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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/京都市基本構想等審議会/第1回 審議会

ページ番号35823

2001年2月1日

21世紀・京都のグランドビジョン 京都市基本構想等審議会 記録/第1回 審議会

日 時 : 平成10年10月14日(水) 午後2時30分~4時30分 

 

場 所 : 京都国際ホテル「二条の間」


出席者 :

浅岡 美恵(気候ネットワーク代表)
石田 一美(京都市東山消防団団長)
稲盛 和夫(京都商工会議所会頭)
上平  貢(京都市芸術文化協会理事長,京都市美術館長)
奥田 正治(市民公募委員)
梶田 真章(法然院貫主)
片山戈一郎(日本労働組合総連合会京都府連合会会長)
川阪 宏子(市民公募委員)
川崎  清(左京区基本計画策定懇談会座長,京都大学名誉教授,立命館大学理工学部教授)
川原 陸郎(京都みやこ信用金庫会長)
北川 龍彦(京都市民生児童委員連盟会長)
北川 龍市(京都市日本保育協会会長,京都市社会福祉協議会会長)
北村よしえ(京都市精神障害者家族会連絡協議会会長)
北村 隆一(京都大学大学院工学研究科教授)
木村 陸朗(京都府バス協会会長)
玄武 淑子(京都市老人クラブ連合会会長)
小林 達弥(市民公募委員)
佐々 満郎(京都府私立中・高等学校長会事務局長)
佐々木博邦(市民公募委員)
笹谷 康之(西京区基本計画策定懇談会座長,立命館大学理工学部助教授)
清水 三雄(異業種交流コスモクラブ会長)
シュペネマン・クラウス(同志社大学文学部教授)
須藤 眞志(京都産業大学外国語学部教授)
田尾 雅夫(京都大学大学院経済学研究科教授)
高月 嘉彦(NHK京都放送局長)
滝川 文子(京都市地域女性連合会会長)
竹下 義樹(京都市身体障害者団体連合会副会長)
竹村 寿子(市民公募委員)
土岐 憲三(京都大学大学院工学研究科長)
内藤 しげ(住みよい京都をつくる婦人の会会長)
内藤 正明(京都大学大学院工学研究科教授)
仲尾  宏(京都芸術短期大学造形芸術学科教授)
中原 俊隆(京都大学大学院医学研究科教授)
中村 弘子(千家十職塗師十二代中村宗哲)
西川 國代(京都市保育園連盟副理事長)
西島 安則(京都市立芸術大学長,京都大学名誉教授)
西村  毅(京都青年会議所理事長)
J・A・T・D・にしゃんた(市民公募委員)
野口 寿長(京都市体育振興会連合会副会長)
野間光輪子(京町家再生研究会幹事)
長谷川和子((株)京都放送取締役)
浜田きよ子(高齢生活研究所代表)
韓  銀順(京都市生涯学習総合センター講師)
エルウィン・ビライ(京都工芸繊維大学工芸学部講師)
福田 義明(京都市私立幼稚園協会副会長)
古川 敏一(京都府中小企業団体中央会会長)
堀場  厚((株)堀場製作所代表取締役社長)
三木 千種(市民公募委員)
水谷 幸正(佛教大学文学部教授)
溝川 幸雄(京都府農業会議副会長)
三谷  章(市民公募委員)
宮下れい子(市民公募委員)
宗田 好史(中京区基本計画策定懇談会座長,京都府立大学人間環境学部助教授)
村井 信夫(各区市政協力委員連絡協議会代表者会議幹事)
村井 康彦(上京区基本計画策定懇談会座長,京都市歴史資料館長)
村松 岐夫(京都大学大学院法学研究科教授)
森田 久男(北区基本計画策定懇談会座長,元佛教大学教授)
森谷 尅久(東山区基本計画策定懇談会座長,武庫川女子大学生活環境学部教授)
山田 浩之(下京区基本計画策定懇談会座長,京都大学名誉教授,大阪商業大学大学院地域政策学研究科長)
横田 耕三(京都府医師会会長)
鷲田 清一(大阪大学大学院文学研究科教授)
渡邊 能行(京都府立医科大学付属脳・血管系老化研究センター教授)
薦田 守弘(京都市副市長)
中谷 佑一(京都市副市長)
増田 優一(京都市副市長)

 

以上65名

(50音順、敬称略)

 


 
1 開 会
 

2 市長あいさつ

桝本市長

  本市は,昭和58年に策定した「京都市基本構想」に基づき市政を進めてきており,私が市長就任後は,「もっと元気に・京都アクションプラン」の推進に全力を挙げ,「京都に住んでいて良かった。いつまでも住み続けたい。」と実感できる「元気都市・京都」の実現に取り組んでいる。
 グランドビジョンは,現行の京都市基本構想に代わる市政の新たな基本方針となる大変重要なものであり,その策定に向け市民の意見をよく聴くことに力を注いできた。テレビ討論会や市民3万人アンケート調査など,様々な市民参加の取組を進めるとともに,広く世界の叡知を集める国際コンペを実施した。
 いただいた意見・提案は余すところなく審議会に報告し,審議に活用していただく。審議会にも公募により10名の市民に参加してもらうほか,市民の方に傍聴してもらっており,今後とも市民と共に計画づくりを進める。
 京都は,個性と魅力ある大都市として発展し続けることができるかどうかの岐路に立っている。
 激動する社会経済情勢の下で,京都の進むべき方向性,すなわち「京都の選択」を明らかにする必要がある。困難な仕事であるが,審議会の皆さんの議論に期待している。
 市民の皆さんが安心して豊かに暮らせる都市・京都,美しく品格のある都市・京都,活力に満ちた元気都市・京都の実現に向けて,活発な議論をお願いしたい。

 

3 議 事

(1) 会長の選出
司会(人見政策企画室長)
 議事(1)当審議会会長の選出に入りたい。審議会条例第4条第2項で「会長は委員の互選により定める」となっている。どなたか推薦などお願いしたい。

 

山田委員
 会長に最適任な方として西島安則京都芸大学長をご推薦申し上げる。西島先生は京都で生まれ育ち,京都のことをよくご存じであるだけでなく,京都大学総長を務められ,専門分野のみならず,幅広い分野で高い見識をお持ちの方である。

 

司会(人見政策企画室長)
 ただ今「西島委員に」という推薦があったが,いかがか。

 

北川龍彦委員
 推薦された人に対する異議はないが,1人の推薦が出た時点で了解を求める議事の進行方法に異議がある。初めての会合の場で会長を選出することにも問題があるが,会長を決める方法についても,事務局のシナリオどおりに進んでいくようで納得できない。これから京都市の基本構想を決めていこうという重要な審議会のスタートであるだけに,その決め方,出し方に異議がある。お互い納得がいくような方向づけで会長を決めていただきたい。

 

司会(人見政策企画室長)
 本審議会の会長の決め方について,他にご意見は。

 

北川龍彦委員
 審議会はいろいろな分野から委員を選んだのだから,学者なら学者,団体なら団体の代表が推薦委員会をつくって,そこで決めるのなら分かるが,全員の紹介もなしに名簿を見て「承認してください」というのは,いちばん大事なところを形式的にすっと流して無責任だし,民主的ではない。

 

司会(人見政策企画室長)
 会長の決め方はどういう形で決めるのがいいかについてご意見は。

 

稲盛委員
 今,山田委員から推薦があったわけだが,もし北川委員のようなご意見があれば,ご出席の方々の決を採ってみられたらどうかと思う。それも民主的な選出の方法ではないか。

 

司会(人見政策企画室長)
 今,稲盛委員からご意見があったように,ご推薦に基づく会長の決め方で良いか。

 

稲盛委員
 本日ご出席の方々のご承認を得るために,決を採る必要があるのではないかと考える。

 

司会(人見政策企画室長)
 山田委員から会長については「西島委員はどうか」という意見があったが…。

 

北川龍彦委員
 それなら私が推挙すれば,その2人で諮るのか。何人かが推挙したら,それで諮って,そこからどういう方向を取るのか。その推挙のしかたについて,また賛否で決を採るのか。

 

司会(人見政策企画室長)
 審議会条例により「会長は委員の方々の互選により決定する」となっているので…。

 

北川龍彦委員
 事務局は,初めから1人の人を推挙することを目標に進めている感を受ける。事務局の描くとおりに物事を進めてもらっては困るということだ。基本構想という京都市にとっていちばん重要なことを審議していく審議会の会長を選ぶに当たって,1人の方が1人の方を推挙して「異議はありませんか」と聞くような,不満が残る形でやっていくようでは,何のために審議会を開いたのか分からない。そのあたりを十二分に審議して諮っていただきたいと思う。

 

司会(高木企画監)
 北川委員のご発言は大変ごもっともなことである。議事進行上,司会者は他の推薦の有無を確認する必要があった。他の委員を会長として推薦するご意見があれば,改めて承り,その結果複数のご推薦があれば,最も多くの委員のご賛同を得た方に会長就任をお願いし,お引き受けいただけるようであれば,その方に会長にご就任いただきたいと思うが,他にご意見は。

 

村井信夫委員
 北川委員の意見は,21世紀の京都市の基本構想を決める第1回目の審議会の重要な意見として,この場の皆さんに十分ご理解いただけたと思う。北川委員も推薦された人に対する異議はないということなので,稲盛委員も言われたように,山田委員から推薦いただいた方に満場一致で会長に就任をお願いするということでご理解いただけるのではないか。

 

北川龍彦委員
 先程,司会者は1人推薦が出たところで採決を採ろうとした,そのことに私はおかしいと言った。出るかどうか分からないけれども次の意見を求め,その意見を含めて採決を採るのが順当である。このことさえ守っていただければ,とやかく言わない。進行のしかたについてもっとスピーディーにスムーズに,皆さんが納得いく方法でお願いしたい。今のような初めから決めておいて誰かに言わせて,それを認めさせようという見え透いたやり方では困るということだ。

 

司会(高木企画監)
 では,山田委員から西島委員をご推薦いただいた瞬間に戻して,再度,皆さんにお諮りしたい。西島委員以外にどなたかご推薦される方があれば,挙手をお願いしたい。ないようなので,西島委員に会長になっていただくことにご賛同いただければ拍手をお願いしたい。
(拍手)

 

司会(人見政策企画室長)
 会長は西島委員にお願いすることが決定した。次に桝本市長から西島会長に諮問をさせていただく。


(2) 諮問
桝本市長が西島会長に対して諮問書を提出。


(3) 会長あいさつ
司会(人見政策企画室長)
 では,西島会長に一言ご挨拶いただいたうえで,以後の進行をお願いしたい。

 

西島会長
 大きな審議会のスタートの仕方は不思議なもので,ものごとの始まりにはよく分からない神秘的なところがある。先程の会長選出時のご議論は,この審議会のスタートとしてたいへんふさわしいものであったと思う。結果として会長に互選され,これから会長を務めさせていただくことになった。よろしくお願いしたい。


(4) 審議会の構成等について
○副会長の指名
西島会長
 京都を思い,今の京都からこれからの京都について,いろいろ率直なご議論をいただきたい。名簿を拝見し,幅広い分野の方々にお集まりいただいている。ある時期までにいろいろな課題を議論していくためには,審議会の構成が必要になる。副会長の選任ということで,条例第4条2項で「副会長は会長が指名する」となっている。副会長には稲盛委員,村松委員,鷲田委員の3名を指名させていただきたい。そして会長職務代理者には稲盛委員にお願いしたい。


○部会の設置
西島会長
 次に部会の設置について諮りたい。条例第6条に「審議会に部会を置くことができる」とあり,部会を置かなければ審議は進まないと思うので,部会という形でくくりながら,最後に全体をまとめていく方法を取りたいと思うがいかがか。
(「環境・市民生活」「福祉・保健」「文化・観光・産業」「都市整備・交通」「教育・人づくり」の5部会を設置する案を事務局から席上配布。)

 

西島会長
 部会案を配布していただいている間に寓話を1つご紹介したい。ある人が坂道を登って,見晴らしのいい場所に着いた。そのとき「足」が「目」に向かって,「私はいくら歩いてもあなたの見える範囲を越えることができない。あなたがうらやましい。」と言った。すると 「目」は「足」に向かって,「もしあなたが歩いてくれなければ,私の世界はここで凍りついてしまう。私の視野はあなたが歩いてくれることで開けるのです。」と言った。「目」はビジョンで「足」はアクションであり,アクションがあって初めてビジョンが開ける。このグランドビジョンもアクションがついてくることで新しいビジョンが開け,新しいビジョンが次のアクションを引き起こすのだと考えたい。また,時の流れは連続しており,短期のビジョンを無視して長期のビジョンがあるわけではなく,長期ばかり重視して短期でつまずいているようでは困ると思う。
 部会設置案は5つの部会で構成されているが,それぞれの境目は互いに重なっており,基盤はつながっていると考えていただきたい。部会の設置,内容,つくり方について,もし意見があれば出していただきたい。まずはこの5部会でスタートすることを認めていただけるか。

 

北川龍彦委員
 会長はこの議案を十分把握したうえで提案されているのかどうかについて懸念がある。事務局が出してきたものを何でも議案にかけて,議長として進行していくだけなのか。それとも議案を出されたときに,議長自身で十二分にこの議案を把握して提案するのか。今日初めて会長になられて中身のことは分からないのなら,今後はいかなる問題であれ,中身を十二分に把握して提出していただきたい。というのは,我々の質問に対して誰が答えるのかということになる。
 会長か副会長か,事務局なのか。ほかにも,ここで審議されたことがどれだけの効力があるのか,我々は事務局の集めた資料を審議するだけなのか,予算的な問題はどうか等々,分からない点が多い。今後はそういった問題も含めて,議案を提案していただきたい。
 今日の提案は事務局がこう審議してほしいという要請の議案であり,今日は認めざるをえないが,そういう方向づけを持って,会長ご自身が基本構想策定に臨む抱負を語ってほしかった。「審議会はこういう方向でいきたい」「政財界にはこういうお願いをしたい」といった会長の抱負があれば,われわれも納得して安心したはずだ。次回からはそういう方向を持った形で臨んでいただきたいと思う。
 提案内容についての説明を求める。

 

西島会長
 項目例があがっているとおりで,今日の審議は部会の構成をやるわけで,その中で部会でのご議論をこれからお願いするということだ。

 

北川龍彦委員
 構成をやるわけだから,構成の内容を知らなかったら納得できない。今日はこういう形なので,今後お互いに勉強してやろうということか。

 

西島会長
 部会の内容を簡単に事務局から説明してもらう。

 

事務局(人見政策企画室長)
 事務局からの提案なので,説明させていただく。 90人という大人数の総会で審議をしていくのは難しいので,事務局案にある5つの部会に分け,専門的に濃密な意見の交換をしていただきたいと考えている。各部会の審議内容についても,分かりやすい分け方になっていると思う。また,委員へのご説明が必要な場合を想定して,対応する市の部局名を参考につけている。

 

村井信夫委員
 この調子では,次は各委員が希望して部会に入るのか,事務局からお願いするのかという質問が出るのではないか。限られた時間を有効に使えるよう,事務局は会長が説明されるまでにきちんとして議事の進行をスムーズにしていただきたい。


○部会長の指名
西島会長
 議事の進行について大事なご意見をいただいた。
 5つの部会を置くということでお認めいただいたが,公募の市民の委員については,応募の際にお書きいただいた最も関心のある分野を参考にご依頼している。
 部会の構成名簿を配っていただきたい。
 (部会別名簿を席上配布)

 

西島会長
 次に部会長を会長が指名することになっており,第1部会は内藤正明委員に,第2部会は浜岡委員に,第3部会は吉田委員に,第4部会は飯田委員に,第5部会は金井委員に,それぞれご就任をお願いしたいと思う。部会はこの審議会の中心的な議論をしていただくもので,部会長として大変だが,よろしくお願いしたい。

 

北川龍彦委員
 部会長は学者ばかりだが,学者だけが寄って空想論ばかりとなるのではないか。他の団体や他分野からも選ぶべきではないか。

 

西島会長
 部会長が大学関係者ばかりだというのはそのとおりだ。

 

北川龍彦委員
 現実の地域の利益に反しないようにすべきだと思うが,あなたが学者ばかり部会長に選んでその内容をどうしていくのか。

 

西島会長
 私は学者としてここに来ているのでなく,七十何年京都市民であったことで選ばれて,そのつもりでお手伝いしたいということになっている。

 

川崎委員
 学者が空想ばかり言っているように言われるのは問題がある。部会にはいろんな立場の人が集まっている。それを取りまとめる部会長には広い見識と常識が必要で,学識経験者が適任なのではないか。北川委員も会長に対して異議があるのであれば,対案を示すべきだ。最初の組織が固定的なものでなく,問題があれば改編可能な柔軟な枠組であるという前提に立てば良いのではないか。

 

北川龍彦委員
 部会長になられた個々の方に対して決してどうこう言っているのではなく,会長が選ばれた部会長が学識経験者ばかりに偏っているけれども,それでいいのかどうかを聞いている。任命権者として「自分の決めた方が各部会を一生懸命やっていただいたらいい」と言うのか,「基本構想の重要なことについては学者がまとめていく方向でいきたい」と言うのか,会長のご意見はいかがかと聞いている。

 

西島会長
 ここで提案する以上,会長として責任を持ってお願いしている。あとは部会の中で,部会をどう進めていくかについて,部会長が全体の意見をまとめると言うより,いろいろな意見を出すという役目をしていただきたいと思う。

 

村井信夫委員
 今日は,部会の中で部門ごとのテーマで委員が意見を出し合う骨格ができたと思う。北川委員が先程から言われることも正論で,十分理解できたし,背筋がピシッとしたと私は評価する。各部門が固定されるのではなく,お互い交流もできるということにしていただければ結構かと思う。

 

浅岡委員
 このように大勢の人を集めて議論しようというのは,京都市にとっても大変勇気ある試みだと思う。部会については一理ある分け方であるとも言えるが,異論もあるだろう。各委員がそれぞれかかわりたい分野もあると思う。また,ある程度議論のできる人数でやっていくことは重要だが,他方でいかにして縦割りを乗り越えるかも重要な課題だと思う。
 本日のところは1歩踏み出すということで,この枠組で議論を始めてはどうか。ただし,各部会の中に掲げられている課題は1つの指標であって,議論の中ではもう少し幅を持つこともあるかもしれないし,部会長や委員の組合せも,議論の過程で問題が出てきたときは変更できるというように,フレキシブルさを持って進めることを留保として確認しておけばいいのではないかと思う。

 

西島会長
 5つの部会はそれぞれ深く関係し合っており,いくつかの部会にわたるテーマを合同で審議するほうがいいこともあるかもしれない。先にも言ったように,最初は不思議な格好で始まる。最初に答申の内容まで見えているなら審議をする必要はない。本日のいろいろなご意見は今後の審議会の進行にとって大事なことであり,議事の進行にまずい点があったことをおわび申し上げ,いろんな意味でフレキシブルな余地を留保したうえで,5つの部会を置き,部会長にはそれぞれ先に指名した方々にお願いするということでご了解いただきたい。
 部会の開催日程の調整については事務局に調整をお願いする。


○委員会の設置
西島会長
 続いて,条例第7条と規則第2条で,基本構想の調査,審議に当たっては起草委員会,基本計画の調査,審議に当たっては調整委員会を置くことができると定めている。この2つの委員会を設置させていただきたいと思う。そして,起草委員会の委員長は鷲田副会長に,調整委員会の委員長は村松副会長にお願いしたい。2つの委員会は一心同体で構想から計画へスムーズに移っていくという趣旨だ。それぞれ正副会長4名と部会長の5名,計9名で出発したいと思う。これによって各部会の議論を案文に反映させ,その後の審議会や部会のあり方,部会間の関係,起草に至る道筋について相談していきたい。これで全体の構成ができたと思う。


(5) 資料説明

○「21世紀・京都のグランドビジョン」の策定についての説明
高木企画監
 この審議会にお願いすることは2つある。1つは次期の基本構想で,目標年次は2025年,市政の基本方向,理念を示すもので,来年の秋に答申をいただき議会に提案したい。もう1つは次期の基本計画で,目標年次は2010年,基本構想を実現していくための主要施策,事業を現在の基本計画が期限切れになる2001年の3月末までに取りまとめていただきたい。
 今回は基本計画の策定と平行し,行政区別の基本計画を策定することになっている。各行政区ですでに懇談会がつくられており,その座長には審議会にもご参加いただいている。11区で 218名の方に参画いただいているが,この審議会を合わせると 300名にも及ぶ方の協力を得ることになる。京都市はグランドビジョンづくりに当たって,一昨年から非常に多くの事業を実施してきたが,その中で多くの方からいただいた意見をまとめると,大きく次の2点になる。1つは,今回の基本構想,基本計画では,これまでのような右肩上がりを前提とした総花的なものでなく,何を優先的に京都の将来像とするか,みんなが合意できるものを選択していかなければいけないということ,もう1つは,標語を見れば京都のビジョンと分かる個性を持ったものにするということで,一言でまとめると,「個性ある京都の選択」というのが多くの方々から寄せられた希望であった。
 たいへん難しい課題だが,市民の皆さんの子や孫,世界の人々に貢献できる京都のまちづくりを進めるため皆さんのお知恵を拝借したい。
 

 

○「京都市の総合的な構想・計画等について」及び「市民アンケート調査報告書」等の資料について説明
(前葉政策企画室参事)

(6) 審議会の進め方等について
西島会長
 起草委員会,調整委員会で各部会の意見を集め,また部会間の相互の交流を図りながら進めていくことになるが,どこかの段階で中間的まとめをして,それに対してご議論いただき,またそれを部会でつめていただくというステップが必要になると思う。今後活発な議論が行われることを期待している。審議会については基本的に公開が望ましいと考えるが,各部会の公開・非公開についてはそれぞれの部会の判断に任せる。

 

 

4 閉 会

 

 

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