観光部観光企画課 TEL 222-4130

  京都市では,本年3月に策定した「未来・京都観光振興計画2010+5」に掲げる「『市民の京都再発見』プロジェクト」の取組の一環として,京都仏教会や各寺院の御協力のもと,市内の小学校に通う6年生を対象に,冬休み期間に世界文化遺産6箇所を見学できる「京都再発見カード」を発行します。

1 目的
  次代の京都を担う子どもたちが,奥深い京都の魅力を知り,学び,楽しむことを通じて,京都に対する誇りを持ち,観光客を温かくおもてなしする気運を醸成するとともに,先人から預かった財産を大切に,世界へ伝え,未来に引き継いでいく。

多文化・他者への理解は,自国の文化に対する理解を深めてこそ生まれるものであり,我が国の文化の象徴,「日本人の心のふるさと」である京都を再発見することにより,国際社会で活躍する人材育成に繋げる。

2  内容
  「京都再発見カード」を京都市内の小学校に通学する6年生全員に配布する。
 本カードを提示し,添付のチケットを受付に渡すことにより,本人に限り各寺院等を見学できる。

3  対象   
 京都市内の小学校(国立,私立,市立小学校計192校)に通学する6年生(約12,400人)

4  見学できる寺院等   
 金閣寺,銀閣寺,清水寺,東寺,天龍寺,二条城の6箇所(すべて世界文化遺産)

5  実施期間
  平成22年12月22日(水曜日)~平成23年1月10日(月曜日) 

【参考】
 「未来・京都観光振興計画2010+5」
 「5000万人観光都市」を実現した京都において,新たな京都観光の姿と,それを実現するための道筋を明らかにし,市民,観光関連業界,行政をはじめとした京都観光を支えるみんなが共有する「京都観光の羅針盤」として,平成22年3月に策定したもの。

 「量」の確保とあわせて,「質」の向上を図り,旅の本質を思う存分堪能いただけるまちを目指し,7つのプロジェクトを掲げている。
■  計画期間       平成22年(2010年)から平成26年(2014年)までの5年間

■ 「7つのプロジェクト」
  旅の本質を追求するため,「観光スタイルの質」と「観光都市としての質」を高める7つのプロジェクトを設定している。
(1)「暮らすように旅する」プロジェクト 【重点】
(2)「歩いてこそ京都」プロジェクト      【重点】
(3)「市民の京都再発見」プロジェクト 【重点】
(4)「心で“みる”京都」プロジェクト  【重点】
(5)「観光客の不満をゼロに」プロジェクト
(6)「新たな京都ファン獲得」プロジェクト
(6)「京都の魅力うまく伝える」プロジェクト

※ 市民の京都再発見プロジェクト(抜粋)
  観光客への温かいおもてなしの心の醸成は,観光客の心に寄り添うことから始まる。そのためには,京都が有する世界に誇る財産を,まずは市民自身がしっかり享受し,知り,学び,楽しみ,「京都人が一番の京都ファン」になることが必要である。
  こうした再発見は,京都に対する誇りやその素晴らしさを多くの人に味わってもらいたいという意識の形成につながるだけでなく,市民の京都人としてのたしなみにも磨きをかける。
  市民が京都を再発見することにより,京都人が京都の達人となり,観光客を温かく迎え,京都観光の新たな主体として存在感を発揮する,そうした質の高い観光都市を目指す。

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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