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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/テレビ討論会/1998年5月放送分

ページ番号35897

2001年2月1日

21世紀・京都のグランドビジョン グランドビジョン・テレビ討論会 -考えよう京都新世紀- 1998年5月放送分の記録

第9回 「21世紀の京都の教育」

 

スタジオ1

放送  
平成10(1998)年5月17日(日曜)
午後9時15分 ~10時45分 KBS京都

[コーディネーター]
橋爪 紳也さん (京都精華大学 助教授)

[司会]
関  和美さん (アナウンサー)

スタジオ2


[レギュラーコメンテーター]
堀場 雅夫さん ((株)堀場製作所会長)

[パネラー]
金井 秀子さん (京都教育大学 名誉教授)
吉田 孝司さん (京都市PTA 連絡協議会会長)
山口 良治さん (京都市立伏見工業高校ラグビー部総監督)
松木  繁さん (松木心理学研究所所長)

[スタジオ参加者]
市民の皆さん 9名

[京都市]
高木 壽一 企画監
崎野  隆 教育長

 

 

 第9回は,「21世紀の京都の教育」をテーマに,活発な討論を行いました。スタジオにお越しいただいた市民の皆さんのご発言や,番組をご覧になった視聴者の方からの電話やFAXで寄せられたご意見,ご質問も適時紹介しました。
 (電話による意見を 36 件,FAXによる意見を 18 件いただきました。)

 

学生

 現在,教育の現場は,子供達による事件,いじめや不登校など様々な問題に直面していますが,番組では,まず,子供達自身や親である大人,先生を初め現場の第一線で活躍する人達から,たくさんの生の声をインタビューで集め,そのVTRを導入として,子供達の置かれている現状を見つめ直し「今何が問題なのか?」ということについて話し合いました。
 同じ教室の中にいても携帯電話で友達と話しをするなど,物事に対する現実感が薄く,人との交流がうまくできない子供達が多くなっていることは確かだが,それは,例えば,子供達の個性を尊重することは二の次にして,まず,すべての教科にオールマイティな能力を求める日本の教育制度そのものに問題があるのではないか,また,親も,社会や政治の責任にして,子供達ときちんと向き合うことから逃げているのではないか,といった大人の側の問題を指摘する意見が多く出されました。そのほかにも,子供達の体力・知力・心のバランスを保つこと,家族や母校など様々なことに対する「愛」を育てること,スポーツを通じた自分自身に向ける厳しさを育むことなどが大切だ,という意見もありました。

コメンテーター

 番組後半では,子育ての支援から小・中・高校,さらには大学に至るまでの京都市の教育における様々な取組や,学校・家庭・地域が連携して進められている画期的な取組等をVTRで紹介し,具体的に「京都で何をすべきなのか?」ということについて討論を進めました。
 共働きの若い世代の子育てを手厚く支援し,親が子育てを楽しむことができるような魅力あるまちづくりをすれば,京都で子供を生み,育てる人がたくさん集まってくるといった意見や,子供達が安心して相談できる町内の子供の居場所づくりが必要といった意見が出されました。そして,お年寄りの智恵を子供が育つことに役立つようなまちにしていきたい,といった京都に対する熱い想いも語られました。

 

 

<スタジオ参加の市民の皆さんや,電話,FAXによる主な意見等(順不同)>

  • ゆとりを求めて学校は完全週5日制になるが,かえって普段の時間割がつまってしまい,ゆとりが失われているのでは。土曜日に独自の活動をしたり,もっと自由に使える時間が確保できるようにして欲しい。
  • 教育改革としての「総合教育」に対する不安と期待がある。こうした取組は保護者と学校が協力してじっくり行うべきだと思う。
  • 最近の母親は過保護すぎる。子供への影響が一番大きいのは母親だという自覚が必要である。
  • 教師から生徒への一方的な教育ではなく,生徒から教師が学ぶという姿勢で,一人ひとりの個性を重視した教育にしていく必要があるのではないか。
  • 子供達の中にときめきが感じられないのは,子供達が早く大人になりたいと思うような社会になっていないからではないか。大人自身がときめいて生きる必要があるのでは。
  • 新人教師であっても,すぐに40人の生徒と直面することになる。これは,会社でいうと,新入社員がいきなり40人の部下を持つような状況であり,子供達のことを考えると,その教師の教育スタイルを外からチェックすることが必要だと思う。
  • 京都市には公園が少なく,子供達を遊ばせて親同士がコミュニケーションを取れる場所が少ない。
  • 子供の教育は,親や先生だけでなく大人全員がするものである。昔は子供を叱る大人がいた。また,親や先生に対しては,親しみと同時に畏敬の念があった。しかし,この頃は,大人自身が大人になり切れていないので,子供達が,何を信じたらよいのか,誰を敬えばよいのか,わからなくなってしまっているのではないか。まずは大人がしっかりしていかなければならない。
  • 子供達をキャンプに連れていくと,テントをたてるのが得意な子,料理が得意な子など,それぞれの持ち味がある。このように子供達の個性を生かし,自分の持っているものが役に立ったという喜びを味わえる機会をつくることが必要だと思う。
  • 大人になっても自分のやりたいことがわからない人が多いように思う。もっと早く自分の目標を見つけられるように,子供達を一人の個人として尊重し,個性を認めるような学校教育が必要。
  • 先生を責める前にまず家庭教育を充実すべきでは。先生、保護者、子供が協力して、様々な問題に取り組むべき。
  • 教員採用試験については,もっと学力だけでなく,人物評価を重視してほしい。
  • 学校では知識よりもまず常識を教えるべき。親も学校に任せた以上、多少の体罰も認めるべき。
  • 仕事中心で子供のことを顧みない家庭が多いのでは。社会的なモラルを育むためには,もっと親が子供と一緒に過ごす時間を増やすことが必要だと思う。
  • 最近の親は子育てに対して自信がなさすぎる。もっと子供を伸び伸びと育てることが必要。
  • 昨今の少年の事件については,持ち物検査をするよりも,刃物の扱い方を教えることの方が大切だと思う。
  • 全教科を総合的に学ぶことよりも,思い切って得意科目だけに絞って,それを伸ばす教育をした方がよいのでは。
  • 教師が多忙化し,ゆとりがなくなっていることが,子供達にも悪影響を与えている。担当する子供の数を減らすなど,もっとゆとりのある教育にするための条件整備が必要。
  • 京都は他都市に比べ,地蔵盆や運動会など地域の取組がとても熱心であり,そうした脈々と受け継がれてきた伝統を守っていくことも,子供達を育てていくうえで大切なことだと思う。
  • 子供達の長所を生かせるよう,学校に様々な分野の専門家を配置してほしい。
  • 学校,家庭,地域の3者がそれぞれ自らの責任を果たしているかどうかを常に自問自答してほしい。
  • 大人自身がモラルや倫理というものを見つめ直し,社会を変えていかなければ,子供達を健やかに育てていくことはできない。
  • 子供達の前で親が先生を批判することが原因で,子供達が先生を尊敬できなくなっているのでは。
  • 道徳教育を充実し,子供達に正しい価値観を教えることが大切だと思う。
  • 大人として子供達のために何ができるのか,また何をしなければならないのかを真剣に考えていくことが必要だ。
紹介

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